御霊神社（横須賀市大矢部1）

2023/11/03 - 2023/11/03

　満昌寺の裏山にある御霊神社の社殿には「三浦義明公宝物殿」の表札が掛かっている。
　御霊神社は桓武平氏の平良文を祖とする平家五代が祭られた神社である。三浦氏も平良文を祖とする一族であり、三浦義明はこうして御霊神社に祀られている。
　鎌倉にある通称「鎌倉権五郎神社」は有名である。
　後世、齢89にして頼朝の挙兵に呼応し源氏の再興に一命を捧げた義明の行為は源氏武士の鑑とされた。
　義明の死後、源頼朝が追善供養のため堂宇建立を命じて創始されたのが満昌寺であり、義明はその境内の御霊明神社に主神として祀られているのだ。
　また、裏には廟所（墓）が設けられている。
　中には本殿の中に三浦義明公の木造座像が祀られている。座像とは言いながら、像高が90cmもあるのだという。確かに、見た目にも大きな座像である。
　この座像は義明公が70歳の頃の姿ではないかという。生前は189cmもある大男であったと言われている。平安時代の人が長生きし、合戦で89歳で討ち死にしたというのであるから、強靭な肉体の持ち主であったのであろう。それを感じさせてくれる座像である。
　なお、鎌倉時代に入り、13世紀にもなるとこうした等身大の像が多く見られるようになる。例えば、乗蓮寺（横浜市南区井土ヶ谷上町）に残る北条政子の等身大の座像（長二尺五寸）は男女の差があるとは言え、義明公の座像の2/3程度である。この義明公座像は鎌倉時代後期の造立と考えられており、晩年の姿を写したと寺伝されている政子座像よりも作像年代が下がる。それでも国指定重要文化財である。それにしても政子座像は国宝どころか国指定重要文化財にすらなってはいない。
（表紙写真は御霊神社社殿）

エリア 横須賀(神奈川)

御霊神社参道石段入口。

「〇〇〇三浦大介〇〇墳墓」。

「国指定重要文化財 木造 三浦義明座像」。

「伝　三浦義明廟所　…」。

「重要文化財 木造三浦義明座像」。

「御霊神社」。

「羅漢さんの庭」。通常は羅漢はお寺に祀られている。

今日の公開日以外は予約が必要。

石碑。

仁王像。普通、神社には仁王像はない。

仁王像。

手水鉢。

「重要文化財 木造三浦義明座像」。

御霊神社の石段参道。

房州石？

羅漢の庭。観音像も。

羅漢の庭。

手水鉢。

御霊神社社殿。
三浦義明座像が本殿に祀られているからこれは覆い殿であろうか？

「三浦義明公宝物殿」。

「御霊大明神」の扁額。

「重要文化財 木造三浦義明座像」。

「重要文化財 木造三浦義明座像」。

「重要文化財 木造三浦義明座像」。

「重要文化財 木造三浦義明座像」。

「重要文化財 木造三浦義明座像」。

鳥居。

石廟。

本堂にある三浦義明像の写真。