フフホト 三日游・夏天 Day2

2023/08/10 - 2023/08/12

夏草や兵どもが夢の跡、とは芭蕉が詠んだ俳句であるが、戦闘騎馬遊牧民族であるモンゴル族が暮らす内モンゴル自治区の夏草は素晴らしい。今日は主に大召寺と内蒙古博物院などフフホト市内の観光。ポタラ宮まで繋がるチベット仏教ゲルク派の歴史はこの地を外すことはできない。

エリア 呼和浩特(中国)

おはようございます。今日は小雨。昨日は晴れ間が見えて本当ラッキーだった。

馬がその辺で草を食んでいる。すごく牧歌的。

この後、胸を裂かれ心臓を握りつぶすモンゴル流で屠られる黒羊。

めでたくスープとなりました。

果てしなく続く、かどうかは知らないけど地平線へ向かって伸びる一本道。日本ではこんな道見れんわな。

1時間半ほど車に揺られてフフホト市内へ戻ってきた。ガイドがセッティングしてくれたのは麦香村。地元でも有名なレストラン。

麦香村 地元の料理

干炸丸子。クセもなくて美味しい。

汁無し刀削面。素朴な味。

フフホトでも名物のシューマイ。地理的にも近いので大同で食べたのと似ている。ボリュームがあって美味しい。

内モンゴル自治区の名物ドリンクである大窑(ダーヤオ)は駄菓子屋の味。

フフホトは観光地なので一通りのチェーン店が揃っている。特に大召寺の周囲は賑やかである。

かつて塔尔寺でも見た並ぶ白い塔。西寧から遠く離れた場所ではあるが、ゲルク派のチベット仏教寺院であることを感じさせられる。

大召 寺院・教会

この大きな像はアルタンハン。16世紀のモンゴルの首領。明朝と貿易を行い経済とともに政治文化の面でも大きく発展させた。

寺の前は賑わっていて、物売りが多い。中でも孫悟空の格好をしたオジサンが目をひくが、彼から物を買っても一緒の写真を撮ることはできない。写真撮影は別途有料なのだという。

ツォンカパ様像。モンゴル人は元滅亡後もチベット仏教信仰を続けた。14世紀末頃にツォンカパが現れ、従来の呪術的な現世利益を求めるチベット仏教を改革してゲルク派を起こした。

アルタンハンはゲルク派を深く信仰し大召寺を建てた。ちなみに「召」はチベット語の寺という意味なので大召寺と書くと実は大寺寺になる。

フフホトといえば大召寺と言っても過言ではないくらい有名な寺。塔尔寺やポタラ宮を見てきた身としては感慨深いものがある。

このガイコツの簾がインパクト強過ぎ。魔除けらしいが。よく見るとプラスチック樹脂でできており、浙江省あたりの町工場でガコガコ大量に作られたものと推察する。

夏休みなので子供が多く、親子連れを狙ってオモチャを売る人も少なくない。

大召寺のすぐ近くにある塞上老街はお土産物が並ぶ楽しいストリート。

塞上老街 観光名所

多くの人で賑わっている。ただお目当ての冰箱貼(マグネット)は見つけられない。中国ならどこでも売ってると思ったがフフホトではメジャーではないのか。

ウマの乳で作られたという酒。風変わりなものは基本的に口にするタチなのだがこれは挑戦できんかった。

ありがたそうなモノだがこれでもかというくらい大量に積み上げられており、何とも言えないガラクタ感をおぼえる。

動物の皮を髪に見立て焦げ目で絵を書いていく。なかなか面白い。

かつて馬車で使われたとされる車輪。

ガイドさんに奢ってもらったイチゴのヨーグルト。

なかなか露骨な蜜雪冰城の偽ブランド。客もおらずなんとも衛生的にもまずそうな雰囲気。

そして内蒙古博物館にやってきた。ここではたくさんの恐竜の化石が見られるらしい。人気スポットなので休日は予約必須。

内蒙古博物院 博物館・美術館・ギャラリー

もともとはチンギスハンの立派な像があったロビーだが、最近、習近平さんのありがたいお言葉に取り替えられた様子。

珍しい卵の化石。ここら辺で見つかったのかと思いきやよく見ると江西省出土だった。

骨格の化石。肉食動物っぽい。

遊牧民族の馬具。共産党教育の関係で展示面積がだいぶ減らされたみたいだが、ここような遊牧民族の貴重な生活道具もまだたくさん展示されている。

馬の首にかけられた遊牧民族の装飾品。この博物館はとにかく見応えがあり、まともに見たら1日はかかる。

ガイドさんと別れ自由行動に。良い人だったが、やっぱ自由に気兼ねなくフラフラできるのが気楽。

フフホトだがハルビンビールで乾杯。

歯ごたえがたまに恋しくなる朝鮮冷麺。

イカ(鱿鱼)と羊肉の串。これがビールに合うんだよたまらない。

フフホトの夜は賑やかですな。明日は砂漠へ。
(続く)