2023盛夏の平泉寺白山神社で緑に包まれる

2023/07/26 - 2023/07/26

　加賀の白山登山の後、ちょっと足を延ばして、福井の平泉寺白山神社にお参りしました。

　奈良時代、白山を開山した泰澄大師が、ここ平泉寺も開いたとされ、一時は多数の僧兵を擁する大勢力の寺院だったようです。元々は神仏習合の信仰の場でしたが、明治の神仏分離令により、平泉寺は解体され、今は白山神社として存続しています。
　加賀の白山比咩神社とは長年、白山信仰の利権を巡り、争っていたようですが、最終的に、全て加賀側に持っていかれました。

　そんな激動の歴史とは別に、ここは苔の美しい場所として有名。一度訪れたかったのですが、我が家からは不便な場所にあるため、なかなか実現できませんでした。今回、白山登山に合わせてやっと訪問できたのですが、白山との浅からぬ因縁が興味深いし、緑に覆われた「兵どもが夢の跡」的な静けさが素敵でした。

　ところで、今は夏の真っただ中、木立で影ができて涼しいとはいえ、暑い最中ぶらぶらしていたら、熱中症になってしまいます。仕方ないので、できるだけ朝早く福井のホテルを出て、暑くならないうちに散策しました。
　また、白山登山の翌日で疲れまくっているので、他所には行かず、平泉寺白山神社だけで帰ってきました。
　平泉寺の回りの遺構や勝山の街並みにも行きたかったのですが、暑さと登山疲れには勝てません、残念。

エリア 勝山(福井)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス 私鉄

朝7時に福井駅前のホテルを出発し、福井駅からえちぜん鉄道で勝山駅に向かう。勝山駅には8時31分到着、8時34分発のバスに間に合い、平泉寺には9時前に到着した。
今回は朝早かったので、運よくバスに乗れた。ただ、平日のバスの本数はとても少ない。公共交通機関利用ならタクシーの方が良いかもしれない。
　なお、帰りも運よく、10時43分発の、土曜休日と夏休み限定のバスに乗れた。

早速、鬱蒼とした緑の参道を進む。
元々訪れる人はそう多くなさそうだが、朝なので、余計少ない。

朝日がまぶしい。
今日も暑くなるのかな。

参道や階段の苔は、最近の参詣者のためか、少し勢いがない。人が踏まなければ良いのかもしれないが、それではお参りする場所と言う神社本来の意味がなくなってしまう。仕方ないね。

御手洗池
平泉寺の名前の元になった「平泉」
ここで、泰澄大師は白山の女神から「白山にいらっしゃい」というお告げを受けたとされる。

池の隣にはご神木。
泰澄大師お手植えの杉だったかな。

二の鳥居をくぐると、そこは苔の王国だった。

拝殿も静かにたたずむ。

一面に広がる緑の苔の絨毯、そこに模様を描く光と影。

カメラ初心者でも、いい写真が撮れるかなと錯覚して、ついつい気取った写真を撮ってしまう。

多くの石仏が壊れて転がっている。
昔の繁栄は凄かったのかな。

楠木正成の供養塔。
場違いの感じだが、正成の親戚がこちらの寺院で修行していて、それで供養塔を建立したらしい。
越前も、京や大阪につながっていたことを感じさせる。

古来、白山に登る道は三つあった。加賀、越前、美濃からの道である。白山禅定道と言われるが、越前禅定道はここ平泉寺からスタートする。かの泰澄大師もこの道をたどったらしい。
この看板の裏あたりから入るのかな。柵があってはっきりしないし、今は一部しか整備されていないようだ。

白山の三神を祀る三つのお社。

真ん中が私が登った御前峰の神を祀ったお社

そろそろ熱くなってきた。

バスで勝山駅に戻ってきた。
勝山は恐竜博物館の方が有名かな。
静かで落ち着いた感じの駅前ロータリーに、堂々と恐竜モニュメント。

勝山駅もなかなか古そうな駅舎だ。
そこに1両だけの列車が止まっている。

田んぼの緑も濃い。
あの山のあたりが白山かしら。

九頭竜川が滔々と流れる。

福井駅に戻り、「越前蕎麦倶楽部」であげおろしそばを食べた。
そばや大根おろしもさることながら、お揚げがとても美味しかった。かなりの大きさと厚さで、ちょうどよい味に煮てある。感激した。
食べかけの写真でごめんなさい。