2023/07/16 - 2023/07/17
2838位(同エリア10411件中)
jokaさん
去年は8月以降の山行予定がことごとく悪天候と重なってすべてキャンセル。
けっきょくお盆に光岳に登って以来山とはご無沙汰することに。
今年に入ってからも、なんだかんだで一度も山に行かないままに7月の連休が近づいてきたので、6月下旬に慌ててホームグラウンドの高尾山へ一度行ったきりという不安な状態なまま夏を迎えることになりました。
今年の泊まり山行の第一弾は、去年も計画してものの見事に台風とバッティング→キャンセルとなった蓮華温泉~朝日岳~白馬岳~蓮華温泉。
小屋を予約して手付金を振り込んだ末のキャンセルでした…
朝日小屋は小屋泊の場合、予約後手付金(2000円)を払う必要があるという山小屋としては珍しいシステムで、キャンセルしても予約金の払い戻しはありません。
今年も、体がなまっていることを考慮して身軽に行こうと小屋泊をもくろんだものの予約開始日に電話を数百回かけてもつながらず、テント泊に変更。
豪勢な夕食にありつけなかったのは残念ですが、結果的にはテント泊のよさを再認識させてくれるいい機会となりました。
それでは行ってきます!
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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同僚に後を託してたどり着いた東京駅。
三連休の中日とは言え、なかなかに混み合ってます。
なんとか意中の弁当を購入して北陸新幹線に乗車。 -
いただきま~す♪
ちなみに鳥藤さんのとり重です。
“東京駅限定”のポップにやられました(笑) -
座席の埋まり具合は3割ほどで終始ゆったり。
読書するつもりが、座席ポケットの旅の小冊子が思いの外おもしろくてずっと読んでました。 -
21時24分、糸魚川駅着。
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ホテルは北口だけど、コンビニは南口の方が近いので右へ。
改札横のミニコンビニは残念ながら20時半まで… -
階段降りたら軽機関車がお出迎え。
小冊子から得た情報などからすると、どうやら糸魚川は石(地質)と鉄道の町らしい。 -
ついでに明日利用するバス停をチェック。
ちゃんと駅前にありました。 -
念のため時刻と運行日も確認。
地方の登山バスは小規模かつ季節運行なので、まれにネット上の情報が間違っていたり更新されていなかったり、はたまたひっそり廃止されていたりすることがあるんですよね。
ましてや昨年までの情報を鵜呑みにすると痛い目に遭います。 -
駅にはジオパークなる観光施設が併設されているようです。
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町のオアシス、セブンイレブンで明日の食糧やらなんやらを調達。
水2Lなんかも含めるとけっこうな大荷物になりました。 -
22時前に糸魚川唯一の宿泊施設、ルートイン糸魚川さんに到着。長かった…
駅からでもしっかり10分はかかりそう。
もっと駅近に用地確保できそうなものだけど、そもそも宿泊者も車利用が前提なのか? -
本日の寝床。
フロントでいただいたパンフレットで大浴場があることを知ったので行ってみることに。 -
中途半端な時間のせいか貸し切り状態。
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極楽♪極楽♪
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大浴場近くの製氷機で氷ゲット!
水道水を凍らせているはずだから硬水の氷?
新幹線の中で読んだブログで偶然知ったのですが、フォッサマグナ(懐かしい…)西縁にあたる糸魚川は地質が入り組んでいて、採水地により硬水と軟水のどちらも湧き出るのだけれど、どちらかと言えば硬水が多く水道水も硬水なのだとか。
のんびりと晩酌してけっきょく寝付いたのは0時前でした。 -
翌朝は5時前に起床。
胡麻だれ冷麺など約1000kカロリーを食しエネルギー補給はばっちり。
予定通り6時前にホテルを出発。 -
さすが鉄道の町だけあって小学校にも機関車が!
糸魚川は大糸線のターミナル駅でもあり、特に明治から昭和初期にかけては北陸の交通の要衝でもありましたが、当時の汽車は蒸気機関車。当然ながらお湯を沸かして進みます。
しかし硬水だと結石してしまうため糸魚川駅近辺では補給できず、遠くから暗渠で水を引いてくることによって鉄道基地として稼働することができていたのだそうです。 -
発車時刻10分前に着いたらまさかの一番乗り。
新幹線停車駅だけあってなかなか立派な外観です。 -
暇なので周囲をぶらぶら。
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北口、南口の別称がそれぞれ“日本海口”、“アルプス口”とのこと。
スケール大き過ぎて地元民が使うにはちょっと気恥ずかしいかもですが、観光客ウケは良さそうです。 -
遊園地のこども機関車のサイズ感と実用に徹底した機能美の対比が素敵です♪
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愛称くろひめ号。
工場から貨物積込所までの700mを往復するための小型機関車で、1956年から1982年まで稼働した国内最後の産業用蒸気機関車とのこと。 -
展示用とはいえ隅々まで整備されて(いるように見えて)いてお見事。
手をかけて使い尽くされた実用品は美しいですね。 -
こちらは1912年に建設された糸魚川駅機関車庫の入口を移築したもの。
2010年に解体されたあとこちらで保存・再利用されています。 -
この写真の建物と同じだなんて、なんだか不思議な感じ。
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このバッテンにもどんな歴史があるのか…
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それ以外にも有料の鉄道ジオラマスペースなんかもあるようです
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何かの手違いが発生したのではと不安になり始めた出発2分前、悠然と現われたバスの頼もしさよ!
結局糸魚川から乗車したのはわたし一人。
運転手さんによると昨日は20人ほどの乗客がいたそうですが…
6時17分、定刻通り発車。
その後も平岩駅で一人乗り込んできただけ。アイマスクしてほとんど寝てましたZZz -
7時47分、予定より5分早く蓮華温泉着。
駐車場は満車です。
靴紐結んだり、サコッシュ出したり、日焼け止め塗ったりして、8時前に歩き始めました。 -
歩き始めてすぐに蓮華温泉ロッジを通過。
明日はここがゴールです。 -
朝日岳方面へ。
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地図を見るとどうやらキャンプ場を抜けていくみたいなので直進するも、キャンプ場の奥で道を見失う。
しばらくさまよったあと食事中のキャンパーに訊ねてみると、昨日から何人か奥へ行っては引き返しているとの情報が… -
というわけで引き返してみるとキャンプ場入り口脇に分岐がありました。
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どうやらこっちが正解。
キャンプ場に沿うように木道が続いています。
YAMAPの地図だと何度見返してもキャンプ場を突っ切って進むようにしか見えないんだけどな… -
鉱山道との分岐がひっそりと出現。
このまま直進します。 -
このルート、キャンプ場を離れるとお世辞にも整備されているとは言い難い。
蓮華温泉ロッジは山小屋ではないということかな? -
忘れ去られた楽園といった風情。
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ここでクマ鈴の存在を思い出す。
普段はザックの後ろに付けるのだけれど、下ろすのが面倒なのでサコッシュに付けてみました。
前方に音が響いてナイス♪
次からこのやり方にします。 -
昨日までの曇り時々雨が今朝の天気予報では晴れになっていたので期待してたんだけど、そんなに甘くないか…
さっきから青空がチラチラ見えてはいるのですが。
ちなみに明日は快晴予報! -
木道が草に埋もれている上に踏み固められていて滑る、滑る!
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こういう隠れ家的な感じ、好きですね♪
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前方に橋があるとなぜかワクワクします。
翡翠色が素晴らしい! -
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まだ三分の一。
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二つ目の橋を渡る。
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渡ったところが白高地沢出合。9時51分です。
ここにきて初めて登山者らしき人に遭遇しました。 -
オオバギボウシ
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このルートには階段多数。
ここは丹沢か? -
白高地沢以降、ポツンポツンと先行する人達を見かけるようになりました。
蓮華温泉登山口まで車でやってきて、朝日岳方面へ8時以降に出発する人はまずいないと思うので、おそらくわたしが本日のしんがりを務めていたはずです。 -
昨年朝日小屋に予約を入れた際、当日の出発地を答えたら“大丈夫ですか?”と何度も確認されました。バス利用だと出発が遅くなるので朝日小屋を目指す人は年に数えるほどとのこと。
さすがにそんな少ないはずはないので、”大丈夫か?到着遅くなるなよ”の婉曲表現だと思います。 -
進行方向の朝日岳は雲の中。
晴れてたら絶景だろうな… -
10時43分、花園三角点通過。
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空がダメなら花がある!
水に恵まれたこのルートはあちらこちらに花畑が広がっています。 -
高山植物の宝庫のこのルート、歩くなら7月までがおすすめです。
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ワタスゲ
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歩きながらエネルギー補給。
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水が豊富だと花も多いが虫もまたたくさん!
いつもの半袖半パンスタイルなので何ヶ所もブヨ?やらアブやらに刺されました。 -
サクサク歩いているうちは周囲をブンブン飛び回っているだけですが、立ち止まった途端に一斉に飛び掛かってきます。
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五輪の森と書いてあった気がする。
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シナノキンバイ?
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シロウマタンポポ?
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シロバナハナニガナ
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ニッコウキスゲ
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どことなく笠新道の杓子平あたりを思い出しました。
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ミズバショウ
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晴れていれば絶好の休憩スポット。
わたしはと言えば、一人で歩く場合、座って休憩をとること自体がまれなのでスルー定期です。 -
ここまできてもまだまだ水が豊富。
ここも登山道です。 -
イワカガミ
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雪渓から流れ出た雪解け水でできた沢が登山道になっています。
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遠くから見上げていた雪渓が目の前に。
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チングルマの群生
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ハクサンコザクラ
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なんか嫌な予感…
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そりゃそうだよね。これだけ雪が残っていればあるよね。
この時まで雪渓を歩くことをまったく想定していませんでした…
底が柔らかいアプローチシューズを常用しているため、雪渓歩くの嫌なんですよね。
怖さでおよび腰になった挙句、ザックの胸ストラップに付けたボトルホルダーから水筒が飛び出してしまい慌てて片手キャッチ!
急斜面の岩場なんかでもたまにやってしまうのですが、いつか”ボトルを救う→バランス崩す→命を落とす”なんてことになりそうで、とっさに手を出のをやめるべきか思案のしどころ… -
何とか渡り切りました。
トレランシューズの人もいるわけだから実際にはには大したことないんでしょうが、高所恐怖症かつ極度の怖がりのわたしにしてみれば気分は完全に決死行!
わかっていれば例え5mのためでもチェーンスパイク持参したのに…… -
命からがら渡り切りましたが、代償として塗料がベッタリ…
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花畑を見て心を落ち着かせます。
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12時27分、千代ノ吹上。
“吹上”というだけあって風が強い強い。 -
日本海の不知火海岸へと至る栂海新道との分岐。
いつかまとまった休みが取れたら不知火海岸から扇沢あたりまで歩き通してみたいものです。
まあ、早くて定年後かな。 -
ミヤマアズマギク
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道が完全に水没している…
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シラネアオイ
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再び雪渓に接近。
先ほどとは比べ物にならないくらいの巨大さ!
これを渡るぐらいだったら引き返すのもありか?と半分本気で考えながら進みました。
結果的には無事回避。ホッ… -
頂上は近い。
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12時54分、朝日岳到着。
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ここも真っ白。
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晴れてれば白馬岳ドーン!のはずなのですが…
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さっさと小屋を目指します。
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雪渓でのドタバタでボトルにも塗料が付着していたらしく、さらにそれがサコッシュにも二次被害を与えていた模様……
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まだまだ花畑は続く。
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ヨツバシオガマ
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雰囲気ある分岐に差し掛かりました。
高天原とか聖平手前あたりを思い起こさせる風情。
こういう場所は晴れてるよりちょっとガスってる方が雰囲気出ていいかも。 -
水平道との分岐です。
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一面のチングルマ
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薄っすらと見えてきました。
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13時32分、朝日小屋に着きました。
小屋前のテーブルはかなり賑わっています。 -
テント場の受付を済ませて、名物の女性小屋主さんから水場・トイレなどの説明を受けました。
幕営料2000円。
アルプスだとこのくらいが相場になりつつありますね。 -
テン場も真っ白。
平らな場所が多く整地が行き届いている印象です。 -
5分ほどさまよった末に決めたのがこちら。
小屋から一番遠く、イブリ山方面への木道沿いです。
遠いと言っても歩いて1分ほどなので、静寂をなにより好むわたしにはベストポジション。
ただし緩やかに下ったテント場の一番下部にあたるので、大雨の時などは水の通り道になって水没の可能性があるかも。今日は降っても小雨程度のため問題なし。 -
小屋とはこの距離感です。
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2年ぶりのテント設営なのでちょっと緊張…
時間がなく山行前にできたのはテントとシュラフの虫干しだけ。ドキドキしながら装備を広げます。
一番懸念していた忘れ物はありませんでしたが、テントポールのゴムが伸びきっていて無理やり押し込まないといけず、またすぐに抜けてしまうのでスリーブに通すのもかなりてこずりました。 -
そんなこんなで15分ほどかけて完成。
あとは中を居心地よくするのみ。
ここでも二年ぶりのテントマットがビッタリくっついて膨らますのに苦労しました。
外付けが嫌で敬遠していたけれど、一回クローズドセルタイプを試してみるかな。 -
これが朝日小屋のテント泊証明。
これまでで一番シンプル。
ひと段落着いたのであたりの散策に出かけます。 -
手前がトイレで奥が何かの作業小屋?
受付の際に、赤い屋根の小屋には絶対に入らないでください、と念を押されました。
トイレは山小屋の外トイレとしては比較的キレイでしたが、ちらっとのぞいた個室内にトイレットペーパーはありませんでした。
ある方の登山ブログに“朝日小屋のテント場はトイレットペーパー持参”と書いてあったので覚悟はしてましたが、この規模の小屋で営業期間内に紙のない状態は初めてだったのでちょっと衝撃でした。
が、翌朝見ると葉巻ぐらいの太さ(細さ?)のトイレットペーパーが一本、棚の上に…… -
赤い屋根の小屋の奥に水場。
朝日岳から下りてくるときに見たホースで雪どけ水を引いてきているのだと思います。
小屋主さんに「そのまま飲めますか?」と尋ねたら、「わたしたちはそのまま飲むけど、自信がないなら沸かした方がいいですよ」とのことでした。 -
続いて本棟へ。
なんだか気になるものがたくさん。 -
朝日小屋は食事の美味しさで有名。
その食事目当てと、今年に入って本格的な山歩きの初回ということもありなるべく軽装備で歩きたかったことの二点から、当初は小屋泊まりを計画していました。 -
が、受付開始日の受付開始時間から電話をかけ続けるも一度もつながらず。
その日だけで数百回はかけたと思います。
やっとつながったのは翌日の昼近く。当然ながらとっくに満室でした…
今日の宿泊者はその超激狭き門をかいくぐった勝者達ということです。 -
おやつを購入して我が家へ帰宅。
葛アイスは迷った末にオレンジを選びました。
もちもちした不思議な食感!
ラベルの成分見たら“くず粉”とあってなるほど!と感心したけど、商品名が“葛アイス”なことを思い出す……
そんな間抜けな感想はさておき、もっと流行ってもいいんじゃないかと思うほど気に入りました。 -
その後は牛タンをつまみにまったり読書タイム。
そうそう気になる押し寿司は16時からの販売予定で、開始前に放送でお知らせしますとのこと。 -
今回の旅のお供はこれ。
地方都市が舞台のハードボイルドが気分だったので、それだけを基準に選びましたが、90年代アメリカンハードボイルドのベタな設定がてんこ盛り。個人的に嫌いではないけどこれでエドガー賞はどうなんだ?懐古趣味が過ぎるのでは?と思ったら“ベストオリジナルペイパーバック賞”ということでまあ納得。奥付に1998年作とあるのを見て深く納得。
近年の作品だと勝手に思い込んでいました。 -
たまに小雨が降るとテント内に逃げ込みます。
何度か出たり入ったり。本読んだり昼寝したり。 -
そうこうしているうちに15時50分。
放送はまだだけど小屋に向かうことにしました。 -
小屋をのぞくと押し寿司が並んでる。
声をかけてみると、どうぞとのことだったので三種類全部購入。
購入直後に放送がかかってわらわらと人が集まってきました。 -
左から的鯛、くるみ、マス。
販売時は冷凍状態なので、自然解凍を待つことになります。
わたしは明日の昼あたりに食べるつもり。 -
大きさはこのくらい。
思ったよりずいぶんこじんまり。コンビニおにぎりの半分強の量かと。 -
このサイトを選んだのは平らで静かというのが理由ですが、それに加えてサイト周りの木製の囲いが非常に便利でした。
わたし専用というわけではないのに、テントとの距離感と位置関係で他の人が使うのは心理的抵抗があるのか、結果的に専用ベンチとして機能した次第。 -
まだ16時半前だけど、せっかく昼寝中断して動いたのでのんびりと夕食の準備をすることに。
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まずは酒のつまみを温めます。
ちなみにバーナーも去年は未使用だったため、数日前に着火テスト済み。 -
お疲れ様~♪
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美味いんだな、コレが!
ビールがススム君。 -
本日のメインディッシュ。
“サッポロ一番みそラーメン、乾燥野菜と味玉を添えて”
隠し味は軟骨ソーキの残り汁です。
沈んでますけど野菜どっさりで、軟骨ソーキのタンパク質を合わせて栄養バランスもバッチリ! -
食後は再び本を読んで過ごします。
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就寝前にトイレに行って戻って来るとちょうど日が沈むところ。
近くにいた人が、「今日初めて太陽を見た!」と言っていました。
まあ、ラッキー♪ということで。
18時45分就寝ZZz
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