2023/05/21 - 2023/05/21
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SamShinobuさん
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落語芸術協会の「芸協らくごまつり」は
4年ぶりのリアル開催となった。
僕が「芸協らくごまつり」に最後に行ったのは、2017年9月だったので実に6年ぶりになる。当時応援していた二つ目は皆さん真打になって、芸協を大いに盛り上げているのは嬉しい限りだ。
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開催場所は落語芸術協会の事務所がある芸能花伝舎。新宿西口から徒歩15分。ここは元々小学校だったところをリノベーションした施設だ。イベントが行われるのは各教室なので、それはまさに学園祭を彷彿とさせる。
東京の落語界は落語協会と落語芸術協会の二派に分かれており、寄席にはこの2つの団体が交互に出演している(鈴本演芸場は落語協会のみ)。他に立川流と円楽一門会があるが、会員数から言っても主流なのはこの二派ということになるだろう。印象としてはメジャーな落語協会とマイナーな落語芸術協会といった感じかな。とは言っても、最近は桂宮治さん、講談の神田伯山さん、柳亭小痴楽など落語芸術協会の若手が頑張ってテレビに出たりマスコミに取り上げられるようになってきて、落語芸術協会イコール地味だといったネガティブイメージを払拭させつつある。
この二大派閥の落語協会、落語芸術協会はそれぞれファン感謝祭として毎年イベントを行ってきた。ちなみに落語協会は謝楽祭と銘打って湯島天神で開催している。神社での開催なので、こちらは縁日のようでまた楽しい。 -
10:00からの開会式は落語芸術協会会長である春風亭昇太師匠(63)が開会の挨拶をした。
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先ずは柳亭小痴楽を見つけ、久しぶりに一緒にパチリ。
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10:40~
誰にも話せない楽屋噺を聞き出せ!ルート9チャレンジ!! A2教室
左から司会の春風亭昇りんさん、桂伸治師匠(桂宮治さんの師匠)、桂小南師匠、三遊亭遊吉師匠(三遊亭美よしさんの師匠)、春風亭柳橋師匠。
この師匠たちの楽屋裏話がめちゃくちゃ面白かった。 -
ルート9メンバー。「蒟蒻問答」の漢字が書けるかな?
かつては前座だった皆さん、楽屋のネタ帳に演目を書くのは前座の仕事なので、もちろん書けますよね。
春風亭弁橋さんと春風亭昇りんさんが司会。解答者は笑福亭茶光(さこう)さん、春雨や晴太さん、三遊亭花金さん、神田桜子さん、三遊亭仁馬さん、昔昔亭昇(せきせきていのぼる)さん、春風亭昇咲さん。
昔昔亭昇さんが書けてないとイジられていたが、よく見ると笑福亭茶光さんの漢字も酷いことになっている。 -
小腹が空いたので、物販やお弁当を販売しているC1教室で「ヨネスケのこだわり天むす」( 税込800円)を購入。「浅草ヨシカミのロースカツサンド」にも惹かれたが、このあと桂米助師匠の落語を聴くので、これにした。
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一口サイズの5種類の天むす(ほたて天、えび天、えび胡椒天、れんこん天、とり天)が入っており、羽田空港で10年以上前から販売している評判の空弁らしい。「突撃!隣の晩ごはん」の米助師匠プロデュースだけあって、味は間違いなし!
ただ今年はアルコールの販売はなし。前は屋台がたくさん出ていて、お酒も売っていたのに。中には外から持ち込んで缶ビールを飲んでいるツワモノもいた。 -
元小学校だけあって、学校机で食べる。
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芸協まつり寄席
体育館にて。 -
「第2部 桂米助、柳亭小痴楽 二人会」のチケットを事前にセブンイレブンで発券して貰っていた。(チケット代 税込1,000円、 手数料550円) G列24番。
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柳亭小痴楽は柳亭痴楽師匠の息子だが、16歳の時に父が倒れ高校を中退して桂文治師匠に入門する。しかし寝坊癖が治らず破門されて、柳亭楽輔門下となった。彼がまだ二つ目の頃、独演会に行った際に「今朝は起きれた?」と聞くと、頭を掻きながら「なんとか~」と言っていたのを思い出す。
その頃、初めて彼の「大工調べ」を聴いて、いいなと思った。まだ大味で上下もうまく切れていなかったが、聴かせどころの棟梁の啖呵に江戸の風が吹いているのを感じたのだ。これは面白い噺家になるかもと思ったが、昨今の活躍ぶりを見ると嬉しい限りだ。
小痴楽は2013年~2019年に活動していた「成金」のメンバーで、この成金は演芸CDショップの西新宿ミュージックテイトでよく落語会をやっていた。成金は落語芸術協会の二つ目だけのユニットで、誰かが真打になったら解散するという取り決めで結成されたので、小痴楽が真打になった2019年に解散。今そのメンバーをみると、全員が真打になっており、笑点メンバーがいたり、テレビやCMなどにも出演したり、彼らが落語界の盛り上がりの一翼を担っていると言っても過言ではないだろう。
ちなみに成金メンバーとは、
柳亭小痴楽、昔昔亭A太郎、瀧川鯉八、桂伸三、三遊亭小笑、春風亭昇々、笑福亭羽光、桂宮治、神田松之丞、春風亭柳若、春風亭昇也(全て当時の高座名)の11名だった。 -
柳亭小痴楽
演目は「湯屋番」。彼は湯屋番をかなりオーバーに演じるが、馬鹿な若旦那が小痴楽にどことなく通じているのか、凄く受けていた。
桂米助師匠
「突撃!隣の晩ごはん」で日本一の不法侵入者を自称している米助師匠。今日の演目は新作落語の「落語禁止法」。国民の労働意欲を削ぐ落語が禁止された世界線で、闇落語が出てくるという噺。 -
瀧川鯉八さん
鯉昇師匠の弟子だが、このフラは師匠を超えている。新作落語の天才。独特なコイハチワールドに一旦ハマると抜け出せない。 -
サインラリーの台紙販売コーナーに、先日二つ目になったばかりの三遊亭美よしさんがいた。
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春風亭昇也さん
笑点 特大号の大喜利メンバー。昨年真打に昇進。 -
笑福亭羽光さん
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ととのいました、ねづっちです!
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三遊亭遊馬(ゆうば)師匠
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副会長の春風亭柳橋師匠
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講談師の神田伯山さん
テレビの取材を受けていた。
お隣は遊雀師匠の弟子の三遊亭遊かりさんと春風亭昇也さん。 -
三遊亭遊雀師匠
この人の噺、どことなく毒のあるところが好きなんだなあ。ゴミの分別や机運びなど、誰よりも働いていた。 -
春風亭弁橋さん
春風亭柳橋師匠の弟子だが、ムロツヨシの「親バカ青春白書」に落研役でほんの一瞬出てた。あのドラマ最高に面白かった。 -
12:45~
芸協紅白歌合戦 A1教室
師匠たちと若手らの歌対決。江戸家まねき猫さんが歌った「オリビアを聴きながら」の替え歌「小痴楽を聴きながら」は、小痴楽が寝坊で師匠をしくじったエピソードで笑えた。
美よしさんの師匠である三遊亭遊吉師匠の「大阪ラプソディ」は、大人の味わい。 -
13:20~
You Tubeのオンライン中継
神田鯉花(りか)さん・三遊亭美よしさんの新二ツ目トークショーを、木陰に座ってスマホでリアタイ視聴する。 -
13:40~
お囃子太鼓体験 A3教室にて
寄席には欠かせないお囃子・鳴り物を体験させてくれる。混んでいて入れなかったので、ちょっとだけ古田尚美お姉さんの三味線を聴かせて貰った。 -
14:50~
芸協カデンツァワードウルフ A2教室
成金の後継と言われているカデンツァメンバーによるワードウルフ。
司会の古今亭今いちさん、昇太師匠の弟子の春風亭昇吾さん、 桂竹千代さん、長髪の瀧川鯉白さん、イケメン枠から三遊亭遊子さん、談幸師匠の弟子の立川幸之進さん、漫才から転向した鶴光師匠の弟子の笑福亭希光さん。 -
ワードウルフとは、みんなであるお題について雑談をして、その雑談の中で「一人だけ違うお題」を与えられた人を見つけ出すというゲーム。事前にお題の書かれたカードを全員に配るが、一人だけ違うお題が書かれているという訳。
最初のお題は落語しばりで「酢豆腐」と「ちりとてちん」。ワードウルフは「酢豆腐」。誰がワードウルフだとは知らないので、お互い腹の探り合いが面白い。最後に全員でワードウルフだと思う人を指差すが、当てられたらワードウルフの負けというゲーム。 -
芸協カデンツァは、落語芸術協会所属の二ツ目落語家10名によるユニットで、2019年からミュージックテイト西新宿で毎週金曜日に自主公演を開催している。
「成金」メンバー全員が有名になったので、それに続けとばかりに、皆さん第二の成金を目指して様々なユニットを組んでいる。こんなことができるのも、自由な風潮の落語芸術協会ならではで、何かと厳しい落語協会では難しいんじゃないかな。 -
三遊亭遊子さん
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春風亭昇太師匠
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春風亭昇々さん
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廊下で次のイベントの列に並ぶ。
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校庭にはキッチンカーが出ている。
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春風亭昇太会長の閉会の挨拶。
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思い出横丁
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鰻串の「カブト」に行こうと、思い出横丁まで楽しみに歩いてきたが、なんとお休みだった。
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思い出横丁にある町中華の名店、岐阜屋。
ここもいいが、今日は駅前の長野屋にしようと決めた。 -
しかしまだ16時過ぎだというのに、どこも混んでいるなあ。
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長野屋
新宿JR東南口の改札を出て階段をおりた正面に、そこだけタイムスリップしてしまったかのような昭和の食堂がある。 -
店の入口に1915年創業って書かれているが、昭和どころか大正じゃん!こんな大衆食堂が新宿の駅前でよく生き残っていると思うと不思議でならない。
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ここはよくランチで利用していた。当時まだサラリーマンだったので、ここで昼から飲んでいるおじさんたちを見て、羨ましい限りだった。
近年は息子や友人とたまに飲みに来ているが、食堂飲みって、なんか落ち着くんだよなあ。
今日のオペレーションは昔っからいるおばさんがひとり。
「好きなとこ座って」と言われるまま着席したが、おばさん、常連さんとのおしゃべりに夢中で注文を取りに来ない。
壁のメニューを見回して、「全品20円プラス(税)」の貼紙が無いことに気づく。この店の面白いところだが、消費税が全品どれも20円なのだ。800円の定食も300円のツマミも消費税は全部20円。消費税の税率とか、そもそも消費税の意味知ってる?なんて野暮なツッコミは入れない。
ようやく僕と目が合ったおばさんが
「あらー、やだ。声かけてよ。それでなくても最近は歳で忘れっぽいんだから」と水を運んでくる。
「こっちは暇人だから構わないよ。それより20円の消費税、やめちゃったの?」
「たまに怒るお客さんもいるしね。最初消費税が3%になった時に、面倒だから全品20円にしたのよ。そのあと消費税が何度か上がったけど、20円は変えなかったの」
なるほどメニューをよく見ると税込価格になっている。全品20円の消費税というカオス、好きだったんだけどなあ。残念。それによく見るとちゃっかり値上げもしてる。 -
消費税が全品20円だった頃の貼紙。(2018年撮影)
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ビール小瓶(500円税込)と肉豆腐(490円税込)を注文。
厨房は2階なので料理人の顔は見えないが、味の濃い肉豆腐は昔から変わっていない。
おばさんいわく
「最近テレビに出たんだけど、それから肉豆腐がよく出るのよ」
やっぱり人気メニューなんだ。 -
食堂飲みの定番、ハムエッグ(380円税込)を注文。ハムエッグをつまみに飲むと、なんか優しい気持ちになれるのは何故だろう笑。
ウーロンハイ(430円税込)を追加。 -
世界堂でちょっと買い物した。
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花園神社を通って
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ゴールデン街を通り抜ける。
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歌舞伎町へ。風林会館。
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風林会館の前の狭い脇道は魔界への入口だ。こんな小路の先に店があるとは思いもよらないだろう。ていうか、知らなかったら怖くて入っていけないよね。
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上海小吃
創業は1994年。僕がこの店を知るきっかけは、映画「不夜城」(1998年)のロケで使ったことや、三池崇史監督の黒社会シリーズでだ。 -
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お通しは、キャベツと豚の耳?。山椒の実が和えてあってガチ中華の風味がたまらない。
とりあえず青島ビール。それと枝豆とチンゲン菜を注文。枝豆とチンゲン菜はあっさりしていて旨い。 -
四川辛子鶏は鶏のぶつ切りなので骨っぽくて野趣溢れる料理。辛くてビールが進む。
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以前はメニューに犬鍋があって、この店ができてから新宿から野良犬が消えたとまことしやかに囁かれていた。
店主のお姉さんに「犬鍋やめちゃったの?」と聞くと、
「犬肉ダメいわれて、入ってこなくなったね」とのこと。
それでもうさぎや蛇は健在だし、サソリ、蜘蛛等のゲテモノ料理もある。
「珍しいものは何かある?」
「豚の脳があるよ」
豚の脳みそは重慶で食べたことがあり、白子のようで美味しいのは知っているが、日本で食すのは何となく抵抗があるなあ。 -
お客さんが次から次へと入ってきて、かなり繁盛しているようだ。
「最近は若いお客さん多いね。どうして、分からない」
とお姉さんは不思議がっているが、やはりSNSなどの力だろう。こんなおっかなそうな店でも、見るからにいちげんさんらしき客も入ってくる。ガチ中華ブームも人気に拍車をかけているのかもしれない。それをいいことに強気に値上げしているようだ。メニューを見て気付いたが、料理の値段が以前と比べてかなり上がっている。そこで「随分値段上げたね」とお姉さんに言うと、家賃が高くて大変なんだそうだ。ここには書けないが具体的に月幾らかまで教えてくれた。営業を始めた29年前から比べると5倍になったらしい。 -
隣の席の常連さんと、どちらからともなく会話が始まる。彼が仕事で瀋陽からハルピンに行った話をされたので、僕も行ったことがあると言うと、ひとしきり中国話に花が咲いた。それから映画の話題になって、気がつくと高倉健で熱く語りあっていた。隣のテーブル同士で盛り上がっていたら、中国人の店員が「もう、ふたり一緒に飲んで!」と彼のテーブルに強制的に移動させられる。お互い苦笑しながら、「お邪魔します」と対面に座りそれからしばらく酒を酌み交わした。ふたりで飲んだ分のお酒は彼が奢ってくれた。こういう出会いもまた楽しい。ご馳走さまでした。
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若かりし頃のお姉さん。
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ちなみに上海小吃が混んで入れない時は、お隣りの2階にある叙楽苑もお勧め。こちらもかなりディープだが、台湾人の家庭に招かれたような雰囲気で台湾料理が楽しめる。
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トー横キッズで有名になってしまった新宿東宝ビル。上の方からゴジラが覗いている。
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歌舞伎町にはすっかり客が戻ってきた。
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