「68万の民よ、ついてまいれ！」家康公騎馬武者行列@浜松まつり　【後編】

2023/05/03 - 2023/05/05

松本潤さんはじめ、大河ドラマの出演者たちが馬に乗って浜松の街をパレード。
その様子や、浜松市内の徳川家康に関連するスポットを巡ってきた旅行記　後編。

エリア 浜松(静岡)

始めに、2023年5月5日に石川県で起きた地震により、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。
今後も揺れが続く恐れがあるとのことで、気が休まらないこととは思いますが、皆様のご無事を祈っております。

浜松市役所向かいにある広場。
木でできたアーチをくぐると、

そこは浜松城をのぞめる、大河ドラマ館。

浜松城公園 紅葉

ベンチには絵が描かれていた。
これ、5月3日から5日まで毎年行われている浜松まつりの絵を地元のお子さんたちが描いてくれたのだろうか。

今回の騎馬武者行列は、そもそも浜松まつりの一環として行われた。
浜松に滞在した3日間、祭りの法被姿の地元の方々をたくさん見かけたし、木彫りの大きな屋台も何台も見られた。

ドラマ館の外回廊には、地元の染め物の暖簾が。
後述する騎馬武者行列でも紹介される浴衣や染め物は、浜松エリアの産業のひとつなのだそう。

お客さんを迎え、もてなしてくれる気持ちが伝わってくる。

徳川家康は東海地域などあちらこちらに縁があるため、他市町へのエール？の旗も。
浜松の大河ドラマ館、なかなかアピールがおもしろい。

大河ドラマ館エリアで使われていた木材をよく見ると、
「2021年の東京五輪で使われた木材を再利用している」
と記されていた。

ドラマ館を後にして、城の方向に坂を上っていく。
上った先の広場には、

正面に徳川家康像が。
大河ドラマに出演している松本潤さんも、話が進んでいくとこんな渋い感じの家康を演じることになるのだろうか。

天守門に向けて、さらに石垣を上る。

浜松城天守門 寺・神社・教会

天守門をくぐると、浜松城がそびえていた。
1500年以降に築城され、始めは今川氏の支配下にあったが、後に徳川家康が入城。

浜松城 名所・史跡

自然のままの大小様々な石を積み上げる「野面積み」の石垣が残る。

インフォメーションで、2種類の無料のパンフレットをゲット。
騎馬行列で、ホンモノの松本潤さんたち出演者の方々が見られるなんて、不思議な感覚。
武者行列ということは、右側の甲冑姿か？

さて、メインである騎馬武者行列会場へ。
まだ入場時間は来ていないのに、入場するために並ぶ人々が、各エリアで既に「行列」だった件。
皆さん、すごい気合だ。

昼12時、観覧エリアへの入場が開始に。

浜松市中心部、どんどん人で膨れ上がっていく。
騎馬武者行列を観ている間は人数を知る由もなかったが、それでもものすごい数の人が目視できた。

浜松市の後の発表によると、なんと68万人がこのイベントのために来場したとのこと。

鍛冶町商店街 市場・商店街

午後2時、待ちに待った騎馬武者行列が始まった。
地元の高校生による吹奏楽マーチングが、大河ドラマのテーマ曲を演奏しながら先陣を務める。
おそろいの羽織がいいね。

地元小学生による、段ボールで作った甲冑行列も続いた。
ホントに段ボールか？と思うほど、きれいに形作られ、塗装がしてあって、よくできていた。

家康の息子：徳川信康の行列も続く。

信康は、浜松市北部の二俣城に居城していた。
信康の人生は、わずか20年。
そして悲しい最期を迎えたが、せめてパレードしている今は、晴れ晴れしく幸せを感じてほしい。

浴衣に身を包んだ、地元の生徒さんたちの行列も。
この浴衣が、浜松市特産だそう。

続いて、江戸時代の大名や女性たちの往来を再現した「姫様道中」も行列に加わった。
こちらは、何十年も続けている浜松市のイベントなんだそう。
アスファルトや現代の建物が背景に見えてしまうが、この方々の衣装や雰囲気が、時代絵巻のようだった。

浜松市姫様道中 祭り・イベント

しんがりを務めるのは、
我らが神の君：徳川家康に扮した松本潤さん。
うわぁ、ホンモノだ！

家臣である夏目広次役の甲本雅裕さんと、平岩親吉役の岡部大さんの姿も発見。
家臣なので、松本さんより前を歩き、護衛を務める。

ドラマでおなじみの金色の甲冑：金陀美具足(きんだみぐそく)姿の松本さん。
金色の兜は、馬の後ろについた家臣役の男性が掲げている。

松本さんの凛々しさと、葵の御紋がまぶしい。

松本さんの後ろには、地元浜松出身の家臣：井伊直政を演じる俳優：板垣李光人(りひと)さんも。
「井伊の赤備え」の赤色が鮮やか。

板垣さんの乗る馬が落ち着かない様子だったが、板垣さんは動じず、ずっと「ファンサ」を続けていた。

ふと、
「もし今ここで武田軍が攻めてきても、ここで観ている援軍がこんなにいるから、今なら余裕で勝てるな」
と想像。
阿部寛さん演じる武田信玄の軍勢が、パレードの道の向こうから来ないかと、期待してしまった。

いかんいかん、
そんなん、歴史が変わってしまうわ。

というわけで、今後の大河ドラマの展開がさらに楽しみになってきた。
これからの展開、どうなる家康？

2万2千人の民を募った今回の騎馬武者行列、
結果として68万人の民が出陣したという伝説が生まれた。
松本さんたち出演者にとっても、
観覧した我々にとっても、
生涯の思い出になっただろう。

このようなイベントを企画・運営してくださった浜松市の関係者の皆様、ありがとうございました。

また、静岡県中から警備に来てくださった警察の方々、浜松市消防本部の方々、その他関係する全ての皆様、
暑い中ありがとうございました。
おかげで、安心してとても楽しめました！

ありがとう、浜松市。
ありがとう、家康公騎馬武者行列@浜松まつり。
わしは満足じゃ！

そして、ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。