ナゾの温泉、かみのやま

2023/03/05 - 2023/03/06

帰宅する前に温泉に入りたい。山形新幹線沿いの温泉…そうだ。この「かみのやま温泉」なる駅で降りてみよう。

エリア 南陽・上山・白鷹(山形)

山形駅から十分、かみのやま温泉で降りたのは自分だけだった。

しかしまだ7時台だが、人っ子一人いないのが不気味だ。山形駅では男子高校生が食われ、ここでは全員食われる、、、そんなホラゲーの世界観を一人で想像しながら、静かな通りを歩く。

なんだか立派なお城が見えたので、寄り道してみる。

ここで第一村人（？）発見。車に乗ろうと駐車場に向かうカップルだった。少しホッとする。

広場に到着。近づいてみると結構こじんまりとした城だ。門が閉じていて少し安心してしまった。正直なところ、異郷で、夜で、無人というのはまあおっかなくてたまらない。

眼下にかみのやまの街並みが広がる。

静かだ。ただただ静かだ。

公衆浴場があるとの看板に沿ってきた。両脇が廃墟で、割れたガラスが散乱している。おっかなびっくりしながら通っていくと、目指していた浴場に着いた。受付で聞くと
「火災さ、あったんです。」


中に入る。アツアツの湯船と、手頃な湯船の2つがあった。入る客が皆挨拶してから入るところからも、地元の温泉という感じなんだろうなあというのが伺い知れる。洗髪券を別で買うと洗髪ができる、という仕様であった。外が寒いので洗髪はせず。入浴料二百円でこの温泉は最高である。

長湯しすぎた。急いで駅へ行く。この写真、手振れしすぎである。

間もなく、東京行き最終つばさ号が到着します…
無人のホームに放送が響く。寒い。

来た。東京に帰ろう。

山形駅前で買った太巻きをほおばる。何の魚かと思っていたら、納豆だった。そういえば山形の町は内陸も内陸であった。

米沢につく。米沢牛の胸像があった。ここで若干人乗ってきて、電車は東へと進路を変える。

周りが暗くなる。ふとグーグルマップを見ると、ちょうど峠駅を通過するところだった。


福島に到着。この電車はつばさオンリーで東京に行くが、私は指定券を持っていない。ので、とりあえず福島で降りて後続のやまびこに乗り換える。

福島駅でふいに「やわやわ」が始まる。ホームに出てみたら、なぜか前に１０両つながっていた。前の自由席に乗ろうとしたら、回送。そういえばオーバーラン予防につばさ単独に回送列車をつなげるようになった、という話を聞いたことがある。

表示もこの通り、全車指定となっている。仕方がないので、一本後に乗ろう。

時間があったので在来線ホームに出てみる。足元のレールが広かったり狭かったりするだけの、ただの在来線の駅である。

ただ、人は誰もいない。地方の夜は早い。

夜を徹して動くのは、貨物か、あるいはもの好きかくらいである。

後続のやまびこに揺られしばらく、上野に到着。帰ってきた。