2022/11/08 - 2022/11/09
253位(同エリア343件中)
魚屋No1さん
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- クチコミ45件
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写真は、国東半島にある熊野磨崖仏の大日如来です。
熊野磨崖仏といえばヒョウキンなお顔の不動明王の方が有名ですが、私の好みはこちらの方です。また、この写真を表紙に使ったのは、国東の磨崖仏を再訪することが、今回の九州を廻る旅の大きな目的の一つだったためです。
この旅では、19800円でJR九州の特急と新幹線の全線が3日間乗り放題の「ハロー!自由時間ネットパス」を活用し、以下の日程で是非にも再訪したい場所と一度は訪れたい場所を巡りました。
2022年11月8日から14日
8日 成田からジェットスター(広い座席指定)で大分へ、別府観光
9日 是非にも再訪したかった国東の磨崖仏を巡る
関アジ・関サバの「りゅうきゅう」を大分市のこつこつ庵で食す
10日 宮崎の青島で鬼の洗濯板を訪れた後、鹿児島へ
錦江湾の「首折れサバ」を食す
11日 鹿児島市内観光後、新幹線で博多へ 「玄界灘のサバ」を食す
12日 有田散策、佐賀県立九州陶磁美術館へ
西九州新幹線で長崎へ、眼鏡橋、四海楼で残念なチャンポン
13日 島原鉄道とフェリーで熊本へ、熊本城の宇土櫓を確認する
太平燕、活け剣先イカを食す
14日 柳川で船下りとせいろ蒸し、西鉄で福岡へ ジェットスターで帰宅
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 2.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 徒歩 ジェットスター
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
こんなに早い時刻の飛行機に乗るのは、ジェットスターの大分行きがこの便だけのためです。
空港第2ビル駅から此処まで1.5kmも歩かされました。 LCCだからといって、ここまで邪険にしなくてもよいのではないかと思いました。 -
久しぶりに、沖止めの飛行機に乗りました。めんどくさいと思う人はいるでしょうが、タラップで乗り込むのは、飛行機の臭いが感じ取れて私は好きです。
一方で、現存の乗り物の中で座席が最も狭い飛行機は、極めて不快な移動手段です。それなのに、見るとワクワクするのは何故なのでしょうかね。 -
座席の足下が広い非常口の座席を確保できる「しっかりマックス」で予約しました。これには、500円分のミールクーポンが付いているというので、コーヒーとチョコマフィンを頼みました。
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大分空港では、機内預けの荷物が出てくるターンテーブルの先頭にウニの軍艦巻の形をしたぬいぐるみを置いていました。
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空港からバスで別府駅前へ到着しました。何はともあれ、荷物を預かってもらおうと、宿泊場所の亀の井ホテルへ向いました。
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途中、こんなレトロな市場がありました。駅構内に本格的なスーパーマーケットがあるためか、下りているシャッターが目立ちましたが、魚屋さんには多種多様な地魚やカニが置いてあるし、総菜屋さんも美味しそうで、よだれが出ました。手出しできないのは残念至極!!!!!
なお、亀の井ホテルの外観を撮し忘れたのはお笑いですが、このホテルは住宅街に突然出現する高層ビルでした。 -
11時に別府駅へ戻り、外人向け観光案内所のWANDER COMPASS BEPPUで予約済の「別府地獄めぐり」のチケット(3900円・人)を購入しました。このツアーは14時発なので、「別府タワー」で時間を潰そうと思って聞いたところ、工事中で閉鎖しているとのこと。他のお勧めを聞くと写真の「別府公園」と隣接のビーコンプラザにある高さ125mの「グローバルタワー」を紹介されました。
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此処まで、緩やかな坂道を、別府駅から1.7km歩きました。結構しんどいです。
別府公園は広くて快適です。他に当てが無いなら、大分名物のとり天弁当でも買って此処で食べるのも一興かと思います。
グローバルタワーの方は右手の森の上にニョキッと立っている塔です。 -
グローバルタワーは近くで見るとこんな感じ。
展望台は、円柱状の2本の柱の上部に見える突き出しです。 -
料金は300円です。他に客は見えません。アルバイトでしょうか、切符売り場ののおねーさんは、やっと客が来たとホッとした様子でした。
エレベーターは3人ものれば満杯になるような狭さです。外が全く見えないこともあって、閉所恐怖症の私はぞっとしました。 -
近頃のエレベーターには珍しい、高度計と速度計がありました。
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100mの高さにある展望台はこんな感じ。
スッカラカンのため、高所恐怖症でもある私達はへっぴり腰です。
遭遇した客は、前にも後にもアベック1組だけでしたん。 -
別府市街と大分市方面です。怖くはありますが眺望は最高です。
それにしても、どんな狙いで、こんなにキャパの小さい施設を作ったのでしょうかね。せめて、観光バス1台分の人を処理できなければ収支を合わせられるはずがありません。理解不能です。
帰りは、駅までバスで帰りました。此処は、市役所の近くなので、昼間でも別府駅行きが30分に一回はあります。 -
九州で最初の飯は「とよ常 別府駅前店」の「りゅうきゅう丼 950円]と決めていたのですが大行列です。別府地獄巡りの出発時間に間に合いそうもないので断念し、駅へ戻って構内の豊後茶屋という店で天ぷらソバを食べました。 味は普通。
別府地獄巡りの乗り場へ行くと、写真のように行列ができています -
「地獄巡り」のツアーバスがやってきました。
全7か所の地獄を廻る共通入場券は2000円ですが、亀の井バスの「別府地獄めぐり」ツアーは入場券を含めて3900円/人なので、とてもお得です。 -
これはツアーバスの拡大写真。
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観光バスの始発は北浜バスセンターでした。座席はかなり埋まっており、別府駅でも最後尾に並んだため、我々は最後部の席に座るしかありませんでした。
でも、以下の写真に示した亀の井バスのこだわりに気付くことができました。
これは後の窓のディスプレイ。 -
閻魔大王は、最後部の真ん中の席に1枚だけあります。
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これは、小鬼です。その他大勢の下っ端なので、座席の半分に張ってありました。
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最初に訪れた「海地獄」は、98℃の含食塩酸性泉です。
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併設の温室には、熱帯の蓮が咲いています。
アンコールワットを思い出しました。 -
ガイドさんが持っている小旗は小鬼です。
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2番目に行った隣接の「鬼石坊主地獄」は、99°の泥湯が噴出するナトリウム-塩化物泉です。
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全く動かないカマキリが、地獄の縁の石の上にいました。
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3番目の「かまど地獄」も徒歩で移動しました。此処は、98℃の蒸気が噴出する含芒硝弱食塩泉です。温泉の味がするということで薦められた茹で卵を購入しましたが、普通の茹で卵との味の違いは不明でした。
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4番目のワニの飼育で有名な「鬼山地獄」も徒歩移動です。ここは98℃のナトリウム-塩化物泉です。
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5番目の「白池地獄」までは徒歩移動です。此処は95℃の含ホウ酸食塩泉です。
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アマゾンの熱帯魚を飼育していました。
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6番目の「血の池地獄」はバス移動です。此処は温度が低めの78℃の酸性緑礬泉です。池は温泉に含まれる酸化鉄の泥で赤く染まっていました。
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7番目で最後の「龍巻地獄」へも徒歩移動。噴気は105℃、地下の泉温は150℃の含食塩酸性泉です。30mの高さまで噴出するというがショボイ。
以上でツアーは終了しましたが、帰りのバスからは街中のあちこちから水蒸気が噴出している様子が見え、此処は温泉都市なのだと改めて感じました。 -
亀の井ホテルの部屋は21㎡。圧迫感は全くありません。
今回の旅行は20㎡以上の部屋を選びました。理由は、これだけの広さであれば閉所恐怖症が出ないことを経験値として持っているためです。
宿泊日の2022年11月8日は、西暦1580 年以来の皆既月食と天王星食が同時に起こる日でした。天王星は肉眼で見える訳がありませんが、月食は建物の外に出てしっかり見ました。月食は、意外にも月が真っ暗にならないことに始めて気付きました。 -
種類は多くても、食べてみたい料理が無い典型的なバイキングです。結果、最も美味しく感じたのは、この日不足していた生野菜でした。
なお、生ビールは605円、焼酎550円、ワイン440円です。 -
私達の部屋からの朝の景色です。
右の四角い塔は行く予定だった別府タワーです。養生シートが被さっていて四角く見えます -
朝飯もバイキングですが、こちらは普通に美味しく食べられました。
でも、70歳過ぎになると、地元の美味を味わうためには、腹6分目に留める必要があります。 -
今日は、今旅行のハイライトの国東の磨崖仏巡りです。国東半島は自動車でないと廻れないため、別府駅前でレンタカーを借りて出発しました。
写真は、別府からの交通の便が良いので最初の目的地にした「熊野磨崖仏」の切符売り場です。拝観料は300円。杖を貸し出してくれます。
別府から熊野磨崖仏の駐車場への道筋は、国道10号の下市交差点で県道655号線へ入り、そこから約4km走って杵築市と豊後高田市の境を超えたところにある看板に従って枝道を左折するというものです。この駐車場は30台ほどのキャパがあります。上の写真の駐車場は、その少し先の細道を入ったところにありますが、途中に行き違いできないほど細い急坂道を通過しなければならないのでお薦めしません。 -
取り付きの階段はこんなもんですがね。磨崖仏へは約300mの上り坂です。
なお、本日の立ち寄り場所と結果は以下のとおりです。
別府駅前→熊野磨崖仏→真木大堂→鍋山磨崖仏(見つからず)→大門坊磨崖仏→本宮磨崖仏→富貴寺(大堂が国宝)→サンウェスタンでエビかき揚げ天丼、ガザミは見ただけで食べられず→福真磨崖仏(本命の場所だが、獣除けの柵に遮られる)→川中不動→宇佐神宮→大分駅営業所で返却 -
直ぐに、鬼が一夜にして積み上げたという伝説が残る自然石を乱積にした急坂の石段が現われます。
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ヘトヘトで辿り着くと、大日如来様(平安後期)が優しいお顔で迎えてくれます。
像の光背上方には種子曼荼羅(しゅじまんだら)3面が刻んであると資料にありましたが私は気が付きませんでした。
なお、熊野磨崖仏は、国東半島の磨崖仏で唯一の国指定重要文化財です。また、元宮磨崖仏及び鍋山磨崖仏と共に国の史跡に指定されています。 -
良い具合に風化しています。像の高さ約6.7m。高さ約8mのくぼみ(龕:がん))の中に彫り出されています。
ウイキによれば、平安時代後期の作で、螺髪等の特徴から、不動明王像よりも制作年代が遡ると考えられています。私が気付かなかった光背上部の種子曼荼羅は鎌倉時代の追刻。また、通常の大日如来像は菩薩形(髻を結い、装身具を着ける)ですが、本像は頭髪が螺髪です。本来の像の名前は不明なので、重要文化財指定名称は「如来形(にょらいぎょう)像」になっているとのことです。 -
大日如来の左側は有名な不動明王です。
高さ約8m、鎌倉時代の作とされ、ウイキによれば、安山岩質の礫混じりの硬い岩壁に造られたため、彫り口がやや浅いとあります。
国東半島は、奈良時代から平安時代にかけて、密教系の天台宗と神道の宇佐神宮の八幡信仰が合体した「六郷満山」と呼ばれる神仏習合の修行地でした。「六郷満山」の六郷は、国東半島の中心部にある最高峰の両子山(標高720m)から放射状に広がる峰々の間に開けた谷にある6つの郷、満山はそこに築かれた寺院群を指します。満山の起源には、養老2年(718年)頃、僧の仁聞が国東半島の各地に28の寺院を開創し、6万9千体の仏像を造ったという伝説があります。 -
不動明王の左下には高さ3mの二童子像が刻まれています。風化してしまい、お顔はかすかに判るだけですが、八大童子の7番目の矜羯羅童子像、8番目の制多迦童子像だそうです。8大童子が全て揃っていた創建当時はどんな感じだったのでしょうかね。想像力がかき立てられます。
「六郷満山」の修業は「峰入り」と呼び、国東半島の中心部にある最高峰の両子山(標高720m)から放射状に広がる耶馬(岩峰)という岩石が剥き出しになった険しい尾根道を160kmも踏破するものです。 -
不動明王は、密教で大日如来の化身とされているので、2体が並んでいるのは必然だったのでしょうね。それにしても、ヒョウキンなお顔です。
現在の峯入りは、宇佐神宮の奥宮が鎮座する御許山に行者達が集合し、宇佐神宮本殿で読経→熊野磨崖仏で護摩→六郷満山の各寺院と180余りの霊場を巡る約160kmの行程を踏破→両子寺に到着して結願を迎える6日間にわたる修業です。石段を上がっただけでも、修業のしんどさは十分想像できます。 -
お不動様の足下は、岩が風化してザクザクです。9百年も前に作られて、それが野ざらしでは痛むのも当然でしょうね。ただ、臼杵の石仏などのように手を入れすぎてはつまらなくなります。今回の旅行で臼杵へ行かなかったのは、時間があわなこともありますが、以前行った時に時代を感じられなかったためです。遺跡の保存と整備の兼ね合いは難しいものです。
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登れば、下らねばなりません。此処だけで、体力を大幅に消費しました。
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次に訪れたのは真木大堂です。
県道655線の脇の駐車場の隣にはこんな案山子が飾られています。 -
写真は本堂ですが、重文の9躯の仏様が置かれているのは、かわいそうなほど素っ気ない収蔵庫でした。仏様は、奈良や京都のお寺にあってもおかしくないほど立派なのに、お気の毒です。
・阿弥陀如来坐像
・木造大威徳明王像 - 白牛に跨がる六面六臂六足の像で、日本最大
・木造不動明王と二童子立像 - 木彫の不動明王では国内最大級
・木造四天王立像 - 阿弥陀如を守護する4躯 -
此処には古代公園という名前を付けた、国東半島独特の石文化の国東塔、板碑、庚申塔、五輪塔等を集めた一角があります。
国東塔の特徴は、写真に示した様に基礎石と塔身の間に反花や蓮華座等の台座を挟み込んでいることです。 -
これも国東塔ですが、この蓮華座は小さめです。
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これは、板碑。
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次に目指したのは、鍋山磨崖仏(国指定史跡 鎌倉)ですが見つかりませんでした。そのため、大門坊磨崖仏(室町)へ行きました。
此処は、県道655線に看板が出ているため簡単に見つかりました。真木大堂からは1.3kmほどです。路肩も広いし、遠慮無く路駐をさせてもらいました。 -
こんな道を少し登ると出会えます。
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大きな仏様です。薬師如来坐、大日如来坐、多聞天立などが刻まれているというのですが、風化がひどくてよく判りません。
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近づいてもよく判りません。
なお、地元では火災になりそうな家の夢枕に立って火事を未然に防いでくれる「火防せの仏」として信仰されているそうです。 -
磨崖仏の向いには、写真では陰になってしまってお顔は判りませんが、弘法大師とみられる立像と多数の塔もあります。
石像の風化具合、塔の様式が国東塔でないこと、右側の石碑に「皇孫成子内親王ご誕生記念と刻まれていることから、建立は、1925年〈大正14年〉に誕生した大正天皇の孫で昭和天皇の長女の東久邇 成子(ひがしくに しげこ)さんの時だと判断できます。とは言っても98年前ですがね -
大門坊磨崖仏で車を止めたところから、鳥居が連続して建っているのが見えました。鳥居の列は、山口県の元乃隅神社とよく似ています。どんな神社なのかと調べたものの「正一位下村稲荷大明神」と「正一位大門稲荷大明神」という名前だけしか判りませんでした。
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次に訪れた「元宮磨崖仏」は、県道655線を400mほど走った道路沿いにありました。県道35号線との交差点にある本宮八幡宮の先隣だし、向いにはJAの斎場があるので簡単に判ります。
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磨崖仏を覆う仏龕(ぶつがん)は高さ3m、幅6mで近年設けられたものです。
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此処と、熊野磨崖仏、鍋山磨崖仏は、昭和30年に国指定史跡に指定されました。
花立てや線香立てがきれいに掃除してあるところを見ると、地元の人が日常的に参拝し、維持管理もされているのでしょうかね。このようにお世話され続けている仏様を見るとホッとします。 -
仏様は、向かって左から地蔵菩薩・持国天・制多迦童子・不動明王・矜羯羅童子・多聞天の5躯で、鎌倉末~室町初期の作だそうです。
壁面には梁の支えの跡とみられる四角い穴が空いているため、仏様を覆う仏龕は昔もあったと考えられます。 -
次に向ったのは、やはり県道655線に面している国宝の大堂がある富貴寺です。
この写真で見えるのは、山門とその左側の仮説屋根と養生幕で覆われている修理中の本堂です。 -
仁王門の左右には、寸足らずで可愛い石造りの仁王像が2躯あります。
ある資料によると、江戸中期(1751年以降)の作で、大きさは共に173cmだそうです。 -
これは、左側の口を結んだ「吽形(うんぎょう)です。
東大寺南大門とは逆の置き方ですが、これが通常の置き方。東大寺の方が逆に置いているのです。 -
右側は、口を空けた「阿形(あぎょう)」です。寸足らずの仁王様が踏ん張っている可愛さは、写真だと再現できません。
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富貴寺の大堂は、本尊の阿弥陀如来像を祀る弥陀堂です。近畿地方以外に所在する数少ない平安時代の建物の一つで、九州で一番古い建造物でもあるため、国宝に指定されています。また、宇治平等院鳳凰堂、平泉中尊寺金色堂と共に、日本三阿弥陀堂の一つにも挙げられています。
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大堂の脇にも国東塔があります。
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大堂には、裏側のこちらから入ります。
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写真は、豊後高田市公式観光サイトから拝借した旅行時の内部です。
普段、大堂に祀られているのは真ん中の本尊の阿弥陀如来坐像(重文)だけです。建立当時に置かれていた脇侍の観音菩薩と勢至菩薩は、100年前に本堂の阿弥陀如来の脇侍として移動されたといいます。しかし、平成30年から始まった300年ぶりの本堂の解体修理期間中は仮本堂が手狭なため、大堂に戻ってきています。本堂の工事は令和3年末に完了予定なので、創建当初の「阿弥陀三尊像」が思いがけずに見られて幸運でした。 -
昼飯は、茹でたてのワタリガニを食べるために30km離れた香々地のサンウェスタン(火休、0978-54-2623)へ向いました。
店の生け簀には大量のカニがおりましたが、出荷可能なカニは全て予約済。今売れるものはないと言われてしまいました。理由は、糞をはかしてからでないと食べられないとのこと。漁がある8月から12月を旅行時期とし、休日の火曜を外すように出発したのに残念無念です。
仕方なく頼んだ名物でもあるエビかき揚げ天丼600円(サルエビ?)は美味しかったのですが、ほろ苦くありました。ただ、写真に示した刺身付き900円は刺身がしょぼすぎて無意味でした。
なお、ガザミは1kg5000円、ガザミは1kg5000円、600gという大型でも3千円くらいという話なので、毛ガニと比べると著しく割安です。 -
食後は、国東の磨崖仏で最もお気に入りの福真磨崖仏(豊後高田市大字黒土)へ向いました。お気に入りの理由は、以前訪れた際、水田の先にある磨崖仏に行くには途中の小川に石を放り込んで飛び石にを作って渡らねばならなかったこと、仏様が本当に素朴だったことなど、極めて印象深かったためです。
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がしかし、獣除けの柵の扉に付けている鍵の鉄棒が固着していて開けられず、断念しました。
カニには袖にされ、ナビの誤誘導で一本手前の霊山寺と六所神社の前を通過する道に入ってしまったために行き違いができない坂道で肝を冷やされるなど、さんざんな目に遭った後なので、本当にグッタリしました。 -
磨崖仏は向こうに見える橋の先に居るのですがね。
橋が整備されたのに行き着けないとは、悲しくなりました。 -
悔しいので、豊後高田市公式観光サイトから拝借した福真磨崖仏の写真を載せます。かつて訪れた時は1857年(安政4)に造られたという崩れかけた石の覆屋でしたが、それがこんなにきれいになったのに、お参りできなかったのは本当に悔しかったです。
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中の仏様はこんな感じです。
この写真も拝借ものですが、ここまで書いてきたところで、磨崖仏を保護するならアクセスも確保すべきだろうと、豊後高田市の駄目さ加減に腹が立ってきました。 -
次なる訪問先は「川中不動」です。此処も、この川を渡る橋が近くに無いので、かなりの距離を対向がヤットの細道をしばらく走らねばなりません。大型バスで此処を訪れるのは無理でしょう。
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写真は、川中不動の前に建つ天念寺講堂と六所権現社(現:身濯神社)です。
天念寺は六郷満山の中山本寺、国東六郷満山霊場9番札所(33番+宇佐神宮)ですが、昭和16年の集中豪雨で建物が流出したため、現在はこの2棟だけしか存在しません。 -
川中不動は、天念寺の前を流れる長岩屋川の中にある不動三尊をいいます。
刻まれている不動明王は高さ約3.7m、両脇のコンガラ童子とセイタカ童子は1.7mです。この不動明王は。大雨の度に氾濫していた長岩屋川の水害除けとして室町時代に刻まれたものだと伝えられています。 -
旅行前、川の中の石に彫られているということで期待大の仏様でしたが、明るい日の光の下で見たこともあってか、あっけら何とした感じです。妖しげなオーラを放つ他の磨崖仏とは大きく違って意外でした。
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天念寺の庫裏は、川中不動から見て講堂の右側にある、このなんてことはない民家です。
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天念寺の史料館だそうですが、行った時は知らなかったので入りませんでした。
天念寺の本尊の木造阿弥陀如来立像(重文 平安後期)は此処に安置されています。この仏様は、高さ2mの榧材の一木造で国東半島の仏像としては最大級です。
かつては「峯入り」の途中にある小両子岩屋の本尊でした。時期は不明ですが、近代になって国宝岩屋に移されました。昭和16年の水害後、本堂再建のために埼玉県の寺院に売却されてしまいました。じかし、平成9年に豊後高田市が買い戻し、此処に安置しました。行政は宗教と関係を持ってはいけないのに、敢えて本尊とされている仏様を買い戻したことについては、豊後高田市の英断を褒めてあげましょう。 -
鬼会の里の後背は天念寺耶馬です。
此処は、「峯入り」の修業を行なう「天念寺耶馬及び無動寺耶馬」の一部です。これらの耶馬は国の名勝に指定されています -
写真の無明橋は、天念寺耶馬の修業コース上に架かっている幅1.2m、長さ5.7mの石造りのアーチ橋です。上の写真では左に小さく見えます。
此処は天念寺耶馬の最深部で天念寺の境内とは100mの高低差があります。また、この橋は、経緯は不明ですが、大正の代に木製の橋から現在の石橋に掛け替えられたといいます。ただ、一般人の立ち入りは禁止です。 -
本日最後の訪問先は、宇佐八幡宮です。
此処は全国に約44,000社ある八幡宮の総本社です。社格は、式内社(名神大3社の他の2社は不明)、豊前国一宮、旧官幣大社、勅祭社、別表神社。
祭神は、第15代応神天皇(誉田別命)の神霊の八幡神、応神天皇の母の神功皇后 (息長足姫)、航路や道路などの「道」の全てを司る比売大神(宗像三女神:多岐津姫命・市杵島姫命・多紀理姫命)の三神です。 -
写真の鳥居は、大鳥居と西大門の間にあります。
八幡神は、清和源氏、桓武平氏など全国の武家から、武運の神(武神)「弓矢八幡」として崇敬を集めています。その理由について、直接の記述は何処にもありませんが、神功皇后は、『古事記』『日本書紀』に書かれているように、14代仲哀天皇の没後に応神天皇を妊娠したまま筑紫から玄界灘を渡って朝鮮半島に出兵し、広い地域(三韓)を服属させたとする「三韓征伐」を成功させました。応神天皇は大和朝廷が始めて成功した外征の際、母の神功皇后のお腹にいたので、神功皇后と共に武門の神と崇敬されるようになったのは必然でしょう。 -
上宮西大門は修理中でした。
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上社本殿です。
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下社にも寄ってのセールス看板です。
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下社です。ちゃんとお賽銭を入れました。
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今晩の宿泊地の大分市へは、東九州自動車道で一目散です。
写真は途中で寄った別府湾サービスエリア。商品は田舎者がやっている鈍くさい企画物ばかりのため、食指は動きません。 -
宿泊したダイワロイネットホテル大分です。大分駅裏で車を乗り捨てて、ホテルまで10分ほど歩きました。大分駅前の賑わいは、別府とは大違いで驚きました。途中、アーケードがある繁華街を見ましたが疲れているのでパス。
-
今日の晩飯は、「こつこつ庵」で「りゅうきゅう」です。
此処へは、2008年9月の大分出張の際に訪れました。関アジ、関サバの「りゅうきゅう」が極めて美味しかったので再訪です。ここまで食事に恵まれなかったこともあり期待大です。 -
突出しと名物の箸置きです。
箸置きと箸袋の顔は、先代の親父です。面白いオッサンでした。 -
関サバと関アジのりゅうきゅう(各1280円)は期待どおりで、ほっぺが落ちるほど旨かった。こりこりの食感は、お値段だけの価値があります。
漬けダレは九州の甘い醤油がベースではありますが、料理酒などで割ってるようです。昨日の亀の井ホテルのバイキングにあった甘い醤油の漬けでしかないブリとは別物でした。 -
先代の顔は,此処にも
他の注文品は、
・〆サバ780円:私が作った方が美味しいです
・だんご汁750円:味噌仕立てのすいとん
・サラダ680円:不味かろうはずがありません
・椎茸ぎょろっけ580円:魚のすり身を椎茸に詰めて揚げたもの
大分名産の肉厚の椎茸は実に旨かった
・鶏飯お握り280円
・生ビール2杯×580円、燗酒2本×480円、+突き出しなどで8千円台でした。 -
顔は此処にもあります。
この店は、リーマン達で驚くほど混んでいます。思い立って予約しておいたのは大正解でした。 -
2008年にもらった箸置き(上)と現在のもの(下)を比べてみました。
箸置きは食べログのクーポンを持っていくともらえます。
-
裏を見ると、昔のものは有田、下は豊山となっています。
有田は漠然としすぎて追いかけられませんが、豊山の方は有田の豊山陶器株式会社というものがヒットしました。でも、これ以上は何の情報もありません。 -
ダイワロイネットホテル大分は、今回泊まったホテルの中で部屋が最も広く、34㎡もあります。しかも、無料の本格的なマッサージ器が部屋に据え付けてあります。
熊野磨崖仏の階段で疲れ果てた足をマッサージできたため、翌日は快適に歩けました。また、駅から少し遠くて朝飯も無いものの、ツインで3000円は、清潔で快適なこともあって安く感じました。なお、1階にはコンビニが入っています。
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