初秋の美瑛撮影行2022（後編）

2022/09/13 - 2022/09/19

　ここにきて気掛かりなのが、過去最強クラスといわれている台風１４号の動向です。まだ美瑛には直接的な影響は無いものの、ちょうど帰る日に関東地方に接近しそうな雰囲気です。問題は帰りの飛行機が飛ぶかどうか。天気予報とJALの運行状況のチェックが欠かせない日々が続きそうです。
　さて、この「初秋の美瑛撮影行2022（後編）」では、９月１６日から１９日までの様子をお届けします。
　９月１６日、美瑛４日目です。いつものように朝４時半に出発。まだ薄暗い中で目をこらすと、旭岳や十勝連峰のシルエットは浮かんではいるものの太陽が出る気配はありません。いわゆる高曇り状態です。結局２０分間現場で待機し引きあげました。早朝からクリームシチューなどを作り、朝食を食べた後はやることがありません。マッタリと過ごした一日となりました。

エリア 美瑛（びえい）(北海道)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: レンタカー JALグループ 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

友人とおしゃべりをしていると、窓の外を何かが横切りました。「アカゲラ」です。よく見ると、餌台に置いたヒマワリの種を食べています。

シラカバの木にも止まり、せわしなく動き回っています。こちらに都合良いポジションには止まってくれません。

たまたまYouTubeで見た「美瑛酪農放牧場」がすぐ近くにあるのを知り、３時頃ロケハンを兼ねて見に行きました。

ソフトクリームやチーズなどの乳製品が有名の様で、観光客が引っ切りなしに訪れています。

なだらかな曲線を描く牧草地にポプラでしょうか大きな木が１本立っています。チョット斜めに傾いた佇まいは、今は無き「哲学の木」を彷彿させます。

牧草地を少し上ると小高い丘からは山々がよく見えました。写真スポットとしてもなかなかのロケーション。今後、この場所へ通うことが多くなりそうです。

最後は目の前にあったトラクターをパチリ。何とタイヤの大きいことか！近くで見ると迫力満点です。

９月１７日、美瑛５日目の朝を迎えました。昨夜の天気予報では、今日の美瑛は期待が持てません。それでもカメラマンの性か行かないと気が済みません。車で走り出すと予報に反して昨日より状況は良さそう。土曜日にもかかわらず、天気予報が悪かったせいか丘には他のカメラマンは誰一人いません。大雪山の稜線がオレンジ色に染まってきました。

旭岳の右側、赤い光が一段と濃い所から朝日が昇りそうです。上空の雲も良い具合に焼けてきました。

すると次の瞬間、一気に閃光が走り雲がオレンジに染まりました。あまりにもドラマチックな光の演出にシャッターを押す手が止まりませんでした。

朝の撮影後は曇り空になってしまいました。朝食後はしばらく友人宅で過ごしていましたが、暇なので近くの観光農園「カンノファーム」へ行きました。この農園は上富良野町にありますが、友人宅からは裏道を通って５～６分の距離です。ここへ来るのは久しぶりです。先ずはヒマワリがお出迎え。美瑛では緑肥として畑でよく見かけますが、ここでは観賞用です。

美瑛で有名な「四季彩の丘」が有料となった今、ここは無料なので気軽に立ち寄れます。

マリーゴルドにサルビア、コキアなどこちらも「四季彩の丘」に負けじ劣らじ華やかです。

ハロウィンに欠かせないカボチャも作っていました。

かつて「嵐」が出演したJALのCMでロケ地となった「五本の木」が真正面の丘に立っています。あれだけ大勢の見物客で賑わった場所ですが、今は訪れる人もいません。

青空じゃないのが残念です。

ホオズキを見るのも何年ぶりでしょうか。

ヒマワリ畑越しに美馬牛小学校のトンガリ屋根が見えました。

北海道はスッカリ秋ですね。

友人宅の庭に咲いていた秋桜をパチリ。よく見るとカメムシが隠れていました。

カンノファームから帰宅後、写真処理を黙々とこなしていたところ良い具合に光が差してきました。３時半過ぎ丘巡りに出発です。昨日初めて訪れた酪農放牧場へやって来ました。今日は牛さんが元気に草を食んでいます。こんなロケーションの中では、さぞかし美味しいミルクが採れるのではないでしょうか。

白土の畑に畝がきれいに延びていたので１枚撮ります。

こちらの畑では、大豆の葉が逆光に照らされ輝いています。

こちらも手前は大豆畑です。奥に見えるカラフルな花畑は「四季彩の丘」です。

上空はスッカリ秋の雲です。美瑛初日は夏の雲が主役だったので、この１週間の間に季節が変わったようです。

この写真も上空の雲に惹かれて撮った１枚。畑の作物は大豆です。

夕焼けは定番の「クリスマスツリーの木」。焼けるかどうかハラハラしましたが、何とかこの程度には焼けてくれました。

９月１８日、美瑛６日目です。天気予報サイトによってまちまちですが、ウェザーニュースは午前３時から６時までは晴れマーク。その後は曇りから雨へと変わる予報です。明日は帰宅しなければならないので実質的には今日が最終日。予報が当てにならないことは百も承知ですが、早朝３時間の晴れマークに賭けていつもどおり４時半出発です。
いつもの撮影ポイントに着きました。日の出方向に雲が多いことが気になりますが、雲の隙間から光が差し込むことを期待します。まだ５時前ですが、農家の皆さんはトラクターにライトを灯して畑作業を始めています。

トムラウシ山の上空が毒々しい色で染まってきました。今日の日の出時刻は５時７分ですが、太陽は2,000メートルの山を越さなければならないのでもっと後になります。

雲が薄い山の端の空はバラ色に染まっています。

我々がカメラを構えている場所の全体像はこんなロケーションです。上空は明るくなっていますが、これでもまだ太陽は出ていません。

太陽の光芒が空全体に広がってきました。うろこ雲がオレンジに染まっています。

アップします。太陽の光芒が放射線状にのびています。

最後にススキの穂を入れて秋空の丘を撮りました。６日間連続で朝４時起き、さすがに寝不足です。

９月１９日、美瑛最終日を迎えました。７日間に及んだ美瑛の最終日は雨模様の朝でした。もちろん朝４時には一度起床。雨が降っているのを確認し、安心して二度寝しました。心配していた台風ですが、旭川空港からの帰りの便は予定どおり飛ぶとのこと。安心しました。
友人宅に植わっているシラカバ。来たときはまだ青々とした葉でしたが、この１週間で大分黄葉が進みました。

旭川空港へ向かう道すがら丘をひと巡り。前日に通った時にはほとんど咲いていなかった「四角い木」前のヒマワリ畑。今日は一斉に花が開きました。今月末には見頃を迎えることでしょう。

13時35分発のJAL554便、3連休の最終日とあって満席でした。

台風１４号の接近により羽田に近づくにつれ揺れるとのアナウンスがありましたが、ほとんど揺れず拍子抜け。無事羽田に到着しました。やはりこちらは暑いです。次回の美瑛は厳冬期に来たいと思っています。