ここは第二の新大久保か！？　福生市周辺、各国料理店探訪（東京都福生市）

2022/06/01 - 2022/06/14

東京都福生市は米軍基地があること
もあって、東京の不便なところにあ
りながら、外国人の多い土地だった。

そこへ、最近アジア系外国人が多く
流入する事態になり、多摩地域では
外国人比率が約３％と最も高くなっ
ている。

その福生駅周辺が新大久保化しつつ
あるというのを聞きつけ、見に行く
ことにした。

行ってみるとアジアを中心に各国の
料理店や雑貨店がたくさんあって、
中々面白いことになっていた。

エリア 福生・武蔵村山(東京)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

まずは西武拝島線の終点、拝島駅から。

大きな窓から山が見えるきれいな駅で
ある。

用水路からはせせらぎが聞こえるのどか
なところである。

西武線側の出口を出て、16号線方面へ
向かうと最初にあるのが、インドカレ
ーの店、ビラシ。

どこへ行っても頼んでしまうキーマカ
レーを注文。

いい感じの辛さだし、味が濃いという
か深みがある。

福生のインド人、侮りがたし（ドメル将軍）。

国道16号方面へ歩いていくと、やがてカ
レーの香りがしてくる。

ここは、インド＆ネパール料理店RaRa。

隣にはハラル食材の店がある。

中の雑然とした感じがネパール人の店
という感じ。

ビールとともにチキンティッカを頼
んだ。

肉は完全に水分や脂が抜けていて
パサパサ。

噛むのに時間がかかった。アゴ疲れ
たわ。

カレーはほうれん草とチキンのカレー
を頼んだ。

カレーは見た目が青汁のもっと汚いも
のという感じで、けっこうエグいが、
ほうれん草の香りも仄かにして、おい
しい。

しかし、ナンがダメ。

薄いからパリッとしているのかと思う
とべちゃっとしていた。

ここは今イチ。

国道16号沿い、通称ベースサイドス
トリートを歩く。

フェンスの向こうはアメリカってやつだ。

こういうアメリカンな雰囲気に憧れ、
ここに住み着いたり、大型バイクでや
って来て、アメリカ風レストランにた
むろして、アメリカ人になった気にな
るおじさんたちも多い。

ベースサイドストリートのはずれ、拝島
に近い方にデモデダイナーがある。

アメリカンスタイルのハンバーガー店で
ある。

ハンバーガーは元々アメリカのものだか
ら「アメリカンスタイル」というのもお
かしな話だが。

ここは、アメリカかぶれのおっさんたち
のたまり場みたいなところでもある。

休日には数台のハーレーが並んでいるこ
ともある。

アメリカ人がやっていそうだけど、実
際には日本人が社長のチェーン店である。

店内はそんなにアメリカンではないな。

Tex-Mexバーガーというのを注文した。

チリソースが乗っていて、肉厚でうまいね。

バドワイザーが700円もした。スーパーで
買ったら200円だぞ。ここまでよくふっか
けるよなあ。

ハンバーガーはどれも1000円以上して、
高い印象が強い上に、ビールがぼったくり
価格だが、うまいことはうまい。

国道16沿いをぶらぶら歩くと、中々アメリ
カンな風景が、ぽつりぽつりと見られる。

ステッカーだらけの自販機もなかなかいい
雰囲気である。

自販機屋にはいい迷惑だが。

拝島駅から30分近く歩くとタイ料理店、
カオマンガイ16号がある。東福生駅の方
が近い。

料理は１品６５０円からと、他のタイ料
理店よりも200円近く安い。

タイオムレツと、ガイヤーン（焼き鳥）、
ハイボールを注文した。

オムレツはすぐに出てきた。ガイヤーンは、
オムレツを食べ終わって15分くらいして出て
きた。ハイボールは結局出てこなかった。

客は２～３組。注文が立て込んでいるわけで
はないのに間が空きすぎ。

勘定の際に「ハイボールは来ませんでした」と
いうと「大変申し訳ありませんでした」と謝っ
ていたが、他の女店員の態度が妙に不快。デモ
デダイナーでも感じたが、笑顔はなく、どこか
偉そうなのだ。帰国子女的とでもいえばいいの
か。客にアメリカ人が多いとこんなことになっ
てしまうのだろうか。とりあえずここは２度と
来ない。

さて、今度はＪＲ福生駅周辺を探索する。

駅前の西友裏には場末感あふれるスナック
街がある。

スナック街の突き当りにあるのが、インド・
ネパール料理のMadhushala Bar（マドゥ
シャラバー）。

キングフィッシャービールとともにチキ
ンセクワ（焼き鳥）を注文。カレー味の
焼き鳥みたいなもの。

鶏肉の焼き加減が素晴らしい。柔らかく
て実にうまい。

カレーはやっぱり定番のキーマカレー。

カレーは深みのある辛さだし、ナンは
厚みがあり、しっとりしたタイプ。

この店はかなりハイレベルだ。

駅前の道路を16号方面に歩く。

こういうアジア食材の店が駅周辺に点
在している。

パクナムというバンコクの有名寺院を
店名にしているということは、タイ人
の経営だろう。

パクナムの前の道路を歩き、交差点で
ななめ右に入る道路を行く。

視線の先に八高線の東福生駅が見える
あたりに、１階が店舗になったマンシ
ョンがある。

裏に回ると、いかにも外国人たちが住
んでいそうな雑多な散らかり方。

１階の店舗はすべてベトナム関係だった。

午前中に唯一営業していたQuán Ăn Nhu Y
に入った。

カンタコトの日本語しかしゃべれない若い女
の子が一人でやっていた。

主な客はベトナム人のようだ。

ビールと一緒に豚の耳の和え物を頼んだ。

上に振りかけている粉がよくわからない。

フォーを食べたかったが、今日はないという
ので、ブンボ―にした。

中部のフエで食べられているピリ辛の麺料理
である。

ノンというすげ笠をかぶったベトナムで見かけ
るおばちゃんそのものの人が時々入ってくる。

まるでベトナムにいるようだ。

この店からさらに少し先へ行くと、ベトナム
の食材を売る店があった。

福生は米軍基地がある関係で、東京の田舎の
割りには外国人をよく見かけるが、現在はベ
トナム人が主流のようだ。

頻繁にベトナム人の若者のグループを見かけた。

福生の隣の牛浜駅にもベトナム料理店がある。

Anh Em Quan兄弟料理店という店。

男女の若いベトナム人兄弟の店である。

メニューには「モン・デー」と書いてあった。

おそらく豚のハツ（心臓）だろう。
ちょっと固かった。

次はランチメニューにあった「Com Vit Quay」。

鴨のローストとごはん、のようだ。

鴨（？）があまりうまくなかった。

ベトナムへ行ったときは、毎日のように
「Com Ga（コム・ガー＝チキンライス）」
を食べていたが、これはちょっと味が違う。

お次は、福生の次の駅、羽村ににあるペルー
料理店、ポヨ・リーコ。

Polloは鶏肉、Ricoはおいしいの意味である。

ペルーへは1989年に行った。アラン・ガルシ
アという40代の若い大統領の時代で、反政府
ゲリラが跋扈し、モノがなく、治安が悪く、
ペルーが最もひどい時だった。

その１年後だったか、アルベルト・フジモリ
が大統領となり、反政府ゲリラを一掃し、ペ
ルーも少しは良くなった。

その後チリ、パラグアイ、ボリビアも行った
が、ペルーの料理が一番うまかった。

他国は、悪い意味でクセがないという感じだ
が、ペルー料理はスパイスが効いていてうま
かった。

店主の女性は日系人で、1990年ころに沖縄
へ働きにやって来た。

この店を初めて20年くらいになるという。

ペルーの思い出話に花が咲いた。

サラダはツナサラダ。
（Ensalada de atuna）

日本で食べるツナサラダと似た感じ。

ペルーの黒ビールとともにホルモン焼き
（pancita＝豚ガツ）を頼んだ。

そして最後は牛ステーキと野菜炒め、
ポテト付き（churrasco encebolitado）。

南米と言えばやっぱり牛肉である。

日本のとは違い、固かったがうまい。

途中で、カップルが入って来た。男は
日系風だが、女は浅黒い肌のペルー人。
南米で頻繁に見かけるはっとするような
美人だった。

ここは何度も来たい店だ。

再び福生駅へ戻る。

駅前のなかなかファンキーな外観の建物
には、インドネパール料理屋が入ってい
るが、福生通いを続けている間、営業し
ているのは見たことがない。

ラブホも周囲に合わせてかタイ、バリのリゾー
トホテル仕様。

路地には、場末感あふるるスナックが
並んでいる。

ここのママ中国人ヨと言いたげな、崩れ
た日本語。

そんなスナック街の一角にタイスナック
やタイマッサージ店が入った雑居ビルが
ある。

一番奥の店が今回の福生めぐりのトリ。

店の名前は見えづらいが、タイ料理店、
ルアントーン。

ドアを開けると数人のおばはんたちが
酒盛りをやっていて、こっちを怪訝な
顔で見た。貸し切りなのか？

店の中は完全にスナックの造りだが、
タイ人のおばちゃんは料理店だと主張
している。

後になって、もうひとりタイ人のおば
ちゃんがやってきた。

チェンマイ出身で、日本で働いたのは
茨城が最初だったそうだ。

大量のおひねり（？）。

完全にスナックだよなあ。

タイ料理屋にきたなら、やっぱりソム
タム（パパイヤサラダ）だよなあ。

豚ののどの部分。名前忘れた。

ビールとハイボールを呑んで、合計
3800円。

今回取り上げたのはほんの一部。

ベトナム料理以外はどれもうまかった。
ネパール料理屋のRaRa以外は。

ベトナム料理店は、若い人がやってい
るからか、お若いの、まだまだ修行が
足りねえなレベル。

福生にはアジアを中心に各国の料理店が
まだまだある。しかし、短期間にいろい
ろ行き倒しているとカネがかかってそれ
こそ食い倒れ状態になるので、今回はこ
こまで。続編はそのうちやります。