海外旅行 Myとらべるトラブルランキング【７】 第９位～８位　これだから海外旅行はやめられない?

2022/06/04 - 2022/06/04

初めて海外を旅してから早20数年になります。私の海外旅行は「安心安全の完全パックツアー」から始まり、往復航空券とホテルチケットを代理店に依頼する「個人ツアー」を経て、今では航空券やホテルなど自分で手配して回る「個人自由旅行」へと形態を変えてきました。また、行先も最初はアジアを巡る旅がほとんどでしたが、次第にヨーロッパへとシフトしていき、ついでに北米やオセアニア、アフリカや中東にも足跡を残すことができました。
個人旅行ゆえ、自身で情報を集め計画を立て（それが一番楽しいですが）、それを実行に移し、計画を遂行するため拙い語学力に身振り手振りを交えて地元の方々と話すことで、いつしか旅行計画の遂行のみならず、会話というか意思疎通をすることができることに喜びを見出し、旅の楽しみも深まりました。
一方で自分の海外旅行形態が個人自由旅行へ変わり、行動範囲も広がったことからトラブルにも遭遇することが出てきました。といっても事故や怪我、事件や犯罪にはほとんど遭遇せず、遭っても未遂や軽微なもので何とか克服することができたのはとても幸運なことだと思っています。
そんな自分の海外旅行史でのトラブルランキングを付けてみました。楽しかった思い出とは裏腹なものですが、こちらの方が記憶に残っているというのは皮肉なものです。既に旅行記中でお話していることがほとんどですが、改めてご紹介したいと思います。
ということで今回は第9位と８位です。

エリア グルジア軍用道路周辺(ジョージア (グルジア))

第９位　～交渉事は難しい～。～

2018年「欧・亜・中東ここはいずこ？」の旅から
ところは旧ソ連構成国のジョージアです。

今回のジョージア観光の目玉、ジョージア（グルジア）軍用道路を北上しカズベギから天空の教会ツミンダサメバ教会へ日帰りで往復するという行程です。
宿泊地である首都トビリシからの行き方は価格順に①マルシルートカ+教会登坂道往復チャーター、②観光マルシルートカ（途中2～3か所停車）＋登坂道往復チャーター、③ツアーで軍道+教会登坂道往復セット、④タクシーチャーター＋登坂道往復チャーターの概ね4種類あります。
直前まで悩んだ結果、少々値は張りますが自由度の高い④を選択し、帰りはマルシルートカで節約して戻ることにしました。

事前情報で得ていたカズベキへのトビリシ側起点、ディドゥベのバスターミナルに到着しました。さてどうするかなとチャーター車を探す間もなく、ブローカーが声をかけてきました。100ラリ（3,600円程度）で直ぐ出発し、途中自由に停めてもらえるならという条件を出すとすんなりOK、交渉成立しました。

ブローカーは若い髭の兄さんに声をかけ、彼の車に案内されました。髭兄さんは、ジンヴァリ貯水湖、アナヌリ教会、壁画の写真を出して示します。私としてはチャーターなのでもっと好きなところでも停まってくれと伝えました。お互いニュアンスでの会話なので微妙でしたが、とりあえず直ぐ出発してくれました。

こちらが最初の停車地点ジンヴァリ貯水湖。日本でもありそうなダム湖の佇まいです。

次に停車したのがアナヌリ教会、まあここは見ていて損はありません。

そして壁画。ロシアとジョージアの友好の記念碑ということですが、昨今の両国はかなり険悪な関係とのことなので、この壁画の存在自体が危ういようです。

壁画を出てあと2か所（ジュバリ峠、オレンジの滝）に停まって欲しかったので次はジュバリ峠と言うと、「3か所停まった、もう停まれない」と言います。それは約束が違うと言うと、「カズベギからツミンダサメバ教会への登坂道チャーターを友達の車にしてくれれば停まってあげるよ」というので了承しました。さらにこちらからも、あと40ラリ出すのでツミンダサメバ教会観光・登坂道チャーター後まで待ってもらい、トビリシへの帰りも乗せて欲しいと言うと「わかった」ということで交渉成立しました。どのみち登坂道チャーターはカズベギで探すところでしたので、価格はやや高めですが手間と時間を省略できたし、ちょっと奮発して帰りのチャーターも約束できたので満足しました。写真はジュバリ峠、もうひとつ停まって欲しかったオレンジの滝はあまり髭兄さんの機嫌を損ねても仕方ないので自重しました。

さてカズベギ到着。約束通り、髭兄さんの友達が待っていてくれてタイムロスなく乗り継げました。髭兄さんは「あの辺で待ってるよ」ということで別れ、いざ登坂します。私が行った翌年舗装された良い道が完成したようですが、この時はこの徒歩コースを三菱デリカで上下前後左右あらゆる方向に頭をぶつけるほどの悪路で登りました。

到着したツミンダサメバ教会は天空の教会の名に違わない見事な眺めを見せてくれました　。

天空の教会を堪能し約1時間後カズベギの駐車場に戻りました。さてトビリシに戻るべしと髭兄さんの車を探しましたが見当たりません。残念ながら約束は反故にされたようです。トラブルという訳ではないかもしれませんが、一昨日アゼルバイジャンのコブスタンでもタクシーでひと悶着あったのでちょっと落ち込みました。

元々帰りはマルシルートカとしていて元の予定に戻っただけですが、何とも釈然としませんでした。また、帰りのマルシルートカは満席になるまでなかなか発車せずこちらも疲れました。
危険度★★
焦り度★★★★★
旅行記は以下から。よろしければ見ていただければと思います。
https://4travel.jp/travelogue/11501052
https://4travel.jp/travelogue/11503310

第８位　～ 台湾の方々に感謝しかありません ～

2006年台湾旅行（旅行記はありません）から
ところは台湾の台北市内です。

まだ海外ひとり旅デビュー前、友人3人と台湾に行きました。私は台湾に既に3回来ているので、仕切り役として皆を案内しました。仕切り役はガイドとタクシーや食事代など、事前に皆から集めておいたお金を管理し支払う会計役も担当することになります。なので自分の財布と皆から集めた共用財布のふたつを持ち歩いていました。

ひとり旅もいいですが、友人と美味しい料理を食べ、程よく酔っぱらい語り合うのはそれはそれでいいものです。私は飲んでも我を忘れることは無いと自負しているのでこの時も食べて飲んで楽しんでしまいました。

帰りは食事をした店の近くでタクシーを拾い、中山駅近くにある宿泊先の老爺商務會舘（ロイヤルイン）へ乗り付け、共用費で支払いました。
ホテルへ到着し部屋で今日の会計をしようとすると共用費財布が無いことに気付きました。レストランやタクシーではちゃんと支払ったのでそこまではあったはずです。急いでタクシーを下車した地点に行き皆で探しましたが見当たりません。それほど時間は経っておらず、財布を道路に落としたのであれば持っていかれた確率は低いので、恐らくタクシーの中で落としたのだろうという結論になりました。

皆でホテルのレセプションの女性係員に相談に行くと、まずは警察に届け出るのがよいとアドバイスされました。ですが、もう帰国の日にちが迫っており、仮に見つかっても手続きなどでタイムアップになる可能性が高く、あまり乗り気にはなれません。するともうひとりいた係員の方が「タクシーならタクシー無線に呼び掛けてみましょう。降りた場所と時間がわかっているなら、ドライバーが聞いていれば知らせてくれるかも」と提案してくれました。仮にタクシー無線を聞いてくれていても日本国内ならいざ知らず、外国人が落としたお金が入った財布を返してくれるとは考えにくいですが、わらにも縋る思いと、皆もそうしようと言ってくれ慰めてくれたのでダメ元でお願いしました。

翌朝、部屋の電話が鳴りました。何事かと出ると、係員がレセプションへ来てくださいとのこと。行ってみると昨日乗車したタクシーの運ちゃんがいて、共用費財布を渡してくれました。まさかのことなので唖然としながらもお礼を言い、少ないながら謝礼を渡そうとしたのですが、ニコニコ笑ってどうしても受け取らず、帰ってしまいました。レセプションの女性もにっこり微笑むのみで運ちゃんともども「これが台湾人の心意気」だと胸を張っているように見えました。
このことは特筆すべきことなので書きましたが、台湾の方々にはこれだけでなく色々なところでたくさん親切にしてもらい、いい旅の思い出を頂きました。この場を借りて改めてお礼を申し上げます。（写真はロイヤルインのHPから。レセプションのつくりも同じであの時のいい思い出が浮かんできます。）
危険度0（★なし）
焦り度★★★★★
ハートフル度★★★★★★★

この旅行記へのコメント （2）

• ふわっくまさん 2022/11/25 12:46:36

  いいお話ですね(^_-)-☆

  とーりさん、こんにちは。
  ご友人達と行かれた台湾で、共用の財布をなくされたそうで・・
  タクシー運転手さんがホテルまで届けて下さった上に、謝礼も受け取らないなんてホッと心温まる出来事でしたねー
  私も以前台湾で現地の皆さんが、親切だったのを思い出しました(^^♪
  
  さて世界各地に出かけられて、今ヒヤッとされたことを纏めていらっしゃるのですね。
  そろそろ海外へ羽ばたく前の準備段階かなぁーなんて、勝手に思ったりしています。
  　　　　　　　　　　　　ふわっくま

  とーりさん からの返信 2022/11/25 22:25:17

  いつもありがとうございますm(__)m

  ふわっくまさんこんばんは、とーりです。いつもありがとうございます。
  
  そうなんです、台湾の方々にはこれにとどまらずとても親切にしてもらった思い出が多く、いずれまた訪れたいと思っているところです。
  
  ですが、コロナにロシアに円安とトリプルパンチで私の海外旅行はもう少し先なのかな、なんて思っています。
  
  ふわっくまさんは全国各地色々回り、国内制覇してますね。私も見習って国内旅行にも勤しもうかと思いますので旅行記、参考にさせていただきます。それではまた。
  
  
  とーり