2011/04/30 - 2011/05/03
228位(同エリア589件中)
K2さん
この10年間近く訪問できていないネパールを想い、古い記録ですが5回目のネパール訪問での、アンナプルナⅠ(8091m)と同南峰(7219m)の直下にあるアンナプルナベースキャンプ(ABC、4130m)へのカトマンズからのトレッキング紀行(9日間)を紹介します。憧れのアンナプルナ内院のトレッキングを夫婦で大いに楽しみました。今までネパールの素晴らしい自然に触れられることに感謝して、街道沿いの子供達に少しの寄付をしながらのトレッキングを続けています。
本篇Part2はABCからカトマンズまでの復路を掲載します。登りの往路はPart1で既に掲載していますが、⑧ジヌーダンダからは往路と異なる路をとってナヤプルに下りました。早くコロナ禍が終息して、またネパールの人々の笑顔に触れる日が来ることを願っています。
[日程と高度(m)]
【Part 2】復路
⑥4/30:アンナプルナBC(4130)→ マチャプチュレBC(4130)バンブーン(2335,泊)
⑦5/1:バンブーン→ チョムロン(2170)→ジヌーダンダ(1780,泊)温泉
⑧5/2:ジヌーダンダ→ シャウレバザール(1170)→ナヤプル(1070)
→(車)→ポカラ(820,泊)
⑨5/3:ポカラ→(長距離バス)→カトマンズ→ 友人Tapan宅(泊)
尚、同題名で掲載済みの【Part1】往路は下記です。
①4/25:カトマンズ→(飛行機)→ポカラ→(車)→カーレ(1770)→
→トルカ(1860, 中学校訪問、泊)
②4/26:トルカ→チョムロン(2170,泊)
③4/27:チョムロン→ドバン(2505,泊)
④4/28:ドバン→ MBC(3700,泊)
⑤4/29:MBC→ ABC(4130,泊)
尚、10年前のトレッキング紀行なので、計画される場合には最新のルートをチェックしてください。その後に山奥まで道路が開通したり、ABCロッジが雪崩崩壊して再建したり、新吊り橋ができたり等、変化があります。ネパールのトレッキングでの景観はそうたやすく変わりませんので、本紀行がお役に立つと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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実質8日間のトレッキング行程を絵MAPにしてみました。往路の登りの5日間に比べ、復路の下りは正味3日間です。現地の子供達に会いながら、露天風呂に入ったり、いろいろな自然を味わいながら、楽しいトレッキングでした。また、交通費の節約でポカラからカトマンズへの帰りは長距離バスを利用しました。
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アンナプルナ聖域(内院)はGoogle Earthで確認すると、アンナプルナ山系に囲まれた凄いロケーションで、ここまで行けることの有り難さをつくづく感じます。トレッキングではABCまでの往復ですが、ABCから先のアルピニストの捉え方は、かなり違うものだと思います。
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⑥4/30:ABC→ MBC→バンブーン(2335,泊)歩程5時間
ABCロッジの軒先に吊るした鯉のぼりが、テルテル坊主の役割を果たしてくれたようで、今日も天気が良さそうです。アンナプルナⅠは顔を出してくれるでしょうか。 -
今朝は6時過ぎから雲が消えてアンナプルナⅠ(8091m)が目の前に姿を現し、聳え立っ威容に圧倒されました。風にたなびくタルチョ(祈祷旗)が象徴するように、アンナプルナの意味「豊穣の女神」とうりの聖なる領域なのが肌で感じます。
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昨日から顔を出していたアンナプルナ南峰(7218m)は、アンナプルナⅠに比べてポカラからも見えるので、親しみのある山容のように感じます。しかし、かなり昔に中腹でイエティ(雪男)の足跡が発見されたとの報道がありました。
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昨日からスケッチしていますが、山容がでかく、雪壁だらけなので迫力が出せずの絵になりました。今、一度対面してその迫力を描きたいです。
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イチオシ
アンナプルナⅠに聖地訪問の感謝とこれからのトレッキングの安全を祈願して、さあポカラに向けて午前7時半、下山開始です。
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雪が無くなった斜面に小さな花がポツポツと咲いているのが見かけ始めました。
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ブルーポピーでしょうか、この過酷な環境に鮮やかに可憐に咲きこぼれています。
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ウメバチソウに似たピンクの小さな花を岩陰に見つけました。
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モディ川に掛かる小さな鉄橋を渡って、対岸にヒマラヤのロッジが見えてきました。昼食タイムです。
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灌木にきれいな黄色の花が咲いていました。黄梅でしょうか?
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建材を担ぎ上げるポッカに出会いました。道幅以上の長さの重い材木を器用にすれ違いながら、登ってきます。足元を見ればサンダル履きです!
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私にも担げそうと休んでいたポッカに試させてもらいました。ビクとも持ち上がりませんでした。ジムでフルスカット50kgはやっていたのにそのざまで、2本を平気で担ぎ上げているポッカに脱帽です。ロッジを改築する資材だそうです。
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今夜の宿、バンブーに午後4時前に到着です。登りの2日間以上の距離を1日で下ってきたことになります。
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宿泊者が少ないので、食堂にガイドのライさん、ポータのヴァインさんを呼んで食後の団欒です。ガイドやポータはいつも台所の片隅で食事をしていて、彼らは宿泊、食事は無料です。
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イチオシ
⑦5/1:バンブーン→ チョムロン(2170)→ジヌーダンダ(1780,泊)温泉 歩程6時間
今日は往路で難儀したチョムロンを超えて、ジヌーダンダへの下山とは言え、長丁場のトレッキングスタートです。背後を見ると、満開のラリグラス(シャクナゲ)の上にマチャプチャレの特徴ある魚の尾ひれ形状の頂点が聳え立っていました。いつまでも見ていたい山景色です。 -
さあチョムロンへの階段道の登り開始です。トレッキング街道では補修作業をしていました。見ると道の傍の岩を切り出して、現地資材調達での工事です。岩石を板状に上手く切り出して敷いています。感謝してダンネバードと声をかけました。
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バンブーンはその名のとうりに竹とラリグラスが多い地区です。ラリグラス直下の道は落ちた花で真赤な絨毯になっています。内緒に幼竹を掘り起こして持ち帰り、自宅に植えつけました。その後にアンナプルナの竹が根付き、ひょろ長く伸びる竹を見上げるたびに、アンナプルナのラリグラスを思い出します。
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ロバの一隊が登ってきます。最後尾に人がいるだけなので、先頭のロバは隊列のリーダ格なので賢そうな目をしています。
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見晴らしの良いチョムロンの村に着きました。前方の丘を越えれば、一挙に下がって今日の終点ジヌーダンダに着きます。
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今日はメーデーのために、チョムロン村の学校は休みだったので、街道沿いで遊んでいる子供達に文具と歯ブラシセットを配りました。飴玉をもらえるトレッカーとは違って歯ブラシだったので、最初は受け取るにちょっとぎこちなかったです。訪れる村で歯磨きキャンペーンのポスターを見かけることが多くなってきたので、文具に加えて歯ブラシセットを運んできていました。
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ジヌーダンダへは下りの途中で凄いスコールに出会い、びしょ濡れでロッジに辿り着きました。温泉が近場にあると聞いていたので、ライさんとそのまま直行です。カミさんは往復40分かかると聞いてパスです。渓谷沿いに降りて行った先にトタン屋根の脱衣所とコンクリート造りの露天風呂が有りました。
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河原から湧きだしているちょうどいい湯温の露天風呂が2つあります。2つの湯船の間に洗い場があり、国際色豊かにトレッカーの面々で露天風呂はおお賑わいです。
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皆がABCトレッキング仲間なので分け合い合いで、日本人は私一人だけでした。陽気な韓国人女性と駄弁っていたので、すっかり長湯になりました。
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⑧5/2:JHINU DANDA→SYAULI BAZAR(昼)→NAYA POOL→ポカラ(泊)歩程5時間
最後のトレッキング日程の朝が明けました。早起きして朝日で頂きを黄金に染める山のスケッチを始めます。 -
左のアンナプルナ南峰と中央のヒウンチュリを背景にロッジのスケッチし終わり、最後のトレッキングの下りです。ジヌーダンダを午前8時前に出発しました。
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ジヌーダンダからのトレッキング街道はモディ川を眼下に見て段々畑の斜面を緩やかに進んでいきます。
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途中でライさんが藪に入り込んで何やから木の実を取ってきました。キイチゴです。ガイドの評価は現地調達の食料を得る能力も加味されます。とにかく、美味しかったです。
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切り立った断崖に黒い逆三角形のものが多数ぶら下がっています。ヒマラヤオオミツバチの巣です。以前、ムクチナートヘのトレッキングでも同様の巣を見たことがあり、その時は1メートルを超えてかなり巨大でした。ハニーハンターが崖上からロープで牽引されて決死のハチの巣採取をするTV番組を思い出しました。
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谷の対岸の山上からパイプが下に延々に伸びているのが見えました。何でしょうか。
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望遠で覗くと水力発電施設です。往路で見た水車小屋みたいのとは違って立派な施設みたいです。
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こちら側では同様の施設の水の取り入れ口がありました。シワイ川の小水力プロジェクトと看板が出ていて、800m下に施設があるらしいです。興味があるのですが、また登ることを考えて見学はパスしました。これはドイツ政府の支援による発電規模が10kW、村の送電インフラ含みのプロジェクトで、往路にあった日本の1kW施設に比べて格段に本気度が違っていました。
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ガンドルンの村で小学校の分校があり、授業を見せてもらいました。英語の授業中でした。ネパールの教育熱心度は辺鄙な村でも非常に高く、子供達も夜にロウソクの下で熱心に勉強する姿をいつも見てきました。
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生徒全員にノート、鉛筆、歯ブラシをプレゼントして、皆と写真撮影です。生き生きとした子供達の目が忘れられないです。帯同してきたミニチュアの鯉のぼりも、ここで飾ってもらうことにして、お別れです。
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キュミイで休憩して、渓谷に渡す橋も鋼鉄製になって下界に近づいてきました。
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シャウレバザールに渡る橋は頑丈な新橋の建築中でした。床にコンクリートを流し込む鉄筋が敷かれていたので、完成したら車が行き交うのでしょう。ドンドン奥地まで道路が作られるのは、地域開発でやむを得ないところですが、自然は残してくれと言いたいのは日本と同じですね。
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シャウレバザールでトレッキング最後の遅い昼食です。これから1時間半で下山口のナヤプルに着くので、ビスタ―リに過ごします。
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午後3時半にバス停のあるナヤプルに到達です。ここからポカラに着いた5時過ぎには土砂降りの雨でした。午後のスコールに出くわした以外は青空が続く天気に恵まれたABCへのトレッキングでした。
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⑨5/3:ポカラ→(長距離バス)→カトマンズ→ 友人Tapan宅(泊)
ペワ湖が眺められるポカラのホテルの屋上で朝食をとり、踏破できた8日間のABCトレッキングの余韻に浸っています。最後の絵筆を取りました。 -
右にマチャプチャレ、左にアンナプルナ南峰が白い頂を光らしています。アンナプルナ内院の景色がよみがえってきました。
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ペワ湖湖畔では海外からのツアー団体?が朝のヨガ体操を行っていました。優雅な世界に戻ってきたようです。
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ポカラからカトマンズへは空路でなく陸路のバスで帰りました。時間に余裕があり、交通費が1/3で済むからです。でも、8時発で17時着の9時間のバス乗車は長すぎて、今回限りにしたいです。
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道中、ツアー相手で停車するレストランは面白くなく、道路脇にある地元のショップ?に興味がありました。Cheap & Bestと謳っていますが、目玉商品はキューリの串刺しです。これなら安心して食べられ、新鮮でとても美味しかったので、看板に偽りは有りませんでした。
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カトマンズに戻り、早速にネパールの友人Tapan氏宅へ急ぎ、待っていた子供達に2年ぶりに再会しました。彼らには個人的に学費を支援し始めて10年が経ち、皆大きく成長していて目を見張るばかりです。今後の支援を約束して皆と同宿しました。
それから10年経ち、この間メール、フェースブックで音信は途絶えていないものの実際に会えずにいます。早くコロナ禍が終焉して、最後のネパール訪問を果たして、彼らに再会したいと願ってやみません。
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この旅行記へのコメント (1)
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- ねもさん 2023/09/14 10:56:03
- ヒマラヤの高峰
- K2さん あちらにご返信ありがとうございます。
身に余るお言葉をいただき恐縮です。
K2さんご夫妻こそご高齢にもかかわらず、アップダウンの多い山道や危うい吊り橋を歩きとおされて尊敬の眼差しです。
アンナプルナはじめヒマラヤの高峰が美しく、私もいつか……と思います。8,000m峰の初登頂ストーリーは若いころに読みました。アンナプルナ初登頂したフランス隊の栄光と悲劇も。
真ん中あたりの皆で仲良く露天風呂もとっても良いですね、羨ましい!
深い考えもなく俗名を縮めただけです(><) K2さんにならって、赤石岳か大雪山にすれば良かった(;∀;)
お孫さんたちとの道中も楽しみにお待ちしています。
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