2021/08/04 - 2021/08/08
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ちゃおさん
弘法大師空海が亡くなったのは今から約1200年前の835年のことである。尤も、真言宗では弘法大師は亡くなってはおらず、この参道の行きつくところ、御廟の地下で、1200年間、今なお生き続け、瞑想の状態にあると信じられている。弘法大師は不滅の魂であり、肉体も同様だから、毎日の飲食も欠かせない。
以前はそんなことを思ってこの参道を歩いてきたのだから、霊感、Spiritual Mindもいや増しに高まった。この「中の橋」で本参道と合流し、そこから御廟に向かうが、以前ほどでないにしても、心の引き締め、霊的感覚は高まってくる。参道の両側には総数で20万基を越える墓石が立ち並び、そのどれもが古びた苔に覆われ、何百年となくそこに鎮まっている数々の霊魂に見守られ、送られ、御廟に向かうと思うと、前回感じた心の震えはないにしても、厳粛な気持ちにはなる。
20万基の墓石。この参道は既に平安時代から出来ているという。弘法大師生存中に既に四国八十八ケ寺の巡錫遍路道が出来ていたことを思えば、大師がここに入定した直後から参詣路が出来たのも不思議ではない。真言宗中興の祖、興教大師覚鑁(かくばん)上人がこの町の中心部にある真言宗総本山の金剛峯寺の座主に収まった頃には、この山上の宗教都市は幾つもの真言宗の別格本山が創建されていた。それ程に弘法大師を思慕する人々は全国からこの山に登り、奥の院を目指したのだ。
一つ一つの墓石を見たり、写真を撮ったりして歩いていたら、時間が幾らあっても足りない。何せ20万基の墓石を全て見て回るとすれば、1か月あっても足りないだろう。御廟に向かう道すがら、ちょっと気が付いた墓地を写真に撮って、先ずは大師へのお礼参りに向かった。
- 旅行の満足度
- 5.0
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