イランでも着々と抗コロナウイルスワクチン接種が進んでいます。<br />　この7月にはイラン観光ビザの発行が再開されるというニュースが発表されました。<br />　それを祝って、現在のシラーズの様子をご紹介したいと思います。<br />　シラーズの町歩きは、バザール周辺から始めることにしましょう。<br />　シラーズのバザールは、約200年前に造られました。バザール内はもちろん、周辺には布地店、絨毯屋、薬草屋、銅製品屋、ハンディクラフト屋など、様々な店が並び、今でも市民にとって大変重要でなじみ深い場所です。そんなバザール及び周辺をのんびり歩いてきました。<br />　この日は、気温が39度、湿度が６％、シラーズの日差しは強烈で、サングラスなしでは歩けません。日向は暑くても、日陰は涼しく、まだまだ町歩きが楽しめます。<br />　また、パート2では、バザールで腕を磨いている職人さんたちを紹介していきます。どうぞお楽しみに。

祝！イラン観光ビザ発行再開　現在のシラーズ町巡り　バザールヴァキール周辺パート１

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2021/06/19 - 2021/06/19

55位(同エリア194件中)

エリア

シラーズ(イラン)

旅行の満足度: 5.0

観光: 5.0

交通手段: 鉄道徒歩

シラーズの地下鉄は7年ほど前に開業されましたが、今回降りた駅は、すでにあった2駅、Zand駅とVali Asr駅の間に、去年、新しく造られたVakil Roaya駅です。バザールまでは徒歩で10分ほどの距離です。
Vakil Roaya駅構内通路です。天井のレンガ造りに柔らかな光が美しいデザインです。この日は、私以外に誰もここで降りる人がいなかったので、不思議な迷路に迷い込んだような感覚に襲われました。
地下鉄の出入り口には、構内及び車内への持ち込み禁止品が掲示されています。よく見ると、銃器の絵が。いえいえ、一般のひとたちはそんな物騒なものはもっていませんし、法律で保持が禁止されています。では、だれへ向かっての警告でしょうか。
地下鉄駅からバザールへ向かう途中の下町の雰囲気がいっぱいの通り。この辺りは手ごろな価格の機械織り絨毯や家庭製品が手に入ります。
バザールに行く途中、見かけたバス停です。屋根付きがうれしいです。イランの工芸、木工とステンドグラスをモチーフにしています。
大通りから分かれる横道は、皆、このように狭い路地です。大きな荷物を抱えた男性が前を歩いてきます。このように狭い路地は、通称、仲直りの路、つまり、喧嘩してもここを通るときには顔を突き合わせるようにして通り過ぎなければなりませんし、知人に会ったときに挨拶しないのは、イランではとても失礼で品格を疑われるので、あいさつせずに通り過ぎるわけにはいかず、仲直りせざるを得ない、というわけです。これで仲直りができるなら、なんて素敵なことでしょう。
路地の中にある小さなモスク、丁度、昼のアザーン（祈りの時間を知らせる呼びかけ）が終わり、中では数人が祈りをささげていました。モスクの壁に貼られている黒い布は、葬儀や法事の告知です。特にシラーズのような地方都市では、人とのつながりがより強いので、一人がこの告知を見れば何十人にも伝わります。ネット利用のSNSよりも素早く情報が流れていくかもしれません。若い子の写真が混じっているのは心が痛いです。
バザールに通じる歩行者専用道路です。この地下を自動車道路が通っています。日差しが強いので人々は木陰の下を行き交っています。
歩行者専用道路のカフェで涼む人たち。湿度が低いため、気温が40度近くに上がっても微風が涼しさを運んできます。
どこの町角でも見かける生ジュースのスタンドバーで、季節ごとの新鮮なジュースを楽しむことができます。その中でも、1年を通して好まれているのがニンジンジュースです。日本のニンジンよりは青臭さがなく、甘さが強いように感じます。これに昔ながらのトルコアイスのように伸びるアイスクリームを入れて飲みます（食べる？）。籠の中にはメロンが見えています。スカイジュースも出回り始め、夏到来です。
バザール入り口近くにある、ペルシャじゅうたん専用の修繕工房。たくさんのアンティック絨毯がここに持ち込まれ、色あせやほつれなどが直されます。イランの芸術品、ペルシャじゅうたんはこうして何十年も使われていきます。建物は180年ほど前に建てられ、何度も修復されましたが、柱などに当時の華やかさが見受けられます。
たくさんの種類の薬草が並ぶAttari（薬草専門店）です。イラン人は昔から薬草を生活の中に取り入れてきました。店の前を通りかかると、独特な香りがしてきて、バザールにやってきた、という実感がわいてきます。ちなみに、イランの医学の父といわれる、11世紀の科学者Ali Ebn Sinaは、薬草を研究し、その成果はヨーロッパの医学の発展に大きく寄与したといわれています。
バザールメイン入り口です。コロナ禍前には身動きもできないくらい混雑していましたが、現在はコロナの影響で閑散としていました。