クラシックホテルに泊まる　「横浜・ホテルニューグランド」

2021/05/29 - 2021/05/30

クラシックホテルが大好き！

独断と偏見による持論ですが、クラシックホテルは建築界の日露戦争だと思っているんです。

明治維新からこっち、西洋に追い付け追い越せをテーゼに掲げて突っ走った明治政府は、西洋人を唸らせるような宿泊施設をどうしても造りたかったに違いありません。日露戦争同様、クラシックホテルは負けられぬ戦いだったのだと思います。

国の威信をかけて造られたクラシックホテルには、当時の最高の教養と技術と心意気が詰め込まれているはずです。
そこを感じたくて、クラシックホテルを訪ねます。

もちろん、明治時代だけではなく、大正或いは昭和になってから作られたホテルもありますが、コンセプトは同じだと思います。

その後、長い年月をかけて後世の人達に大切に守られてきたクラシックホテル。まさに日本文化の生きた財産です。

私にとって横浜のホテルニューグランドは、日光金谷ホテル、東京ステーションホテル、奈良ホテルに次ぐ4番目のクラシックホテル。
　…やっと四つ。コロナじゃなかったらあと二つは去年のうちに行けたのに…

エリア 横浜(神奈川)

• 旅行の満足度: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: 一休.com

ニューグランドのエントランスを入って、まずはこの華やかさにびっくり！

鹿鳴館も斯くや、と妄想してしまうような華麗なシャンデリアと天井の高さ。
お洒落で上品で豪華！　やっぱりヨーロッパ風のホテルは優雅ですね。

設計は、銀座和光でも知られる渡辺仁氏。

ホテルニューグランド 宿・ホテル

ヨコハマは今がローズウイークの真っ最中！！　の筈が、今年は開花がひと月ほども早かったようで、山下公園のバラももう枯れ始めていました。

その替わりでしょうか、ロビーのバラが可憐な美しさで迎えてくれました。

廊下に飾られた絵画。ヨーロッパのホテルみたい。

　　　　　(*´▽｀*)

絶対ここと決めて選んだ今夜の部屋。当然本館。そしてダブル。本館4階です。
本館は5階建てなので、最上階の一つ下。

ヨーロピアンな雰囲気が素敵！

1人ではもったいないようなベッドですが、寝相の悪い私には嬉しいサイズ。

家具のレトロさに胸キュン！

丸いデスクにもキュン！

大理石の壁はやっぱり落ち着く～～

ウエルカムのバターケーキがとても美味　　(^^♪

ベッドサイドの灯りも優しい雰囲気でいいなぁいいなぁ。欧風なのに和風のこのインテリア、いいなぁ。

　　あ、いかん、つい前日のオークラ東京と比較して見てしまう…

あれはあれ、これはこれで、それぞれに美しさが違ってて、どちらがいいという問題じゃないのにね。

でもやっぱりそこは好みが反映されちゃう…仕方ないか…

部屋の広さはオークラ東京コーナーキングの３分の２くらいでしょうか。

窓からの眺めはこんな風。
木が成長して氷川丸を隠しちゃってる！
でも、港の見えるホテルっていいなぁ。

落ち着いたら、館内見学です。

たまたまコンシェルジュさんの案内による見学ツアーが始まるところだったので、参加させていただきました。
（ホントは見学付きプランを申し込んだ人だけが対象なんだそうです。お願いして入れて頂きました。もうかったよ～）
　　　　　　　(#^^#)

館内見学ツアーは、創業当時のホテルの模型を見るところからスタート。

シンガポール辺りにありそうな外観ですね。英国風かしらん？

最初の見学ポイントは、ニューグランドの顔ともいうべき本館中央階段。

なんつったってマッカーサーですよね！　
昭和の戦後世代の私たちには、ちと複雑な思いもありますが…　それはそれとして。

私もマッカーサーしてみました！　ミーハー度マックス発揮！
　コーンパイプのないのが残念　　(*_*;

マッカーサーはここを昇り降りしたんでしょうね？

下に見えているスイングドアが当時の入り口。今も本館側の入り口として使われています。現在はスイングではなく、普通の自動ドアになっていますが。

階段を上がってきたら、二階のここがフロントだったそうです。

階段を上がった先には、レトロなエレベーターと時計。上の方の壁には何やら天女らしきお姿が織り出されています。面白い組み合わせ！

このエレベーターは、本館の宿泊客が実際に使います。

エレベーター内部。ここも優雅ですね。

二階のザ・ロビー。クラシックな佇まい。

ランタンのような照明器具と大きなカーテンに時代の息遣いを感じて…

本館ザ・ロビーに数脚置かれている大きな椅子は”キングスチェア”と呼ばれています。開業当時からのアンティークです。座ってもいいということでしたので、大喜びで掛けさせてもらいました。
ただ、肘置きの先端にある天使の彫刻には、この時は気付きませんでした。90歳の天使として有名なんだとか。残念…

マッカーサーもこの椅子に座ったかも！！

特別に、ボールルームもいくつか見せて頂きました。

ここは結婚式の会場です。なんとこの日に挙げられる結婚式は6組もあるとのこと。3つのボールルームはすべて結婚式場としてセッティングされていました。
コロナ禍のため、人数や席の配置にはずいぶん配慮してあるそうですが、歴史ある豪華な式場での結婚式は、きっと思い出深いものになるのでしょう。

至るところに不死鳥のデザインがあります。このホテルまたはこのフェニックスルームのシンボルマークのようです。

木の天井。日本の伝統文化ですね。

フェニックスルームの照明灯。東洋的な美しさを織り交ぜた意匠。

扉も重厚な造り。

すべてが凝ったデザインです。
西洋式のホテルというものに、日本の伝統文化と技術を惜しみなくない混ぜて美しく融合させています。
　　　　う～ん、見事！！

たくさんの映画やCMに度々登場しているのも納得ですね。

案内付きの館内見学ツアーで、細かいところまで見ることが出来てラッキーでした。
コンシェルジュさんの説明もとても丁寧で良かったです。

さて夕食は新館5階のレストラン“ル・ノルマンディ”で。
写真を撮るのを忘れたので、ホテルのパンフレットから拝借しました。

ホントは、食前にバー“シーガーディアン”でカクテル“ヨコハマ”を賞味したかったのですが、コロナのため当分の間クローズとなっていました。残念…

フレンチのコースを奮発しましたが、とても美味しくて大満足。

ル・ノルマンディの窓からの、港方面の夜景です。

ガラスに室内が映り込んで見にくいですが、ライトアップされた氷川丸が綺麗です。

この眺めも、ご馳走の一部ですね！

朝食会場も昨夜と同じレストランでした。
昨夜と同じ窓からの、氷川丸の居る朝の景色。

人気メニュー、オムレツの朝食。美味！

朝食後、朝のお散歩にでかけました。山下公園。ホテルの真ん前です。

噴水と母子像の後ろにあるのは、ニューグランドの本館とのっぽの新館。

山下公園 公園・植物園

名残のバラやアジサイが綺麗でした。

ヨコハマの港。晴れた空と青い海が綺麗でした。
どうしたって、歌いたくなりますよね♪♪

　♪♪赤い靴～　はいてた～　女の子～
　　　　　　異人さんに　連れられて　行っちゃった～～♪♪

　　　　　　　　(^^♪

山下公園から本館をパチリ。味がありますねぇ。

実は、昼食は本館1階のレストラン“イル・ジャルディーノ”で“スパゲッティナポリタン”を食べたかったのですが、予約でいっぱいな上、予約なしで待っている人が30人もいるとのことだったので、泣く泣く諦めました。

ナポリタンはここが発祥の地なのに…　　(/_;)

それにしても、コロナ禍でも、このホテルもこのレストランも大人気！
びっくりです！！　愛されてるんですねぇ。

この散歩のあとは旅行記「ガンダムがいた！！」に続きます。よかったらそちらもどうぞ。
　　　https://4travel.jp/travelogue/11695315

最後に、感想を少し。

この写真はロビーからフロントを見たところ。

一部お客さんも写っていますが、あとのほとんどはスタッフです。
この画面からも分かるように、なにしろスタッフの数が多いんです。そして、皆、いつでもゲストのもとに駆け付け、要望に対応できるよう、常に気を配っているという心構えが伝わって来ます。

ロビーの椅子にぽつねんと座っていた時など、新聞を持って来て下さったり、別の座り心地のいい椅子に案内して下さったり。
とってもフレンドリーに、でもさりげなく。

この姿勢こそ、このホテルの最良の資質なのではないかと感じました。
素晴らしいですね！！

横浜でステイするなら、ここを定宿にしたいと心から思います。