2020/10/26 - 2020/10/26
277位(同エリア444件中)
naoさん
大阪市の南東部に位置する平野区は、遺跡や由緒ある建造物などの歴史的資源に恵まれた町で、中でも、大正時代まで「平野郷」(正確には「平野本郷」)と呼ばれていた約1Km四方の旧市街(現在の平野本町・平野上町・平野東一帯)には、今もなお江戸時代から明治・大正期にかけての町家が点在する、風情豊かな町並みが残っています。
平安時代の征夷大将軍・坂上田村麿の次男として生まれた坂上廣野麿が、大阪の中でも最も早く町を開いたのが始まりとされる平野郷は、戦国時代には、自衛のために町を二重の環濠と土居で囲んだ環濠集落を形成し、坂上廣野麿の流れをくむ平野氏一族が町を運営する自治都市として、堺とともに日本の近世史にその足跡を残しています。
その後、大阪の陣に巻き込まれた際に町は完全に焼失してしまいますが、この戦において平野氏一族が徳川方に味方した功により、江戸幕府の直轄地となり、現在見られる碁盤目状の町並が復興されました。
江戸時代に、大和川の付け替えにより河内木綿の集散地として隆盛すると、京都や堺の町衆と同じく、連歌、茶道、能楽などが町民の間に普及するところとなり、杭全神社の連歌所や民間の学問所である「合翠堂」などが創立され、文化活動の盛んな町として繁栄しました。
そんな平野郷に点在する住宅や店舗などをミニ博物館として開放する、「平野 町ぐるみ博物館」運動が平成5年(1993年)から「平野の町づくりを考える会」によって行われていて、来訪者とのコミュニケーションを通じて町の暮らしや伝統・文化のあり方を再認識し、現在の町並み保全のみならず、今後のまちづくりにも活かそうと努めておられます。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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大阪メトロ谷町線の平野駅に着きました。
ここから平野郷の町歩きを始めます。 -
平野郷の町歩きにあたっては、平野本町の町並みからスタートします。
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外壁に金属板を張った町家です。
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軒下に地蔵尊をお祀りした町家です。
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平野郷の町並みです。
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緑青のふいた銅板を外壁に張った町家が並んでいます。
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2階の窓に手すりをしつらえた町家です。
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こちらの町家は、2階の外壁にタイルを貼っておられます。
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建築当初の木製建具をそのまま使っておられる町家です。
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1階の窓に太めの格子をはめた町家です。
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なんと趣のある町家だこと・・・。
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こちらのお肉屋さん、隅切りした建物なのに複雑な屋根が架かっているな~、と感心するのは私だけでしょうか・・・。
こんな難しい仕事でも、大工さんはいとも無げにこなしてしまいます。 -
窓に西日除けのテントを架けた町家です。
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左側の喫茶店さん、よ~く目を凝らすと小さな黒板に「マスク着用してます」の文字が見えます。
新型コロナの時代だからこそ、きっちりされているお店であることの証ですね。 -
名栗加工の外格子をめぐらせた町家です。
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平野郷の町並みです。
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こちらは200年以上前に建てられた町家を改装したバーです。
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こちらのお店では、週2回ピアノの生演奏があるそうです。
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店先に掲げられたステンレス製の看板。
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背の高い2階建ての町家は、卯建をアレンジしたような防火区画を設けておられます。
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こちらの町家は、虫籠窓の名残を留めています。
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背の高い塀をめぐらせた町家です。
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名栗加工の外格子をめぐらせた町家は、2階の窓に手すりを設けておられます。
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煙出しの越屋根や白漆喰塗籠めの虫籠窓のある町家です。
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新しく建てられた町家も、町並みの景観に配慮されています。
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平安時代に平野郷を開いた坂上廣野麿の屋敷跡。
ちなみに、「平野」という地名は坂上廣野麿の「廣野」から転化したものだといわれています。 -
虫籠窓のある町家です。
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平野郷の町並みです。
なお、東西に延びるこの通りは、平野本町と平野上町の境にある通りで、右側(南)が平野本町、左側(北)が平野上町になります。 -
なんと、こちらはパン屋さんです。
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先ほどの、平野本町と平野上町の境にある通りを東側に進んだ町並みです。
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こちらは「平野 町ぐるみ博物館」のひとつで、約150年前に建てられた呉服店の町家を使った『平野映像資料館』です。
『平野映像資料館』では、呉服店主の松村長二郎さんが40年以上にわたって記録してきた平野の風物や行事を映像と写真で紹介されていたそうですが、惜しくも平成27年に逝去され、現在は休館されています。
なお、生前の松村さんから「映像や機材は博物館や図書館に預かっていただく事もできるが、後世に伝えていろんな方々に見てもらいたい」と、所蔵する貴重な映像や機材一式を託された「次世代に映像文化を伝える会」では、松村さんの遺志を汲んで、次世代に伝えるべく上映会などを行っておられます。 -
平野郷の町並みです。
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外壁にタイルを張った町家です。
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虫籠窓のあとに木製建具を設けたと思われる町家です。
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この道路は、平野本町と平野東の境にある南北に延びる道路です。
向こう側(西)が平野本町、手前側(東)が平野東になります。
それにしても、風情ある町家がこれだけ連なると壮観です。 -
卯建を上げたこちらは、「平野 町ぐるみ博物館」のひとつの『へっついさん博物館』です。
なお、関西でよく使われている「へっついさん」とは、竈(かまど)のことです。 -
虫籠窓に袖壁のある町家です。
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外壁に金属板を張った町家です。
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特徴的な分厚い破風のあるこちらは・・・
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かつての茅葺屋根を鉄板で覆った町家です。
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名栗加工のような模様のついた板材を腰板に使った町家です。
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今風の新しい町家ですが、2階のスリット窓廻りのデザインが面白かったので撮りました。
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見えているアーケードは・・・
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「サンアレイ」の愛称で親しまれている平野本町通商店街です。
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八尾街道の分岐点に設けられた道標。
「ふぢい寺、大峯山上、なかの、住よし、さかい」などの文字が見える道標。 -
手前の面には「八尾、志紀山」と書かれています。
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名栗加工の外格子のある町家です。
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かつての茅葺屋根を鉄板で覆った町家です。
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こちらはガーデニングのお店とのことなんですが、この日は閉まっていたので判りませんでした。
ただし、軒下に置かれたポット苗の容器を見る限り間違いなさそうです。 -
外壁に緑青のふいた銅板を張った町家です。
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こちらは、毎年7月に催される杭全神社の夏祭で曳行される背戸口のだんじり小屋です。
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外壁にタイルを貼った町家です。
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黒漆喰塗籠めの虫籠窓のある町家は、丸太材の外格子をめぐらせておられます。
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こちらは、白漆喰壁をきれいに塗り替えた、清潔感あふれる介護施設です。
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格子もお揃いのデザインで統一されています。
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こちらは「平野 町ぐるみ博物館」のひとつ、『パズル茶屋おもろ庵』です。
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『パズル茶屋おもろ庵』の名前のとおり、こちらのお店には和洋を問わず集められた200種類以上のパズルが揃っているとのことで、実際に遊ばせてもらえるそうです。
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格子戸のはいった「おも路地」は、子供たちが自由に遊べるようにと造られた路地風の広場で、縁日や紙芝居などが行われる日には子供たちでいっぱいになるそうです。
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JR東海の回し者のような標語です。
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こちらは「平野 町ぐるみ博物館」のひとつで、明治22年(1889年)創業の、大阪市内で最も古い朝日新聞販売店「小林新聞舗」さんの建物を使った『新聞屋さん博物館』です。
館内には、明治時代以降の新聞、号外のほか、珍しい新聞販売に関する資料や写真などが展示されています。 -
鉄製の駒留をめぐらせた町家です。
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背の高い土塀をめぐらせたお屋敷。
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こちらは、古い町家を使ったリハビリデイサービス施設です。
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こちらは、地元小中学校の制服を扱っておられるお店です。
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下屋の軒先を緑青のふいた銅板で覆った、晒葺のように見える町家です。
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外壁にタイルを貼った町家です。
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鉄製の駒留をめぐらせたこちらの町家は、防犯のためか2階の窓に金網が張られています。
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緑青のふいた銅板を外壁に張った町家です。
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虫籠窓の名残が見られる町家です。
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平野郷の町並みです。
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白漆喰塗の壁が清潔感を感じさせてくれます。
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端正な佇まいの伝統的な町家です。
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そんな町家を、少し高い所から総合的、俯瞰的に眺めてみました。
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