新竹日帰りの旅（都城隍爺誕辰法會、旧新竹中学校長宿舎など）

2020/10/02 - 2020/10/02

台北市から新竹市への日帰り旅。台北から新竹へは各駅停車でも2時間かからない。

主要な訪問先
1）新竹都城隍廟（都城隍爺誕辰法會）
2）影像博物館
3）辛志平校長故居（旧新竹中学校長宿舎）

エリア 新竹(台湾)

前日に続き、新竹日帰り旅。画像は竹塹城迎曦門（東門城）。

東門城 城・宮殿

この日も新竹都城隍廟へ。

新竹城隍廟 寺院・教会

三川殿中央の入口を塞ぐように飾り付けがなされていた。

それは玉皇上帝への供物を置く壇。

上段には花や果物など。

下段には肉や魚など。さらに、ワイン。時代が変わり、神様の嗜好も変わったようだ。

この日は都城隍爺の誕生日。特別にお供えを置く台が設けられた。

三川殿の藻井

立派な龍柱

参拝する信徒はこの日も多かった。

やがて9時半になり、都城隍爺誕辰の儀式が始まった。

玉皇上帝への儀式も執り行われた。

全国城隍廟聯誼会会長にして、新竹都城隍廟の総幹事でもある鄭耕亜氏も、龍頭手爐を手にお祝い儀式に参列された。

道長の衣装もこの日は特別仕様。

演奏隊

儀式参列後、廟内にある「香香」で食事。画像は向かいにある別の店。

日本名、牡蠣オムレツ。台湾各地にあれど、新竹のがもっとも口に合う。

新築名産の豚肉ボール入りのスープ

鶏肉巻き。完食はしたけれど、これは今ひとつだった。

柳家は長い行列ができていた。

柳家肉燥飯 地元の料理

柳家は、城隍廟三川殿の右に位置する法蓮寺の向かいにある。

中山路と大同路の交差点にある新竹第一信用合作社營業部。前身は新原龍太郎（鹿児島出身、薬店経営、新竹市議会議員）ほか47人が出資して、1909年にに設立した「新竹貯金會」。1913年に新竹貯金會改制成新竹信用組合に改組し、戦後、新竹第一信用合作社となった。

現在、影像博物館となっているところは、元は1933年に落成した有楽館。台湾で初めてのクーラー設備を設けた欧式劇場。

影像博物館 博物館・美術館・ギャラリー

エントランスに古い映写機が展示されている。

前日、辛志平校長故居（1922年建設）を訪れたけれど、開放時間が過ぎていて入場できなかった。それで、この日改めて行ってみた。

辛志平校長故居 史跡・遺跡

ここから入る。

浴室

台所と勝手口

簡素に見えるけれど、日本時代は最先端の台所だったのだろう。

女中部屋

トイレ

表玄関を入ってすぐのところにある接客室。

廊下

日本時代の古い木造建築を大事にしてくれる台湾に感謝。

ため息が出るほどの美しさ。

床の間

現代的な白い台は取り去った方がよい。

こちらが辛志平校長（1912年－1985年6月25日）。戦後の新竹中学の初代校長で1975年まで務めた。「中等教育は5育（徳育体群美）の全てが大事」「不正行為をしない、盗みを働かない、喧嘩をしない。いずれかをしたものは即退学」（そうなった場合でも、優良な転校先を当該学生のために懸命に探した）「泳げない者の卒業は認めず」「スポーツマンシップを持ち、公平さを大事にする」などの教育理念を持っていた。また、228事件発生し、新竹中学の教師や生徒が政府から危険分子とみなされた際、彼らを擁護し保証した。そのために助かった人物は多い。このような辛志平校長を慕う卒業生は非常に多く、死後埋葬する際、道の両側に教職員や多くの卒業生が並んで哀悼の意を示した。この新竹中学（現高校）には、台湾唯一のノーベル賞受賞者（化学賞）である李遠哲博士、現台北市長の柯文哲氏、元民進党首席の許信良氏など、多くの優れた卒業生がいる。

敷地の広さ、家屋の大きさからして、日本時代、中学校校長の地位がどれほど高かったかがわかる。以前の教育者はしっかりした理念と情熱をもち、有為の人材を育てるという強い使命感を有していたから、当然といえば当然だ。日本時代、警察官は恐れられたけれど、教師は尊敬され慕われていたという話は台湾のお年寄りからよく聞く話だ。

もう1棟の方はレストランになっている。また、敷地内にはお洒落なコーヒーショップもある。

辛志平校長故居裏口

林森路から見た東大門排水。

新竹都城隍廟の外にある供物店で水潤餅を購入。でも、参拝後だったから、神様にお供えすることなく、自宅に持ち帰って食べてしまった。シナモン好きにはたまらぬおいしさ。

この日は14時ごろ、家路についた。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（終）