行田・羽生・加須旅行記(ブログ) 一覧に戻る
 2019年秋ごろから諸事情により数日かけての旅行はしづらい状況となってしまいました。もちろん毎年楽しみにしていた海外旅行は当分は諦めなくてはなりません。それでも1泊2日くらいで国内の小旅行くらいならできるかなと思っていたのですが、そうこうするうちにコロナウィルスの感染拡大があり外出すらままならない状況になってしまいました。<br /> 緊急事態宣言は解除になったとはいえ、依然として旅行は難しい状況が続いていますが、自粛生活にも疲れたし近所で人が少ない場所に出かけてみようと思いました。そこで思いついたのが自宅の近くを流れている見沼代用水路です。<br /> 見沼代用水路について簡単に説明すると、かつて浦和のあたりには見沼溜井という灌漑用の溜井があったのですが、土砂の流入などにより貯水能力が低下したため、これに代わる灌漑用の水路を利根川から引いたのです。これが見沼代用水路です。<br /> 現在、この用水路に沿って「緑のヘルシーロード」というサイクリングロードが整備されています。この道を走って利根川まで行ってみようと思ったのです。さらに起点に行ったのなら終点にも行ってみようということで、翌週には終点を目指すサイクリングも実施しました。<br /><br /> まずは6月20日土曜日、1日かけて自宅のあるさいたま市見沼区から見沼代用水路の起点となる行田市の利根大堰まで自転車で往復することにしました。往復で約80キロ。普段から自転車に乗る人にとっては大した距離ではないでしょうが、もう10年以上まともに自転車に乗っていない私にとってはちょっとした冒険です。少々不安ではありましたが、思い切って実行してみました。<br /> 

2020年6月 見沼代用水路の起点を目指す

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2020/06/20 - 2020/06/20

363位(同エリア676件中)

Reis

Reisさん

 2019年秋ごろから諸事情により数日かけての旅行はしづらい状況となってしまいました。もちろん毎年楽しみにしていた海外旅行は当分は諦めなくてはなりません。それでも1泊2日くらいで国内の小旅行くらいならできるかなと思っていたのですが、そうこうするうちにコロナウィルスの感染拡大があり外出すらままならない状況になってしまいました。
 緊急事態宣言は解除になったとはいえ、依然として旅行は難しい状況が続いていますが、自粛生活にも疲れたし近所で人が少ない場所に出かけてみようと思いました。そこで思いついたのが自宅の近くを流れている見沼代用水路です。
 見沼代用水路について簡単に説明すると、かつて浦和のあたりには見沼溜井という灌漑用の溜井があったのですが、土砂の流入などにより貯水能力が低下したため、これに代わる灌漑用の水路を利根川から引いたのです。これが見沼代用水路です。
 現在、この用水路に沿って「緑のヘルシーロード」というサイクリングロードが整備されています。この道を走って利根川まで行ってみようと思ったのです。さらに起点に行ったのなら終点にも行ってみようということで、翌週には終点を目指すサイクリングも実施しました。

 まずは6月20日土曜日、1日かけて自宅のあるさいたま市見沼区から見沼代用水路の起点となる行田市の利根大堰まで自転車で往復することにしました。往復で約80キロ。普段から自転車に乗る人にとっては大した距離ではないでしょうが、もう10年以上まともに自転車に乗っていない私にとってはちょっとした冒険です。少々不安ではありましたが、思い切って実行してみました。
 

旅行の満足度
3.0
観光
2.5
グルメ
3.5
同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円未満
  • 【2020年6月20日】<br />朝9時ごろ、さいたま市見沼区の自宅から自転車で出発します。まず近くを流れる見沼代用水路東縁へ。ここから見沼代用水沿いの道をさかのぼり、用水路の起点である埼玉県行田市の利根大堰を目指します。距離は約40キロです。

    【2020年6月20日】
    朝9時ごろ、さいたま市見沼区の自宅から自転車で出発します。まず近くを流れる見沼代用水路東縁へ。ここから見沼代用水沿いの道をさかのぼり、用水路の起点である埼玉県行田市の利根大堰を目指します。距離は約40キロです。

  •  見沼代用水は農水省の「疏水百選」に選定されていたり、国際かんがい排水委員会の「かんがい施設遺産」に登録されていて地味ながら数多くの興味深い施設があるのでそれらを見学しながら進むことにします。<br /> まず最初のスポットは上尾市瓦葺にある瓦葺懸渡井跡です。写真は綾瀬川ですがかつて見沼代用水はこの綾瀬川を木製の水道橋で跨いでいました。現在は土台のレンガだけが残っています。見沼代用水は綾瀬川の下をくぐる形で交差しています。このような仕組みを伏越と呼ぶそうです。

     見沼代用水は農水省の「疏水百選」に選定されていたり、国際かんがい排水委員会の「かんがい施設遺産」に登録されていて地味ながら数多くの興味深い施設があるのでそれらを見学しながら進むことにします。
     まず最初のスポットは上尾市瓦葺にある瓦葺懸渡井跡です。写真は綾瀬川ですがかつて見沼代用水はこの綾瀬川を木製の水道橋で跨いでいました。現在は土台のレンガだけが残っています。見沼代用水は綾瀬川の下をくぐる形で交差しています。このような仕組みを伏越と呼ぶそうです。

  •  瓦葺の伏越を見沼代用水側から見た写真です。水路は行きどまりになっているように見えますが、実際はそこで下にもぐり綾瀬川の対岸で再び姿を見せるのです。

     瓦葺の伏越を見沼代用水側から見た写真です。水路は行きどまりになっているように見えますが、実際はそこで下にもぐり綾瀬川の対岸で再び姿を見せるのです。

  •  実は自転車に乗るのは久しぶりです。自転車は自宅の倉庫に眠っていた30年前のマウンテンバイクですが、タイヤは街乗り用に交換しています。点検はしてきていますが、何しろおんぼろ自転車なので故障しないか少し不安です。<br /> 蓮田市で東北新幹線と交差します。この辺りではまだ快調です。蒸し暑いですが、自転車を走らせていると風に吹かれてそれほど暑さを感じません。

     実は自転車に乗るのは久しぶりです。自転車は自宅の倉庫に眠っていた30年前のマウンテンバイクですが、タイヤは街乗り用に交換しています。点検はしてきていますが、何しろおんぼろ自転車なので故障しないか少し不安です。
     蓮田市で東北新幹線と交差します。この辺りではまだ快調です。蒸し暑いですが、自転車を走らせていると風に吹かれてそれほど暑さを感じません。

  •  走り始めて1時間ほどで今度は柴山伏越にたどり着きました。ここでは見沼代用水が元荒川をくぐっています。航空写真などで見ればわかりやすいのでしょうが、地上を走っているとあまり実感はありません。この少し先に公衆トイレがあったのでそこでしばらく休憩します。

     走り始めて1時間ほどで今度は柴山伏越にたどり着きました。ここでは見沼代用水が元荒川をくぐっています。航空写真などで見ればわかりやすいのでしょうが、地上を走っているとあまり実感はありません。この少し先に公衆トイレがあったのでそこでしばらく休憩します。

    柴山伏越 名所・史跡

  •  再び走り始めて約20分で十六間堰・八間堰に着きます。見沼代用水は利根川から埼玉県の浦和あたりまで水を引いているのですが、それらはすべて新たに水路を掘ったわけではなく、実際は行田市から白岡市まで流れる星川という川を利用しています。つまり利根川から引いた水を星川に合流させ星川の下流で見沼代用水を分岐させているのです。そしてここが星川と見沼代用水の分岐点。写真の左側が十六間堰でここから先は星川、右奥に見えるのが八間堰でここから先は見沼代用水になるのです。

     再び走り始めて約20分で十六間堰・八間堰に着きます。見沼代用水は利根川から埼玉県の浦和あたりまで水を引いているのですが、それらはすべて新たに水路を掘ったわけではなく、実際は行田市から白岡市まで流れる星川という川を利用しています。つまり利根川から引いた水を星川に合流させ星川の下流で見沼代用水を分岐させているのです。そしてここが星川と見沼代用水の分岐点。写真の左側が十六間堰でここから先は星川、右奥に見えるのが八間堰でここから先は見沼代用水になるのです。

  •  十六間堰・八間堰のすぐそばに見沼弁財天(星川弁天)が立っています。ここでふと気づいたのですが、すでに走り始めて1時間半を経過していますが、水分補給を全くしていませんでした。途中で水を買えばよいという軽い気持ちで走っていたのですが、用水路沿いを走っているとコンビニや自販機は全くと言ってよいほど見つからないので注意が必要です。私はこのあと水路沿いの道を少し外れたところで自販機を見つけ水を調達しました。

     十六間堰・八間堰のすぐそばに見沼弁財天(星川弁天)が立っています。ここでふと気づいたのですが、すでに走り始めて1時間半を経過していますが、水分補給を全くしていませんでした。途中で水を買えばよいという軽い気持ちで走っていたのですが、用水路沿いを走っているとコンビニや自販機は全くと言ってよいほど見つからないので注意が必要です。私はこのあと水路沿いの道を少し外れたところで自販機を見つけ水を調達しました。

  •  星川と見沼代用水の共用部分を遡っていきます。広々として気持ち良いのですが、少々疲労の色が濃くなってきました。サドルに長時間跨っているのは久しぶりなのでお尻が痛くなってきました。このあたりでまだ残り20キロ近くあります。<br /> このルートは「緑のヘルシーロード」として整備されたサイクリングロードなので自動車は少なく安全です。そしてクロスバイクやロードバイクが次々と追い抜いていきます。

     星川と見沼代用水の共用部分を遡っていきます。広々として気持ち良いのですが、少々疲労の色が濃くなってきました。サドルに長時間跨っているのは久しぶりなのでお尻が痛くなってきました。このあたりでまだ残り20キロ近くあります。
     このルートは「緑のヘルシーロード」として整備されたサイクリングロードなので自動車は少なく安全です。そしてクロスバイクやロードバイクが次々と追い抜いていきます。

  •  周囲ののんびりとした景色を眺めて休憩。ゴールの利根大堰まではあと15キロくらいなのですが、よくよく考えると帰路の40キロも追加して考えなくてはなりません。足も痛くなってきたし、無理せずこのあたりで引き返そうかと本気で考えました。<br /> でも、せっかくここまで来たのだからもう少し頑張ろうと思い再び走り始めます。しかしスピードは明らかに落ちています。

     周囲ののんびりとした景色を眺めて休憩。ゴールの利根大堰まではあと15キロくらいなのですが、よくよく考えると帰路の40キロも追加して考えなくてはなりません。足も痛くなってきたし、無理せずこのあたりで引き返そうかと本気で考えました。
     でも、せっかくここまで来たのだからもう少し頑張ろうと思い再び走り始めます。しかしスピードは明らかに落ちています。

  •  もうひと頑張りというところで秩父鉄道の線路に突き当たりました。ここまでずっと水路沿いの道を進んできましたが、線路で行きどまりとなっています。近くの踏切まで迂回しなくてはなりません。たいしたことではないのですが疲れているときには精神的に堪えます。

     もうひと頑張りというところで秩父鉄道の線路に突き当たりました。ここまでずっと水路沿いの道を進んできましたが、線路で行きどまりとなっています。近くの踏切まで迂回しなくてはなりません。たいしたことではないのですが疲れているときには精神的に堪えます。

  •  再び、気を取り直して先へ進むと星川と見沼代用水路の合流点が見えてきました。写真の左が星川、右が利根川から引かれた見沼代用水路です。左側の見沼代用水路に沿って進みます。ゴールまで残り3キロくらいです。

     再び、気を取り直して先へ進むと星川と見沼代用水路の合流点が見えてきました。写真の左が星川、右が利根川から引かれた見沼代用水路です。左側の見沼代用水路に沿って進みます。ゴールまで残り3キロくらいです。

  • 残り1キロを切りました。もう目の前には利根川の堤防が見えてきています。<br />

    残り1キロを切りました。もう目の前には利根川の堤防が見えてきています。

  • ついに利根大堰に到着しました。ここへは車で何度か来たことはありますが、もちろん自転車で来たのは初めてです。疲れましたが目的地に到着した達成感があります。

    ついに利根大堰に到着しました。ここへは車で何度か来たことはありますが、もちろん自転車で来たのは初めてです。疲れましたが目的地に到着した達成感があります。

    利根大堰 名所・史跡

  • 利根川の堤防から用水路を眺めます。ここからは見沼代用水の他に邑楽用水、埼玉用水、武蔵水路も一緒に取水されています。奥の幅が広がったところは沈砂池と言って、取水した水から砂や泥を落とすのだそうです。

    利根川の堤防から用水路を眺めます。ここからは見沼代用水の他に邑楽用水、埼玉用水、武蔵水路も一緒に取水されています。奥の幅が広がったところは沈砂池と言って、取水した水から砂や泥を落とすのだそうです。

  •  写真は利根川。左から右へ流れています。写真の手前に向かって水が引かれています。ここから引かれた水の一部が見沼代用水となります。<br /> 時刻は午後1時を回っています。昼食をとっていないので空腹です。帰りのことを考えるとあまりのんびりしているわけにはいきません。15分くらい休んで引き返すことにします。

     写真は利根川。左から右へ流れています。写真の手前に向かって水が引かれています。ここから引かれた水の一部が見沼代用水となります。
     時刻は午後1時を回っています。昼食をとっていないので空腹です。帰りのことを考えるとあまりのんびりしているわけにはいきません。15分くらい休んで引き返すことにします。

    利根大堰 名所・史跡

  •  昼食は行田市内の「丸信ラーメン」へ立ち寄りました。かなり繁盛している様子でコロナウィルスの影響を感じさせません。空いている席が座敷しかなかったので仕方なく座敷に座りましたが、疲労した足にはかなり辛かったです。

     昼食は行田市内の「丸信ラーメン」へ立ち寄りました。かなり繁盛している様子でコロナウィルスの影響を感じさせません。空いている席が座敷しかなかったので仕方なく座敷に座りましたが、疲労した足にはかなり辛かったです。

    丸信ラーメン グルメ・レストラン

  •  ラーメンと餃子を注文しました。普段なら食べるのがつらくなりそうなボリュームでしたが、いつになく空腹でしたのであっさりと完食しました。<br /><br /> 食事をしたら長い道のりを帰ります。帰りの道のりは省略しますが、行きよりも数多く休憩を取りながらなんとか17:30頃にさいたま市の自宅にたどり着きました。最後の方は自転車に乗るのがつらくてほとんど歩きながらなんとかたどり着いたという状態でした。とにかく何事もなく帰れて良かったと思います。

     ラーメンと餃子を注文しました。普段なら食べるのがつらくなりそうなボリュームでしたが、いつになく空腹でしたのであっさりと完食しました。

     食事をしたら長い道のりを帰ります。帰りの道のりは省略しますが、行きよりも数多く休憩を取りながらなんとか17:30頃にさいたま市の自宅にたどり着きました。最後の方は自転車に乗るのがつらくてほとんど歩きながらなんとかたどり着いたという状態でした。とにかく何事もなく帰れて良かったと思います。

    丸信ラーメン グルメ・レストラン

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