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2020年2月19日(水)、今回の旅6日目、セントキッツ島(St. Kitts)観光。朝の10時からツアーで島の北側を一周中、10時45分過ぎに島の北西のラヴァレ(La Vallee)にある、セントキッツシーニック鉄道(St. Kitts Scenic Railway)の乗車駅、セントキッツエコパーク(St. Kitts Eco-Park)に到着。このパークは2011年に台湾との農業観光実証農場協力プロジェクトで造られた、農業とグリーンエネルギー、観光を共存させる施設(下の写真1)。セントキッツ・ネイビス(Saint Kitts and Nevis)は今や数少なく(15ヶ国)なってしまった台湾を国家承認している国の一つで関係が深い。<br /><br />セントキッツシーニック鉄道(St. Kitts Scenic Railway)は、首都バセテール(Basseterre)の北東部、空港に近いニーズマスト駅(Needsmust)からセントキッツ島の北東岸を回り、ここエコパーク駅までの29㎞を1時間半余りで結ぶ軌間762mmの狭軌鉄道路線。元々は1912年から26年に掛けて、農園からバセテールの製糖工場にサトウキビを運ぶために敷設された鉄道で、ラヴァレから南西岸沿いにも続き、この国の最高峰、標高1,156mのリアムイガ山(Mount Liamuiga)をぐるっと囲む全長約50㎞のループ線であった。<br /><br />この島には、イギリス領となって以降、最盛期には200を超えるサトウキビ農園があり、製糖工場もいくつもあったのだが、20世紀に入り利益が少なくなり、単一工場に集中する必要があり、工場と共に鉄道も造られた。サトウキビが収穫される2月から6月に掛けてのみ運行され、当初は蒸気機関車であったが、1950年代後半にディーゼル車に置き換えられた。この鉄道のおかげで他の島々が砂糖の生産を停止した後も生産は続けられ、1972年に工場は政府に引き継がれたが、徐々に採算が取れなくなり、2005年に政府は工場閉鎖を決定、同年7月31日で砂糖列車の運行は終了した。<br /><br />しかし、それに先立つ2003年の1月に政府と民間企業が協力してこの観光列車を立ち上げた。島の経済が砂糖で支配されていた時代の遺産を伝えるもので、スローガンは「西インド諸島の最後の鉄道(Last Railway in the West Indies)」。当初はループ線全線で運行していたが、2005年の砂糖列車の運行停止後に、主な顧客となったクルーズ客のフィードバックを受けて、現在の区間運行となった。現在使われているディーゼル機関車はルーマニア製で、エンジンはドイツ製。<br /><br />客車はアメリカ製で2階建て。1階には象眼装飾されたテーブルにクッション付きの籘椅子が置かれ、地元のアーティストによる絵画が飾られて、エアコン完備で2m足らずの巨大なアーチ状の窓からの景色を楽しめる。洗面所も設置されている。ただ、多分この日はそこまで混んでなかったので、みんな2階の展望デッキへ。パノラマビューを楽しみながら、ラムパンチやフローズンダイキリのフリードリンクを戴き、ライブパフォーマンスを満喫(下の写真2、3)。<br /><br />11時にエコパーク駅を出発するとまずはこの島に一番近い北北西約25㎞にあるオランダ領のシントユースタティウス島(Sint Eustatius)が見える。リアムイガ山の北東を回り込んでいくと大西洋。そのまま真っ直ぐ行くと、北大西洋を横断してイギリス。遥か遠い。海岸沿いの教会や墓地もいい感じ。山側にはかつてはサトウキビ畑が広がっており、古い製糖工場の跡がいくつも残る。<br /><br />時には高架鉄橋を渡りながら(下の写真4)1時間半ほど走ると、セントキッツ島の南端が見え、鉱山跡の前を通り、ニーズマスト駅に到着。再びバスに乗り1時前、クルーズターミナルに戻った(下の写真5)。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.4251580928245232&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br /><br />ブリムストーンヒル要塞跡に続く。

セントキッツシーニック鉄道(St. Kitts Scenic Railway, St. Kitts & Nevis)

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2020/02/19 - 2020/02/19

28位(同エリア31件中)

旅行記グループ セントキッツ

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5

ちふゆ

ちふゆさん

2020年2月19日(水)、今回の旅6日目、セントキッツ島(St. Kitts)観光。朝の10時からツアーで島の北側を一周中、10時45分過ぎに島の北西のラヴァレ(La Vallee)にある、セントキッツシーニック鉄道(St. Kitts Scenic Railway)の乗車駅、セントキッツエコパーク(St. Kitts Eco-Park)に到着。このパークは2011年に台湾との農業観光実証農場協力プロジェクトで造られた、農業とグリーンエネルギー、観光を共存させる施設(下の写真1)。セントキッツ・ネイビス(Saint Kitts and Nevis)は今や数少なく(15ヶ国)なってしまった台湾を国家承認している国の一つで関係が深い。

セントキッツシーニック鉄道(St. Kitts Scenic Railway)は、首都バセテール(Basseterre)の北東部、空港に近いニーズマスト駅(Needsmust)からセントキッツ島の北東岸を回り、ここエコパーク駅までの29㎞を1時間半余りで結ぶ軌間762mmの狭軌鉄道路線。元々は1912年から26年に掛けて、農園からバセテールの製糖工場にサトウキビを運ぶために敷設された鉄道で、ラヴァレから南西岸沿いにも続き、この国の最高峰、標高1,156mのリアムイガ山(Mount Liamuiga)をぐるっと囲む全長約50㎞のループ線であった。

この島には、イギリス領となって以降、最盛期には200を超えるサトウキビ農園があり、製糖工場もいくつもあったのだが、20世紀に入り利益が少なくなり、単一工場に集中する必要があり、工場と共に鉄道も造られた。サトウキビが収穫される2月から6月に掛けてのみ運行され、当初は蒸気機関車であったが、1950年代後半にディーゼル車に置き換えられた。この鉄道のおかげで他の島々が砂糖の生産を停止した後も生産は続けられ、1972年に工場は政府に引き継がれたが、徐々に採算が取れなくなり、2005年に政府は工場閉鎖を決定、同年7月31日で砂糖列車の運行は終了した。

しかし、それに先立つ2003年の1月に政府と民間企業が協力してこの観光列車を立ち上げた。島の経済が砂糖で支配されていた時代の遺産を伝えるもので、スローガンは「西インド諸島の最後の鉄道(Last Railway in the West Indies)」。当初はループ線全線で運行していたが、2005年の砂糖列車の運行停止後に、主な顧客となったクルーズ客のフィードバックを受けて、現在の区間運行となった。現在使われているディーゼル機関車はルーマニア製で、エンジンはドイツ製。

客車はアメリカ製で2階建て。1階には象眼装飾されたテーブルにクッション付きの籘椅子が置かれ、地元のアーティストによる絵画が飾られて、エアコン完備で2m足らずの巨大なアーチ状の窓からの景色を楽しめる。洗面所も設置されている。ただ、多分この日はそこまで混んでなかったので、みんな2階の展望デッキへ。パノラマビューを楽しみながら、ラムパンチやフローズンダイキリのフリードリンクを戴き、ライブパフォーマンスを満喫(下の写真2、3)。

11時にエコパーク駅を出発するとまずはこの島に一番近い北北西約25㎞にあるオランダ領のシントユースタティウス島(Sint Eustatius)が見える。リアムイガ山の北東を回り込んでいくと大西洋。そのまま真っ直ぐ行くと、北大西洋を横断してイギリス。遥か遠い。海岸沿いの教会や墓地もいい感じ。山側にはかつてはサトウキビ畑が広がっており、古い製糖工場の跡がいくつも残る。

時には高架鉄橋を渡りながら(下の写真4)1時間半ほど走ると、セントキッツ島の南端が見え、鉱山跡の前を通り、ニーズマスト駅に到着。再びバスに乗り1時前、クルーズターミナルに戻った(下の写真5)。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.4251580928245232&type=1&l=223fe1adec


ブリムストーンヒル要塞跡に続く。

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  • 写真1 セントキッツエコパーク

    写真1 セントキッツエコパーク

  • 写真2 ライブパフォーマンス 右手前がT中夫妻

    写真2 ライブパフォーマンス 右手前がT中夫妻

  • 写真3 ライブパフォーマンスにフローズンダイキリ

    写真3 ライブパフォーマンスにフローズンダイキリ

  • 写真4 高架鉄橋

    写真4 高架鉄橋

  • 写真5 クルーズターミナルに帰着

    写真5 クルーズターミナルに帰着

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