中村稲荷（横浜市南区中村町4）

2020/07/03 - 2020/07/03

　横浜市南区中村町4に鎮座する中村稲荷の正確な建立年は不明であるが、横浜開港以前からある稲荷社で、かつては稲荷山山頂にあったという。昭和20年（1945年）の横浜大空襲で焼失したが、中村4の有志によって現在地に再建された。社号標石には「中村町 稲荷山　稲荷神社」とある。寺号標石ではないのだから「稲荷山」は不要である。
　中村橋から米軍住宅へと続く坂道を「稲荷坂」というから中村稲荷に係わる坂であろう。
　この小さな社の下には狭い公園があり、入口には猫がたむろっている。
（表紙写真は中村稲荷）

エリア 東神奈川・保土ヶ谷・弘明寺(神奈川)

稲荷坂から階段を下りると中村稲荷。

中村稲荷前に黒猫。他に白猫もいた。

「中村町 稲荷山　稲荷神社」社号標石。

「再建参拾年記念碑」（昭和56年（1981年）銘）。

「再建参拾年記念碑
当稲荷山稲荷神社は正一位伏見大明神乙女大明神秋元大明神三大稲荷大明神を祀り其の歴史は古く横浜開港以前より稲荷山の山頂に祭祀され多くの市民の守護神として信仰厚し昭和弐拾年五月廿九日横浜大空襲の災害に一切焼失したが故榎本幸太郎氏ほか中村四丁目有志多数の努力により現有地に安置す　此之度茲に中村町四丁目稲荷講結成参拾年にあたり之を記念し町内安全を祈願しつつ建立する
…」。

手水舎。

朱鳥居。

覆い殿。

中村稲荷本殿。空襲で焼失したというのだから戦後の本殿であろう。それに覆い殿とは念入りだ。