2019GW旅４～ヌル・スルタン最終日～

2019/04/27 - 2019/05/06

ＧＷは10連休。この連休を利用してデニス・テンのファンが何名かアルマトイに集結することもあり、今回の旅もメインはカザフスタンになりました。

しかし、何度も行っているアスタナ(ヌル・スルタンに名称変更)、アルマトイだけでは面白くないのでトランジットのノヴォシビルスクに３時間だけ滞在したあと、カザフへ入国。

ヌルスルタン在住の日本人の友人宅で「退位礼正殿の儀」を見た後、カザフ人の友人宅でお泊りしました。翌日の「剣璽等承継の儀」はライストで見ようと思いましたが繋がらず断念。ヌルスルタタン最終日を迎えます。

今回の旅程

４月27日　成田→仁川→ノヴォシビルスク→ヌルスルタン
４月28日　ヌルスルタン
４月29日　ヌルスルタン
４月30日　ヌルスルタン　
５月１日　ヌルスルタン　★いまここ
５月２日　ヌルスルタン→アルマトイ
５月３日　アルマトイ
５月４日　アルマトイ
５月５日　アルマトイ→アク・ブラック→アルマトイ→
５月６日　→仁川→成田

エリア アスタナ(カザフスタン)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 5.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

この日はカリナちゃんの義父の一周忌で、旦那さんは地元のアクトベに帰っていました。彼女はヌルスルタンに残りましたが、ここでも供養をします。

カザフ(のイスラム社会)では節目となるのが7日、40日、100日。そして1年、2年と続いていくそうです。40日までの間は毎週日曜日に、そしてその後はその節目の日に「ジェティ・ナン」＝7枚のナン(丸い平べったいパン)を焼きます。亡くなった方含めて7世代前までに捧げるためのもので、その焼く香りを届けることでご先祖のことを忘れていないという気持ちを伝えるのだそうです。地元で行われている一周忌には、親戚やご近所さんが150人くらい訪れるといいます。デニスの時も「40日」というワードをたくさん見ましたがそういうことだったんだな。

カザフのナンは南部で作られる、中央アジア全土でよく見かける周りに厚みのあるものと、北部で作られる平たいものがあるそうです。今回作ったのは北部式の、平たい生地を揚げ焼きしたもので味はバウルサックと同じ。お葬式当日に振る舞われるバウルサックは作ったそばからどんどん食べて良いそうですが、ジェティ・ナンは必ず7枚焼き切ってからいただくのだそうです。

日本人もカザフ人も、現地在住の人は日本から誰か来るタイミングで色々お遣いを頼んでるので毎回私は運び屋をやっています。カリナちゃんは毎回化粧品とかサプリとかを画像で指定して頼んできますが、どこで知るんだこんなの…私より詳しいです。今回は２人の娘ちゃんと双子の姉サビーナちゃんの１人息子くんへ子供用のサプリを頼まれていたのですが、偶然にもサビーナちゃんは明日出張でアルマトイに来るそうなので明日は彼女とアルマトイで会うことになりました(笑)。

6歳と5歳になった２人の娘ちゃん。現在次女ちゃんはプロのバレリーナになることを夢見て、アスタナ・バレエアカデミーのプロ養成クラスのオーディションを受けるためマンツーマンの特別レッスンを受けています。今日はまず次女ちゃんをその教室に送り届けます。

運転免許を持っていないカリナちゃんは旦那さん不在の時はバスかタクシーで移動するのでバスの路線、運賃については詳しいです。昨年からプリペイドカード式が主流になり現金支払いだと2倍の料金が取られるようになったバスですが、SMSだと通常料金で支払い可能。カザフのSIMカードがあれば、短縮番号2505にそれぞれのバスが持つ6桁のコードを送ると電話代から90テンゲが自動で引き落とされ、その旨のSMSが届きます。運転手さんにはその画面を見せればOK。これは言葉のわからない外国人にも便利。

※なお、この時点ではヌルスルタンのバスのみでした。アルマトイにも同じシステムはありましたが携帯会社の縛りがありました。

カードは新しいバス停にある自販機か、運転手から買います。1枚400テンゲで初回の90テンゲ分だけ初めから入っているので、自販機か運転手さんに言うかでチャージして使います。バスについている機械にかざすと運賃が引き落とされますが、現金やSMSと違うのは1時間以内の乗り換えなら次のバスでカードをかざしてもお金は取られません。長い目で見れば最も経済的ですが、短期旅行者で1、2回乗るだけなら現金で良さそうです。カード自体は有効期限はないので次来た時も使えますが、失くすしねぇ。カリナちゃんも2回紛失してると言っていました。

※これもヌルスルタンのみ。アルマトイは特定のキオスクで買います。

アスタナ・バレエは万博会場の近くにあります。

万博のタイミングで開発された新興住宅地にマンションがたくさん建っていたのですが、万博時には完成が間に合わずゴーストタウンでした。2年経って、だいぶ生活感が出てきた気がします。

アスタナ・バレエの劇場。アカデミーは劇場と隣接しています。万博のプロモーションで3年前に来日公演を行った時は日本人の団員が1人いましたが、現在は退団しているそうです。なおこことは別にハン・シャティル近くにあるアスタナ・オペラ劇場の方にもバレエ団があり、こちらには日本人ダンサーが数名所属しています(昨年のデニスショーにも来てました)。

アスタナ・バレエ所属のプロのバレリーナを養成するクラスは国立の学校となり、午前中は通常の授業、午後はバレエのレッスンが行われます。国立のため、シューズやコスチュームなどの道具以外は全て無料なんだとか。

次女ちゃんのレッスンの間、カリナちゃんと長女ちゃんとこの地区に昨年オープンした広大な植物園を散策。と言っても、ついこの間まで酷寒の冬だったので今はまだ何もありません。デニスのショーが行われたアラウの緑の屋根と、その奥にバルスアリーナのゴールドの屋根が見えます。

カリナちゃんは30歳までに２人の子供を持った家庭への市の援助により、マンションを安価で購入することができたので今年は引っ越しを控えています。その新しい高層マンションがこの植物園に隣接する地域にあるそうで、来年遊びに来るときは新居から植物園を見渡せるよと言ってくれています。

夏になったら綺麗なんだろうなあ。

植物園の一角にある「日本庭園」と呼ばれるところ。たしかに、それっぽい。なおこれとは別にナザルバエフ大学敷地内にも本格的な日本庭園が作られたそうです。

カザフの伝統的な器のデザインになっている噴水。この日は「祖国民族統一の日」という祝日。庭園の向こうにあるアリーナからはコンサートの音が聴こえていて、道の至る所に警官が配備されていました。たぶん大統領が来るんだろうとのこと。

植物園では植樹イベントも行われていました。

レッスン終了時間近くになったので教室へ戻ります。隣の部屋のモニターからレッスンの様子を見守ります。姉のサビーナちゃんはダンス講師や衣装デザイナーを職業にしていますが、カリナちゃん自身も子供の頃からダンスをやっていました。バレリーナになるのがどんなに大変かわかるので親としてはさせたくないが、本人が望むので、オーディションを受けさせてみて、ダメなら普通の学校に通わせると言っていました。次女ちゃんの意思は固く、5歳にして体型維持のためお菓子も我慢できています。

次女ちゃんのレッスンが終わり、家に帰ります。午後からは長女ちゃんの保育園時代の親友とママが遊びに来て、みんなでお昼ごはんのマンティを食べました。

小学校１年生のお子さんを持つママ2人の会話は教育のこと。カザフ語とロシア語、2つの言語を並行して習得していくカザフ人の言語認知は日本の普通の教育の中で育った私には想像できない世界です。小学校に入る時にどちらの言語の教育をメインにするかは親の悩みどころで、同じく小1の息子さんを持つ日本人の友人も悩んでいました。

長女ちゃんは現在カザフ語で授業が行われる学校に通っていますが、家族や友達との会話は全てロシア語。でも本人曰く「ロシア語の読み書きは苦手。カザフ語のほうが得意」なんだそうです。次女ちゃんも口から出てくる言葉はロシア語ですが、なぜか数だけはロシア語で数えられずカザフ語になるとか。

これに加えて、カザフ語はラテン文字表記への変更が行われます。もう来年9月の新学年から学校教育はラテン文字へ切り替わるそうで、子どもたちは今習っていることがやり直しになってしまいます。カリナちゃんは「次女はまだキリル文字さえあやしいのに、これにラテン文字が加わったらどうなるんだろう」と心配していた。ママ友さんは「ラテン文字のカザフ語見たけど、そのまま読むと同じカザフ語なのに何か発音が違うのよね。これで正しいカザフ語身につくのかしら」と言っていました。

カリナちゃんのマンション裏の景色。ここにもモノレールの土台が放置されています。これ、モノレール通ったらかっこいいけどこのままだと景観マヌケすぎるから何とかして欲しいよ…。

お友達親子が帰るタイミングで私もおいとましました。

帰りのバスが、スポーツパレス「カザフスタン」の前を通りました。これで今日一日でアスタナでデニスショーが行われた会場全部見たことになります。

日本人の友人宅に戻ってグルジンスキーレストランで夕食。今回も大変お世話になりました。彼女は5月終わりから約2ヶ月日本に帰ってくるので、そのタイミングでまた会えるかな。