2013/06/17 - 2013/06/26
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SamShinobuさん
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中国一人旅の始まりである。今回は清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀や張作霖の足跡をたどりつつ、満州時代の建造物を見ながら、満鉄が経営していた旧ヤマトホテルを泊まり歩く旅を実現させることができた。10日間かけて、東北3都市を満喫した。その瀋陽篇第2弾。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- タクシー 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
瀋陽駅
瀋陽に戻ってきた。瀋陽の新駅舎も線路の北側にある。 -
玫瑰大酒店1泊440元(7,040円)朝食つき
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このホテルは中街のど真ん中に位置しており、実は一週間前に来た時に目をつけていたのだ。予約はしていないので、とりあえずホテルの実力を測る意味もあり、英語で部屋があるか訊いてみた。だいたい通じる!500元以上だったらやめようと思っていたが、今キャンペーン中で440元(7,040円)でスイートに泊まれると言う。いいところを突いてくる。最後のホテルだから、スイートいっちゃいますか。部屋は最上階のエグゼクティブフロアにある。中に入るとメゾネット式になっており、寝室は階段を上がった2階部分。
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窓からは故宮が見下ろせ、中級ホテルのスイートとしてはまあまあ落ち着く。これで朝食もついて440元ならお得でしょう。ホテルの名前の「玫瑰」というのは薔薇のことなので、英語名は「ローズホテル」だ。しばらく部屋で寛いだ後ロビーに降りると、1階に花屋がありたくさんの薔薇が咲いていた。
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唐面屋骨湯垃麺
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「大悦城」という有名デパートで遅めの昼食をとることにした。レストラン街で「味噌垃麺」と書いてある店があった。中国に味噌ラーメンはないのでおかしいと思ったが、それにしては外見は日本のラーメン屋っぽくない。店長がいたので訊いてみると、去年まで日本式ラーメンの看板を出していたが、尖閣問題以降、反日運動で何をされるかわからないので、日本色を消したと言っていた。店長はよく日本にも仕事で行くそうだが、やはり尖閣以来あまりうまくいっていないそうだ。味噌ラーメンはなかなか美味しかった。
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ポール・フランク
中街を歩くと、口の大きな猿のTシャツを着ている人がたくさん目につく。ハルビン、長春でもかなり見かけた。ポール・フランクというデザイナーの有名キャラクターらしいが、日本でも流行っているのだろうか。なにしろ100人の若者がいたら1人は着ていると思われるほど、中国では異常な流行り方だ。デパートでこのブランドのショップを見つけたが、なんとTシャツが400元以上する。でもここは中国。そのデパートのすぐ前の店で、同じデザインのコピー商品が35元で売っていた。猿の顔が面白いので、子供達に土産で買った。もちろん、バッタもんのほうだ。 -
ポール・フランク
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ポール・フランク
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泰殿養生会館(マッサージ)
ここのところ上手いマッサージ師にあたっていないので、今日は日本領事館近くの高級店に来た。大連でも行ったことがある有名チェーンだ。まずとても清潔だし、内装も凝っている。マッサージ師のレベルも高く安心して任せられる。80分、99元(1,580円)で心身共にリラックスできた。 -
吉宗(よしむね)
日本領事館の目の前で良さげな居酒屋を見つけた。店長は日本人だ。サラダが旨い。焼き鳥もまあまあ。日本でもなかなか旨い焼鳥屋を見つけるのは難しいので、ここでこのレベルなら合格点か。なんとWi-Fiが入ると言うので、店長にパスワードを教わって家族にメールした。しばらく飲んで、タクシーでホテルに帰った。 -
ホテルのフルーツサービス
部屋に入ると、フルーツがテーブルの上に。さすが、スイートだ。ただ、ナイフが無いのでリンゴや桃があっても皮を剥けない。そういう残念なところがまさに中国のサービスである。 -
2013年6月25日
モーニングビュッフェ
貧乏性なので、ビュッフェだと朝からつい食べ過ぎてしまう。 -
コーヒーがブラックなのが嬉しい。ここにも豆腐脳があったので食べてみたが、ハルビンのホテルのと比べて、こちらのはあんが少し塩辛かった。
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北陵公園・昭陵
ホテル前が地下鉄1号線「中街駅」なので、ここから「北陵公園」に向う。瀋陽には地下鉄は2線走っているが、いずれも開通したばかりでまだ3年も経っていない。北陵公園まで2元(32円)だった。 -
ここは敷地面積330万平方メートルの市内最大の公園。この中に清朝第2代皇帝ホンタイジが眠る「昭陵」がある。「昭陵」まで入ると60元。なにしろ広い公園なので、公園入口から「昭陵」まで1.5kmほどあり、有料の電気カートが走っている。誰も乗っていないそのカートに乗ろうとしたら、人が集まらないと出発しないよと言われたので、やめた。
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公園内は中国武道や集団の踊り、青空書道をしているおじさんがいて実に中国らしいので、ぶらぶら歩いて正解だった。
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昭陵に入ると、神道に石獣が並んでいる。北京郊外にある「明の十三陵」にあるものの小規模版だ。人も少なくてゆっくり見学することができた。
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人も少なくてゆっくり見学することができた。隆恩殿を過ぎると、一番奥にホンタイジの墳丘墓「宝城」があった。
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芳秀園
北陵公園の中に、「芳秀園」という庭園がある。ここは、川崎市と札幌市が作った庭園である。というのも瀋陽市は川崎市と姉妹都市提携を結んでおり、また札幌市とは友好都市なのだ。川崎大師近くにある「瀋秀園」も、この提携に基づいて瀋陽市から贈られたものだ。この芳秀園は川崎の瀋秀園の10倍以上の広さがある。それはいいとしても、この庭園のどこにも日本から贈られたということや、姉妹都市について一言も触れられていないのが残念だ。ちなみに入場料が別で2元かかった。 -
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HEIDI‘S RESTAURANT
昨日も行った泰殿養生会館でマッサージを受け、いい気持ちになった後はビールだ。すぐ近くにスイス料理の店を見つけたので早速入った。ビールだけでもいいというので、オープンエアの席で生ビールとピスタチオを頼んだ。外国人の客が多いからか英語が通じるのが嬉しい。 -
大宮
日本料理の看板が出ていたので、恐る恐る暖簾をくぐった。 -
中国最後の晩も和食だ。滞在中、結局ほとんど中国料理は食べなかった。もろきゅう、山芋のわさび醤油、やきそばを頼んだが、どれも素晴らしい。
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日本人が作っているのかと聞いてみたら、中国人だが日本の居酒屋でずっと働いていていたとのこと。また店の名前は、以前、店主が大宮に住んでいたからだと聞いて、安易なネーミングに笑った。久しぶりに日本酒も飲んで、いい気分になった。
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スナック街角
一週間前に再会を約束した駐在のおじさんに会うために、一応顔を出した。するとそのおじさんはもちろん、約束したわけではないのに、その時居合わせて仲良くなった別の日本人2人も「待ってたよ」と歓迎してくれた。ここ瀋陽では少ない日本人同士でコミュニティを形成しており、自分のような旅行者でも日本人に会えるのが嬉しいようだ。日本人が生活するにはかなりタフな街なので、日常的に協力しあって生きているのがひしひしと伝わる。ハルビン、長春旅行の様子をいろいろ話し、途中からまたカラオケ大会になった。たまたま店のママの誕生日だったので、ケーキが出た。 -
日本の芸能界にとても詳しい店の子がいて、やはり若い人は日本好きの子が多いと思った。最後の夜なのでついつい遅くまで飲んでしまった。
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2013年6月26日(最終日)
朝の散歩
今日はあいにくの雨模様だが、故宮まで散歩する。故宮の前の土産物屋をひやかし、喉が渇いたので「瀋陽商業城」というデパートで「布丁紅茶」というアイスティを頼んだ。 -
布丁というのは店の名前かと思っていたら、マンゴープリン入りのアイスティが出てきた。そうか、布丁というのはプリンのことか!プリン入りのアイスティーってどうなのよと思ったが、意外に美味しくて、何と5元(80円)だった。
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瀋陽桃仙国際空港
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チェックインまでまだ時間があったので、先に食事をしようと思いレストラン街に来る。すると「味千ラーメン」の赤いロゴを見つける。九州を中心に世界展開もしている日本のラーメンチェーンだ。豚骨スープが売りで、以前上海で食べたら美味しかったので入ってみた。雪花ビールを飲みながら待つ。
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やっときたラーメンをひと口食べて、その不味さに愕然とした。「味千」も瀋陽まできてついに中国に毒されたかと考えていたら、あれ?店の名前「味千ラーメン」ではなくて「千楽ラーメン」だ!でもロゴはそっくりだし、メニューも完全に「味千」のパクリだよね。まさか空港まで来て味千ラーメンのバッタ店に入ってしまうとは。中国、最後まで恐るべし!
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残った人民元を再両替するために、空港に1店舗しかない銀行に来たら閉まっている。以前上海の空港で、両替所の窓口にだれもいないので横のドアを叩いたら、中で数人が隠れるように食事をしていた。そんなこともあり得る中国なので、念のため裏口のドアをノックしたら、思った通り人がいた。そして「両替機が壊れたので今日は閉店です」と平然と言う。自分は帰国するだけだから成田空港で再両替すればいいが、中国に入国していきなり両替できなかったら困るだろうな。やっぱり中国、最後の最後まで恐るべし!
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今年になり、浅田次郎の「中原の虹」(全4部作)とその続編「マンチュリアン・レポート」を読み、張作霖やその本拠地・瀋陽に興味があったこと、また以前より、清朝最後の皇帝・愛新覚羅溥儀と媛容皇后の数奇な運命に関心があったこと、そして満鉄が経営していた「旧ヤマトホテル」になぜか惹きつけられていたことなどが相まって、今回中国東北地方3都市を巡る旅を敢行した。
中国という国は実に不思議なところで、「快適」という言葉の対極にあるような国だが、どういうわけか面白い。今回も「不便」「不快」「危険」なことは数多くあり、さすがに10日もいると中国の毒気にかなり当てられてもうお腹いっぱいという感じになるが、それでもまたいつか機会があったら行ってみたいと思える国だ。黄昏の瀋陽故宮、帝政ロシアが作ったハルビンの中央大街、思わず息をのむような松花江の夕日の美しさ、悲しみと憎しみが幾重にも浸み付いた溥儀の宮殿など忘れられない景色がいっぱいある。そして、瀋陽、ハルビン、長春それぞれの都市で宿泊した「旧ヤマトホテル」も素晴らしかった。満州国時代の怨霊たちが棲みついているに違いない部屋では緊張感を持って楽しく過ごせた。撮ってきた668枚の写真を見ると、ひとつひとつが素敵な思い出である。
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