深せんの 騎馬ショーの そのチケットは？　その２

2017/09/16 - 2017/09/19

「予もいづれの年よりか、片雲の風に誘はれて、漂泊の思ひやまず」(芭蕉)
2017年　香港、深せん　その２

　〇　2017年9月16日（土）　　広島→香港
　〇　2017年9月17日（日）　　香港→深せん→香港
　●　2017年9月18日（月）　　香港
　●　2017年9月19日（火）　　香港→広島

エリア 香港(香港)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 5.0
• グルメ: 5.0
• 交通: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道 船 自転車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

「自宅用にナッツを買う。」と嫁隊長が言うので、香港島の灣仔ロードに朝から繰り出そう。

「この店がい～い。」と言いはるのだが、なぜだろう？
出会って44年。夫婦になって33年。未だにわからない。

ナッツ４袋はさすがに重いので、一旦ホテルに置きに帰る。
近所で朝食。
中華とイギリスのブレックファーストが混ざった不思議な朝食だ。

嫁隊長のお気に入りは、この青菜。オイスターソースをかけて頂く。
『本日の青菜』って書いてあるので、日によって種類が違うのかな？

香港の地図を見ていると、香港の北西、深せん湾に面した所に、不思議な地形がある。
小さな池が何百個も並んでいる、日本にはない地形だ。
どうもこの辺りは湿地帯公園(南生圍)らしい。さっそく行ってみよう。
元朗駅までメトロで行き、駅南口あたりで自転車を借りる。
借りるのにパスポートを預けるのがちょっと怖い。一台40香港ドルだった。

サイ～クリンリンと走っていると、いい所にお休み処があった。
「南生圍魚塘」と言う。魚塘って何？　魚料理？
私の大好きな「豆花」を売っていた。おぼろ豆腐のシロップがけ。
香港や台湾に行ったら、これ食べなきゃ！　というくらい大好物だ。
剣客商売の秋山小兵衛も、豆腐の蘊蓄(うんちく)を語るが、私も豆花の蘊蓄を語りましょうか？
嫁隊長「誰も聞かんわ！」
黙って豆花をすすることにする。

南生圍をぐるっと回って元朗駅へ戻る途中、川が私たちの行く手をはばむ。
橋もない。どうするんだ？
と、向こう岸に、渡し船が。
矢切の渡し、ならぬ『横水の渡し』だ。
「つれて逃げてよ～。ついておいでよ～♪」と大きな声で歌うと、こっちに来てくれる。(ウソです)

自転車ごと乗り込む。
自転車込みで一人約100円だった。
手漕ぎの舟で100円って儲かっているのかな？

矢切の渡しの、二人の逃避行の切なさが、背中に出てる？
ノーテンキな二人の背中には、「今晩、何食べる？」オーラしか出ていない。

嫁隊長「え、のらくん、何？」
のらくん「僕をつれて逃げてよ～」
嫁隊長「ついておいでよ、と言いたいけれど無理だな～。でも、のらくん、深圳ではなく、香港側に生まれてよかったね。」
２時間ほどで南生圍を回り、元朗駅へ向かう。

元朗駅に帰ってきた。
元朗駅からは、西南にある屯門へ路面電車(ライトレールLRT)が走っている。
(九龍駅の方から延びている地下鉄ではなく、元朗←→屯門のLRT。Googlemapを拡大すると元朗駅に線路が見える。百度や高徳地図には不記載。)
元朗駅で見ていると、面白そうなので、ひと駅だけ乗ってみることにした。

元朗駅 駅

これは面白い！
２両編成の、２両目の一番前に陣取ってほしい。(１両編成ではダメ)
屯門方面から帰ってきた車両に乗り込むと、出発！
車両は元朗駅構内の暗がりの中でUターンする。それも直径50mぐらいの中で(JRの最小は200mだそうだ)。
これだけでも面白いのだが、２両目から１両目を見ていると…

１両目の後ろが右側に行って…

あれれ？　一両目が横にいる！

また戻ってきて…

真正面になったかと思うと…

今度は左側へ…

一両目が左側を走っているように見える！

そしてまた戻る。
どうなってるの？　この車両。プラレールに乗っているみたい。
ビデオで撮ったのだが、お見せできないのがもどかしい。
面白くて、２回も元朗駅を回った。
タモリさんにも、ぜひ乗ってもらいたい。

またまた香港島に渡り、南側のアバディーン(香港仔)に行く。
ここもお気に入りの場所だ。
ブルース・リーが登場しそうな、小舟が集まる港で、散歩道が続いている。
マーケットで台湾バナナを買った。
嫁隊長「ねっとりとして甘～い！」

お腹が膨れたので、またお昼寝。
一人旅だったら、世界中で身ぐるみはがれていると思う。

渡し船に乗って、対岸の海怡半島へ行ったり来たり。
尾道と向島みたいだ。

市場のお肉屋で叉焼を１パック買ってつまむ。
嫁隊長「美味しい！　もう１パック買ってもいい？」
夫隊員「晩ごはんの前だから、だめ～」

嫁隊長「このアジ美味しそう。トロ箱一杯　買ってもいい？」
夫隊員「晩ごはんの前でなくても、絶対ダメ～」

夜はいよいよ、大好きな「一點心」で夕食だ。
太子駅から東へ徒歩200mの所にある。
ここのオーナーさんが好き。顔を覚えてくれているし、よく気がついて、気配りが素晴らしい。
点心も安くて美味しい。
後日香港のデモ、この近くでやっていたが、お店、大丈夫だっただろうか？

一點心 中華

エビの餃子も、青菜蒸しも、シンプルなのに絶品。
店外にずらりと行列ができるのには、もっともな訳があるのだ。

デザートは、夏季だけあるマンゴー餅。これを食べたくて、行くのだ。
四つのうち、どれが大きいか、二人の間で静かな火花が散る。
夫隊員「前回来た時、そ～っとお皿を回して、大きいのを自分側にしたのを、見逃していないぞ！」
嫁隊長「見、見破っていたのね！」
ミシュランの星付き店で、低俗な争いを繰り広げる。

歩き疲れて三千里。嫁隊長は、ホテル近くのマッサージ店で足を揉んでもらう。
嫁隊長「あ～　楽しかった香港も、明日でお別れね。」

昨日の朝食を食べたお店。
４日香港にいると、嫁隊長にも街の姿が見えてくるようだ。
嫁隊長「ホテルの周りって、朝から怪しい女の人が立ってるよね…」
夫隊員「ここは廟街（テンプルストリート）だよね。聖と俗は表裏一体。お寺の周りには俗もある。危険な場所を探知できることも、旅の大切な力なんよ。」
嫁隊長もこの旅で、一つ賢くなったのか？
そんなわけないか…
その後の旅でも、能天気にお昼寝を続ける嫁隊長だった。