2020/05/05 - 2020/05/05
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おいしい旅しようさん
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思えば20年前、取引先の韓国の方に、東大門市場の近くにアルミの洗面器で鶏を一匹煮込んだ絶品の鍋料理があると聞かされ興味を持ったのが、韓国料理の奥深さに本格的にハマるきっかけでした。
それまで食べた韓国料理と言えば、ツアーで訪問する牛カルビ焼やプルコギ、チヂミ、ビビンバなど、日本人観光客相手の店の定番料理ばかり。それでも、サムギョプサルにチャミスルの味を覚え、ソルロンタンのスープが二日酔いの胃に浸みるようになった頃、先ほどの鶏鍋料理、そう「タッカンマリ」に出会ったのです。
以来、定期的に訪韓し、行列グルメからローカル料理までせっせと食べ歩き、旬の食材を求めるまでになりました。
新型コロナウィルスで在宅を余儀なくされ訪韓が叶わぬ今、これまでにいただいた絶品料理を思い出しながら、次なるグルメ旅に備えたいと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- グルメ
- 5.0
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タッカンマリは、知り合いの韓国人に教えられた通り、「アルミの洗面器」に入って出て来ました。「タッカンマリ」とは「鶏一匹」の意味で、鍋には鶏が丸ごと一羽入っています。
タッカンマリ横丁は、今でこそ観光客にも馴染みのエリアになりましたが、当時は東大門市場の怪しい路地に恐る恐る足を踏み入れたことを思い出します。
写真は2007年、まだ平屋で時代を感じる店舗だった「陳ハルメ元祖タク本館」のタッカンマリです。注文も聞かれないまま、タライのような鍋に入った丸鶏を店員さんがハサミで切ってくれました。濃厚な鶏だしスープをひと口飲んだ時の感動は今でも忘れられません。陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ 韓国料理
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2009年に再訪すると、大きなビルになっていてビックリ!旧店舗の火事で建て替えたのだとか・・・。看板も「チンハルメタッカンマリ」と、日本語表記あり。
店舗が大きくなって席数は増えても、鍋の美味しさは相変わらずで、今でもいつも並んでいます。鶏を煮ただけのシンプルな料理なのですが、鶏まるごとの豪快さとニンニクが効いたスープの美味さが魅力です。また、鶏肉を食べた後の〆の麺も絶品。細めの平麺が鶏だしのスープを吸ってたまらない美味しさです!(料理写真がありませんので、興味のある方はみなさんの投稿をチェックしてみてください)陳玉華ハルメ元祖タッカンマリ 韓国料理
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ちなみに、こちらは大阪で一番人気のタッカンマリ。野菜の具材や韓方の味付けがあり、いかにも日本人にウケる韓国料理風です。これはこれで美味しい料理ですが、韓国オリジナルは東大門市場の”素材で勝負のシンプル・タッカンマリ”ですので、やっぱりわざわざ現地に足を運んで味わう価値はあると思います。
多松 グルメ・レストラン
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次はテールスープです。
韓国名は「コリコムタン」ですが、南大門市場の専門店では「コリトマッ」という商品名で、テール肉がゴロゴロ入っています。
写真は2009年に「チンジュチプ」で撮影。ボリューム満点の尻尾肉とダシがしっかり出た濃厚スープのあまりの美味しさに衝撃を受けたことを今でも覚えています。チンジュチッ 地元の料理
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店は南大門市場の路地裏にありますが、何度行っても道を覚えられません。写真は2019年の撮影ですが、初訪問から変わらぬディープな雰囲気です。
チンジュチッ 地元の料理
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ホロホロになるまで煮込まれた尻尾肉。豪快にかぶりつくのがお薦めです。一人前25,000ウォン(2,500円)と、通い始めた頃に比べて激しく値上がりしましたが、美味いものは美味い!やっぱりまた食べたくなる逸品です。
チンジュチッ 地元の料理
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引き続きスープ料理の「ソルロンタン」です。
ソルロンタンは専門店で味わえますが、数ある専門店の中でも私のお気に入りは、乙支路2街の「イナムジャン」です。白濁スープには茹で肉の他、ご飯とソーメンが既に投入されていて、好みの味になるよう塩を入れてからいただきます。どれほど煮込んだらこれほど深い味になるんでしょう?いつもスープを一滴残さず飲み干してしまいます。
写真は2012年に撮影のソルロンタンですが、他にも特ソルロンタン(肉増量)やネジャンタン(ホルモン入り)もおすすめ、またカクテギも美味しいですよ!イナムジャン(乙支路本店) 韓国料理
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スープといえば「コムタン」も外せません。
写真は「ハドンガン(河東館)」のヨイド店(本店は明洞)で2015年に撮影。コムタンは内臓を煮込んだ白濁スープのイメージですが、こちらはご覧の通り透き通るスープ。しかも見た目からは想像できない濃い味に驚かされます。五臓六腑に染み渡るの表現がピッタリの絶品スープが味わえます。ハドングァン (河東館) 地元の料理
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今でこそ人気料理番付の常連になった「カンジャンケジャン」ですが、最初に食べた時には、初めて出会うビジュアルとこの世のものとは思えない美味しさに言葉も出なかったように記憶しています。
写真は、カンジャンケジャンを世に知らしめた名店「プロカンジャンケジャン」で2009年に撮影(ピンボケですみません)。ダシ醤油味がしみこんだ生の渡り蟹の美味しさにハマり、後に産地に出掛けて食べるまでになっていくのでした。(産地の味は別の旅行記で紹介します)プロカンジャンケジャン (新沙洞本店) 韓国料理
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今や日本にも進出を果たしたプロカンジャンケジャン。ソウルにもカンジャンケジャン専門店は多くありますが、この店が人気に火を付けたと言って間違いないでしょう。観光客でいっぱいなので、最近は足が遠のいています。
プロカンジャンケジャン (新沙洞本店) 韓国料理
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韓国ならではといえば、日本では食べにくくなった「ユッケ」。
生の牛肉の甘さに梨の甘みが加わり、口の中はパラダイスです!肉を噛んでいる間から喉を通る瞬間まで、幸せのアドレナリンがあふれ出るのがわかります(大げさな!)。チャメチッ 韓国料理
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日本で食べられなくなったと言えば、生レバーです。
韓国では、生レバーはホルモン焼き店の突き出しでも出て来ますが、写真はユッケ専門店で一品料理として注文したもの(生レバーとセンマイのセット)。角がしっかり立っているのは新鮮さの証とか。今では日本ではいただけませんので、韓国に行って食べるしかありません!チャメチッ 韓国料理
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以上3枚の写真は広蔵市場のユッケ通りにある人気店「チャメチプ」で2015年に撮影。常に行列の店ですが、現在は店舗も増えて収容力が上がったようです。
チャメチッ 韓国料理
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広蔵市場は食べ物屋が多くあり、何度行っても飽きません。今では日本人観光客も大勢訪問し、それぞれ好みの店で美味しい料理を気軽に楽しむ姿が見られます。(人が多すぎてなかなか料理にありつけないのが問題か・・・)
写真は2009年当時です。広蔵市場 市場
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広蔵市場の緑豆チヂミの人気店「スニネピンデトク」にて(2012年撮影)。
鉄板にたっぷりの油を敷いて焼き揚げたチヂミは、外がカリッとして美味しい!市場内でこれまた人気の麻薬キムパプを買って持ち込んでますね。スニネピンデトッ 韓国料理
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ワンチョッパル(豚足)も日本ではなかなかありつけない料理ですが、私は訪韓のたびに食べ比べをするほど大好きです。ソウルでは東大入口駅近くの奨忠洞(チャンチュンドン)チョッパル通りや南大門市場が有名ですが、私のベスト・チョッパルは麻浦区孔徳(コンドク)駅近くの「オヒャン・チョッパル」です。
写真(2019年撮影)は、夕食に豚の焼肉を食べたのに、どうしても食べたくなりテイクアウトした時のものです。オヒャン チョッパル 韓国料理
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ワンチョッパルは豚足の足先ではなくふくらはぎの部分(?)で、飴色に輝く皮付きでツヤツヤのスライス肉にミソを付けてサンチュに巻いていただくのが韓国流。プリプリでジューシーな肉は臭みも無くマシッソヨ!これまた、現地に行かなければ味わえませんね!
オヒャン チョッパル 韓国料理
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「トッポッキ」は、韓国のおやつとして有名ですが、新堂洞(シンダンドン)トッポッキタウンでは、食事メニューとして供されます。
写真は辛い味付けのトッポッキ発祥と言われる「マボンリム」おばあさんの店(2007年撮影)です。マボンニム ハルモニ トッポッキ チッ 韓国料理
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メニューはトッポッキ鍋オンリーで、餅のほか練り物、玉子、餃子、麺などが人数分入ります。
マボンニム ハルモニ トッポッキ チッ 韓国料理
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煮込むうちに赤くなって、そろそろ食べ頃です。屋台のトッポッキとはまた違う、深みのある辛さとでも言いましょうか、色んな具材から出る味が唐辛子の辛さをマイルドにして何とも言えない美味しさです。特にスープを吸った餅や麺は、辛いのにやめられません。
マボンニム ハルモニ トッポッキ チッ 韓国料理
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少し足を延ばして仁川の中華街に出掛けました。中国との貿易で栄えた仁川には、韓国最大のチャイナタウンがあり、中華料理店が並びます。
韓国人に人気の麺料理チャジャンミョン(韓国式ジャージャー麺)の老舗で、もっとも人気のある「共和春」に入ってみました。(2015年撮影)共和春 中華
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よほど人気なのでしょう、店の外まで大行列でした。ようやく着席してチャジャンミョンを注文。
こちらは麺と具が別々に出て来て、自分で混ぜて食べるスタイルです。ソウル市内で食べるチャジャンミョンに比べて、具が多く味も濃い印象です。まぁどこで食べてもあまりはずれのない料理ですが、発祥の地で食べるとなぜか美味しさが増すようです。共和春 中華
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韓国式中華メニューではチャジャンミョンと人気を二分する人気メニュー、チャンポンも注文しました。
中華式と違いとびっきりの辛さが韓国式の特徴ですが、こちらはそこまで辛さは強くなく食べやすかったです。韓国ではチャンポン専門店も多く、あちこちの名物チャンポンを食べ歩くのも楽しみです。(忠清北道で食べたムール貝まみれの激辛チャンポンの話しは別の旅行記で・・・)共和春 中華
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ソウル編の最後は、旬の時期しか口に入らないしゃぶしゃぶ料理です。2015年3月の訪韓の際、早春はチュクミ(イイダコ)が美味しいとの噂を聞き、新堂の「木浦(モッポ)ナクチマウル」に行きました(現在は東廟駅近くに移転)。
韓国でチュクミといえば激辛のバーベキュースタイルが一般的ですが、こちらの店は生きたチュクミをダシでしゃぶしゃぶしていただきます。モッポナクチマウル (木浦ナクチマウル) 韓国料理
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ニンニクが効いたダシにチュクミを投入。程よいところで店の主人が引き上げ、ハサミで切ってくれます。先ほどまで活きていましたので、身はプリプリ!まさかこんな食べ方ができるとは驚きです!
モッポナクチマウル (木浦ナクチマウル) 韓国料理
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イイダコの特徴である頭の部分はしっかり煮込んでいただきました。ツブツブの頭にもダシが染み込んで、これまた美味い!
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チュクミしゃぶしゃぶを食べている間に気付いたことがありました。周りのテーブルでは韓国人のお客さんが見慣れないモノを同じようにしゃぶしゃぶして食べています。店の方に尋ねると、「セチョゲ」だと教えてくれましたが、日本名がわかりません。とりあえず興味津々で注文したら、写真のような物体が登場しました。
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しゃぶしゃぶして皿に取ってみると見覚えのあるような・・・。セチョゲはトリガイのことでした!日本では寿司ネタとしてお馴染みのトリガイですが、韓国では、内臓だけ取り除いた状態で、開かずにしゃぶしゃぶして食べるんです。
ぷっくりふくらんだ身をいただくと・・・貝のスープが飛び出して口の中に拡がります。あのトリガイにこんな食べ方があったなんて!もう、頭はパニック、口はパラダイス、トリガイのうまみとスープの味がブレンドされて、いつまでも後味として残ります。異国の地での新しい発見に大いに満足しました。モッポナクチマウル (木浦ナクチマウル) 韓国料理
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チュクミとセチョゲは早春に韓半島西海岸で獲れるそうで、今年こそは産地に出掛けて食べてみようと計画していました。しかし残念ながら日韓の往来ができなくなり、今シーズンは断念するしかありませんでした。
渡航制限が解除されたらすぐに韓国に出掛け、旬の料理を味わうつもりです。あー食べたい!韓国絶品グルメ!
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この旅行記へのコメント (4)
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- rsさん 2021/01/14 12:40:31
- はじめまして
- >おいしい旅しよう様
はじめまして、rsと申します。
昨日より旅行記を楽しく拝見させて頂いております。
『妄想旅』するお気持ち、本当によく分かります!!!
特に昨今のコロナ禍に於いては自身も含め、一層激しくなって
しまう事、お察し致します。
韓国は自分も過去に10回近く訪れた経験があり、カンジャンケジャンも
ロッテマート等で購入し、宿で一人美味しく頂いた記憶が蘇りました。
トッポギ鍋も美味しそうですね。特に韓国は大人数で訪れると
食の範囲が広がるから、一層楽しめたのではないでしょうか?
以上、長々とお邪魔しました。
- おいしい旅しようさん からの返信 2021/01/17 11:01:05
- Re: はじめまして
- rs様、たくさんのいいね!をいただきありがとうございました。
妄想をし続けて1年が経ちました。旬も一巡し今は二度目の春の妄想です(笑)。大人数で乾杯しながら料理を楽しむ日が早く戻ってきてほしいものですね。
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- olive kenjiさん 2020/07/09 10:14:22
- 韓国版孤独のグルメじゃないですか
- おいしい旅しようさん 初めまして 私の拙い旅行記にいいね有難うございました。
どのような方かと旅行記を覗いて見たら、びっくり仰天。
韓国料理の美味しそうな数々の羅列。見たこともあれば、初めて知る料理もあり興味深々でした。まさに韓国料理大全。また文章もお上手で、分かりやすく食指が動くではありませんか。
おいしい旅しようさんは正に韓国版孤独のグルメさんですね。
今度韓国に行く時は、この旅行記で事前予習してから行こうと思っています。
私は4回程しか韓国には行っていませんが、お料理で美味しいなと再発見したのは、釜山で食べたコムタンみたいな白いスープでした。不思議な味がミックスして、濃厚だけどあっさりしていて、虜になりました。韓国のスープは半端じゃないぞと。
それ以来、韓国は焼肉やキムチがメインではない。本当に美味しのはスープだと持論を持つようになりました。
また他の旅行記で統営という文字を見た時、懐かしいな、その辺りへ行ったこともあったなと思い出しました。旅行記書いてもいいが、写真が見つからないし、古い話をしてもとどうかなと思っています。
これからも、ご指導の程よろしくお願いします。
韓国料理親善大使様へ olive kenji
- おいしい旅しようさん からの返信 2021/01/17 11:13:00
- Re: 韓国版孤独のグルメじゃないですか
- olive kkenji様、コメントをいただきありがとうございました。また、返信が遅れ申し訳ございませんでした。「今度韓国に行くときは」がなかなか実現できず、もどかしいですね。
統営は牡蠣の産地ですので、まさに今が旬。また、西海岸では間もなくトリガイやイイダコの旬が始まることと思いますが、まだ妄想をするしかないようです。本当に早く収束してほしいものです。
こんな時ですから、古いお話でも、貴殿の統営訪問記の公開をお待ちしています。
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