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2020年2月18日(火)朝の11時過ぎ、この日3ヶ国目のイギリス領アンギラ(Anguilla)観光を終了し、マリゴ港(Port de Marigot)に戻ってくる(下の写真1)。セントマーチン島(Saint Martin)北半分を占めるフランス海外準県(Collectivite d&#39;outre-mer、略称COM)のサンマルタン(Saint-Martin)の行政所在地マリゴ(Marigot)のメインポート。<br /><br />国名のサンマルタンは島名のフランス語読み。正式にはフランス海外準県サンマルタン(Collectivite de Saint-Martin)で、北東3kmに浮かぶ面積0.8平方㎞のタンタマール島(Ile Tintamarre)など周辺の無人島も含む。セントマーチン島では88平方㎞のうちの54平方㎞を占め、普通の地図では三角形状になる国で、南側はオランダ王国の構成国(Land)であるシントマールテン(Sint Maarten)との国境、東側が大西洋(Atlantic Ocean)で北側の沖合にタンタマール島が浮かび、北西には約10㎞のアンギラ海峡(Anguilla Channel)を隔ててイギリス自治領(Dominion)のアンギラ島(Anguilla)がある。<br /><br />島全体が山がちな地形で起伏に富んだ多くの丘と多くの入り江があるが、フレンチサイドには標高424mで島の最高峰となるピクパラディ(Pic Paradis)があり、西の海岸部にはシンプソンベイラグーン(Simpson Bay Lagoon)が広がっている。<br /><br />人口は約3.5万人で、奴隷として連れて来られたアフリカ系黒人の子孫がほとんどだが、シントマールテン同様に国籍は多様。公用語はフランス語だが、ほとんどの人が英語を話す。カトリック(Ecclesia Catholica)信者が大半を占める。<br /><br />1627年からオランダ人がこの島に入植を始めた後、フランスもトリニダード島(Trinidad)とバミューダ島(Bermuda)の間の中継基地として入植を始める。1633年にスペイン人に追い出されるが、1648年にスペインがこの島を放棄した後、セントキッツ島(Saint-Kitz)から再び植民を開始、同じく再入植を始めたオランダとの衝突が起きるが、全面戦争を回避し、コンコルディア条約(Treaty of Concordia)を結んだ。その後イギリスとの争いが続いたが、1815年のパリ条約(Treaty of Paris)で終結、フランスの海外県(Departement et region d&#39;outre-mer、略称DROM)のグアドループ県(Guadeloupe)の管轄下で、サンバルテルミー島(Saint Barthelemy)とともに、サンマルタン=サンバルテルミー郡(Arrondissement of Saint-Martin-Saint-Barthelemy)を構成することとなった。<br /><br />1848年にフレンチサイドの奴隷制度が廃止され、プランテーション経営が衰退し、島の経済が後退したのはダッチサイドと同じ。1939年の免税港宣言で経済発展に向けて進みだしたのも同じだが、観光産業に地体を入れ出したのはダッチサイドに遅れること20年で、1980年代に入ってようやくホテルの建設など大規模な観光開発が進められた。<br /><br />2003年の住民投票でグアドループ県からの離脱とサンバルテルミーとの分離が成立し、2007年に単独の海外準県となった。欧州連合(EU)の外部地域と云う位置づけでフランス国民議会に議員1名を送り込んでいる。<br /><br />近隣の島々との間に定期旅客船が就航しているほか、カリブ海に点在するフランス領との間を結ぶグランカーズ・エスペランサ空港(Aeroport de Grand-Case l&#39;Esperance)もある。車はシントマールテン同様左ハンドル右側通行。ナンバープレートは素っ気ない(下の写真3)。<br /><br />電圧は220Vだが、プラグは基本的に日本と同じ。公式通貨はユーロ(Euro)だが、米国ドルが普通に使われており、両替の必要はない。国旗はフランスの一部なのでフランスの国旗と同じ。ヴァージン諸島と同じで、日本より13時間遅れ、サマータイムは採用していない。<br /><br />マリゴはサンマルタンの行政所在地。セントマーチン島西部、マリゴ湾(Baie de Marigot)に面した港町。外海と潟湖シンプソンベイラグーンを分かつ砂州サンディーグルン(Sandy Ground)の付け根に町が広がっている。準県政庁(Hotel de la collectivite)のほか、警察署・図書館・郵便局・病院などがある。免税店などの店が立ち並び、観光客で賑わうが、ダッチサイドに遅れを取っている感があり、素朴な港町といった風情。町の名は、フランス語で低湿地とか沼地を意味しており、もともと潟湖のほとりに生まれた漁村であることから来ている。<br /><br />まずはこの町唯一の観光スポットと云えるセントルイス砦(Fort St. Louis)へ。港から長い階段と坂道を10分ほど上り詰めた場所に建つ(下の写真2)。ルイ16世治世下の1786年、当時の村の北はずれの高台に、港の倉庫を守るために築かれた。その頃の倉庫にあったのは塩、コーヒー、サトウキビ、ラム酒。<br /><br />19世紀に修復されたが、その後再び放置されたままになり、保存状態は良くなく、僅かばかりの城壁の遺構や大砲が残るのみ。しかし、ここからの眺めは素晴らしい。マリゴの街並み、その向こうに広がるラグーン、マリゴ湾そしてアンギラの島影。天気もいいし、最高の景色だった。<br /><br />景色を満喫して町に戻るが、途中に聖マルチノ教会(Eglise Saint-Martin de Tours)がある。ローマカソリック(Roman Catholic)教会で、1941年築。1971年に拡張され、礼拝所が追加された。<br /><br />港の北側を東西に走る道はルピュブリック通り(Rue de la Republique)。立ち並ぶ家は2階に華やかなバルコニーが並び15世紀の伝統的な住宅のファサードを維持している。港のすぐ北には凝った造りのウエストインディーズモール(West Indies Mall)。なかなかしゃれてる。<br />https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.3952978301438831&amp;type=1&amp;l=223fe1adec<br /><br />アンギラ島ではキャップしか買わなかったので、この国ではTシャツを探すと港の南側のマーケット(Marigot Market)で土産物屋発見(下の写真4)。5US$のTシャツを購入し、この日2ヶ国目の観光は終了。<br /><br /><br />午後もセントトーマス島の観光は続くが続く

サンマルタン(Saint-Martin)

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2020/02/18 - 2020/02/18

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ちふゆ

ちふゆさん

2020年2月18日(火)朝の11時過ぎ、この日3ヶ国目のイギリス領アンギラ(Anguilla)観光を終了し、マリゴ港(Port de Marigot)に戻ってくる(下の写真1)。セントマーチン島(Saint Martin)北半分を占めるフランス海外準県(Collectivite d'outre-mer、略称COM)のサンマルタン(Saint-Martin)の行政所在地マリゴ(Marigot)のメインポート。

国名のサンマルタンは島名のフランス語読み。正式にはフランス海外準県サンマルタン(Collectivite de Saint-Martin)で、北東3kmに浮かぶ面積0.8平方㎞のタンタマール島(Ile Tintamarre)など周辺の無人島も含む。セントマーチン島では88平方㎞のうちの54平方㎞を占め、普通の地図では三角形状になる国で、南側はオランダ王国の構成国(Land)であるシントマールテン(Sint Maarten)との国境、東側が大西洋(Atlantic Ocean)で北側の沖合にタンタマール島が浮かび、北西には約10㎞のアンギラ海峡(Anguilla Channel)を隔ててイギリス自治領(Dominion)のアンギラ島(Anguilla)がある。

島全体が山がちな地形で起伏に富んだ多くの丘と多くの入り江があるが、フレンチサイドには標高424mで島の最高峰となるピクパラディ(Pic Paradis)があり、西の海岸部にはシンプソンベイラグーン(Simpson Bay Lagoon)が広がっている。

人口は約3.5万人で、奴隷として連れて来られたアフリカ系黒人の子孫がほとんどだが、シントマールテン同様に国籍は多様。公用語はフランス語だが、ほとんどの人が英語を話す。カトリック(Ecclesia Catholica)信者が大半を占める。

1627年からオランダ人がこの島に入植を始めた後、フランスもトリニダード島(Trinidad)とバミューダ島(Bermuda)の間の中継基地として入植を始める。1633年にスペイン人に追い出されるが、1648年にスペインがこの島を放棄した後、セントキッツ島(Saint-Kitz)から再び植民を開始、同じく再入植を始めたオランダとの衝突が起きるが、全面戦争を回避し、コンコルディア条約(Treaty of Concordia)を結んだ。その後イギリスとの争いが続いたが、1815年のパリ条約(Treaty of Paris)で終結、フランスの海外県(Departement et region d'outre-mer、略称DROM)のグアドループ県(Guadeloupe)の管轄下で、サンバルテルミー島(Saint Barthelemy)とともに、サンマルタン=サンバルテルミー郡(Arrondissement of Saint-Martin-Saint-Barthelemy)を構成することとなった。

1848年にフレンチサイドの奴隷制度が廃止され、プランテーション経営が衰退し、島の経済が後退したのはダッチサイドと同じ。1939年の免税港宣言で経済発展に向けて進みだしたのも同じだが、観光産業に地体を入れ出したのはダッチサイドに遅れること20年で、1980年代に入ってようやくホテルの建設など大規模な観光開発が進められた。

2003年の住民投票でグアドループ県からの離脱とサンバルテルミーとの分離が成立し、2007年に単独の海外準県となった。欧州連合(EU)の外部地域と云う位置づけでフランス国民議会に議員1名を送り込んでいる。

近隣の島々との間に定期旅客船が就航しているほか、カリブ海に点在するフランス領との間を結ぶグランカーズ・エスペランサ空港(Aeroport de Grand-Case l'Esperance)もある。車はシントマールテン同様左ハンドル右側通行。ナンバープレートは素っ気ない(下の写真3)。

電圧は220Vだが、プラグは基本的に日本と同じ。公式通貨はユーロ(Euro)だが、米国ドルが普通に使われており、両替の必要はない。国旗はフランスの一部なのでフランスの国旗と同じ。ヴァージン諸島と同じで、日本より13時間遅れ、サマータイムは採用していない。

マリゴはサンマルタンの行政所在地。セントマーチン島西部、マリゴ湾(Baie de Marigot)に面した港町。外海と潟湖シンプソンベイラグーンを分かつ砂州サンディーグルン(Sandy Ground)の付け根に町が広がっている。準県政庁(Hotel de la collectivite)のほか、警察署・図書館・郵便局・病院などがある。免税店などの店が立ち並び、観光客で賑わうが、ダッチサイドに遅れを取っている感があり、素朴な港町といった風情。町の名は、フランス語で低湿地とか沼地を意味しており、もともと潟湖のほとりに生まれた漁村であることから来ている。

まずはこの町唯一の観光スポットと云えるセントルイス砦(Fort St. Louis)へ。港から長い階段と坂道を10分ほど上り詰めた場所に建つ(下の写真2)。ルイ16世治世下の1786年、当時の村の北はずれの高台に、港の倉庫を守るために築かれた。その頃の倉庫にあったのは塩、コーヒー、サトウキビ、ラム酒。

19世紀に修復されたが、その後再び放置されたままになり、保存状態は良くなく、僅かばかりの城壁の遺構や大砲が残るのみ。しかし、ここからの眺めは素晴らしい。マリゴの街並み、その向こうに広がるラグーン、マリゴ湾そしてアンギラの島影。天気もいいし、最高の景色だった。

景色を満喫して町に戻るが、途中に聖マルチノ教会(Eglise Saint-Martin de Tours)がある。ローマカソリック(Roman Catholic)教会で、1941年築。1971年に拡張され、礼拝所が追加された。

港の北側を東西に走る道はルピュブリック通り(Rue de la Republique)。立ち並ぶ家は2階に華やかなバルコニーが並び15世紀の伝統的な住宅のファサードを維持している。港のすぐ北には凝った造りのウエストインディーズモール(West Indies Mall)。なかなかしゃれてる。
https://www.facebook.com/chifuyu.kuribayashi/media_set?set=a.3952978301438831&type=1&l=223fe1adec

アンギラ島ではキャップしか買わなかったので、この国ではTシャツを探すと港の南側のマーケット(Marigot Market)で土産物屋発見(下の写真4)。5US$のTシャツを購入し、この日2ヶ国目の観光は終了。


午後もセントトーマス島の観光は続くが続く

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  • 写真1 マリゴ港桟橋

    写真1 マリゴ港桟橋

  • 写真2 港から砦への階段

    写真2 港から砦への階段

  • 写真3 サンマルタンのナンバープレート

    写真3 サンマルタンのナンバープレート

  • 写真4 マリゴマーケット

    写真4 マリゴマーケット

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