春のロンドン・イースター

2020/04/05 - 2020/04/05

イギリスに外出禁止令が出て二週間以上が過ぎました。昨日の日曜日夜8時からエリザベス女王のメッセージがTVで放映され、我が家でも家族全員が揃って視聴しました（国民の三分の一以上が観たそうです）。女王陛下がクリスマス以外にメッセージを発表されるのは異例のことで、2012年の御在位六十年記念（ダイアモンドジュビリー）の時以来だそうです。陛下のメッセージがどれ程効果があるのかはまだ分かりませんが、彼女が御在位でいらっしゃる限りはこの国は大丈夫、と何の根拠もなく感じた次第です。

ここのところロンドンは気温も上がり晴天続きで、21度もあった昨日の日曜日は外出禁止令を破って公園へ出掛ける人々も多かったそうです。うちから徒歩圏内のプリムローズヒルにも案の定人々が集い、そこへバイクに乗った警察官が乗り込んで来たため、たちまち蜘蛛の子を散らしたようになったところをドローンで撮影したものがニュースで何度も流れていました。

また昨日はイースター前の四旬節のPalm Sunday（椰子の日曜日）でしたが、教会も閉鎖されているためオンラインでミサの中継を見ました。私はキリスト教徒ではありませんが、息子が小学生の時にカトリック教会の聖歌隊へ入隊（自衛隊みたいですね、笑）したため、お節介おばちゃんとしてはそれから12年、ジュニア聖歌隊のお世話をボランティアでさせて頂きました。ゆえにすっかり「門前の小僧」状態で、英語・ラテン語の賛美歌は歌えてしまうわ、お祈りの言葉は言えてしまうわですが、パイプオルガンに合わせて歌うのはとても楽しかったですし、フランスで教会のミサに参加する際も式次第は全く同じゆえ何が起こっているかくらいは理解出来ますし、ラテン語のメロディも同じなので一部の歌を歌えたりします。また、聖体拝領はしないものの神父様からblessing（祝福）を受けることにしています。ちなみに私は真言宗です。

さて、今年のイースターは12日（日）です。イースターは移動祝祭日で、春分の日の後の最初の満月の日の後の日曜日（ややこしや・・・）ということですので毎年変動します。

エリア ロンドン(イギリス)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩

まずはセントパンクラス駅のF&M。この後お店は閉鎖されてしまいました。奥にあるカフェ・カウンターで妄想彼氏と一緒にお茶してみたい、といつも妄想します（笑）。

卵は新しい生命の象徴だそうで、キリストの復活とも関連付けられており、この時期にもふさわしいですね。

ピカデリーにあるF&M本店も閉まっているはずですが、オンラインショッピングに注文が殺到しているそうです。

ジョンルイス。イースターエッグを飾るイースターツリーもあります。

こちらも閉鎖後は片付けられてしまいましたが、おそらくオンラインショッピングで販売されたことでしょう。

M&S（マークスアンドスパークス）。

イースターエッグの中身は殆どが空洞です、がっくり。

どこかのスーパーでは「イースターエッグは生活必需品ではない」と言って販売しなかったそうですが、子供のいる家庭ではこの時期必需品だと思います。

うちの近所の遅咲きの桜も開花が始まりました。

遂にジョンソン首相も入院とのこと、大したことがなければよいのですが。
イギリス都市封鎖になってからというもの、別荘やキャラバンを持つ都市部の裕福な家庭は地方に「コロナ疎開」を試みているそうですが、ウェールズなどの地元住民は「今すぐUターンして帰れ、コロナを持ち込むな！」という看板を設置し道路を封鎖しているそうです、その気持ちはよく分かります。

しかしながらプラス面もあり、ロンドンの大気汚染が大幅に低下したこと、空き巣や強盗が激減したこと、常習犯も在宅のことが多く逮捕率が一気に上がったことでしょうか。交通事故率も低下しているでしょうね。
マイナス面は言うまでもなく、経済活動が停止し私を含めた自営業者も仕事がなくなり多くの人の収入が途絶えたこと、外へ出られないことの精神面での影響、家庭内暴力の増加などでしょうか。またオンライン注文が激増し、ただでさえ過酷な状況下で働くアマゾンの労働者は「こんな時に服飾品や家具など、今すぐ必要でない物は買わないでくれ～」と訴えているそうです。