文殊坊

2006/12/07 - 2006/12/07

成都市の古刹として知られる文殊院の周辺は2005年より再開発がなされていました。その第１期工事の完成により、2006年10月１日、生まれ変わった古街としてオープンしました。青羊宮東の琴台路・武侯祠の錦里に次ぐものです。すでに再開発から年を経ていますが、古街「文殊坊」のオープン当初の様子を紹介します。
文殊院歴史文化保護区（総計画面積約26ha）は東を北大街・草市街、南を白家塘街・通順橋街、西を人民中路三段、北を大安西路に囲まれたところです。そのほぼ西北部に位置する文殊院の東・南側に文殊坊が広がります。ここには老川西（四川省西部）建築が再現され、食事・民芸品・工芸品などの店や露店が並び、この実演も披露しますし、縁日も開催されます。それに麻雀・茶文化などのコーナーもあります。
表紙写真は、再開発の完成予想図です。現在は掲示されていませんが。

エリア 成都(中国)

人民中路から文殊院山門に通じる文殊院街に建てられた文殊坊の牌楼です。この地区の入口に当たります。
地下鉄１号線文殊院站Ｋ出口から人民中路三段を北に約200m弱です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

文殊院街に入り、文殊院山門を過ぎて少し行くと、右（南）に西岳巷の道があります。この辺りには小吃の店が並んでいます。この道に入り歩くと、左（東）への道があります。これが民芸品の店が並んでいる南岳巷です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

南岳巷の中央から西へと撮ったものです。この道を東へ歩くと東岳巷に突き当たります。その東には工芸品の店が並びます。道を左に取り、東岳巷（白雲寺街）を北に進むと、文殊院街から続く五岳宮街に突き当たります。東岳巷から右（東）に五岳宮街を少し進むと十字路に出ます。左（北）へ頭福街へと道をとって歩くと、丁字路に突き当たります。そこを右（東）に曲がると、木造民家の残る西珠市街です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

白雲寺街・頭福街の交差点から西に五岳宮街を撮ったものです。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

頭福街です。右側（西）の建物は新たに古街として建てられたものです。
左側（東）の建物は従来からあるアパートに新たな装飾を施したものです。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

頭福街を南に下ると、右（西）への道があります。これが老成都会館です。これを通って、丁字路の手前で東へと老成都会館を撮ったものです。道左奥に老成都民居の門が見えており、これは成都の清代末・民国初の民家（府院建築）を再現したものです。家屋内部が公開されて、家具なども再現して往事の様子が分かるようにしています。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

老成都会館入口にある文殊坊道路図です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

老成都会館建物入口です。
７日当日には閉まっていたので、後日11日に訪れたものです。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

中庭です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

居室です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

禅坊です。主人の休息と接待の所です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

夫人寝室です。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

丁字路を左（南）に文殊院巷（右―西側に文殊院の赤の塀が続く）を歩くと、五岳宮街にぶつかります。ここから東へと五岳宮街を撮ったものです。ゴミ箱も木製で景観にとけ込むようにしていることがお分かりでしょう。また歩行者専用となっています。しかし写真のように自転車は規制されていません。これは文殊院街・五岳宮街が旧来から生活道路として活用されているためではないからかと思います。なお、五岳宮地下には駐車場が設置されて、老成都会館側から入れます。以上で、文殊坊は終わりです。

文殊院門前街 (文殊坊) 旧市街・古い町並み

文殊院山門です。文殊院（入場料５元）は唐代大業年間（605～17年）に創建されたと伝える成都で最も古い寺院です。明末に焼失破壊され、清代前期の1697（康煕36）年に再建され、その後増改築されて、現在の規模になったのは清後期の19世紀前期です。敷地面積は5.7ha強と広く、境内は都会の真ん中にもかかわらず静粛です。

文殊院寺廟 寺院・教会

大雄宝殿です。殿内には釈迦牟尼仏が安置されています。

文殊院寺廟 寺院・教会

大雄宝殿の東側にある1991年に建立された高さ21ｍの鉄製の千仏和平塔です。名前の通り外壁に1000体の仏像がはめられています。

文殊院寺廟 寺院・教会

本当は傾いでます。これをより強く撮したものです。

文殊院寺廟 寺院・教会

大雄宝殿の西側の園林にある休息亭です。

文殊院寺廟 寺院・教会

千仏和平塔の東に成都では当然ながらの茶園（茶座）があります。茶は５元（2006年現在）からです。麻雀好きの成都人ですが、ここでは麻雀をする人は見かけませんでした。これは机が狭いためかも知れません。なお、本院のトイレは大の方が中国式ですが、すべてTOTO製のを使用しており、もちろん個室でレベルの高いものです。この点からも、成都市が国際的な観光都市を目指していることがうかがえます。

文殊院寺廟 寺院・教会

山門を入った最初の建物、三大士殿に掲示してある文殊院案内図です。

文殊院寺廟 寺院・教会