2007/07/09 - 2007/07/09
503位(同エリア984件中)
km45さん
成都市の古刹として文殊院と大慈寺を紹介してきました。そこで、少し遅くなりますが、2007年7月に訪れた宝光寺を紹介します。
宝光寺は後漢創設と伝えられ、長江四大禅林の名刹です。成都市の北郊19kmの新都区に位置しています。約10haの敷地内に、1塔5殿16院(庭)があります。舎利宝塔、山門・天王殿・七仏殿・大雄宝殿・蔵経楼です。拝観は8時から17時半までとなっており、拝観料は5元です。
宝光寺は最初「大石寺」と称していました。史書の確実な記載の最初は唐代の713(開元元)年ですから、伝えはともかく、1300年あまりの歴史をもつ古刹です。唐末の黄巣の乱で、四川に逃れた僖宗が当寺を行宮として滞在し、この関係で寺と舎利塔を建て直し、881(中和元)年、寺名も「宝光寺」と改められました。宋代に最盛を迎えましたが、明滅亡の崇禎年間(1640〜4年)の兵火で全山焼失し土台のみが残りました。清代の1670(康煕9)年に再建されて、その後、増改築がなされ現在の姿に到っています。
成都からの交通のことです。北門車(梁家巷)站〜新都鐘楼客運站の650路、鐘楼站〜宝光寺站の8路と乗り継ぐことで、成都市内から宝光寺へ到達します。北門車站は一環路・解放路交差点の北東角に位置します。ここで、650路に乗車します(二環路・解放路交差点の高笋塘站からの乗車も出来ますが、始発で満席となり、乗客は新都区まで乗車しますから、立ちっぱなしとなり、お勧めできません)。運賃は3元で、乗車してから車掌に払います。終点の新都鐘楼客運站で降ります。約40分を要します。この站は蓉都大道(南北)・桂湖東路交差点の南西角に位置します。
8路の新都鐘楼客運站は交差点を渡って、左(西)に桂湖東路に入ったところにあります。鐘楼〜小花園〜鎮政府〜東環路〜宝光寺と四つ目の宝光寺で下車(1元)すると、宝光寺客運站前で、道(宝光大道)を進行方向(西)へ少し行くと右(北)に宝光広場が広がります。ここを進めば、300mほどで宝光寺です。この他、7B・10路も行きますし、宝光寺客運站下車の路線でも大丈夫です。なお、徒歩で行く場合は、桂湖東路・桂湖中路と歩き、右(北)に新中路と折れて進み、東街・西街との食い違い交差点に出、左(西)に曲り、直ぐに右(北)に北街に道を取り進めば、宝光寺広場に到達します。鐘楼客運站から寺まで歩いて30分は要します。(交通情報は最新のに基づいています)
表紙の写真は山門です。門の左側が入寺口です。現存の山門は清代後期の1835(道光15)年に建てられたもので、門内の両側左右に1体の密跡金剛力士像を捧持しております。
最後に、「宝光寺」のURLは、
http://www.baoguangsi.org/(中国語のみ)
です。これには「五百羅漢」各像の写真と説明のページ(首頁→宝光禅院→五百羅漢)があります。
なお、フォトアルバム「成都(新都区)・宝光寺」は
https://onedrive.live.com/?cid=67AC4E09F9CD86BB&id=67AC4E09F9CD86BB!1389
です。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス
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山門の密跡金剛力士像です。
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山門から進むと写真の天王殿です。1863(同治2)年に再建された天王殿には、写真1右に見るように、弥勒菩薩像と左右に四天王像を捧持しております。また、殿裏は1413(永楽11)年に創建され1863年に再建された尊勝幢で、このことから天王殿は尊勝宝殿とも呼ばれます。
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天王殿の弥勒菩薩像です。
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天王殿を出て、前を見るとそびえ立つ舎利宝塔が目に入ります。写真は宝塔を正面から撮ったものです。高30m・13層の煉瓦造の宝塔は、唐代の中和年間(881〜5)創建で、四面に仏像が彫られていますが、時代を経て今ではご覧のように少し傾いでいます。現存する寺内建築物の最古参が宝塔で、寺のシンボルともいえるものです。
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舎利宝塔を右後ろから撮ったものです。
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宝塔の奧の建物が写真の七仏殿です。1861(咸豊11)年に再建された七仏殿には釈迦無尼仏像とそれ以前の六仏像が安坐しており、殿裏には韋駄天菩薩像が捧持されています。
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七仏殿の釈迦牟尼像です。
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七仏殿裏に捧持されている韋駄天菩薩像です。
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七仏殿を抜けると、寺内の中心、写真の大雄宝殿が聳えます。1859(咸豊9)年に再建された宝殿は約700?で36本の石柱に支えられた建物で、殿内中央に釈迦無尼仏像が安坐しております。
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寺内の最奥が写真の蔵経楼です。楼は高30m・延面積約1000?で、1848(道光28)年の再建です。楼内には大蔵経336冊以下が納められています。楼の左右には東・西方丈が接しています。西方丈北側の西花園にチベット仏教ゲルク派の創始者ツォンカパ(1357〜1419)を捧持した密壇があり、四川の仏教界とチベット仏教の関係が深いことが察せられます。
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西方丈のチベット仏教ゲルク派創始者ツォンカパ像です。
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蔵経楼前の右側に通路があり、ここを進むと1851(咸豊元)年創建の羅漢堂前に出ます。門をくぐると右が写真の羅漢堂です。ここには557体(祖師59体・羅漢518体)の像が捧持されています。自然光の中でいろいろな表情をした羅漢像を目にすることが出来ます。この羅漢像は清代後期の作で、これだけの羅漢像を一同に見ることは他では望めず、圧巻といえるもので、寺内の目玉的存在といえます。
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羅漢堂内の羅漢像です。ただし、この堂内のみが撮影禁止です。ですから、この写真はいわば盗み撮りしたものです。しかも、ストロボを使用しない(羅漢像保護からも当然)自然光だけですから、撮影条件は厳しいです。
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同じく羅漢像です。
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これも羅漢像です。
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羅漢堂の奧には石彫舎利塔(1906年)と玉仏殿があり、玉仏殿には南北朝時代の梁代作とされる写真の玉仏が安置されています。
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羅漢堂を出ると、前に両側を赤壁に覆われた道があります。写真がこの道です。
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これを歩むと、舎利宝塔の横に出ます。写真は舎利宝塔を背景にしてこの道を撮ったものです。この赤壁に覆われた道は四川によく見られるもので、成都市内の武侯祠や杜甫草堂にもあります。
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四川らしく、本寺にも東側に写真の茶館があります。また、素餐庁(精進料理レストラン)もあります。
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西側地区にあるのが写真の高僧塔林(墓)です。
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山門右前にある本寺案内図です。
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