大慈寺

2013/03/31 - 2013/03/31

　成都市には幾つかの古刹があります。その一つ、中心商業街春熙路近くにある、大慈寺を紹介します。本寺は３･４世紀創建と伝え、1600年余の歴史を持つとされています。歴史的には唐代の三蔵玄奘（602〜64）が622（武徳５）年春に受戒したことで知られています。そして、南宋の代、涪州人（重慶市涪陵区）の蘭渓道隆（1213〜78）が13歳にて本寺で出家しました。道隆はその後、1246（寛元４）年に日本に渡り、1253（建長５）年、時の執権北条時頼の創建した鎌倉の建長寺の開山となり、日本に純禅を伝来した僧として名を残します。このように、歴史に名を残した高僧が若くして修行したのが本寺であり、日本とも関係があるのです。本寺は唐宋代に栄え、その後、明代に火災に遭い衰え、清代の順治帝の時に再建され、今日に至っています。そして、2004年４月、正式に対外開放になりました。

　本寺の所在地は成都市大慈寺路（蜀都大道）23号で、拝観時間は８時〜19時で、拝観料は５元です（現在、周辺地区の再開発に伴い、本寺も修復中のため、無料）。交通は、３路（九里堤公文站〜城東客運站）・４路（茶店子公文站〜成都東客站西広場站）・58路（万家湾公文站〜五桂橋公文站）・81路（五桂橋公文站〜金沙公文站）・98路（八里橋公文站〜舜和園站）で、大慈寺站か蜀都大道紅星路口站下車です。また、地下鉄２号線春熙路站で下車し、紅星路を北に約300ｍ強歩き、交差点で右〔東〕に大慈寺路を約300ｍ行ったところです。

表紙の写真は後山門で、ここが入口となっています。

エリア 成都(中国)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス

入って一番奥の観音殿です。この南側は再開発中のため、山王殿・前山門には行けません。

観音菩薩です。

観音殿背面です。

観音殿背面には韋駄菩薩（韋駄天）が祀られています。

観音殿屋根装飾です。

右長廊に設けられている「玄奘行迹陳列室」の玄奘座像です。左横の牌坊柱礎は明代の出土品です。

出土品の展示です。奥の菩薩身像は唐代等のものです。赤色の多宝寺経（清代）下にある折辺散口碗や、横にある寒林碑も唐代のものです。これらより、大慈寺が少なくとも唐代から存続していたことが分かります。

大雄宝殿です。

同じく大雄宝殿です。

大雄宝殿でお参りをする市民です。このように、お参りする市民は女性が多いです。

本尊の釈迦如来です。両脇は弟子の迦葉・阿難です。

大雄宝殿の背面です。

背面に祀られている阿弥陀如来です。

大雄宝殿屋根の装飾です。

右長廊です。後方の春熙路方面に建設中の高層ビルは大型商業施設の入る「時尚錦江」です。

経蔵楼です。２階が経蔵で、１階は仏事・行事に使われています。

経蔵楼１階内部です。清明節（４月４日）が近く、その法会の赤の横断幕が掲げられています。ちなみに、清明節は掃墓節ともいい、中国人にとって墓参りの日です。

経蔵楼背面です。

鴟尾です。

天王殿（弥勒殿）です。

前山門です。御覧のように一帯が再開発中なことがお分かりでしょう。

右長廊脇にある茶座（特花５元から）です。奥が大慈寺素餐庁（精進料理）です。麻辣豆腐10元からで、手軽なのは豆花６元＋米飯１元です。

大慈寺案内図です。