2019秋　北陸・金沢の旅　〈第１幕〉　　【１日目：グルメと茶屋街編】

2019/09/28 - 2019/09/29

２０１５年３月、長野～金沢間の新幹線路線が開通し、東京⇔金沢を結ぶ北陸新幹線が開業しました。

かつて運行されていた寝台特急北陸や急行能登が廃止になったあと、鉄道で関東に住む人間が北陸へ出るためには、越後湯沢まで新幹線で行き、そこから在来線特急に乗る必要がありました。僕は友人たちとかつてこのルートで北陸を旅行したことがありましたが、当時周りの人たちで富山や石川など北陸地方に行ったことのある人は少なく、地理的にはさほどの距離ではないものの、どこか遠い場所、というイメージが強かったのは間違いないでしょう。

しかし北陸新幹線開業後は、急速に金沢の街が発展し、東京に負けず劣らずの人たちで溢れるようになり、名実ともに日本の人気観光地の１つになりました。このような交通アクセスの利便性の向上で、石川に住む友人に会いに何度も足を運ぶ機会に恵まれたため、自分にとっても金沢はいつしか身近な街に感じるようになりました。

そこで今回は、まだ金沢に行ったことのない両親と一緒に、金沢の街を巡りたいと思います。

エリア 金沢(石川)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 家族旅行
• 交通手段: 高速・路線バス 新幹線 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

いきなり飯の写真から失礼いたします。
こちらは金沢のB級グルメである、ハントンライス。オムライスの上にマグロと小エビのカツが乗っており、ケチャップとホワイトソースのダブルがけのこのオムライスは、まさに正統かつ王道の洋食メニューと言えましょう。ボリュームがあり、素朴なケチャップライスと身の締まったマグロとエビのカツの組み合わせは、まさに充足感の塊です。

じゃあ、ここに行きつくまでの簡単な行程をざっとまとめときましょうね。

【行程】
上野（08：42　かがやき505号）⇒　金沢（11：06）⇒　荷物を預けてバスで香林坊　⇒　グリルオーツカ　←今ココ！

グリルオーツカは金沢の老舗の洋食屋で、ハントンライスの有名なお店です。以前友人に連れてきてもらったのですが、ケチャップライスがとても美味しかったので、まずは両親にも味わってもらおうと思ったのです。

昼食後は、市内観光に出かけます。今回は北鉄バスの１日乗車券を使ってバスに乗りながらの移動です。

香林坊から野町方面のバスに乗り、広小路にて下車。
ここはにし茶屋街。金沢屈指の人気スポットであるひがし茶屋街とは違って人通りは少なく、こじんまりとした静かなエリアですが、どの建物もしっかりと風情があります。

無料で入れるとのことなので、西茶屋資料館に入ります。
お茶屋の内部をそっくり再現してある建物です。

実際に芸者さんがお客さんをもてなす間です。三味線や鼓が置いてあり、演奏や踊りといった芸を披露するのでしょう。まるで音が聞こえてきそうな空間です。

小梅〇夫「ちゃんちゃかちゃんちゃんちゃちゃんちゃちゃんちゃん～♪」

・・・んーなんか違うな。

茶室を再現した部屋。中央にある正方形の畳が特徴的です。

よくよく考えるとお茶屋という場所は、建物の造りに始まり、中で提供される料理やお酒、芸子や舞妓さんの披露する舞、三味線の演奏…、あらゆる日本文化が集約された場所なのかもしれませんね。
・・・まあ最も僕は一度も行ったことありませんが(笑)

甘納豆かわむらという店に立ち寄り、少しお土産を購入。さまざまな種類の豆が試食でき、どれも美味しかったです。

さて、にし茶屋街も一通り見たので次の場所へ行きましょう。

にし茶屋街からちょっと歩いた場所にある妙立寺というお寺へ。

この妙立寺、通称忍者寺とも呼ばれています。といっても昔忍者がこの寺にいたわけではありませんが、かつて前田家が治めていた加賀藩の時代、金沢城に代わる戦闘指揮機能を持つ出城のような役割を持つ場所として周辺の寺院群が存在しており、中でもここ妙立寺には攻めてきた敵を欺くためのいくつもの仕掛けや隠し通路などが存在しています。これが、忍者寺と呼ばれるようになった所以です。


忍者寺の見学は時間ごとにガイド付き案内コースが組まれており、事前に電話予約が必要なので、あらかじめ電話をしておきました。ここも前に友人に連れてきてもらったときに大変面白かったので、今回の旅のコースに入れたのです。
最初は「1000円は高いな～」と言っていた両親でしたが、終わって出てくるころには「いやーこれは面白い！」と感じ入っていました(笑)

（どのような仕掛けがあるのかは、ネタバレ防止のため伏せておきます…）

【妙立寺HP】
http://www.myouryuji.or.jp/

忍者寺を見学後は、金沢の花形スポットである近江町市場へ行きます。

（※写真を撮り忘れてたので僕が2018年冬に訪れた時のものを載せています）

金沢観光に来たらここに来ない訳にはいかないでしょう。近江町市場では、日本海の海の幸や地元の野菜や果物を売る店、新鮮な海鮮を味わえる飲食店などが軒を連ね、いつも多くのお客さんで賑わっています。

金沢市民の台所、と呼ばれるところではありますが、実際は観光客の増加に伴い安価な商品が少なくなってしまったため、市民の台所とは呼び難いようです(笑)

今回は特にここで食べたり買い物をしたりはしませんでしたが、雰囲気を十分に味わいました。

再びバスに乗って、お次はひがし茶屋街へ。
こちらも金沢の人気観光地であることは、赤ん坊でも分かるでしょう。

ちょうど午後３時だったので、甘味処で一服。
抹茶白玉あずき（牛乳アイス乗せ）を注文。

抹茶は一切甘さのない本物の抹茶で、あんことアイスの甘さとの組み合わせがいいお味でした。
小さな折り鶴があるのは外国人観光客向けですかね、結構喜ばれるようですし。
（昔オーストリアのウィーンのホテルに泊まったことがあるのですが、出かける際、ベッドメイキングのスタッフの方のためにチップと一緒に自分で作った折り鶴を置いておいたらもらっていってくれました。）

さて、ぷらぷら歩いてみましょう～

しだれ柳が和の雰囲気を出しているところがあったり、

店がいくつも立ち並んでいるところもあえば、

観光客が来ることのない、地元の人しか通らないような生活空間もありました。

箔座ひかり蔵という、金沢伝統の金箔を使った商品を扱うお店があります。
何といってもここで有名なのが、店の中庭にある金の蔵でしょう。

中庭の樹木もうっすらと紅葉し始めており、なかなかいい風景です。

はい、こちらが金の蔵でございます。居酒屋じゃありませんからね。正確には黄金の蔵と言うそうです。
外だけでなく、蔵の中もびっしりと黄金が貼り巡らされており、圧巻の雰囲気です。
まさに、今日に続く加賀百万石の威光といえましょう。

十分に眺めたところで、金沢駅前まで戻り一旦ホテルにチェックインしたいと思います。

ホテルにチェックインした後は、夕食へ。
駅近くにある大名茶家という加賀料理の店に予約を事前に入れておきました。

夜の会席・殿様を予約。
最初は胡桃、枝豆、栗を使った前菜から。盛り付けからして上品です。

刺身（鯛・マグロ・甘エビ）の盛り合わせ。
どれもすごく脂がのってます。

鰆のチーズ焼き

出ました、治部煮！
加賀料理と言えば治部煮は欠かせません。椎茸やお麩、鴨肉が入っており、出汁の旨みが凝縮されているとろみのある汁は絶品です。
すこしわさびを入れると、これまたアクセントが効いていいんですよ。

天ぷら三種。紅葉の天ぷらは初めて食べました。

サーモンと加賀野菜の黄身酢和え。

〆はなめこと玉子のおじや。
ご飯と汁物ではなく、おじやというのがこれまた乙ですな～

デザートは無花果と抹茶プリン。
どれも一品一品が丁寧に作られていてとても美味しかったです。

おもてなしドームと鼓門は金沢駅のシンボルでもあり、世界で最も美しい駅１４選に日本で唯一ランクインしています。
ライトアップされた光景も綺麗です。

ホテルの部屋に帰ってきました。夜景もなかなか綺麗です。

今日は２つの茶屋街を中心に見て回り、いろいろなグルメを味わった１日となりました。明日は、兼六園と金沢城、武家屋敷に行きます。

それでは、今日１日お疲れさまでした～<(_ _)>


＝この日の出来事＝
ちょうど金沢を訪れた9月28日、ラグビーW杯１次リーグにて、日本がアイルランドに逆転の大金星を挙げました。ちょうど運よくホテルの部屋で見られたのですが、正直まさかの逆転勝利に驚きました。
「あれ、これひょっとして決勝トーナメント行けるんじゃね…？もしかして、このままいくとスコットランド戦が運命の一戦になるよね…？よりによって…」
僕はとてもソワソワし始めました。

なぜなら、現地で１次リーグ最終戦（スコットランド戦）を観に行く予定だから。

(@￣□￣@;)！！

⇒〈第２幕〉【２日目：兼六園・武家屋敷編】へ続く↓
https://4travel.jp/travelogue/11610158
　　　　　　　　　
〈第１幕〉【１日目：グルメと茶屋街編】　了