秋の越後魚沼旅～石川雲蝶と雲海

2019/10/06 - 2019/10/07

石川雲蝶の作品をめぐるバスツアーが気になりながらタイミングがあわず、2019年秋にやっと都合がついたのでどうせならシーズンの雲海が見られることに賭けて雲海で有名なまつだい芝峠温泉の宿をとって越後湯沢へ出発。
雲海チャレンジ成功！　雲蝶ツアーとあわせて大満足の一泊二日旅でした。

写真はスマホ（Pixel3a）で撮影してます。

エリア 魚沼・小出(新潟)

石川雲蝶の彫刻や絵画を知ってから一度生で見てみたい！と思ったものの自力で回るには車がないと厳しいためなかなか行けず…。
そんなとき六日町観光協会が主催するバスツアーを発見。秋冬しか開催していないようなので知ってから一年待ちやっとツアーに参加できました。
バスツアーだけなら東京からの日帰りも可能ですが、せっかくならと雲海シーズンにかけてまつだい芝峠温泉の宿も予約。

石川雲蝶バスツアーは大満足！ほんとうに参加してよかった。
ただ、雲長作品はほぼ撮影禁止の堂内にあるため、ツアー行程の写真はあまりありません。
ツアーの最初は石川雲蝶といえばかならず挙げられる開山堂がある西福寺から。
開山堂外観は撮影可能です

西福寺 開山堂石川雲蝶の彫刻 寺・神社・教会

立体のある彫刻群にため息

開山堂の中はさらに素晴らしい彫刻・絵画・漆喰細工の数々で埋め尽くされ圧巻の一言。すべて新潟県指定有形文化財となっています。
雲蝶ツアー専属ガイドさんの説明がさらに興味をかきたてられます。個人でまわるよりツアーに参加し解説付きが断然おすすめです。ガイドさんの知識は本当に豊富で語り口も楽しい。

このカラス天狗がお気に入り。
ツアー客からよく「こんなにすごいのに県の文化財レベルなの？」と質問があるそうです。ガイドさん曰く「時代が足りない」とのこと。

重文や国宝でなくとも、地域の寺社に根付いた作品群はその背景を含めて興味深いものです。

雲蝶は作品にかならず署名がはいっているとのこと。どこにあるのか探すのも楽しみの一つ。ガイドさんの案内で署名の箇所をいくつか教えていただきましたが自力で見つけるのはかなり難易度が高いものも。

ツアーではこの後永林寺と龍谷寺をまわって作品鑑賞しました。

ツアーの最後は八海山酒造が運営する「魚沼の里」にて自由散策&お買い物タイム。
気になっていたものの公共交通機関では行きにくい場所だったのでツアーで寄れてラッキーでした。
魚沼の里の施設はどれもスタイリッシュなつくり。

八海山 雪室 専門店

雪室ツアーは時間の都合上参加できず、残念。試飲を楽しみました。

事前にガイドさんにお勧めとして聞いていた「贅沢あまざけ」が美味しく、ついついお買い上げ。

六日町駅でツアーを離脱し、まつだいへ移動。
事前に連絡はいれていましたが、夕方にもかかわらず駅から送迎いただき助かりました。山をひたすら上って、まつだい芝峠温泉へ到着。日帰り入浴と食事処があるため地元の客でにぎわっていました。
温泉で一息ついた後、お楽しみの夕食。

まつだい芝峠温泉　雲海 宿・ホテル

雲蝶ツアーの昼食がやな場で鮎をいただきましたが、団体客なのでちょっと冷めていて…夜も鮎が続きましたが、いい塩梅に焼けていて美味しかったです。日本酒がすすみます。
翌朝の雲海を祈って就寝。

雲海に出会えるかは運任せなので期待しすぎないよう…とは考えていましたが、朝目覚めて一面の雲海に思わず声が。

空と雲海の様子が刻々と変わる様に、ついつい撮影に夢中になります。

日の出でさらに幻想的な光景に。

大浴場からも雲海を望む絶景が。朝食時間と重なったのか後半人がおらず貸し切りになったタイミングで急ぎ撮影。

8時を過ぎるとだいぶ雲海が薄くなってきました。
泊った「棚田館」は人気の部屋で、小さいながらも棚田が見えます。

朝食後、駅への送迎まで時間が余ったので、徒歩圏内の「越後妻有アートトリエンナーレ」の常設アートを散策。これは…なんだろう？

新潟にはいくつか有名な棚田がありますが車でないとアクセスが不便。
駅まで送っていただく途中で、時間があれば…と棚田によることを提案いただき、車をとめてしばし棚田見物。

蒲生の棚田 自然・景勝地

まつだい駅ホームからもいくつかアートが見えます。
草間作品は遠くからでもわかる存在感！

越後湯沢の駅へ到着。
せっかくだからお昼に地元グルメが食べたい、とネットを検索し、駅近でへぎそばの評判がよさげな中野屋へ。
早めだったので並ばずはいれましたが、食べている間に行列が。
舞茸てんざるそばは、熱々の舞茸天ぷらとつるりとしたソバが美味しく満足！
いわゆるヘギといわれる器に切り蕎麦盛り付けた出し方は2人前からなので断念しましたが、一人前のざるそばでも蕎麦自体は一緒とのこと。

中野屋 湯沢本店 グルメ・レストラン

旅行計画中、帰りの新幹線までの越後湯沢観光をどうするか悩みましたが、駅近くに酒蔵見学ができる酒造があるとの情報を発見。
「上善如水」で有名な白瀧酒造さんは越後湯沢から徒歩5分という驚きの立地。
酒蔵見学は前営業日までの事前予約が必要です。
なんとマンツーマンでじっくり案内してもらえました。

手作業の行程説明もありますが、今はほぼオートメーション化され、資料のような手作業は年に１，２回やるかどうかだそうです。

ちょうど酒母がいくつかのタンクに仕込まれている時期とのことで、蓋をあけて発酵中の醪を見せていただきました。びっくりするほどぼこぼこと泡だっていて、日本酒って生き物なんだなぁと実感。

貯蔵タンク。この写真イメージの通り、白瀧酒造さんは機械化され酒蔵見学というより工場見学に近い感じかな。

成熟した醪からお酒と酒粕に分離する「搾り」の行程。日本酒の甘ーい匂いが漂います

見学からもどった後は、案内のお兄さんからバトンタッチされたおじさまに製品の説明をうけながらあれこれ試飲させていただきました。
上善如水は入門編としてお酒を飲み始めた最初の頃はいただいていましたが最近はすっかりご無沙汰。飲み比べると基本的にどれも飲みやすいのですが違いが興味深く、ついつい試飲がすすみました。

試飲は売ろうという押し付けはまったくなし。楽しくお話を伺わせていただきました。酒蔵見学も含め無料とは思えないボリュームでした。
美味しかったので酒蔵限定販売の大吟醸原酒をお土産用に購入。
ほろ酔い気分で越後湯沢から東京へ帰りました。