ペリーに隠れて砲身作り、韮山反射炉

2019/10/27 - 2019/10/28

三島へ行った時に、世界遺産になった反射炉が近いことに気づきました。カーナビをセットすると、国道136号をまっすぐ進むだけです。帰る前に寄れる距離であり、一般道を進んでも時間がかからないようなので経由地に入れてみました。

平日に行ったためか、駐車場は空いていました。団体客はいないものの、中に入ってみると数人のグループで訪れる人がいるのか、ポツポツと見学者は増えてきました。初めにシアターに座ると、反射炉の歴史や構造を説明する映像が流れました。終わるとボランティアガイドさんがやってきて「これから見学コースをご案内します」と言われたので、シアターにいた人は全員それに付いていく流れで反射炉へ向かいました。

地元のご老人がボランティアガイドをしているのか、映像を見た回ごとにグループになり説明を受けているようでした。プロのアナウンサーではないので、時々おしゃべり調になったり、詰まったりするところもあったりするのですが、それはそれでローカル色を感じる説明でした。

温度計のない時代ですから夜に製鉄を行い、色を見て温度を判断していた。砲身を削るために、川の水の流れを使っていた。下田から離れた場所の方が、外国に見つかりにくかった、、、などなど、反射炉は知っていましたが詳しくは知らないことだらけでした。

ガイドさんの説明はここまでで終わり、後は自由に見学したり、お土産屋を周ったりしました。茶畑の上まで登ると、反射炉と富士山が一緒に見えると聞いて登って見ました。朝方は見えていたようでしたが、午後は富士山が雲に隠れて見えずにちょっと残念。

外国船の来航に備えて大砲の制作を考え、豊富な水の流れを動力に利用するために反射炉を作る土地を選んでいる。昔の人たちの発想の豊かさに驚かされました。

エリア 三島(静岡)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 自家用車

伊豆の国市、韮山反射炉ガイダンスセンターに到着。広々と開放的な印象の施設です。

韮山反射炉 名所・史跡

館内に展示されていた砲身の短い砲。韮山反射炉製であるため、陸軍から払い下げを受けたそうです。

銃剣柵も作られたそうです。

江戸時代に使われた弾。実際のもので、発掘されたようです。

実際に反射炉で作られたものもあれば、計画で終わった砲もあるようでした。

館内の展示物はそれほど多い数ではなく、このシアターに映される反射炉の説明や歴史などがメインの様に感じました。

ボランティアガイドさんの後をついて、シアターの見学者と一緒に反射炉へ向かいます。

世界遺産と言いますが、正確には「明治日本の産業革命遺産」だそうです。

蘭書を参考に試行錯誤しながら大砲を作った所がすごいですね。遺産全体は、萩、長崎、八幡などなど23遺産から構成されているそうです。

旗には「近代製鉄導入の挑戦を物語る地」の文言が。

実際に使われた反射炉で現存するのは韮山だけ。地元の誇りや熱意が伝わってきます。

青空にそびえ立つ感じで立派。当時としては最先端でしょう。

近づいて説明を受けます。ここは石炭の投入口だとか。

隣の投入口は鋳物鉄用。

当時は屋根やシャチ台など、付属する施設もあったようです。

溶解炉を並べることにより、大量の鉄を溶かし大砲を作れたそうです。

鋳型を置いたところらしいのですが、現在は地中に保存されているようです。

外に展示されていたのは、復元されたカノン砲。

こちらは館内にもあった青銅製の砲。

「反射炉物産館たんなん」の前に立つ江川像。

「たんなん」の中は、反射炉のお土産が沢山ありました。

反射炉物産館たんなん お土産屋・直売所・特産品

反射炉ビアも、地ビールかな。車だったので飲めずに残念でした。

道案内に従って、展望デッキへ。

残念ながら、展示パネルの様な反射炉と富士山のコラボは見られませんでした。

この旅行記へのコメント （1）

• ほいみさん 2021/03/12 11:51:44

  韮山反射炉

  韮山反射炉が世界遺産候補になったときはびっくりしました。歴史的な重要性は分かるものの、ビジュアル的にはあまりにも貧弱でした。明治時代の複数の史跡とともに「合同」で世界遺産という話で何となく納得した覚えが。
  
  私が子供の頃は周囲にはお茶屋さんくらいしかなくて、反射炉自体も痛みが進み「説明が無ければ」ただの煙突じゃん…って感じでした。
  
  愛犬が生きてるときには、よく散歩にも行きました。お土産物屋・レストラン・資料館・立派な駐車場などが出来て、世界遺産っぽくなりました。郷土の自慢です。
  
  ほいみ