2020/02/15 - 2020/02/15
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たびたびさん
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昨日のだだおしを終えて、今日は二見浦のひな祭りがメイン。これに、斎宮と松阪をちょこっと加える行程です。三日の旅の中日なので、軽く済ませるつもりだったのですが、朝粥や伊勢うどんとか小津安二郎に松坂牛。前々から気になっていたテーマを混ぜるとなんかそれなりに意味ある旅になったような。今回は、私としては三重の卒業旅と位置付けているので、それに向けて意外にふさわしい内容になったかなと感じます。
さて、今日のメインのおひなさまめぐり in 二見は、今年で16回だとか。三重県ではそれなりに早くから始まったひな祭りのようです。メイン会場、賓日館では、令和の天皇陛下即位を祝って飾られた皇室雛ほか、かわいらしい猫や三重とこわか国体をモチーフにした変わり雛など。もう一つの会場、学習センターもお手玉と帯、羽子板の組み合わせとか。
正直言えば、展示のボリューム感とかはまだまだと言えなくはないのですが、それでもこれから発展していく途中なのかなという感じ。それぞれそれなりの遊び心を感じる雛飾りは何か今後の可能性を秘めているように思いました。
もうひとつついでに拝見した松阪まちなかお雛さま祭りは、松阪の中心部。参加しているお店も少なくはないんですが、どこがメイン会場なのか。地元の人に訪ねてもはっきりしない。あえて言えば、おもてなし処夢休庵なのかな。まだ歴史も浅そうだし、他のひな祭りと比べると、わざわざは行くようなイベントではないような気がします。
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名張から早朝の伊勢市に到着。JR参宮線に乗り換えて二見浦に向かうのですが、ここでちょっと用事があるんですよね~
早朝の街歩きは、パン屋さんから。とんちんは、外宮の参道からは少し外れですが、朝早くからやっています。そして、外観もおしゃれだし、 -
パンも美しくて、あれ?って感じでした。こんがり焼きあがったクロワッサンをいただきましたが、でも、お味の方は。。期待が高まっていたのに、しっとり感がイマイチのような。。好みもあるんでしょうが、私はしっとりのところもないと満足できないんですよ~
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で、用事というのは、こちら。
前々から気になっていた朝粥が有名なあそらの茶屋です。この日もなんと7時半の開店前から行列ができていました。それでも何とか第一陣に滑り込んで、 -
イチオシ
プレーンなタイプを注文です。
おかゆに秘伝のどろんとした出汁を掛けて。この出汁は海鮮なんだと思いますけど、なんか複雑なうまみですね~
加えて、おかずが多種類あって、これもそれぞれに手が込んでいる感じ。めざしなんかでもちょっと高級感がありますよ~。朝のボーっとしている気分をリッチに包み込んでくれるようなお粥です。なるほど、これは名物に違いないでしょう。 -
さて、JR参宮線に乗り換えて。
ちなみに、この路線は、多気駅から伊勢市駅経由、鳥羽駅に至るJR東海。鳥羽までだと近鉄を使うのが普通なのであんまりこの線は使わないのですが、二見浦に行くのでこれを利用しました。コトコト走るローカル線。のんびり旅の感じになる路線です。 -
二見浦駅を出て市街に向かってすぐ。すぐに見えてくるのは旭家さん。酒素饅頭とあるのは、「さかもとまんじゅう」。酒饅頭のことですけど、ご主人曰く「よそは酒粕を入れているんで酒饅頭と言っているが、これはそうではなくて、麹菌で作っている酒饅頭。本物の酒饅頭です」。
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イチオシ
まあ、間違ってはいないんですが、その本物の酒饅頭は全国で言えばまあまあ生き残っていて、私の中では三国が一番かな。善光寺やこの前は遠野でもいいのがありましたね。
で、ここのはどうかというと、いやとってもいいです。皮は薄めですけど程よい存在感があるし、甘さもしっかり。上品系の酒饅頭かなと思います。 -
二見の市街に入ってすぐの朝日稲荷大明神。小さな稲荷神社ですが、
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赤というかちょっとどぎつい赤の鳥居が連なる構え。なんとなく目立っています。大きさからするとどこかの屋敷の中にあったものかもしれませんが、商売繁盛、五穀豊穣の神社ということです。
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今回の二見浦は、ひな祭りが目当てなんですが、まだ時間が早いので、
ここから、また例によって近場の市街を散策しましょう。
二見浦海水浴場は、二見浦の市街から夫婦岩と反対の方に少し歩いたところ。 -
二見浦に海水浴場のイメージはありませんでしたが、確かにそれらしい砂浜の海岸。近くにバーベキューとかするような広場があって、それなりに施設も揃っています。市街からこれだけ近いというのも利点だと思います。
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さらにその先に足を延ばして、これは御塩殿神社。うっそうとした森に囲まれているのが印象的ですが、ここは伊勢神宮の塩を作る神社。
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ただ、社殿の屋根のぼろぼろの茅葺にはちょっとびっくりしました。
ほか、後で調べると境内にはなんと製塩設備も備えていたようですが、それはちょっと気が付きませんでした。 -
市街に戻ってきて。
五十鈴勢語庵は、二見浦の表参道入り口に建つお茶屋さん風の和菓子屋さん。 -
名物の塩羊羹をいただきました。さっきの御塩殿神社も関係していると思いますけど、この辺りでは天然の塩を採っていた伝統があるんですよね。
始め、ちょっと試食したんですが、塩味が羊羹の甘さを上手に引き立てていて、なるほど~。すごいじゃないですか。赤穂でもこんなのなかったなあとか思いましたが、羊羹というのは一本食べてみないと最終的な評価はできないんですよね。始めは大したことなくても、一本食べるとやっぱりすごかったりするんですよ。
で、ここのはどうかというと。。塩味がだんだんきつくなっていくような感じ。たくさん食べるのではなくて、ちょこっと食べるでいいような。。難しいところです。 -
店内にはひな飾りもあって、ちょっとテンションが上がりました。
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二見浦市街から夫婦岩に向かう夫婦岩表参道です。国指定重要文化財、賓日館の前あたりのまっすぐ続く松並木の感じが一番参道の雰囲気があると思いますが、まあそこそこかな。改めて、表参道というような視点で見るほどのことでもないかと思います。
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さて、賓日館で、いよいよひな祭りを拝見しますよ~
ところで、賓日館は明治20年の建物。伊勢神宮に参拝する賓客の休憩や宿泊用の施設として造られたものですが、明治天皇の母にあたる英照皇太后の宿泊に間に合うように造られたという由緒があります。 -
玄関の向拝も格天井になっているのわかりますか。
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先に庭の方に回って、こちらもチェック。
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涼し気な庭木の林ですが、建物が立派なので、こうしてちょっと洋風の軽い感じにしないとバランスが悪くなるような気がします。やっぱり、この施設の主役はあくまで建物ですからね。
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改めて、玄関です。
受付を済ませて、 -
ループの階段を二階へ。
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最初の会場です。
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空間をゆったりと活かして配置してあって、
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二人が対のひな人形が
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ぽつり
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ぽつり。
顔立ちは切れ長の目で享保びなみたいな感じですね。 -
下げもんみたいな飾りや
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イチオシ
6双の屏風と組み合わせたりして
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おめでたい感じが
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漂います。
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この御殿びなはちょっと変わったタイプですけど、
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人形に品があって、悪くないですね。
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ただ、工夫はこの設営の感じかな。
ひな祭りの飾り方というよりも、生け花展で作品をを配置する時のようなセンスに近い感覚かな。 -
全体としての雰囲気を楽しむではなくて、一つ一つをじっくり味わってくださいという視点ですね。
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今度は、賓日館自慢の大広間。
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イチオシ
宴会の舞台も
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独特の折上げ天井も
さすが賓日館といった意匠。絵天井、小組の格天井も組み合わせて、この発想は本当に感心する。伝統を理解したうえで、もう一度それをオリジナルなものとして練り直した。そのセンスはほかで類を見ないものだと思います。 -
ただ、その空間をひな祭りの会場として活かし切れているかというと、それは大いに疑問。
段飾りを少し並べたくらいではどうにもなりませんね。 -
で、結局、正面の床にある束帯衣装のひな人形を見てくださいってことですね。これは、いわゆる有職雛。
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浩宮さまが即位をされて、令和の時代が始まりました。
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イチオシ
その浩宮さまと雅子さまのひな人形です。
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令和の時代も平和でありますように。
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こちらは、明仁さま。平成の時代。
激動の昭和を受けての平成は、やっぱりちょっと線が細いのかなという印象もなくはなかったのですが、突然の退位に際して、述べられたお言葉。国民の象徴としての天皇のあるべき姿をそこまで真剣に考えておられたことを知って、私は胸が熱くなりました。被災者を見舞う姿もたびたび目にはしていましたが、その根底にそんなに深いお気持ちがあったなんて、想像もしていなかった。天皇は素晴らしいし、天皇をいただく日本も素晴らしい国。つくづくそう思わせてもらいました。 -
ただ、もう少し付言すると。
太平洋戦争のこと。天皇を親と敬い、天皇は国民を子と慈しむ。それをモデルにしたいといった思いが過剰すぎて、アジアの諸国にも同じ考え方を強要しようとしてしまいました。国にはそれぞれ伝統があり、文化がある。それを否定するとやっぱり世界は成り立ちません。
翻って、今は民主主義や自由の価値観が揺らいでいる時代。これもそれぞれの考え方があるとするのか。人類共通の価値観とするのか。本当に難しい時代になったなと思います。 -
三つ目の会場は、
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ありゃりゃ。
かわいらしい -
猫のひな人形です。
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いわゆる創作びなのジャンル。
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この自由にお正月を楽しむ猫たち。
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イチオシ
酔っぱらって羽目を外すしぐさもとってもいいですね。
ここまでのひな飾りには少しフラストレーションがたまっていたのですが、これで心が解かれたような気持ちになりました。 -
そして、これが四番目の会場。
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国体をイメージして
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イチオシ
各地の郷土色を出したもの。
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地元、三重の盆踊りなんかもにぎやかです。
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イチオシ
今回のひな祭りでは、ここもウリのようですが、
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ちょっとどうかな。
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気合が入っているのは分かりますが、テーマが少し分かりにくかったかなと思います。
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最後は廊下と
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それに面した小部屋の飾りつけ。
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あ~、
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なるほど。
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イチオシ
こちらもざっくばらんな創作びなですね。
力が少し抜けたところがいい感じ。 -
はい、はい。
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段飾りじゃなくて、平場に配してあるのが
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独特の世界観になってますね。
けっこう新鮮です。 -
豆粒の御所人形も好きですね。
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この演出はいいです。
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会場と飾りつけ・配置と人形の雰囲気の三つがぴったり合ってます。
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最後の最後に
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やっと納得ができたかな。
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そういう意味だと、まだまだ発展途上なのかな。
今後の可能性に期待をしたいと思います。 -
で、この先が夫婦岩ですよね。気が付いたら、もう何回か来ていて、そんなつもりはなかったんですけどね~
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最初に現れるのは天の岩屋という岩窟。稲を司る宇迦御魂大神(うがのみたまのおおかみ)を祀った三宮神社の遺跡とも伝わります。ただ、名前からすると、天照大神が隠れられた天の岩戸を思わせるもの。足を止めてお参りする人はいますが、やっぱり夫婦岩のインパクトが強いので、まあ付けたしくらいかなとは思います。
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夫婦岩も見えてますね。
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で、夫婦岩の前に二見興玉神社。この神社は、夫婦岩の沖合約700mの海中に沈む、天孫降臨の際の道案内を勤めた猿田彦大神縁の興玉神石を拝する神社なのだそう。
境内の至るところにカエルの置物。やはり、猿田彦大神にゆかりがあるということですが、一生懸命写真を撮っている人や触って御利益をいただこうとしている人もいて、楽しんでいました。 -
そして、夫婦岩。やっぱり何とも言えない存在感。規模はそうでもないんですが、何度見ても日本の原点の一つといった神々しい雰囲気を感じます。
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さらに進んで龍宮社。二見興玉神社の境内社という位置づけ。境内といっても二見興玉神社から続く海岸沿いの遊歩道の東端の方。ここまで来る人は少なくなりますね。海の守り神である綿津見大神(わたつみのおおかみ)を祀る神社。安定感のある鳥居にバランスの整った社殿。まとまりのいい眺めの神社です。
これで市街に戻ります。 -
二見生涯学習センターに戻ってきて
ここもひな祭りの会場です。 -
中に入ると大型の段飾りですか。
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なるほど
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裏側もこんな感じ。
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で、帯や羽子板を使った飾りつけ。
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帯を川に見た立てて、いい感じですね。
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琳派の美意識に通じるものもあるかもしれません。
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やっぱり寄ってみたのは正解でした。
さて、これで二見浦のひな祭りは終了。気になったところがなかったわけじゃないけど、まあまあ、楽しめたかなと思います。 -
二見浦の最後は
この辺りで昼飯の足しにと、豚まんのウァンさんへ。ここの豚まんは、二見浦でもちょっとした名物なんですよね。 -
しっかりした大きさのふわふわ豚まん。湯気が上がってのほんわりいい香りも、それだけでうまいのが分かります。
お味は。。少しおとなしめ。これなら、飽きが来なくて、何度も食べたくなる。そんな味かなと思います。 -
再び、伊勢市へ戻ってきました。乗り換え時間を考えて、もう少しグルメチェックをしましょうか。朝はまだ閉まっていた店も多かったですからね。
パン屋 プラティニは、外宮と反対方向。観光客にはちょっと無縁のエリアでしょう。しかし、ちょっと評判が良さそうだったので訪ねてみました。 -
お店は小さいですが、パンはどれも美しい。いい感じです。
いただいたのはハード系のチョコパン。マイブームでは、パンデショコラが圧倒的にうまいという自信があったんですが、ここのチョコパンはそれを覆すようなうまさ。ハード系のパンとチョコってこんなに合うんですね。意外なところでサプライズがあって、これは訪ねた甲斐があったというもの。お店に感謝です。 -
うーん、まだ時間に余裕がありますねえ。それでは、せっかくなので予定はしていませんでしたけど伊勢うどんにチャレンジしてみましょう。
私は伊勢うどんって、あのうどんのふにゃふにゃや醤油のうまみのなさとかどうしても理解できず、はっきり言えば嫌いだったんです。そうはいっても、超人気店の山口屋にも行ってみたりして、だんだんと慣れてきた感じもしてきましたが、しかし、おいしさを感じるといったところまではいってなくて、まだもやもやとした気分。伊勢うどんほどおいしいものはないという人もいますからね。で、ここでもう少し挑戦してみたくなって、地元の人の情報を聞きこんで選んだのがこの中むら。外宮の参道からは少し離れます。 -
で、結果は。。いや、伊勢うどんっておいしい。マジで初めてそう思いました。柔らかくてぶっというどんに、しっかり絡みつくとろんとした醤油の香りとうまさ。博多のうどんの柔らかさと違うんですが、このボリューム感と柔らかさのコラボは確かに伊勢うどんじゃないと味わえない。そして、なにより素直にうまい。今まで食べた伊勢うどんってなんだったのかなあ。魔法にでもかかったような気分でした。
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これは外宮の参道途中の山村乳業。牛乳の製品を置くミルクスタンドみたいなお店です。
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いただいたのは、瓶のヨーグルト。注文するとお姉ちゃんがふたを取ってスプーンを差して、はいどうぞ。
味に特別感があるわけではないんですが、なんかこのレトロな雰囲気が落ち着きます。近所のおじさんが自転車に乗ってきてたり、観光客だけのお店でもないところもいいところかなと思います。 -
伊勢市駅のすぐそばの伊勢百貨店。内宮からの帰り道だと必ずこの前を通ることになると思います。
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あれこれお土産物屋さんの多い伊勢ですが、ここはそれらの総決算といった感じのお店。お菓子類は当然ですが、真珠製品とか伊勢の工芸品もそこそこ扱っていて楽しめます。
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そして、伊勢市から斎宮に移動します。
まずは、竹神社へ。こちらは、明治44年、旧斎宮村にあった25社の神を合祀してできた神社なので、歴史的にはまだ新しい神社。 -
ただ、この辺り一帯も含めて斎宮のエリア。この場所には斎王の御殿があったのではないかということです。ただ、小さな神社だし斎宮跡と線路を挟んで反対側にあるので、訪れる観光客は少ないかもしれません。
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竹神社から、斎宮跡の中心部を目指します。
斎宮跡はかつて斎王が住んだ宮跡なんですが、意外に広い。これまでは電車の車窓から見ていただけだったのですが、こうしてその場に立つとやっとその広さが実感できますね。 -
エリア一帯から関係遺跡が発掘されていて、奈良の平城京跡のようにアンギュレーションをそのままに整備されています。
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ちなみに、斎王は天皇に代わって伊勢神宮に仕えるため、天皇の代替りごとに皇族女性の中から選ばれて伊勢に派遣された人。
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斎宮には斎王の宮殿と斎宮寮という役所があり、
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発掘された遺跡はすべてこれに関連するものです。
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ただ、この広い場所はどこがどうなっているのか分からないので、
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往時の様子を想像したいなら、この斎宮跡歴史ロマン広場かな。
斎王の宮殿や斎宮寮の役所などのミニチュアが展示されていて、全体像が把握できます。ただ、印象としては、数多くの建物がぎっしりと並んでいて、このとおりだとするとやや過密な感じ。これだけ広い敷地ですから、実際はそうではないと思いますけどね~ -
いつきのみや歴史体験館は、斎宮跡の敷地に建ついくつかの建物の中では中心施設。
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寝殿造を模したガイダンス棟は外観からして目を引いたので、斎王の宮殿か斎宮寮の役所かと思いましたが、それは違うよう。内部は広い空間ですが、ただ、展示物は限られます。着付け体験とかもあるようです。
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斎宮から松阪に移動して。
善福寺は、松阪市街、駅に近いエリアにある真言宗の寺院です。 -
宝亀4年(773年)、行基の草創とされる古刹で、かつては隣接する八雲神社の別当寺。指定文化財の薬師如来像を安置します。
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境内は奥が深くて、本堂の先にはもう一つ小さなお堂。その手前に水かけ不動というのがあって、ちょっと目に止まりました。
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ここから、松阪の駅前商店街とかのスイーツチェック。
天輪焼って?聞いたことないですけど、 -
要は大判焼ですね。分厚いふかふかの皮に包まれた甘い餡子。どこの今川焼も生き残っている店は、やっぱりさすがの味わいがある。皮も餡子もあえて言うほどの特徴はないんですが、ここのも食べるとしっかり新鮮なうまさがあると思います。
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続いては松治郎の舗。何を期待したらいいのかわからないネーミングなんですが、訪ねるとけっこう立派な店構え。
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なるほど、はちみつの老舗なんですね。
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いただいたのは、そのはちみつを使ったアイス。ただ、はちみつを妙にアピールするのではなく、牛乳の香りもしっかりしたアイス自体としてのおいしさがちゃんとある。こういうところが老舗の所以なんでしょうね。まん丸でちょっと食べにくい難点はありますが、好感を持ちました。
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そして、今回の松阪の大きな目的、小津安ニ郎青春館です。
ここまでくると、松阪市街のけっこう端っこ。表には赤い幟と映画の宣伝看板が並んで、小さな芝居小屋のような外観ですね。 -
内部は写真撮影が禁止なのですが、このひな飾りだけは記念に撮らしてもらいました。
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ところで、小津安二郎は9歳から青春時代の約10年間を松阪で過ごす。展示品としては学校での絵・書道など安二郎ゆかりの作品が少々。
係の人と話をしましたが、いかに安二郎がすごい人だったのかという思いがすごいですね。ただ、やっぱり代表作の「東京物語」を見るしかないなという結論に至って、その後、私もレンタルビデオで拝見。尾道から上京した年老いた両親と両親を迎える長男家族、長女家族、そして戦死した次男の妻。長男家族、長女家族は冷たいわけではないのですが、それぞれに生活の都合もあって、両親に付きっきりとはならない。そんな中で次男の妻は東京を案内してくれたり優しい対応をしてくれる。何でもない記録映画のような内容だし、映像も役者も古臭い感じ。しかし、なんか家族のリアリティがあって印象に残ってしまう。さわやかでもしんみりでもなくの不思議な感覚がありました。この日本的な世界のどこが海外の人に通じているのかも不明なんですけどね~。まあ、どっちにしても、とにもかくにもこれで小津安二郎と縁ができたことを喜びたいと思います。 -
菅相寺は、愛宕の天神さん。境内には宣長が選んだ碑文を刻んだ天神森之碑という石碑があってこれが見どころなんですが、
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一方で広い境内の奥に建つ本堂のデザインが何とも繊細。金属の灯篭を軒下に一列にぶら下げて、モダンでいい感じです。
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朝日軒本舗は老舗なんでしょうが、外観はちょっと古びた感の方が強い和菓子屋さん。
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それでもと入ってみると名物は「山さくら」という最中のようですね。「山さくら」って、何?と思ったのですが、これは本居宣長の関係。宣長の詠んだ「敷島の 大和心を 人問はば 朝日に匂ふ 山桜花」から取ったんですね。大和心は朝日に匂ふ山桜花であるですか。つまり、お店の名前も含めて、すごいところから取っていたんですね。
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そして、「山さくら」の方ですが、水気多めのしっとりした白餡が抜群にうまい。白餡のうまさで言えば、ここまでのすっきりとした甘さとか。ほとんどこれが限界といううまさじゃないかなあ。
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中に小豆も混じっているものいい景色。鈴を象っているのも松阪ならではなんですが、ここまでくれば、桜で最後まで統一してほしかったかなと思います。
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みたらし団子を扱う和菓子屋さんなんてどこにでもあるんですが、
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源芳はみたらし団子を思い切り前面に出していて、ちょっと潔いですねえ。
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迷わず五本のパックをいただいてテイクアウト。ちょっと小さめのお団子がひたひたのタレに絡まって、なるほどそれなりの迫力。もっちり感もいいんですが、ただ、いいものであればあるほど自然の味わいになってくる。そういう意味でのインパクトを求めるみたらし団子ではないかなと思います。
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福徳餅は、創業は天保元年なんだそうです。
ただ、お店は明るくて軽やかな雰囲気。おばちゃんが一人で切り盛りしています。 -
伊勢には焼きもちのお店がたくさんあるのですが、ここもその流れですね。名物の福徳餅やさわ餅も。まじめに作ったお餅です。
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1010番地は、お菓子の学校もやっているお店。その学校の敷地の奥の方にしゃれた構えの店舗がありました。
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バームクーヘンが気になって、それをいただきました。そんなに期待をしていたわけではないのですが、このキャラメル風味。これまで出会ったことがないいい香り。こんなところで技を使ってくるとはね~。ちょっとサプライズのバームクーヘンでした。
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松阪カトリック教会は、松阪市街の住宅地の一角。背の高い建物に「カトリック松阪教会」と書いた看板があって、すぐにそれと分かりました。教会の建物はその奥。瓦屋根と外光を大きく取り入れる窓に十字架。シンプルな構造の静かな教会です。
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さて、ここらで晩飯にしましょうか。
松阪に来たら松坂牛という思いもなくはなかったんですが、和田金は一人だと食べられないメニューがあって、そこは断念。で、ふと目にとまったのが、松阪駅前のかめや。 -
小津安二郎が愛したこの店のすき焼きという看板にも興味をそそられました。
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イチオシ
いただいたのは、ハヤシライス。熟成ハヤシということで、独特の酸味がとってもグッド。そして、そのうまさを牛肉の落ち着いたうまさがむしろ穏やかに抑えてるという展開。それだけ、この牛肉がうまいという証ですよね。こんな味わいに仕上げるという発想は計算してのものなのか。偶然の結果としてのものなのか分かりませんが、これぞ松阪を象徴するグルメといって過言ではないと思います。
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で、今夜の宿は津新町の若草。おばちゃんも気さくで民宿みたいな宿でした。
さて、明日は最終日。いよいよ伊勢路と津藩の歴史に切り込みたいと思います。
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この旅行記へのコメント (2)
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- takakoさん 2021/01/24 10:49:57
- またまた満載ですね。お雛様見たいです。
- たびたびさん
こんにちは
またそのまま本にしたらいいのに!と思いました(^^)
伊勢せきやの朝がゆ人気あるのですね。私はランチのあわびの釜めしを頂きました。
とても美味しかったのでまた食べに行きたいと思っています。
二見の天然塩は今もあるのでしょうか
調べてみます。
塩分は摂り過ぎはダメだといいますが、塩が足りないと冷え性や、体調不良になるのです。でも【塩】がいいのです。塩羊羹気になります!
以前行った伊豆の稲取の吊るし雛も良かったですが、二見はおひなさま巡りができるのですね。
行きたいリストに入れました!
Takako
- たびたびさん からの返信 2021/01/25 09:49:06
- RE: またまた満載ですね。お雛様見たいです。
- 二見のひな祭りは全国的に見ても名古屋の周辺で見ても、レベル的にはさほどではないのですが、賓日館の素晴らしさがあるので何とか形になっているのかなという感じですね。
今は、三日目の旅行記をどういうトーンで終わらせるかを考えているところ。いよいよ三重県の総括なんですが、こちらもまたご高覧いただければと思います。
たびたび
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