12月のネパール　12日間一人旅②ポカラ・バンディプル編

2019/12/08 - 2019/12/20

　シニアのネパール一人旅の記録です。全部で13日間ですが、飛行機乗り継ぎのため、中国成都で２泊したので、ネパールでは１０泊になります。カトマンズ５泊、ポカラ４泊、バンディプル１泊です。カトマンズは①カトマンズ編で投稿しています。カトマンズ・ポカラ間は現地予約のツーリストバスを利用しました。ホテルは日本から予約サイトで予約しました。また、ポカラではパラグライダーの体験飛行に挑戦してみました。個人でネパール旅行をしてみたいという方の参考になれば、と思います。

エリア ポカラ(ネパール)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 2.5
• ショッピング: 2.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 交通手段: 高速・路線バス
• 航空会社: 中国国際航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

　カトマンズからポカラへはツーリストバスを利用しました。ツーリストバスは泊まったホテルで予約してもらい、800ルピーでした。空港からタメル地区までのタクシー代が言い値で1,000ルピーですから、安いと思います。ローカルバスもあるようですが、ネットの記事を見るとかなり過酷なようですから、全席予約のツーリストバスがお勧めです。（もちろんお金の余裕がある人は飛行機）。朝７時発で、午後３時にポカラに着きました。途中何回かトイレ休憩とランチタイムがあります。バスは普通の観光バス。水を配ってくれました。乗車はタメル地区の北西の外れ、（歩き方にはツーリストバスの終点と書いてあった）幹線道路が少し広くなっているところで、いろんな会社のバスが集まっていました。ちょっとわかりにくいですが、ホテルのオーナーの息子さんが案内してくれました。ポカラへの道路はネパール随一の幹線道路ですが、結構狭く、山の峠越えなどでは交通量も多くて渋滞します。写真はポカラに着いて、バスターミナルから歩いて市街に入った所です。ポカラのバスターミナルはどうも工事中のようで、仮設らしい舗装もないグランドにバスが集まっていました。ダムサイドまであるいても近いです。

　写真はフェワ湖です。ポカラの街はこの湖沿いに広がっています。街はおおよそバスターミナルに近いダムサイドと、北側のレイクサイドに分かれますが、はっきりと分かれているわけではなく、商店街もなんとなくつながっています。湖沿いの幹線道路を歩けば、ダムサイドからレイクサイドもそんなに遠くはありません。どちらかと言えば北のレイクサイドの方がレストランや土産物屋などが多いです。私はバスターミナルに近いダムサイドのホテルに泊まりました。

　ポカラでは天気が悪く、４泊（中３日）しましたが、一日は完全に雨でホテルの中で過ごし、他の日も曇りでヒマラヤはほとんど見えませんでした。（帰りのバスの中からきれいに見えた）。なので、市街から近くの展望の利く日本山などへは行きませんでした。なお、ホテルの人に聞いたところ、タクシーや湖を渡るボートなどの料金が上がっていて、1,000ルピーぐらいするそうです。ポカラはレストランなど、全般に物価は高めです。

　湖のほとりは遊歩道になっていて、散策する人がいっぱい歩いています。この遊歩道沿いにしゃれたレストランやカフェが並んでいます。

　遊歩道沿いで入ったレストラン。欧米系の観光客向けですね。街が水辺にあることもあって、ラオスのルアンパバーンによく似ています。街の雰囲気もそっくり。でも、カトマンズに比べて、空気は格段にいいし、水辺だし、山も見えるし、のんびりしているし、なかなかいいところでした。

　レイクサイドの街並み。

　レイクサイド。レストランと土産物屋、旅行会社、などが並んでいます。ホテルももちろんありますが、ちょっと横道に入った所が多いです。パン屋もありました。

　レイクサイドにあるブーメランというレストラン。野外席で、ネパールダンスのショーを７時から無料でやっています。私は750ルピーで夕食を食べました。ほかの店と比べても、そんなに高くありません。

　着いた日は曇りで、翌日は雨、３日目は曇りでしたが、夕方やっと雲のすきまからヒマラヤの山が見えました。ホテルの屋上から見ることができました。山の名前はよくわからないのですが、これはダウラギリかな？

　上の山の右手に見えた山塊。雲が流れていて、その合間から顔を出しました。乾季と言っても、なかなか見えませんでした。

　ポカラではパラグライダー（パラシュートでグライダーのように空中散歩を楽しむ）やライトプレインが盛んです。遠くに山々を望んで湖に向かって飛ぶのは、もう最高、日本ではとても望めないロケーション、ということで挑戦してみました。写真はジープで登った山の上で、ここから下に見える湖に向かって飛びます。

　パラグライダーの体験飛行を扱う旅行代理店はポカラのメインストリートにいっぱい並んでいます。いくつかのぞいて、しっかりしていそうなところを選びました。ショートフライト（20～30分）で6,000ルピー（6,000円）でした。ロングフライト（１時間）のコースもありますが、天気状況からショートフライトのほうがいいと勧められました。8時45分に代理店に集合で、９時半にジープで出発、途中保険の手続きをしたり、他の客も乗せたりして、山の上へ。

　タンデムフライトと言って、インストラクターの人と２人で飛びます。操作はすべてインストラクターがやってくれるので、ただシートに腰かけているだけです。インストラクターが写真も撮ってくれて、スマホにダウンロードしてくれました。パラグライダーは雨が降っていたらできないし、雨上がりでも地面が濡れているとむりです。霧が出てもダメだし風が強くても飛べません。

　私は実はパラグライダーが好きで、20年以上前に少しやったことがあります。ポカラは条件がいいので、体験コースなら誰でも気楽に楽しめると思います。気を付けるのは長そで長ズボンで走れる靴を履くこと（まれに転倒することがあって、すりむき傷を減らすため）、飛び立つときにインストラクターと一緒に（ハーネスでつながっている）急な下り坂を崖に向かって頭から飛び込むように走るのですが、飛び上がってハーネスに腰かけようなどとしないで、空中に浮きあがっても足が走っているように走りこむこと。(ちょっと怖いけど）。飛び上がるとパラシュートのセールと体をつなぐラインがたるんでしまって、パラシュートの形が崩れて危険です。走りこんでいけば、ググっと体が浮きます。

　写真から空中を飛んでいる感じが伝わるでしょうか。耳元で風が鳴り、体は空中にあって、足の下には畑や道路が見えます。もお、最高の気分！

　人家や道を見下ろして飛ぶのは最高です。

　下から見るとこんな感じ。日本でも伊豆とか、飛んでいますよね。

　近くで見るとこんな感じ。パラシュートは丸くはなくて、長方形。実は翼の形をしていて、前方から受ける風で浮力が生じるようになっています。

　着陸場所。だいたいはふわっと着陸してくれますが、多少のスピードはあるので、足で立って、小走りに着地する感じ。ただ、風の具合もあるので、スピードを落としきれず速いスピードで着地することもあります。あまり早いと走っても足がついていかずに転倒することもあります。（普通は大丈夫）。

　着陸場所の周り。湖に突き出た平坦地。きれいな所です。

　さて、ポカラで泊まったホテルで依頼してツーリストバスでバンディプルへ向かいました。ツーリストバスはいろんな会社で出しているので、バスパークで予約したバスを探しますが、いろいろ言われて結局予約したのとは別の会社のバスに乗らされました。人数が集まらなかったので、別の会社のバスにまとめられたのでしょう。途中休憩を入れて２時間40分ほどでバンディプルの入り口のゲートに着きました。ツーリストバスはポカラからバンディプルまでが800ルピー（800円）、バンディプルからカトマンズの分も一緒に買って800ルピーでした。合計1,600ルピー。ポカラからカトマンズまでも800ルピーなので、一部の区間しか乗らなくても、全部乗ったのと同じ値段でした。途中で降りると値段は倍。（それでも安い）。写真にある門（バンディプルゲート）の奥の道をずっと登っていくとバンディプルの街に着きます。ここでカトマンズ行きのバスを降りて、バンディプルへ行くバスを待ちます。

　上の写真のゲートの向い。バンディプルへはドゥムレで乗り換えろと書いてありますが、ドゥムレの街ではなく、ちょっとポカラよりのバンディプルゲートで降りることになります。バスの車掌に言っておけば教えてくれます。バンディプルからカトマンズに行くにはこの写真にある建物、チャイを売っている店の前で待ちます。（何人かバス待ちの旅行者が立っている）。トイレもあって、上の写真のゲートの右側にある建物の端です。なお、有料です。いろんなバスが通りますが、予約したバスは止まって乗せてくれます。（私はだいぶ待った）。

　バンディプルの街並み。ゲートからはバスもありますが、だいぶ待っても来なかったので、声をかけてきたタクシー（白タク？）に乗りました。500ルピーと言ってきたのを400ルピーにまけてもらいました。バンディプルからの帰りはバスで50ルピーでした。バスは朝などは本数もありそうですが、時間によってあまりないかもしれません。地図で見ると遠くはなさそうですが、曲がりくねった山道でだいぶ登りますから、歩こうなどとは思ってはいけません。荒れた山道ですが、バスも通ります。

　曲がりくねった山道を登って、忽然と現れる幻のような街、バンディプル。山の稜線、鞍部にあって、素晴らしい景色が広がっています。（街の通りは両側に建物があって、景色は見えない）。山奥なのに格式のある重厚で立派な建物が並んで、不思議な街です。

　なんでこんな山奥に、カトマンズにもないような洋風でおしゃれで立派な建物があるのか不思議です。昔の交易路の要衝だったといいますが、ネパールとは異質な美しさ。

　町中に花があって、きれいです。こういうセンスもバンディプルならでは。

　街の入り口に車止めがあって、車やバイクは入れません。なので、街中は安心してのんびり歩けます。夕方になると、空に明るさが残って、街は夕闇に沈み、商店の明かりがぼんやり灯ります。街の人や泊まる観光客が静かに行きかうと、街は幻想的でシュールな雰囲気になりました。行きかう人の顔がみんな白いきつねだったらどうしよう・・というような感じ。背中がちょっとゾワッとしていい感じです。

　キタナカという小さな図書館。通りの真ん中にあります。

　どこにでもいる中国人の団体観光客。バスで来ていました。

　街の外れから見たバンディプルの街。山の上、鞍部に街があるのがわかります。

　バンディプルで泊まったホテル「ザ・ノースフェイス」。2,055ルピー＋朝食285ルピーで、合計2,340ルピー（2,340円）と、今回の旅行で一番高かったホテルです。建物は新しく、中もとてもきれいでした。宿帳を見たら、２日ぐらい前にも日本人が一人で泊まっていました。ヒマラヤの見える部屋を予約したので、たまたま午後から晴れて、翌日も晴天だったので、素晴らしい景色を見ることができました。宿からカトマンズ行きのバスを予約した旅行代理店に電話してもらって、カトマンズ行きのバスの予定時間や予約の確認をしてもらいました。やっぱり予約チケットに書いてあるバスではなく、別のバスになっていました。チケットを購入した時にも念を押されていましたが、バスの再確認の電話は必須です。自分で電話しても、よくわからないので、ホテルの人に電話してもらうといいとおもいます。なお、このホテルはグーグルの地図で見ても、場所は出るのですが、いまいち道が分かりません。実際行ってみると、街に入る入口の所にある脇道の階段を下りて、右手の細い道を通ります。人一人がやっと通れるぐらいの細い道のうえ、たまたま道路の補修工事中で通れず、畑のあぜ道を強行突破してたどりつきました。

　バンディプルから見たヒマラヤの山々。街から少し離れたトゥンディケル広場に行く途中の駐車場のような広場からみたもの。広場からも見えます。着いたときは濃い霧が出ていて、山道を走る車が危険なほどでしたが、午後から快晴になって、素晴らしい景色を見ることができました。

　ヒマラヤ。なんという名前の山なのか分かりません。

　さすがに迫力のある山塊。

　バンディプルはたまたま素晴らしい景色が見えましたが、街自体もとてもきれいで幻想的な趣のある街なので、ぜひ行ってみるといいと思います。バスの便になってしまうし、一泊は必要になるので、日程的に厳しいかもしれませんが、ポカラやカトマンズの日程を削っても、行って良かったと思いました。