2019/08/16 - 2019/08/26
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gyachung kangさん
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今からちょうど一年前、日本は令和元年の始まりを前に祝祭モードに包まれていた。GWは前例のない大型10連休、私も華やいだ雰囲気の中で休暇旅行に出かける日を待ち望んでいたのであった。
それなのに。
ああ、それなのに。
What a nightmare !
僅か一年後、こんな悪夢のような日々がやってこようとは1ミリたりとも予想していなかった。
テレワークを楽しめる人間になりたい。
自粛を楽しめる人間になりたい。
全て前向きに捉えようとしてみたが、
やはり私は旅することを楽しむのが圧倒的に楽しい、という結論に達した。
コロ、コロ、コロナのアホンダラ~‼︎
GWに確保していた虎の子のチケットをキャンセルした今、できることは昨年の旅のシーンをリプレイすることである。
ということで舞台は昨年のベストブルー、アドリア海の記録。
気分は半ば獄中手記、お察しください。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ターキッシュ エアラインズ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
- 利用旅行会社
- ブッキングドットコム
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-
アルバニアからちょっとスリリングな体験となった陸路国境越えでモンテネグロの首都ポドゴリッツア(誰も知らない)に入った私は間髪入れずその足でこの国随一の景勝地として名高いコトルの街に向かった。
街の入り口にある長距離バスターミナルから徒歩で10分、こんな古式ゆかしい堅牢な城壁が現れる。 -
私はもちろんこの城壁の中、いわゆる旧市街に宿を択んだ。
おお、ここだ。ちょっとした迷路のような城内で今夜の宿を発見。 -
宿の名前はホテルマリア。
実は名前で決めた。
1階がレストランスペース、私の部屋は2階だった。部屋の雰囲気はなかなかいい。 -
歯ブラシ等のアメニティは無し。それはどうってことはない。だが、冷蔵庫が無い。これはちょっと痛かった。予約サイトで設備情報を見落とした私のミスだ。
ま、この鍵の風格に免じて赦してあげる。私はここに2泊した。お値段は朝食が付いて2泊81€。 -
コトルでの最初の食事
旧市街には至るところでお店が営業中である。こういう情緒に溢れた場所では私は圧倒的にオープンテラス派である。 -
スターターに魚のスープを注文、メインはタコのトマトソース煮にしたが。
これがすこぶる旨い。
タコはトマトソースと相性が抜群だと思う。かなり前にポルトガルのポルトの街で食べたタコ、あれ以来の味。最初から大当たり。 -
店の名前はスコーピオ
テーブルの上に置かれていたタブレット新聞を何気に手にとったらこれがメニューだった。驚きましたね、このオシャレ感覚。 -
コトルはアドリア海へとつながる入り組んだ湾のその最奥にある崖っぷちの下に張り付くように出来上がった小さな街だった。
-
聖ルカ教会は1195年の創建
イコンとイコノスタスがあるのでオーソドクスの流れである。 -
内部に経年感たっぷりのイコンが残る。
真ん中の欠損がなんとも惜しい。 -
こちらは聖トリプン大聖堂
1160年創建。修復されているので完全オリジナルではないがコトル城内では一番規模のある教会である。 -
街並みは絵に描いたような石造りと石畳
-
こういうのがいいんだ
旧市街ならではの切り取り風景 -
路地の壁に取り付けられたこの板は?
プランタースペース、いえいえ立ち呑みテーブルでしょう。海の向こうはイタリア、バール文化が根付いてる。 -
スーベニアショップも当然たくさんある。
フィギュアはその国や地域の味わいが滲み出るので買わずとも見てしまうのだが、騎士と犬とドクロのこの並び、ディスプレイセンスがあるなあ。 -
ついふらっと入ってしまったネコの絵だけを集めたギャラリー。
ちょっと笑う。 -
石畳の路地ではパフォーマー
バイオリンってのがコトルの情感にマッチしてますねえ。 -
バカンスシーズンの真っ只中、夕方から夜にかけては観光客で溢れ返っていた。
で、翌朝まだひと気の少ない城内を早朝散策。 -
宿に戻って朝食をとったあとは
ここに向かう。 -
私が行く先はコトルの旧市街背後に迫るこの急斜面の、その上
-
来たあ~~
この眺め、コトルわ~~ん❗️ -
入り口から登ること30分
てっぺんに到達。
湾からちょうど出航していく豪華クルーズ船。フィヨルドのように切れ落ちる荒々しい岩肌。そしてこの真夏の朝の陽射し。
全て揃ってる。
これが見たかったんですよ。 -
コトル旧市街
手に取るような小さな街だが、コトル湾を見下ろす海と山と橙色屋根がセットになった景観は実に絵になる。ゼニが取れる。
コトルの自然と文化歴史地区は1979年の世界遺産登録。この景色を見れば誰しもが納得する。 -
うん、何もせずとも1時間は居れる
ここはそんな場所だなあ。 -
山からの展望を堪能して旧市街に降りる。
旧市街への正門のすぐ外は朝市マルシェの場になっていた。 -
軒先に並んでいた瓶詰めピクルスなんですが、この見せ方、芸術的かと。
-
あんれ、やんだぁ
写真なんかやめてけれ~
ええ、このおばちゃん、モンテネグロ語で間違いなくそう言ってたと思います笑 -
モンテネグロが世界に誇る観光地コトルの周辺には幾つかの愛すべき街がある。
私はそのうちの一つ、コトル湾からはやや内陸にあるツェティ二という街に行ってみた。
これまた小高い丘から街全体が見渡せるほどの小さな都市である。 -
ツェティニのバスターミナルに着いて歩き出すとそこはもう街の中心部。車が走っている気配もないし、歩いている人もまばら。
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広場にツェティニの中心部をイラストにした地図があった。これだけである。
実はこのツェティニ、1946年にポドゴリッツァに遷都されるまで500年もの間モンテネグロの首都だったそうである。ホンマかいな。 -
いくつかあるレストランにはこんなレトロな時計を発見。
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500年首都の名残り、ツェティ二修道院をお詣りし
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モンテネグロ国立博物館を見学
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内部の展示は見応えがあった。
これは これまで見てきたものとは明らかに違う物語を描いたイコン。 -
古代の出土品
人間のモチーフが地球外文明的である。 -
ユーゴスラビアに統一される前、独立国であった時代の王家の肖像画
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この写真はパルチザン部隊の警備兵だろうか
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女性民兵軍
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衝撃を受けたのはこの写真
解説を読んで何かの間違いじゃないかと思い英文をもう一度読み直した。
これ、どこの写真だと思われますか?
クロアチアのドブロブニク、1991年の戦火の写真だった。
ユーゴスラビア崩壊後、クロアチアの独立宣言に対して砲撃をかけたのはセルビアとモンテネグロの連合。あの当時、TVや新聞で報道されたバルカン半島のニュースは日本からは遠い国の出来事のように聞いていた記憶がある。僅か29年前の事だ。
今、クロアチアもセルビアもモンテネグロもそれぞれに独立。戦火にまみれたドブロブニクは世界に冠たる観光都市となった。コトルからドブロブニクは毎日数本のバスが頻繁、誰もが自由に行き交うことができる。
誰もが自由に行き交うことができる、これ以上に大切なことはなく、私は今まさにそれを痛感している。 -
一町一食、私のモットーを実践
ツェティニのレストランに入った。 -
お店のスタッフにオススメを尋ねる。
スペシャルだと言われて頼んだのがこの料理。豚肉と野菜を煮込んだ料理で初めて体験する味だった。ポイントはかなり強めの塩加減。旨かった。 -
さて、コトル、ツェティニときてさらにもう一回りしてみた。
ここはコトルからバスで40分の場所にある海辺の街ブドヴァである。 -
ブドヴァもまた中世からの城壁がしっかり受け継がれてコトルよりさらにギュッと凝縮した旧市街での生活が営まれていた。
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ちなみにコトルとブドヴァの位置関係はこうなっている。左方向がドブロブニクへ、右方向はアルバニアとなる。コトルが内陸に切れ込んだ湾の最奥にあり、対してブドヴァはアドリア海の外洋に面したロケーションになる。
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ということでここはビーチに恵まれたリゾートタウン。ホテルや長期間滞在可能なコンドミニアムが立ち並び街の雰囲気は避暑地そのもの。コトルとは明らかに街としての個性が違っていた。
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ここまで来たからにはあそこまで行ってみるか。ってわけでバス停からさらに南へ。
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バスを下りると。
見えた! -
スヴェティ・ステファンである。
ブドヴァが誰もが集うパブリックビーチの街であるのに対しモンテネグロ最高の高級リゾートスポット、そのシンボルがアマングループのホテルが運営する城壁ホテルになっていた。 -
ここはホテルの宿泊ゲスト専用のプライベートビーチになっていた。海の向こうにブドヴァの街が見えていた。
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スヴェティ・ステファンの海は息を呑むほど見事だった。とにかく碧い。青い、じゃなくて碧い、だった。
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この海を一人悠然と泳ぐ男性
羨まし過ぎる。今すぐこの海にダイブしたい。
旅の計画を立てる前スヴェティ・ステファンを少し甘く見ていた私はこのホテルの予約を入れなかった事をこの時心底後悔した。
この海を目の前にしてなんという失敗。
旅では決して欲張り過ぎないことを自分のルールにしているが、この時ばかりは欲張らなかったことがなあ、ああ、恨めしい。 -
私にできることはこの景色を望めるカフェに席をとることだけ。ま、それでも身にあまる贅沢感なんだけどね。
セルビアの国民的英雄であるテニスのジョコビッチ選手がここで結婚式を挙げたという(by歩き方)。スヴェティ・ステファンとはそういう地だ。私は学んだ。 -
ブドヴァに戻った。
城壁の中はコトルよりもさらに路地が狭い迷路のような旧市街だった。 -
建物はコトルよりも新しい。だが屋根瓦の色はおんなじ。
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モンテネグロはポップカルチャーのセンスも独特に思えた。
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猫もまどろむブドヴァの昼下がり
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ブドヴァはドゥルミトルの山の中とは違う。安心して迷路を楽しみながら散策。三叉路でこじんまりとしたレストランに遭遇した。
こりゃ呼ばれたのかもしれない。 -
どの料理も手を出してみたかったが、ここでのチョイスはアサリの白ワイン煮。
フィッシュスープとエスプレッソをつけて32€。なかなかの値段だが何の文句もない。絶品の味だったから。
良い旅とは、気分よくお金を払えることである(by私)。 -
以上がアドリア海の街を巡った2019年夏の旅の記録。
一度は静かに眠っていたデータを引っ張り出して振り返ってみた。
令和2年のGWについては語るまい。
いつかの別の旅行記で全て上手くいく旅はない、と書いた記憶があるが、日常生活もまた然り。今世界で起きている災禍を乗り越えて普通の日々が戻ってくるために自分が出来ることをする。その間に旅の新プランも20個くらい湧いてくるかもしれないしね。
また次の旅行記が書ける日が来るよう世界のあらゆる神にお祈りを捧げます。
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