2019年冬季休暇　エジプト縦断旅行　③ルクソール

2019/12/27 - 2020/01/05

旅行を趣味にして以来、ずぅ～っと憧れていたエジプト旅行。
治安が落ち着いてきたらしいので出発。
古代エジプトの建築物は圧巻の一言で、食事も噂ほど不味くはなかった。
ただ人は良くも悪くも特徴的で、どこかインドを感じさせる雰囲気。

観光スポット満載のルクソール。
エジプトらしいトラブルにも遭遇し、思い出深い3日間に。

旅程は、
12月27日　関空発-成田-
12月28日　カイロ国際空港着　移動（ギザ）・ギザの大ピラミッド・音と光のショー
12月29日　移動（アスワン）・アスワンハイダム・イシス神殿・切りかけのオペリスク・スーク散策
12月30日　アブジンベル神殿・移動（ルクソール）
12月31日　王家の谷・ハトシェプスト女王葬祭殿・労働者の墓・貴族の墓・ラムセス3世葬祭殿・メムノンの巨像・ルクソール神殿・スーク散策
1月1日　　熱気球フライト・カルナック神殿・移動（カイロへ）
1月2日　　アズハルモスク・ズヴェーラ門・シタデル・スルタンハサンモスク・ハーンハリーリ
1月3日　　エジプト考古学博物館・カイロタワー
1月4日　　カイロ国際空港-アブダビ空港-仁川空港-
1月5日　　関空着

エリア ルクソール(エジプト)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 1.0
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 5.0
• 交通: 2.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 鉄道 タクシー 徒歩 飛行機
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: エクスペディア

アスワンから鉄道でルクソールに到着。
ここでもタクシーの勧誘が激しかったが、無視して歩いてホテルへ。

ルクソール駅 駅

宿泊したのは「ホテル ネフェルティティ」
スーク近くにある。
ホテルに向かう途中、何人かに「ネフェルティティに行くのか？」と尋ねられたので有名なんかな？

ただ、このホテルは酷かった…
シャワー室はプレハブ？と思えるほど簡易的な造りで、電気はつかず、シャワー中に壁の一部が破損した。もちろん室内は水浸し…
カーテンを開けたら、カーテンレールが破損し、レースのカーテンのみで一晩過ごす…
壁が薄く、階段横の部屋だったので踊り場で雑談されると寝ることができないほど響く…
他にもエレベーターがない、そもそも汚いとか、不満を挙げたらキリがないが。

Nefertiti Hotel Luxor ホテル

良いところはホテル内に人気のレストランがある。
もう１つ、従業員が親切。

1階と屋上がレストランになっている。
夕食は屋上で。
ホテル前がルクソール神殿。
ライトアップが綺麗。

タジンを注文。
トマトシチュー。
これは美味かった！
ライスにふりかかっていたパクチーが無ければ…

夕食後はスークをうろうろ。
子供たちと写真を撮りあう。

ルクソール スーク 市場

翌朝、ナイル川西岸「死者の街」を観光。
前日、ホテルチェックイン時にタクシーを予約。
8時間で自分で決めた観光地を6か所回ってくれる。
50USドル。
まずは王家の谷へ。

王家の谷 史跡・遺跡

王家の谷は入場料240EP。
値上がりしてる。
ツタンカーメン、セティ1世、ラムセス6世は追加料金が必要。
これら以外の墓は3つまで見学できる。
写真は本日追加料金無しで見学できる墓。
ラムセス6世見たかったな。
見学したのは見学した順に
・KV62 ツタンカーメン（+300EP)
・KV11 ラムセス3世
・KV2 ラムセス4世
・KV8 メルエンプタハ
300EPでカメラチケットも購入。
なぜかカメラ撮影は有料だが、スマホ撮影は無料。
全部で5000円越…
かなりお金がかかる…

ミニトレインに乗って出発。
ちなみにミニトレインも有料。
数十円だったと思う。

ツタンカーメンの墓から見学。

有料だからか並ばずに入場。
階段を降りる時からワクワクが止まらない。

玄室。
カメラチケットを持っていてもカメラ撮影不可なのでスマホで撮影。
まだ他の墓を見ていないので、めっちゃ感動！
壁画は「開口の儀式」。
ミイラの口を杓で開くことで死後も飲み食いできるようにする儀式。
中央右寄りの白い衣装をまとっているのがツタンカーメン。
その右はツタンカーメンの次の国王でもある大神官・アイ。

シシ。
古代エジプトでは聖獣だったらしい。

ツタンカーメンのミイラ。
王家の谷に残っているミイラはこの一体らしい。
3000年の時を過ごしているって思うと感慨深い。

有名なツタンカーメンの墓だが、他の墓に比べてかなり小さい。
金色に装飾された壁画は豪華な感じがするが、全体的に見劣りする。
盗掘されていない分、自然な姿な気がして入りたかった墓の一つ。

続いてラムセス3世。
古代エジプトが最も栄えていた新王国時代のファラオ。

玄室に入るまで長い通路が続く。
その通路までびっしりと文字が刻まれている。

保存状態も良く、色までしっかり残っている。

ここは無料だけあって行列が凄い。
壁画を見ながらゆっくり進む。

地下室に続く回廊。
見学できるのはここまで。
ラムセス3世のミイラはエジプト考古学博物館に展示されている。

3000年前のものとは思えないほど色が鮮やか。

ラムセス4世。
ラムセス3世の次のファラオであり息子。

玄室まで真っすぐにつながる66メートルもある長い通路。
この墓も通路は鮮やかな壁画が残る。

壁一面の古代エジプト文字「ヒエログリフ」。
この壁にはラムセス4世や3000年前の歴史が詰まっているんだろうな。

玄室前の渋滞。
早く進みたくてしょうがない…

玄室。
中央に石棺がでんと構える。

天井には「昼の書」「夜の書」が描かれている。
「昼の書」「夜の書」から古代エジプト人が1日を24時間と考えていたと分かったらしい。

高さ2.7m、幅3.3mで王家の谷に残る1番大きな石棺。
色鮮やかな壁画に巨大な石棺が残っていると王墓という感じがして感動する。

係員に写真を撮ってやると話しかけられ、カメラを渡したところ、高い位置から石棺を撮ってくれた。
100EP請求されたが…
ノーと言えない日本人。

玄室の更に奥。
より色鮮やかに残る。

帰り道。
まだまだ古代エジプトに浸っていたい気分。

タクシードライバーとの待ち合わせ時間まであまり時間がなかったので並ばずに入場できる墓を探して巡る。

選んだのはメルエンプタハの墓。
メルエンプタハは建設王・ラムセス2世の次のファラオ。

壁画の保存状態は悪い。
それもあってか、見せ方というかライトアップも雑なような気がする。

玄室。
玄室は2つあり、1つ目の玄室。

2つ目の玄室。
この大きな玄室にはどれだけの財宝で埋め尽くされていたんだろうか。

王家の谷を後にしてハトシェプスト女王葬祭殿へ。
エジプト初の女王・ハトシェプストが作った葬祭殿。
ハトシェプスト女王はトトメス2世の王妃であり、異母姉。
崖を利用した壮大な造りになっている。
個人的には死者の街で一番絵になる場所だった。

ハトシェプスト女王葬祭殿 山・渓谷

3階建てになっており、まずは一目散に3回を目指す。

第3テラスにあるオシリス柱。
エジプト初の女王として、自分の姿を大きく見せるために髭で男装をしている。
女性がファラオになれない時代、司祭に賄賂を贈ったり、作り話を流したりと色々な策をめぐらせてファラオになったらしい。

葬祭殿の背後は断崖絶壁。
かなりの迫力。

女王葬祭殿らしく女性のレリーフ。

岩窟至聖所の入り口。

奥が至聖所になっているが柵があって入場できない。
2017年に1961年ぶりに公開されたらしい。

壁画の保存状態は良くない。
屋外だからかな？

柱廊。

建設当初はこれらの柱ひとつひとつが王家の谷のように色鮮やかだったんだろうな。

続いて労働者の墓、貴族の墓、メディネト・ハブ、メムノンの巨像の順に周る。
入場料無料のメムノンの巨像以外のチケットはここでまとめて買う。
王家の谷とハトシェプスト女王葬祭殿以外はガイドブックでも情報が乏しい。
それにしてもなぜ地球の歩き方のエジプト版はないんだろ？

労働者の墓。
墓や葬祭殿を造る職人が住んでいた街。

山の斜面に墓が並ぶ。

住宅跡。

早速入場。
インヘルカウの墓。

ミイラを作るアヌビス神。
めちゃくちゃ綺麗に壁画が残っている。

ここもスマホは良いが、カメラ撮影は禁止。
知らずにカメラで撮影をしたら、すぐに係員が飛んできた。
チップ（ワイロ？）をくれたら撮影していいらしい…
そしてチップを渡すと公開していない部屋まで案内してくれた。

王家の谷の建設労働者だったセンネジェムの墓。
牛を使って田畑を耕している。

貴族の墓。
王ではないが、高官など身分が高い人たちの墓。
駐車場に着くとすぐにおっさんが案内してやると言いよってくる。
ガイド同伴じゃないと入場できないと。
そしてガイド料は10USドルだと。
こいつは要注意。
実際は墓の前に係員がいて、その係員が3つの墓を案内してくれる。
もちろんガイド料は無料。

貴族の墓 建造物

何度も断ったが、おっさんに付け回され、チケットを破られたためにチケットが無効に…
係員に泣きつき、1か所だけ見せてもらった。
あー、腹立つ！

ラモーゼの墓。

イライラしながら見学したので記憶が曖昧に…
いっそ騙されていた方が気持ちよく見学できたかも。
帰り際までガイド料よこせと騒がれる始末だったし…

メディネト・ハブ。
ラムセス3世葬祭殿。
ラムセス3世が敬愛するラムセス2世のラメセウムを参考に建設した葬祭殿。
ハトシェプスト女王とトトメス3世が造った神殿も並んでいる。
写真は第1塔門。

ラムセス３世葬祭殿 建造物

敵を討つラムセス3世。

第1中庭。
左側には円柱があり、右側にはオシリス柱が並ぶ。
左右対称が基本の古代エジプトにあって、この並びは珍しいらしい。

オシリス柱。
残念ながら破損が激しい。

第2中庭にある列柱室。
綺麗にレリーフが残っていて保存状態がとてもいい。

至聖所。
柱は根元部分しか残っていない。

根元だけだが、それぞれしっかりとレリーフが残っている。
この太い柱がこれだけ立っていたら、さぞかし迫力があったんだろうなぁ。

天井も綺麗に装飾。
天井は空をイメージして青色に装飾。
屋外でこれだけ色彩が残っているなんてすごい。

最後の目的地・メムノンの巨像。
元々は背後にアメンホテブ3世の葬祭殿があったらしいが、石材として使われ完全になくなってしまったため巨像だけが残っている。

メムノンの巨像 建造物

近づくとかなりの迫力。
右の像が地震でひび割れ、明け方に音を発するようにたったため、ギリシャ神話の曙の女神の息子・メムノンの名前がついた。

ホテルに戻り、昼食。
フェティールを注文。
中には野菜やチーズが入っていて美味しい。
ただ、何かかけたい。

Nefertiti Hotel Luxor ホテル

部屋に入るとアヒルがお出迎え。

夜のルクソール神殿を見学に出発。
どこで見てもナイル川の夕日は綺麗。

アブーイル・ハッガーグ・モスク。
モスク前は市民の憩いの場になっている。

ライトアップされる時間を狙ってルクソール神殿へ。

ルクソール神殿 城・宮殿

参道もライトアップ。
ルクソール神殿はカルナック神殿の副殿で、この参道はカルナック神殿まで繋がっている。

第1塔門。
ラムセス2世がどっしりと構える。
様々なファラオが建設に絡んでいるが、現存する大部分はアメンヘテプ3世とラムセス2世が建設した。

ラムセス2世が建立したこのオペリスクは左右に対に立っていたが、エジプト遠征の際にナポレオンがパリに持ち帰った。

こいつだ！
今はパリのコンコルド広場にある。
3年前に見学してた。
https://4travel.jp/travelogue/11252889

ツタンカーメンとアンケセナーメン王妃の座像。
アメンヘテプ3世の息子・アクエンアテンがテーベから遷都し、荒れ果てた神殿をツタンカーメンが修復した。
ちなみにアメンヘテプ3世もアクエンアテンもネフェルティティと結婚している。
現代の感覚では考えられない関係…

大列柱廊。
あのクレオパトラとカエサルもナイル川の船旅で立ち寄ったとか。
ラムセス2世、ツタンカーメン、クレオパトラ、カエサル、ナポレオン…
出てくる名前も凄いが、同じ景色を見ていると思うと感慨深い。

アメンヘテプ3世の中庭。
64本のパピルス柱が並ぶ。
いい感じのライトアップ。

再び大列柱廊。
雰囲気もあってか、ここを歩くと3000年前にタイムスリップした気分になる。

ここでも係員に呼び止められる。
良い景色を紹介してやると。
大列柱の隙間からアブーイル・ハッガーグ・モスクを望める。
チップを払うのが面倒なので、代わりにボールペンを渡す。
質がいいのか、日本のボールペンはエジプトで大人気。
100均でまとめ買いしてきたかいがあった！

スークでTシャツとスカーフを買ってホテルへ。
強引な店員と軽い口論に。
それにしても50USドルが2USまで下がるスカーフって一体…。
おそらく2USドルでもぼられてるんだろうけど。
お互い興奮しながら、なぜだったかハンカチとのど飴を物々交換して引き払う。

ルクソール スーク 市場

1月1日元旦。
初日の出は熱気球フライトから。
チェックイン時にホテルで予約。
90USドル。
早朝フライトは高めの設定だが、バガンに比べたはるかに安い。
ホテルに迎えに来てもらい、ボートでナイル川西岸へ渡る。

日の出前に次々と熱気球が上がっていく。

いよいよ大空へ！

2020年初日の出！

ナイル川西岸・死者の街を空の散歩。
ハトシェプスト女王葬祭殿。
相変わらず絵になる。

ラメセウム。
ラムセス2世葬祭殿。

メディネト・ハブ。

労働者の墓。

どこまでも続く砂漠。

40分ほどでフライト終了。

ホテルに戻り朝食後、カルナック神殿へ。
やや距離があるが参道沿いを歩く。

参道は修復中だが雰囲気がいい。
が、わき道を覗くと生活感満載。

ロバ。
どこかインドを思い出す風景。

エジプトの子は愛想がいい。
色んな子が話しかけてくれる。
中にはハンドマイクを持ってインタビュー形式の子も…
スイッチも入ってて、恥ずかしさのあまり小走りで立ち去る。

カルナック神殿。
カルナック神殿は複数の神殿の複合体。
一般に見学ができるのはアメン大神殿。
もともと地方神だったアメン神を祭る神殿だったが、テーベが首都になり、アメン神は太陽神ラーと合体。
これにより国家最高神となり、神殿も増築されてエジプト最大級に。

神様の合体ってどういうこと？
ドラゴンボールでいうところのフュージョン？

カルナック神殿 城・宮殿

スフィンクス参道を通って第1塔門へ。
ギザのスフィンクスと違い、頭は羊。
羊はアムン神の聖獣。

第1塔門。
左右のバランスが違うので破壊しているのかと思ったら未完成だったらしい。

カルナック神殿のハイライト・大列柱室。
134本のパピルス柱が並び立つ。
中央通路沿いのパピルス柱は上部が開花している。

そしてその他のパピルス柱の上部はつぼみの状態になっている。

列柱室を通って3000年前にタイムスリップした気分に浸る。

左はトトメス1世のオペリスク。

手前にある右のオペリスクはハトシェプスト女王がアメン神と父親・トトメス1世に捧げたエジプト最大のオペリスク。
もともとは2本で対になっていた。

対になっていたオペリスク。

トトメス3世祝祭殿にあるレリーフ。
外国の花鳥がモデル。
エジプトの領土を最大にしたトトメス3世ならでは。

昼間は開場していない音と光のショーの会場から撮影。
またまた係員の誘いにのってしまった。

聖なる池。

至聖所から大列柱室方向を眺める。
ごちゃごちゃしているように感じたが綺麗な一本道。

第7塔門。

第8塔門。

こっそり第8塔門に上らせてもらい、第7塔門を撮影。
絶景が見せてやるという誘惑に弱い…

中庭にあるツタンカーメンのスフィンクス。

カルナック神殿は数百年の歳月をかけ、多くのファラオが神殿を建立した。
旅行記を書いてても色んな名前が出てややこしいが、古代エジプトが総力をあげて造り上げている感じがする。

疲れたのでルクソール博物館まで馬車で移動。
20EP。
またもや乗車してから価格の再交渉が始まり、うんざりする。

再交渉は断り、辿り着いたルクソール博物館はお昼休み。
14時～17時は休館。
諦めてナイル川沿いを散歩。

遅めの昼食。
エジプトにしては珍しい欧風カレー。
黄色の具材はジャガイモかと思いきやパイナップル。
酢豚のパイナップルは嫌いだが美味しく食べれた。

夕方の便でルクソール空港からカイロへ。

ルクソール国際空港 (LXR) 空港

この旅行記へのコメント （1）

• ムーミンパパさん 2020/10/06 09:11:52

  ２０１９年冬季　エジプト旅行記

  素晴らしい旅行記拝見させて頂き感動しました。私はエジプトへはチャンスがなく行ったことがありません。
  エジプトといえばピラミトや、スフィンクスを思い出しますが、近代化されたビルや街並みなどもあり認識不足でした。エジプトを知るに大変勉強になる旅行記でした。有難う画材ました。
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ムーミンより