2019/12/28 - 2019/12/31
48位(同エリア95件中)
国電さん
■はじめに
二度目のインドである。インドと言えば観光客を狙った詐欺師などで有名であるが(エジプトと同様に)、それは地域次第でもある。前回はデリーで「やはり」という客引き等にたくさん遭遇したが、ムンバイやプネーではそういうのがなかった(いずれも予想通り)。
ということで、「ある程度インドにも慣れたから、今度こそバラナシなどの観光地に」になるかというと、逆であり、今回はもっと安全である南部地域ばかり(バンガロール、チェンナイ、ハイデラバード)に行くことにした(基本「ビビり」体質であるので)。観光客相手のしつこい客引きがいない=観光要素がない、ということであるが、それはどうでもいい。私の旅行は、鉄道に乗ってそれ関係の資料館などを見られれば充分であるから。
(註:バンガロールはベンガルールに改名されているが、駅名はまだバンガロールのままであるし、ワード変換もバンガロールが優先のようであるため、このままにしたい)
鉄道の切符は自前で手配しようとしたが、IRCTCやCleartripのウェブサイトがどうしてもつながらない(ページの肝心な部分が表示されない。ウィルスソフトか何かの影響であろうか)。インドにある旅行会社のサイトで調べたら大した手数料ではないので、まとめて手配してもらうことにした。先述した通りビビりなので、すべてファーストクラス寝台(もしくは1等座席)である。
【旅程】
初日:成田発の便で飛び立ち、ムンバイ到着(ムンバイ泊)。
2日目:朝に出発する列車(寝台)でバンガロールへ(車中泊)。
3日目:朝にバンガロール到着。市内観光(バンガロール泊)。
4日目(大晦日):朝に出発する列車(座席)でチェンナイへ(チェンナイ泊)。
5日目(元旦):チェンナイ市内観光(鉄道博物館含)。夕方に出発する列車(寝台)でハイデラバードへ(車中泊)。
6日目:朝にハイデラバード到着。市内観光(鉄道博物館含)(ハイデラバード泊)。
7日目:昼に出発する列車(寝台)でムンバイへ(車中泊)。
8日目:朝にムンバイ到着。近郊列車や全線開通したばかりのモノレールに乗車してから、空港へ(機内泊)。
9日目:朝に成田到着。
@CSTムンバイ駅にて
- 旅行の満足度
- 4.0
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-
■2019.12.28
11時15分の便で成田から発ち、18時半頃にムンバイへ。安全安心なプリペイドタクシー(エアコンなし)にしたが、マイナーなホテルにしてしまったためか、運転手たちがあーでもないこーでもないと侃々諤々で、なかなか出発しない。「CST駅のすぐ近く。その辺で降ろしてもらえれば後は自分で歩くから」と言って、出発してもらった。
渋滞もなく(約1時間で)、20時半頃にホテルに投宿。今日はもう夜遅いので、前回も行ったマクドナルドで適当に買い、ホテル近くのリカーショップでビールを買った。
「CST駅(世界遺産)の写真は明日の朝に」と思っていたが、ライトアップされていたので、今日の写真はこれにしたい。
@本格的鐡旅は明日から -
■2019.12.29
ファーストクラス寝台の寝台番号が判明するのは出発の3時間前であるため、まずは早朝にネットで確認。A1であったので、端っこの部屋の下段のようである。
余裕をもって7時頃にチェックアウトして、アンモニア臭の強い駅付近を歩いてCST駅へ。電光掲示を見るとバンガロール行は17番線のようである。ぱっと見、ホームは15番線までしかないが、そこから先に曲がるとさらにあるようである。
@鐡旅開始の予感 -
出発までまだ1時間近くあるため、車内用の総菜パン(夜用)でも買おうと思って前回も利用した駅前地下街に行ってみたら、開店している店は皆無であった(これが中国なら、朝6時から朝食目当ての客相手に数多く開店しているだろう)。構内の端っこにパンなども売っているが、注文の仕方がよくわからない(最初にレジで注文してお金を払い、それぞれの店に行って品物をもらうような感じ)。仕方なく、駅構内で飲料だけ買い、後は車内で調達することにした。
奥まった17番線に向かうと、その手前に電光掲示があり、編成が示されていた。これがまた、事前にウェブサイトで調べたものと微妙に違う。まぁ、H(ファーストクラス寝台)は1両しかないから、それに乗ればいいだけである。
@親切ではあるが -
ホーム上には、各車両のクラス分けを示す電光掲示があり、私の場合はH1を探せばいいだけである。ということで、延々と歩き(スリーパークラス(エアコンなし3段寝台)が10両以上も続くため)、やっと「H1」を発見して車内に入ったが、これは明らかに1等である(通路側にも平行する寝台がある)。外に出てみると、なんと電光掲示がずれているのであった(唖然)。
@機関車はこんな感じ -
電光掲示の2両先に明らかな個室タイプを発見したので、これがH1のはずである(Hは1両しかないため、迷うことはない)。車内に入り、まずは今日の寝床を撮影である。
@広々 -
ベッドは幅広であり、通路側の壁との間には20センチくらいの幅の階段もある。このように余裕があるのは、インドが広軌(新幹線より広い)を採用しているからであろう。1番席は予想通り下段であったが、残念ながら進行方向とは逆向きであった。
車両の前では、見送りをしている人がいる。ホームは雑踏としているが(下半身がない人が物乞いをしていたりして、インド感満載である)、この車両の中と外だけは別世界のようであった。
8時11分に出発。ドアを開けっぱなし(これがデフォルト)の近郊列車などを追い抜いていく。
@前回乗りました(今回も後日乗る予定) -
さて、後はのんびりと景色を見るだけである。夕食の調達だけ失敗してしまったが、物売りや車内販売で何とかなるはずである。
ムンバイ市内の駅でたくさん乗車してきて、私のボックスも埋まった。停車時に不可解なのが、いったん停まって乗降扱いをして、しばらくしてから少しだけ動いてまた停まるのである(これが数駅続いた)。
10時を過ぎてしばらくすると、渓谷の区間となる。ムンバイからプネーまでは前回訪問時に乗車済みであるが、この区間があるので「またか」という感じにはならない。
@靄っていますが -
この区間にはトンネルがいくつもあるが、いずれも「岩盤を掘りっぱなし(セメントで固めていない)」のが面白い。
10時39分、ロナヴラに到着した。ここでも、先述した「2回停車」である。想像するに、20両を超える長編成であるため、まずは車両の前半部分をホームに停めて乗降扱いし、その後に少しだけ移動して後半部分の乗降扱いをするのではないだろうか。現に、2回目の停車では、私の車両はホームから少しはみ出たところで停まっている。
@2度目の停車 -
私は頼んでいないが、ランチを注文した人に対してのデリバリーが始まった。カレーとライス以外に副菜もいくつかあり、かなり豪華である。夜はあれにしようと思う。
渓谷区間も終わってしまったので(刺激も少なくなり)少しウトウトとしていると、11時42分にプネーに到着した(定刻より2分遅れ)。
同駅を出発すると、なかなかの速度で快走していった。インドらしくない奇麗な牧場などもあったが、それ以外はインドらしい寒村である。
特に見るべきものもなく、再度ウトウトとし始めると、信号待ちか何かで停車した。目の前に枕木(コンクリートだが)の工場のようなものがあったので、取り急ぎ撮影。
@たくさんあり -
その後も快走を続け、13時04分にドォウンドに到着した。ここでも例の2回停車があるのかな、と待機していたら、なんと今度はバックするパターンであった。
2回目の乗降扱い後もなかなか出発しないので、ホームに降りてぶらぶらと撮影タイムである。
@ドアは開きっぱなしなので、動き出してから乗っても間に合う -
定刻から13分遅れの13時18分に同駅を出発。
しばらく停車予定はないが、14時14分頃に小駅でスイッチバックをして側線に移動した。しばらくすると、行き違い列車がやって来た。単線ではよくあるパターンであるが、これが出来るということは、それなりに正確に運行されているということであろう(一方が遅れると待機している方も遅れてしまうので)。
@行き違い -
15時02分、クルドゥバディに到着した。遅れは4分に挽回しているが、元の時刻設定に余裕を持たせているようである。
さて、後は夕食でもつつきながら一献するだけであるが、17時を過ぎても夕食の注文取りが来ない。チャイの売り子などを何回か拒否していたが、まさかその中に夕食も紛れていたのであろうか。
17時43分にダダニに到着したが、遅れは30分に増えていた。ホーム上には、なぜかたくさんの豚(と子豚)が右往左往している。
@目の前にも来た -
同室の乗客がかばんを持って前方へ行き、水を持って戻ってきたので、前方車両で何か売っている可能性がある。なので私も行ってみたが、確かに荷物車にコックらしき服装の人もいたが、いかんせん車両入口付近が人で溢れていて、とても入ることができない。諦めて戻ろうとしたところ、その車両からパンと総菜らしきものを入れたお盆を頭上に乗せた人が出て来たので、取り急ぎそれを20ルピーで買ってみることにした。
さて、計画したカレーこそないが、一献の始まりである(常温ビールと焼酎、いくつかのツマミは持参している)。
@質素 -
他の旅行記(確か中国)でも書いたことがあるが、私が海外の鉄道に乗る大きな理由の一つに、「呑みながら寝台列車に揺られ、朝起きたら違う場所にいる」ことがまだできるからである(以前は日本でも何度となくやっており、おそらく最多は「あけぼの」であろう)。
ちまちまと呑んでいると、18時10分頃にやっと夕食の注文伺いがやって来た。ということで、ノンベジ・チキンで注文である。先ほど買った総菜パンは、シメではなくてアテに変更となった。
18時過ぎに日も暮れ、いつもならPCで写真整理となるが、今回は初めてWi-Fiをレンタルしているため、ネットサーフィンである。Wi-Fiはホテルで使用できれば充分なのであるが、上述した通りファーストクラス寝台の乗車場所が判明するのが出発の3時間前であるため、ネットがいつでも使えた方がいい。ということで、初のレンタルとなった次第である。
19時頃には酒も尽きたが、そろそろカレーがやってくる頃である。…と思って待ち続け、なんとカレーがやって来たのは20時25分であった(注文してから2時間15分後。まさにインド時間)。しかも、ランチのような豪華なボックスではなく、ライスのみ+別袋のカレーだけである。
@質素その2 -
味は良かったが、呑み終えてから1時間半も経ってしまっては酔いも覚め気味である。ということで、今回の旅では残り2回寝台に乗る予定であるが、食材は全部持ち込みにしようと決心したのであった。
すぐにカレーを平らげて20時40分には寝付いたが、21時半頃に車掌に叩き起こされ、なんと「上段に移れ」という。おそらく、2名組の客が追加となり、「2名とも上段」にしたくないのであろうが、こちらとしては大迷惑である。同室の女性も「He is a foreigner」とかばっていたが、「いいよいいよ」と愛想良く変わってあげた。
■2019.12.30
目を覚ますと、4時頃であった。グーグルマップによれば、ダルマバラムにいるようである(こういうのがすぐにわかるのもWi-Fi効果か)。
ウェットティッシュで顔を拭いたり、スマホチェックをしたりしていると、4時40分に駅に停まったのでホームに降りてみた。駅名標がないのでどこなのか不明である(後になって思えば、スマホでチェックすればいいだけのことであった)。
@誰もいない -
まだ真っ暗であるため、寝台上段でこの旅行記を書いたりして時間を潰す。6時過ぎから薄明るくなってきたが、下段は占領されており、中国やロシアの寝台車のような「通路の座席」もないため、デッキへ行くことにした。こちらの方がドアが開くため、写真撮影には最適である(自己責任で。ポイントなどで横に振られるので、要注意である)。
高地であるためか肌寒く、長袖が必要である。沿線には、工場が多く目立っている。
@ここは製鉄関係 -
6時48分、ガウリビダナールに到着した。定刻より30分遅れであるが、これはある程度挽回できるはずである(詳細は後程)。
朝食売りでもやってくれば記念に買ってみようと思うが、やってくるのはチャイ売りだけである(これが中国なら、6時台からあれこれ売りに来るのであろうが)。昨日の朝もそうであったが、どうやらインドでは朝の活動は活発ではないようである)。
日の出。今日も天気は大丈夫そうである。
@インド南部の朝 -
とある駅のホームで、サルを発見。昨日もプネー前の峠区間で何匹か見ていたが、こんな平原(民家も多い)にもいるようである。イェランカを過ぎると近郊列車とすれ違うようになり、バンガロールも近づいてきた感がする。
チャイ売りが通りかかったので、せっかくなので買ってみることにした。インドのチャイは甘いのが難点であるが、毎朝のコーヒーの代替である。
なおこのチャイ売りは、5時半くらいに停車した駅でデッキにいた私に向かって「ドアのカギを開けて」と訴えて乗り込んできた人である。ただの売り子かと思っていたが、制服を着ており、コップもインド国鉄仕様である。
@温かさが身に染みる(10ルピー) -
バンガロールは「高地にある先進IT産業都市」のようなイメージであるが、インドであるがゆえに、スラムや物乞いとは縁が切れない。沿線には崩れそうな家や、家にすらなっていないテント村なども点在している。カースト制度の払拭もなかなかできないようであるから、あそこで生まれたらあそこから抜け出せないのだろうな、と思うと複雑である。
@これでもまだ奇麗な方 -
各駅を定刻から約30分遅れで出発。ターミナル駅に近づいているため徐行を繰り返して、9時02分に終着であるバンガロール・シティに到着した。駅のホームには赤い服を着た人がたくさんいるが、これは昔の日本で言うところの「赤帽」(有料で荷物を運ぶ人)であろう。お客を拾おうと狙っているが、インドネシアのような「必死さ」は感じられなかった(平和な感じ)。
@到着直前 -
さて、到着時間であるが、定刻から12分遅れである。なぜ挽回できると予想したかというと、前の停車駅であるバンガロール・CANTと終着駅であるバンガロール・シティの間は4キロしかないのに、設定時刻が40分もあるのである。ターミナル駅付近は混雑するので徐行することはよくあるが、それにしても1キロ10分は「徒歩並み」である。ということで、予想通り20分弱挽回したのであった。
さて、今日は散策するだけである。駅を降りても「タクシー(リキシャ)?」攻撃がないのが嬉しい。まずは駅前ベンチに座り、どこをどう歩くかの再確認である。
@駅舎 -
まずは地下鉄乗車である(近郊列車乗車も考えたが、特に行きたい目的地もない)。巨大なバスターミナルを抜け、マジェスティック駅へ。入口で荷物検査があるのは普通であるが、私が持っていたカメラにやたら神経を尖らせており、カメラだけ再検査→台帳に名前や電話番号や署名を記入、とやたら大げさである。これは、写真撮影はこっそりやる必要がありそうである。
窓口でトリニティまでのトークンを購入(20ルピー)。改札を過ぎてからそれを撮影。
@こんな感じ(よくあるパターン) -
ホームに降りると、なんとほぼ5メートルおきに係員がいるではないか。しかも制服を見たら、これは駅員ではなくて警察のようである。ということで、撮影はやめることにした。
地下鉄は3分も待たずにやってきた。もう9時半を過ぎているが、なかなかの混雑具合である。駅に停まるごとに乗客は減り、私も予定通りにトリニティで下車した。
@下車時に側面を撮影 -
それにしても、「外国人がいない」のである。たいていは観光客(西洋人や東洋人)がいるが、この都市にはほとんど(まったくと言っていいくらい)いないのである。
その後は街中をぶらぶら歩き、まずは最初の目的地である産業技術博物館へ。出発前にバンガロールに鉄道関係の資料館系がないか調べたが、残念ながらなかった。この博物館には蒸気機関に関連する展示もあるらしいが、蒸気機関の応用といえばSLである。もしかして…と思って行ってみたのだが、敷地に入ってまず発見したのがSLであった。入場料を払う前から、作戦成功である。
@産業技術ですから -
もう中に入る必要もないが、どうせ暇であるし、たったの75ルピーなので中に入ってみた。鉄道関係の資料はなかったが、基礎技術から宇宙工学までの展示があり、また実体験できる機器類も多く、子供向けには最適であろうと思われる施設であった。
街中に外国人がいないことは上述したが、施設内で中学生くらいの子から「いっしょに写真撮ってくれ」と言われた(初体験)。彼にしてみれば、珍しいものを見つけた感じ(レアなポケモンでも見つけたようなもの)であろうか。
その後は、巨大な政府機関のビルを見に行ったり、延々歩いてマーケットに行ったりした。市場といえば普通は日用品や食べ物だけであるが、建物の一部ではやたら花が目立っていた。後で調べてみると、バンガロールは花で有名なようであった。
@知りませんでした -
その後もひたすら歩き、14時過ぎにホテル(チェーン系列の高層ビルだが、たったの5,000円強程度)に投宿。夜行列車明けのため、まずはシャワーを浴び、その後はまた数キロ歩いてモールへ行き、総菜などを買ってリカーショップでビールを買って、そしていつものパターンへ。
■2019.12.31
今日乗車する列車は、今回の旅で唯一座席の(寝台ではない)長距離列車であり、また唯一「始発からの乗車」ではないものである。よってあまり早く駅に行っても仕様がないが、余裕をもって駅に向かった。
駅構内は、インドらしい絵画もあって雰囲気満載である。
@インド的 -
電光掲示板には行先一覧が表示されているが、もちろん全く読めない(ただし、時折英語になるので安心である。仮に英語がなくても、列車番号で判読できるが)。各列車の後にAもしくはDが表示されているが、これの意味は不明である。AがAvailableなら、反対語はNot availableであるが、そうではなさそうである。DがDelayという可能性もあるが、その場合の反対語はOn timeであるから、これも違う。
@結局わからず(後日判明) -
とにかく、私が乗る列車は6番線であるのは明白である。
まだまだ時間があるため、駅舎の外に出て「外国人探し」をしてみたが、やはり欧米人や東洋人は皆無であった。
特にすることもないのでホームに向かおうと思ったところ、駅前にSLが展示されているのに気付いた。インドにありがちな展示方法であるが、うっかり見落とすところであった。
@危ない危ない -
跨線橋を渡り、6番線へ向かう。なぜかこのホームにだけさらに駅舎のような建物があり、小さいギャラリーなども併設されていてお洒落な感じであった。
私が乗るCCクラス(エアコン1等座席)は編成前方にあるため、ひたすら歩いて向かった。犬がわんわん吠え、カラスがカーカー鳴くのでそちらを見ると、なんとサルである(しかも何匹も)。こんな街中にまでいるとは。
@サル -
向かい側ホームの木にいたサルを撮影してふと振り向くと、すぐ上の天井をサルが歩いて行った。どうやら日常茶飯事のようである。
7時50分頃、マイソール始発の列車が入線してきた。今日はこれに6時間半揺られる予定である。
CC2(CCクラスの2両目)に乗り込む。今日の「インドあるある」(日本ではありえない雑駁さ)は、「予約票にはWS(窓側席)と書いているのに、実際は通路側」である。
@おいおい -
仕方ないので、通路側の席に座った。良く言えば両側を見渡せるし、それに今日は曇っていて素晴らしい写真は撮れそうにないので、諦めるとしよう。
定刻から8分遅れの8時08分に出発。すぐに到着した次のバンガロール・CANTでほぼほぼ満席となった。私の隣り(真ん中席)には若い女性(大学新入生くらい)が座ったが、ヨネックスのラケットなど持っているし、1人でCCクラスに乗るくらいであるから、良いところのお嬢様なのであろう。
車内では、様々な種類の売り子が行き来している。チャイなどは一目瞭然であるが、「ポンガルラー、ポンガルリー」が多いのが気になる。いつもならホテルに着いてから調べるが、今回はWi-Fi持参である。さっそく調べると、ポンガルとは南インドのミルク粥であるとの由。なお、ラーとリーについては不明。ロシア語のように名詞が変化するのか、それとも単なる調子付けか。
@売り子の籠(背後の女性がモデルのようで気になる) -
CCクラスは完全予約制であるが、駅に停まるごとに乗客があっちへこっちへと移動している。どうやら「適当に座って(窓側が人気)、本来の乗客が来たら移動する」ことを繰り返しているようである。
8時44分に到着したホワイトフィールドで、完全に満席となった。デッキの向こうには隣りの車両(エアコンなしセカンドクラス)が見えるが、通路までぎっしりのようである。対してこちらの車両内では、裕福そうな家の子供が未開封の人生ゲームを取り出して眺めたりしており、格差社会を感じさせている。
9時15分を過ぎた頃、いかつい巨大な岩ばかりの山が見えてきた。これは写真に撮りたいが、今日はデッキまで人で埋まっているから仕様がない。
9時21分、バンガラペットに到着した。
@今日撮れる写真はこの程度 -
走行中に頻繁に列車と行き違うが、これはつまり「複線である」ということである。よって、遅れの心配は少なくなる(交換待ちをする必要がないので)。
10時30分、ジョラルペッタイを定刻に出発した。同駅出発後は少し陽も出て来たこともあり、窓のシェードが閉められてしまった。しかし、この車両のシェードは半分までしか降りないため、景色はなんとか見ることができる。
@降ろされる前に撮影 -
さて、残す車内での見所となれば昼食くらいであろうか。切符を手配してもらった旅行社から、この列車だけ食事が付いていると連絡をもらっている。しかし、たった600ルピー程度の切符で、食事が付いているかどうかは疑問である(乗車時間の差はあれ、初日の寝台は3,500ルピー以上もして何もなしである)。様子を伺っていると、お昼時に箱でビリヤニが運ばれてきたが、やはり有料であった(ほしい人は支払い、いらない人は首を振って断っていた)。せいぜい120~140ルピーなので記念に買ってもいいのだが、今朝はホテルの無料朝食も頂いているので、正直腹は減っていない(私の普段は、朝も昼も食事はスキップである)。ということで、今日の昼は、昨日の夕食のケンタッキーに付いてきた小さなケーキ、である。
@こんなもの -
9時~10時頃に現れた岩山を撮れなかったのは残念であるが、それ以降はごく平凡な平原の連続である。もし、ムンバイ~プネー間のような渓谷があったとしたら通路座席を恨むところであるが、そこまでの景色はなかったので逆に(?)安心である。
チェンナイが近づくと下車する客もいて車内も空いてきたので、デッキへ行って開きっぱなしのドアから外を眺めた。
@これといって何もないですが -
さらにチェンナイが近づくと家やビルが多くなり、途中は25分くらいの遅れもあったが、終着のチェンナイ・セントラルには定刻から13分遅れの14時43分に到着した。この「遅れ挽回」のトリックは昨日と同じであり、前の駅との距離が6キロしかないのに30分も時間を取っているからである。
降りるとすぐに係員がやってきて、CCクラスの窓を拭き始めた。至れり尽くせりである(なおCCクラス以外の車両は、空調がないため窓ガラスがすべて上げられている(鉄格子のみ)である)。
@お疲れさまでした(機関車側面) -
それにしても、人が多くて雑踏としている構内である。明日またここから夜行列車に乗るので、探索は明日にしたい。
ホテルのあるエグモア駅付近まで30分ほど歩いて、投宿。
さて、今日ももちろんビールを確保せねばならないが、チェンナイのあるタミルナドゥ州は「準禁酒州」であり、昨日までとはハードルが少し違う。ただし、TASMACという州公認の店に行けば購入可能である。
グーグルマップ頼りに探し、1件目は開いていなかったが、2件目でやっと発見した。駅から片道30分、ビルの地下の片隅にあり、意図的に探さないと見つけられない構造になっている。缶ビール大を3本、510ルピーで購入(昨日は360ルピーであったが、銘柄が違うため単純比較はできない。しかし、準禁酒州であるため高い可能性は若干あるだろう)。
その後はホテル近くの店で揚げ物をあれこれ買い、自室で一献。
@ここから選びました
*旅程後半は以下で。
https://4travel.jp/travelogue/11584494
*旅行記および私の詳細については以下で。
「鐡旅」http://www2u.biglobe.ne.jp/~kokuden/tetu.htm
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