2019/11/25 - 2019/11/27
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chonchanさん
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平成中村座 小倉城公演の千秋楽に行ってきました。
前日からお休みを頂けたので、先週行けなかった小倉城周辺の観光もできました。
宿泊は迷いましたが、別のところに泊まってみたくなり「アートホテル小倉ニュータガワ」さんに2泊になりました。
但し帰りが早朝便のため1泊目は朝食とウェルカムデザート付きのプラン、最終日は素泊まりのプランで予約しました。
行きは今回もANAの特典航空券ですが、帰りは朝一の便でないと間に合わないためスターフライヤーで別手配になりました。
この便は共同運航便ではないので特典航空券では予約できません。
早起きが平気な私でも5:30発のフライトは少し大変でした。
表紙は地元のデパート井筒屋さんにあった中村座の広告です。
11/25(月) SFJ 077便 羽田11:15-北九州13:05
アートホテル小倉ニュータガワ泊
じゃらん 6,030円 (7,530円-特別クーポン500-ポイント-1,000)
11/26(火) 平成中村座 小倉城公演 11:00開演 14:40終演
15:45開演 19:40終演
アートホテル小倉ニュータガワ泊
アゴタ 4,355円
11/27(水) SFJ 070便 北九州05:30-羽田07:00
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- スターフライヤー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今日は舞台を観ないので、ゆっくりめの出発時間を選びました。
羽田空港で時間が余ったので保安検査場を出たところにある「パワーラウンジ」に入りました。 -
飛行機を眺めながらジュースを頂きました。
出発ゲートが1番端なので、早めにラウンジを出ないといけないのが少し残念ですね。 -
北九州空港からリムジンで小倉駅まで出て、モノレールで旦過(たんが)駅へ。
徒歩1分で今日の宿泊先「アートホテル小倉ニュータガワ」さんに到着です。 -
歴史のあるホテルで、最近リブランドしたばかりだそうです。
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エントランスはガラスで回転扉かと思いきや自動ドアでした。
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中に入ると広い空間があり、絵画が飾られていました。
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入って右奥にはソファスペースもありました。
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お部屋のある7階のエレベーターホールです。
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「アートホテル」の名にふさわしくお部屋までの廊下にも沢山の絵が飾られていました。
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ちょっとした美術館のようですね。
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お部屋に入るとドアが3つありました。
左がバストイレ、右がクローゼット、正面がお部屋の入口です。 -
右側は奥が2面クローゼット、真ん中が冷蔵庫、一番手前が棚になっていました。
一瞬冷蔵庫はどこ?と思いましたが、右側の扉を開けて発見しました(笑) -
お部屋側から入口を見たところです。
大きな姿見がありました。 -
バスルームです。
シャワーカーテンではなくガラスの仕切りでした。
バスタブは大きめです。
シャワーの水圧が少し弱く、バズタブにためる方の蛇口からもチョロチョロとしか出なくて1日目は足までつかるところで断念しました。
翌日はダイヤル部分を回したら勢いよく出てきたので良かったです。 -
トイレはウオシュレットですが、ペーパーの位置が後ろ過ぎてちょっと使いにくいですね。
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アメニティは一般的なものに加え、使い切りタイプの女性用(DHC)の化粧水・乳液・クレンジングがありました。
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コップはガラスです。
やっぱりプラスチックよりガラスの方が使いやすいですね。 -
クローゼットの中です。
ハンガーは4本と少なめ。
バゲージラックもありました。 -
こちらがお部屋でスタンダードダブル(27平米)です。
女性好みの可愛らしい内装でした。
ただ入った瞬間「あれ?狭い!?」と感じました。
オークラ福岡のダブルルーム(22平米)より狭い気がしました。 -
お部屋にも絵がありますね。
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壁紙も落ち着いた色味です。
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デスクの上には鏡とライトがありました。
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チェストの中に寝間着(ワンピースタイプ)がありました。
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ベッドは180㎝幅で大きめなので寝心地は良かったです。
あとお部屋の出っ張りが多く、ソファに座るのにベッドの横をすり抜ける形になってしまい使い勝手はもう一つでした。
シックで落ち着いた雰囲気で好きなタイプのお部屋なのですが・・。 -
ちなみに冷蔵庫を開けるには右側にあるノブを回します。
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左側からは開けられないので注意が必要です。
ポットとコーヒーカップ、お茶と紅茶のティーバックがありました。
冷蔵庫は空です。
氷はフロントにお願いしないといけないので私は利用しませんでした。 -
ソファでにゃん太郎君がくつろいでいます。
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ベッドも寝心地良いにゃ。
一休みしたら小倉城周辺の観光に向かいます。 -
ホテルから小倉城周辺へは徒歩10分ほどです。
お城が見えてきました。 -
小倉城は桜も有名ですが紅葉とお城もなかなか良いですね。
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小倉城は天保時代に火事で焼失していて、現在の本丸は昭和34年に再建されたものです。
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今年の3月に天守閣内装をリニューアルしているようです。
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立派な虎の絵がありますね。
流鏑馬を疑似体験できるコーナーや時代物の衣装を着て記念撮影が出来たりと楽しい趣向が色々ありました。 -
小倉城は昭和34年に再建されたため、階段も緩やかでエレベーターもあります。
もちろん天守閣からは360度見渡せます。
平成中村座も見えますね。 -
少し拡大してみました。
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こちらは小屋の後側ですが昼・夜ともにこの場所が開くので、チケットがなくてもここから声援を送っている方が沢山いました。
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では次は庭園に行きましょう。
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お城から降りてくると「しろテラス」という場所がありました。
キティちゃんとコラボした看板です。 -
「とらっちゃ」というキャラクターです。可愛いですね。
「しろテラス」の中は観光案内のほかにゆっくり座って休めるラウンジがあります。 -
飲食コーナーには「辻利茶舗」があり、お抹茶と小倉城最中を頂きました。
小倉城の形の最中は「しろテラス」限定です。
疲れた時には濃いお抹茶と甘いものが嬉しいですね。 -
2分ほど歩いて庭園にやってきました。
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平成中務座の期間中はチケットの半券を見せると「小倉城」「小倉城庭園」「松本清張記念館」の入場が無料になります。
なので今回は無料で楽しむことができました。 -
それほど広くはありませんが、池があり紅葉がきれいでした。
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池には鯉も沢山いました。
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平日ということもあり、静かでのんびり散策が出来ました。
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鷺もいました。
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庭園からみた小倉城です。
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右の奥には近代的な建物が見えますね。
お城とその周辺だけが別世界のようでした。 -
庭園から5分ほど歩いて「松本清張記念館」にやってきました。
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「エドガー・アラン・ポーと松本清張」という企画展をやっていました。
中は松本清張さんの書斎が忠実に再現されていて、まるで図書館のような本の山にびっくりしました。 -
企画展で唯一写真撮影OKの場所がありました。
不思議な雰囲気ですね。
ミステリアスな世界観が面白かったです。
そしてお昼を食べていなかったので喫茶で食事をしようと思ったのですが、16時で終了ということで残念ながら利用できませんでした。
ドリンクの自販機がおいてあり、ラウンジとしての利用は可能でした。 -
17時少し前と中途半端な時間のため、食事場所を探して地元のデパート井筒屋にやってきました。
思いがけず平成中村座の紹介コーナーがありました。 -
過去のポスターもありました。
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勘三郎さん、橋之助(現・芝翫)さん、福助さん・・皆若いですねぇ。
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建設イメージ図もありました。
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外にものぼりがありました。
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商店街にものぼりが立ち並んでいて、気分が盛り上がりました。
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さて昼兼夜のお食事は迷った末にデパ地下のお寿司コーナーに入りました。
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当初は丼にしようかと思いましたが、せっかくなので美味しいものを食べたくて特撰にぎり(2,400円)を注文しました。
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お吸い物もついてきます。
素材も良くとても美味しかったのですが、全部一緒に出てきたのが残念。
時間が早いためか他にお客様もいなかったので、できれば1つずつ出してほしかったですね。
当初は少ないかなと思いましたが意外にお腹いっぱいになりました。 -
小倉城がライトアップされてとても綺麗だったのですが、人が多くてこんな写真になってしまいました。
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のんびり歩いてホテルに戻りました。
1日目は朝食とウェルカムデザート付きのプランでしたので、ラウンジ「アザリア」でチョコバナナケーキとコーヒーを頂きました。 -
ライトアップされた庭園を眺めながらゆっくり楽しめました。
ケーキも美味しかったです。
宿泊者は16時以降テイクアウトのケーキを安く買えるサービスがあります。
ディナービュッフェの割引もありました。 -
翌朝は庭園の見えるレストラン「All Day Dining Shizukuオールデイダイニング シズク) で頂きます。
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トレーはよくあるプラスチックではなく塗り物のお盆でした。
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サラダはレッドオニオンやキノコ類、海藻もありました。
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こちらはドレッシングです。
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パンは小さ目で色々ありました。
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トースターの横にはバターやジャムがありました。
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フレークもありました。
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目玉焼きとベーコン、ソーセージです。
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オムレツコーナーです。
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カレーとパスタ、スクランブルエッグです。
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グラタンもありました。
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和食のおかずも沢山あります。
九州といえば明太子ですね。 -
きんぴらごぼう、なすの揚げびたしです。
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ひじきや、なますもありました。
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さつま揚げもあります。
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湯豆腐です。
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お味噌汁は具が選べます。
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中華がゆとお味噌汁です。
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炊き立てご飯です。
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ジュースコーナーです。
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フルーツとヨーグルトです。
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デザートもありました。
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まずは定番の目の前で焼いてもらえるオムレツとパン・サラダです。
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パンのお替りとポテトとカフェオレです。
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パスタとカレーライスです。
ちなみにこちらは直径10センチほどの小皿です。 -
ご飯系のおかずが食べたかったのでご飯半分とお味噌汁を頂きました。
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フルーツとヨーグルト、デザートです。
甘いものは別腹ですが、さすがにゼリーしか食べられませんでした。
朝食は和食・洋食とも充実していて、お食事場所も広くて快適でした。
食べ過ぎてお腹いっぱいでしたので、明日の出発に備えて小倉駅まで歩いてみましたが片道10分ほどで丁度よい運動になりました。 -
腹ごなしに小倉駅からホテルに戻り、必要なものを持って平成中村座へやってきました。
ホテルから中村座までは5分ほどです。
中央は中村屋の家紋「角切銀杏(すみきりいちょう)、右が昼の部「神霊矢口渡(しんれい やぐちのわたし)」と「お祭り」「恋飛脚大和往来(こいのたより やまとおうらい)」の3演目、左が夜の部の通し狂言「小笠原騒動」の絵看板です。 -
「神霊矢口渡(しんれい やぐちのわたし)は強欲な渡し守・頓兵衛(弥十郎さん)と、父とは正反対の純粋無垢な田舎娘のお舟(七之助さん)が暮らす家に現れた義峯(橋之助さん)にお舟が一目惚れ。しかしお舟の父は義峯の兄・義興を殺した張本人。身分も違いさらに兄の仇の娘では到底想いはかないません。それでも義峯と恋人うてなを守るためお舟は身代わりになり、瀕死の重傷を負いながら「生け捕りの合図の太鼓」を打ち鳴らして二人を逃れさせます。
娘を殺してでも褒美のための手柄を上げようとする頓兵衛を射貫いたのは海から現れた義興の亡霊(橋之助さんの二役)でした。お舟はその様子を見届けて静かに死んでゆきます。
七之助さんのお舟は、美丈夫な義峯に一目惚れしてからの可愛らしさ、想いは叶わないと知りながら命をかけて義峯を守ろうとする田舎娘の純粋さが哀れですね。
弥十郎さんは珍しく悪役ですが、大柄で押し出しもありよく似合っていました。
橋之助さんは一目惚れされる美丈夫な武将にピッタリで、懸命に勤めているのが好印象ですね。今後の活躍を期待しています。
傾城うてなの鶴松さんは、橋之助さんと同世代で背格好も釣り合い美男美女カップルでした。こちらも楽しみな若手です。
2つめは「お祭り」です。
鳶の頭(勘九郎さん)が山王祭りの帰り道、ほろ酔い気分でいるところに若い衆(虎之介さん)や鳶連中に絡まれますが、軽くあしらいながら踊り、帰っていくという踊りです。
馴染みの女との惚気話や、血気盛んな若い衆をあしらって「おかめ」と「ひょっとこ」の面をつけて踊るなど華やかで見た目にも楽しい踊りです。
勘九郎さんの父・十八代目中村勘三郎さんと祖父・十七代目中村勘三郎さんが特に得意としていた踊りで、立っているだけでその雰囲気をまとわなくてはいけない難しい踊りです。
勘九郎さんも30代後半になり「男の色気」が出てきたこともあってこの「お祭り」も見ごたえのあるものになっていました。この場面で小屋の後ろが開き、背景に小倉城が見えます。観ているお客さんは勿論、外で待っている方々も歓声を上げていました。
若い衆は中村扇雀さんの長男・虎之介さん。21歳の若者は勘九郎さん・七之助さんに憧れて「あんな風になりたい」と努力している様子が感じられて嬉しかったです。
昼の部最後は「恋飛脚大和往来(こいのたより やまとおうらい)封印切」です。
近松門左衛門の「冥途の飛脚」が原作で、亀屋忠兵衛(獅童さん)が恋人の遊女梅川(七之助さん)を身請けしようとしますが、金持ちの友人・八右衛門(勘九郎さん)が梅川を身請けすると言い出します。忠兵衛は見栄を張って八右衛門と言い合いになり、丁度持っていた公金の封印をはずみで切ってしまいます。(小判を包んでいる封印を切るだけで打首(死刑)になる大罪でした)忠兵衛に身請けされた梅川は喜びますが、実は公金だと知らされ死を覚悟します。相思相愛の二人が結ばれたと喜ぶ廓の人たちの中で二人の様子に疑念を持った女主人おえんだけが心配しながら見送り、忠兵衛と梅川は心中を決意して去っていきます。
内容からも分かるようにけっして喜劇ではありません。
にもかかわらず前回(17日)に観た時には忠兵衛と八右衛門のやり取りで爆笑が起き、さらに最後の花道での引っ込みでも笑いがおきてしまっていました。
獅童さんは懸命に演じていましたが、その必死さが仇になってしまったようです。
観客も新陳代謝が必要だということは私も常々感じていますし、歌舞伎を観たことがない方や若い世代の方にアピールしていくことは必要だと思いますが、初心者にもわかりやすいイヤホンガイド(700円)を借りたり、ストーリーがよくわかる筋書き(プログラム1500円)を開演前に読むことで内容が分からないという事もかなり解消できるはずです。
千秋楽は流石に歌舞伎好きの方が多いためか余計な笑いは殆どありませんでした。
上方のお芝居ながら主役の三人(獅童さん・七之助さん・勘九郎さん)が東京の出身ということで多少テンポが早すぎる気はしますが、喜劇ではなく悲劇なのは確かです。
正直言うと17日は勘違いした観客の爆笑が、懸命に演じている獅童さんと七之助さんに向けられるのが可哀そうでした。死を覚悟して花道を去っていく二人に、どうして笑いが起きるのでしょうか。
歌舞伎独特のややオーバーリアクションともいえる動きが、初めてみる方には滑稽に見えてしまったのかもしれませんが本当に残念です。
獅童さんの忠兵衛は色男ですし、七之助さんと並んだ感じもお似合いでした。
養子とはいえ若旦那なので、もう少しはんなり(おっとり)した感じが出るとさらに良いかなと思います。
梅川の七之助さんは登場しただけで観客がため息をつく美しさ。
おえんの心遣いで忠兵衛と密会してイチャイチャするところは唯一ほっこりする場面ですが、気心の知れた獅童さんとは演りやすかったのかもしれませんね。
八右衛門の勘九郎さんは前回に続き憎まれ役です。
まだちょっと慣れない感はありますが、悪役を含め色んな役に貪欲の取り組むのは
必ずプラスになると思います。
千秋楽は昼の部も気分よく小屋を出ることができました。 -
夜の部は通し狂言「小笠原騒動(おがさわらそうどう)」です。
ご当地の小笠原家で実際に起きたお家騒動がもとになっています。
小笠原家の執権 犬神兵部(いぬがみ ひょうぶ・勘九郎さん)は美貌のお大(おだい・七之助さん)を江戸で見初め、自分の子を宿しているお大を妹と偽って藩主小笠原豊前の守(おがさわら ぶぜんのかみ・亀蔵さん)の側室にし我が子を次の藩主にして小笠原家を乗っ取ろうと企んでいました。
豊前の守はお大の美貌に惑わされて寵愛し禁猟すべき日に狩猟をして白狐を射止めようとしますが一族で忠臣の小笠原隼人(獅童さん)に制止されます。
怒った豊前の守は隼人に閉門(門窓を閉じて謹慎すること)を命じます。
以降隼人の窮地には助けられた白狐が現れて助けます。また白狐は奴菊平(獅童さん・二役)となって見守ります。隼人の迎えの駕籠は実は狐たちが従者に化けていて狐の面をつけて踊ったりしながら花道を引っ込む趣向になっています。
閉門中の隼人が分家の小笠原遠江守に知らせようと思案するところへお早(虎之介さん)が訪ねてきます。お早は隼人への恩を返すため密書を預かりますが、途中言い寄る男から助けてくれた若者(勘九郎さん・二役)と連れ立って先を急ぎます。ここで中村座ならではの松席(座布団に座る席)の中をかき分けて進みます。通路ではない所を無理やり通る勘九郎さんと虎之介さんが楽しそうでした。
実はこの男は兵部の手先・岡田良助で密書を渡せと迫り、お早が断ると無残に殺してしまいます。兵部の部下に密書を手渡した良助は百両の金を受け取り、残していく家族の面倒を見るという言葉を信じて江戸へ逃げていきます。
良助の家では借金取りたちが押し掛けて女房おかの(七之助さん・二役)を責めますが、自分の櫛や着物まで差し出そうとする幼い娘お雪の健気さに打たれて借金を棒引きにしたうえで逆に自分たちの着物を与えて帰ります。
そこへ良助が久しぶりに我が家へ戻ると母お浦(歌女之丞さん)とおかの、娘お雪、そして生まれたばかりの良吉は貧困にあえぎ、さらにお早の亡霊に取りつかれて苦しんでいました。百両の金も良助が盗んだことにされていて、自分が騙されていたことに気づいた良助は兵部の悪事を暴くため、家族と縁を切ろうとしますが
娘のお雪は「母と祖母を許してほしい」と良助の刀で自害。やせ細って助かる見込みのない良吉も良助は泣く泣く手にかけます。おかのは去り状(三行半)を破り良助の妨げにならないよう、母お浦ともに陰腹をきって自害します。
家族すべてを失った良助は兵部邸に押し入り連判状を盗み出し、直訴しようとしますがお早の夫・小平次(橋之助さん)に見つかり妻の仇をとろうとする小平次に斬られてしまいます。良助は善心にかえったことを小平次に告げ、連判状と兵部の悪事を記した訴状を遠江守に渡してほしいと託して息絶えます。この場面では水車や本水を使った立ち回りで勘九郎さんと橋之助さんが大暴れします(水がかかるため3列目までのお客様にはビニールシートが配られます)
小平次は訴状と連判状を持って小笠原遠江守に直訴。当然咎められますが小姓で旧知の林数馬(鶴松さん)を介して遠江守へ渡そうとしたところへ銃声が響きます。しかし駕籠に乗っていたのは身替りで供侍に紛れていた本物の遠江守が現れます。
実は江戸を発つ前、夢に現れた白狐から隼人の閉門や兵部の悪事を知らされ警戒していたのです。そこへ白狐の導きにより隼人が現れ、兵部のお家乗っ取りの企みを知らせます。
一方遠江守の屋敷へお大がご機嫌伺いにやってきます。
小姓頭の林数馬や中川源之助(虎之介さん)がもてなしますが、お茶の給仕に現れたのは田舎娘お霜(中村蝶紫さん)とお玉(澤村國久さん)の二人。
田舎者丸出しの行儀の悪さで乱暴に渋茶をすすめられ激怒するお大の前に現れたのは隼人。悪事が露見したことを悟ったお大は不義(豊前の守を裏切っていたこと)を認め「冥途の旅でお腹の中のこの子と共に夫・兵部を待つ」と潔く自害します。
小笠原城内の奥庭で登城する兵部を捕手たちが囲みますが驚異的な強さで応戦します。ここでの立ち回りが凄まじく、まず竹で組んだ梯子を2階席に立てかけたところへ刀を口にくわえた兵部(勘九郎さん)が駆け上がって見得を切ります。
そしてそのまま今度は横にした別の梯子に移って真ん中に足をかけて座るとそのままの状態で観客の上を通って舞台へ上がります。
両側で支える捕手さんたちも大変ですが、不安定な姿勢のまま微動だにしない勘九郎さんの格好よさは抜群でした。最後は小屋の後ろが開き、小倉城をバックに地元の祇園小倉太鼓が鳴り響くなか遠江守や隼人、小平次などが勢ぞろいして幕となります(歌舞伎では悪役が主役の場合、最後は退治されずに終わります)
花道を使って祇園小倉太鼓が披露される場面もあり、小倉らしさを満喫できる舞台になっていました。
勘九郎さん演じる主役の兵部は完全な悪ですが二役目の良助は小金に目がくらみ権力に翻弄される庶民です。いつの世も弱い立場の人間はひどい目に合うのですね。
七之助さん演じるお大は美貌を武器に水茶屋女から領主の側室にまで昇りつめます。普通に考えると酷い女にも思えますが兵部に対しては一途で、最後も悪事が露見ると潔く自害する悲しい女性です。お家乗っ取りなど企まずに兵部の側室としてなら幸せに暮らせただろうにと思ってしまいました。一方おかのは典型的な良き妻・良き母です。七之助さんの持つ儚げな風情が薄幸のおかのに似合っていました。
獅童さんは領主を諫める家臣・隼人と命を助けた白狐が化けた奴・菊平の二役で、すっきりとした二枚目ぶりが似合っていました。来年の5月には赤坂アクトシアターで勘九郎さん・七之助さんとの共演が発表されていますので、どんなお役を見せてくれるのか楽しみです。
そして今回一番目を引いたのがお早を演じた虎之助さんです。
お早は30代半ばの設定なので実年齢(21歳)よりかなり年上のお役ですが、きちんと落ち着いた雰囲気があって流石は芝居巧者の扇雀さんの息子さんだと嬉しくなりました。
そして芝翫さんの長男橋之助さんも今回大活躍で、勘九郎さんとの水車小屋での大立ち回りが頼もしく今後がますます楽しみになりました。
そして何といっても地元の祇園小倉太鼓の皆さんが素敵でした。
花道でのお披露目もよかったですが、最後の大立ち回りでの太鼓の音が一層華やかに場面を盛り上げていました。 -
そして千秋楽ならではの横断幕も!
せっかくなので終演後に撮影させていただきました。
また先週は見れなかった花火も見ることができて良かったです。 -
意外なことに予定通り19時40分の終演でした。これなら福岡発の最終便に間に合ったなぁと思いながらホテルに戻りました。
朝食を食べ過ぎたため昼は食べなかったのですが、さすがに夜は必要だろうと中村座でお弁当を購入していました。
結局お腹が空かなかったのでホテルに戻ってから食べることにしました。 -
1,300円のお弁当ですが、とても美味しかったです。
明日は早朝(というか夜中?)に出発なので、早めに休みます。 -
飛行機の出発が5時半なので空港へのリムジンバスは小倉駅発が4時でした。
ホテルの近くに停留所もあるのですが、早朝のため満員だと困ると思い小倉駅まで歩きました。でも予想に反してバスはガラガラでした。
余裕をみて3時半にホテルを出たので外は真っ暗。
またゆっくり訪れたいです。 -
帰りの飛行機の中です。
北九州空港は早朝だと売店もラウンジも空いていないので不便ですね。
唯一空いているセブンイレブンは保安検査場の外なので、入ってしまうと飲み物の自販機しかありません。
空港のすぐ近くに東横インさんがあり徒歩でも行ける距離なのは魅力ですが、同じくらいの値段でアートホテルさんが出ていたので連泊にしました。
荷物の移動もなくてお部屋も快適でしたので、今回はこれで正解でしたが、朝一の便利用で1泊のみの場合は空港近くに宿泊した方が楽ですね。
ギリギリまで寝ていられますし早朝4時から朝食(パンとコーヒー)が食べられるようです。
飛行機は予定より10分ほど早く羽田空港に到着したので、そのまま会社へ出勤しました。
次はナウシカが楽しみです。
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小倉・北九州市中心部(福岡) の旅行記
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