2019　JR苗穂工場 一般公開

2019/09/07 - 2019/09/07

毎年行われているJR苗穂工場の一般公開ですが、今年は何とか都合がついたので、行ってきました。

エリア 札幌(北海道)

と言うわけで、本日は札幌駅の一つ隣、JR苗穂駅からスタートです。

クリスタルエクスプレスが入換信号機の手前で信号待ちで停まっています。

発車しました。

煙が上がっていますねぇ。一見電車に見えるけど気動車なんです。

田舎もんは電車が来たのに汽車が来たと言い
東京の人は汽車が来たのに電車が来たと言う。

ちょっと前まで、よく言われていました。
(※ 汽車 ＝ 気動車)

ちなみに中国は自動車が来たのに汽車が来たと言う

てか

苗穂駅で少し油を売ったけど、何とか行列の先頭の方に着く事ができました。

ここに来るのは40年ぶり。

09時30分00秒きっかりに入場開始。

鉄道少年団がお出迎え。

まずは工場内ツアーにエントリー。

とりあえず集合時刻の10:20まで、MAPを見ながらぶらぶらすることに。

苗穂工場の隣は苗穂運転所。昔は運転区と言われていました。

特高加圧中の標識。

北海道の電化区間は全て交流の2万ボルト。
あっ、青函トンネルは2万5千ボルトでしたね。

指差確認の標識

昔、ドリフのいかりや長介さんがお笑いネタで
「右よし！ 左よし！」ってやってたけど、笑い事ではなく、命を守るためにはとても大切な事なんです。

整理整頓

作業効率化には欠かせません。

制輪子(ブレーキシュー)の鋳型を作る機械。

はい、鋳型が出来上がりました。

微調整して後はほぼ全自動。

鋳型に溶けた鉄を流し込むと‥

制輪子(ブレーキシュー)のできあがり。

これで車輪を左右からガチッと挟めてブレーキをかけます。

だから、使い込むとこんなに薄くなっちゃう。

そうこうしている内に集合時刻となりました。

それでは、工場内ツアーへと参りましょう。

新しい車輪

やっぱり、新しい物は気持ちがいいね。

そしてそれが台車枠に組み込まれます。

これはDD51のエンジンのカットモデル。
ワシの背丈ほどの高さがあります。

水冷4サイクルV型12気筒ターボ付き
ターボの位置がよく分かります。
排気量は六万一千cc

ワシの愛車は659cc。百倍だ。

このエンジンを2基積んだDD51はSLのD51のディーゼル機関車版と言った感じかな？

こちらは、鉄ちゃんの間ではちょっと気になるキハ201系のエンジン。

気動車のエンジンはできるだけ平べったくして車両の床下に納めるため、歴代の特急型車両は12気筒の水平対向エンジンを採用しています。
それを通勤型の車両に2基も着けちゃって、当時の特急以上のパワーを持たせたもんだから、皆んなびっくりしちゃったんですね。
何故そうしたか？

それは足の速い電車と足が遅い気動車を連結して走行できる協調運転を実現するためだったんです。
つまり電車と気動車が互いに相手を引きずる事もなく、相手に引きずられる事もなく、ぴったりと息の合った足のもつれない二人三脚で走ることができる様にした訳です。
キハ201系通勤型気動車は、いい意味で羊の皮を被った狼なんですね。

その後このエンジンは新型特急のキハ261系にも採用されました。

そのエンジンの公開試験

滑らかに回ってますねぇ～

なんかエンジンが更に薄くなった様な気がします。

スーパーおおぞらのエンジン

さっきのキハ201系の1世代前のエンジン。
だから馬力もトルクも少し劣ります。

その、車検中のスーパーおおぞら、キハ283系。
振子機能を封印されてしまいました。

振子を活かした高速走行で、特にポイント通過時に体に伝わって来るガツンとした横Gは、線路とエンジンに相当な負担がありそうだなと感じてはいましたが‥

牙 (振子機能) を抜かれた261系

エンジンの性能は上がったけど、都市間の移動時間は一昔前の特急に戻っちゃいましたね。

レッドベア

ディーゼル発電機を積んで電気をおこし、それを使ってモーターで走る機関車。

だから電気機関車と思いきや、型名はDF200。
ディーゼル機関車なんだわ。

中間にV字型に置かれた放熱器。よく見ると感電注意の標識が‥

走行中にここを通るのはちょっと怖い。

さて、本日の目玉です。
昨日搬入されたばかりの新型車両。

本邦初公開。

その名もH100形気動車。

愛称はデクモ（DECMO：Diesel Electric Car with MOtors）

H100のHはHokkaidoのH。
レッドベアと同様、車両に積んだディーゼル発電機で電気をおこし、モーターで走る電気式気動車なのだ。
もうキハとは呼ばせない。

今後、老朽化したキハ40と順次置き換わる予定。

連結器

機関車用(左)に気動車用(右)

そして特急型車両用の３つのタイプがあるみたいです。

連結の実演

ガシャン

パチパチ～

冬支度も始まっていました。

この他にも色々見所がありましたが、途中をはしょってとりあえず工場内ツアーのご紹介は以上と言うことで、次の屋外展示へ移動します。

DMV：Dual Mode Vehicle

線路も道路も両方走ることができる車両です。

昨日、報道陣に公開されて、今日が初めて一般公開された車両。

その名も山明号

山紫水明（さんしすいめい）シリーズ2両のうちの1両です。

キハ40をイベント用列車に改造しました。

木目調の内装

テーブル付きのボックスシート

今後、地域活性化のために活用されていくようです。

色違いの紫水号と共に今月デビューします。

C62のディーゼル機関車による牽引走行が行われていました。

ホームに到着

「なえぼこうじょう」の駅名標もあります。

動輪が３つ

子供の頃の日立のCMでSLが使われていました。
立体交差の線路の上をSLたちが行き交い、最後に近づいて来る機関車の正面がズームアップされて日立の文字が浮き上がるという構成です。BGMは「ウルトラ警備隊」の曲にそっくりでした。

D51も展示されています。

鉄道省のプレートがつけられています。

仙石線を走っていたキハニ5000形気動車。

一見客車に見えるけど気動車なんです。足まわりは台車(ボギー車)じゃありませんね。

ミニSL

運転手さんの顔が煙でモウモウだ。

北海道鉄道技術館

ここは毎月第2・第4土曜日の13:30～16:00で見学することができます。

中へ入ります。

キハ82の運転台

なつかしい「おおぞら」のヘッドマーク。

アルファコンチネンタルエクスプレスの運転台

ジオラマも2つ

ブルートレインの形式称号。

ボディからそのまま切り取られたコレクション。

サボ

［増毛 ↔︎ 旭川］は多分、海水浴臨時列車の物だな。
と、思っていたのですがマプトさんのご指摘で旭川発の増毛行が下りのみ1wayで走っていた事がわかりました。
マプトさん教えていただきありがとうございました。

社員食堂をのぞいてみます。

３つのレーンに分かれています。カレー、ラーメンとそれら以外。

焼きそばにしました、￥350

中太麺で結構食べごたえがありました。

駅弁も販売されていました。

駅弁、しばらく食べてないな。駅弁を食べながらのんびり列車の旅というのもいいですね。旅をするならやっぱり知らない街がいいので、さしあたり津軽かな。

この旅行記へのコメント （11）

• ふわっくまさん 2019/09/12 08:11:59

  右よし！左よし！

  エフサさん、おはようございます。
  久しぶりに旅行記を拝見したら、鉄道のことだったので思わずコメントさせていただきました。
  ・・というのは昨日関西(=大阪)で、JR神戸線が遅れた上に私がいつも乗っている私鉄がストップしてしまい・・大変な目に遭ったからです。
  指差確認は大切で安全第一に運行されるのが、一番だと痛感しました。
  
  JR苗穂工場で新型車両DECMOはカッコよく、山明号はオシャレだなぁーと(月並みですが)とても興味深く拝見しました。
  　　　　　　　　　　　　　ふわっくま

  エフサさん からの返信 2019/09/12 21:44:07

  Re: 右よし！左よし！

  ふわっくまさん、こんばんは。
  コメントいただきありがとうございます。
  
  鉄道は人身事故とか踏切事故とか突然やって来ますからね。特に帰宅時なんかはとても困りますよね。
  こちらの千歳線は2日連続で鹿と衝突、飛行機に乗る外人さん達は結構大変だった様です。
  
  指先確認は、自分の身を守る事も目的の一つです。仕事に夢中になって、今自分のいる場所をわきまえず、一歩踏み出したがために命を落とす事があります。でも一度ヒヤリハットして死にそうにならないと、本当の意味での指先確認を意識する事は出来ないのかもしれません。
  
  DECMOや山明号は、また乗る機会があればご報告させていただきます。

• ゆのっち26さん 2019/09/10 22:09:18

  鉄道マニアには嬉しい場所！

  エフサさんへ
  
  JRは工場の一般公開もしてるんですね！知らなかったです。
  写真の一つ一つにエフサさんの丁寧な説明が書かれていて私も行った気持ちになって写真を拝見しました！きっと自分では見に行く事もない場所ですが勉強になりました(o^^o)
  
  ゆのっち26より

  エフサさん からの返信 2019/09/11 11:55:40

  Re: 鉄道マニアには嬉しい場所！

  ゆのっちさん、こんにちは。
  
  退屈な鉄ネタ旅行記にご訪問、コメントいただきありがとうございます。
  見学ツアーの時に鉄ちゃんの内の1人が、案内の方を質問ぜめにしていました。案内の方は辟易しそうになるところを、辛抱強く丁寧に一つ一つ説明されていましたね。ツアー全体としてはドッチラケでしたが‥
  
  JALやANAの整備場見学も楽しいのですが、抽選んだし、最近は親子限定が多いしで、しばらく行けてないです。

• ateruiさん 2019/09/09 23:50:24

  駅弁賛成！

  駅弁食べてない　同じく暫く
  津軽いいなぁ！
  一男が札幌近いうちに行くと張り切ってます
  aterui

  エフサさん からの返信 2019/09/10 12:33:14

  Re: 駅弁賛成！

  ご子息が札幌ですか！
  それは楽しみですね～
  
  オータムフェストが大通公園で9/29(日)まで開かれています。秋の味覚が勢ぞろいです。
  合わせてオクトーバーフェストも開かれています。セプテンバーなんですがね。(^_^;)
  

  ateruiさん からの返信 2019/09/13 22:05:11

  Re: 駅弁賛成！

  soの前に　
  モスクワに　一男行くそうで
  セプテンバー　折角教えてもらったのに
  ありがとうございました
  aterui

• 横浜臨海公園さん 2019/09/09 14:16:06

  ＪＲ北海道在来線は交流２００００ボルト

  エフサさま、こんにちは。
  
  旅行記を拝見させて頂きました。
  旅行記中、在来線は交流２２０００ボルトとなっておりましたが、此れは２００００ボルトが正当では無いでしょうか？
  
  
  
  横浜臨海公園

  エフサさん からの返信 2019/09/09 17:50:24

  Re: ＪＲ北海道在来線は交流２００００ボルト

  横浜臨海公園さん、こんばんは
  
  申し訳ございません。
  お詫びして20000vに訂正させていただきました。
  
  実際の架線電圧、22000vをそのまま書いてしまいました。

• マプトさん 2019/09/09 01:56:01

  苗穂工場

  おばんでした。いやいや、8日は、暑くて蒸して、大変でしたね。
  苗穂工場読みました。大学時代、鉄道の日か何かのイベントで行きました。
  で思い出したことが。旭川⇔増毛のサボですが、高校時代、夜に旭川発増毛行き何て列車があったし、20年位前は2時頃、旭川を出る増毛行きもあったなあと。羽幌線廃止後のことです。当時は、結構人が乗っていました。いつから留萌線は、ガラガラになったんでしょう。そんなことを考えながら読みｊました。

  エフサさん からの返信 2019/09/09 17:48:40

  Re: 苗穂工場

  マプトさん、お晩でした。
  
  1wayで旭川発増毛行きがあったんですね。
  特に4929Dの15:14旭川発の増毛行きは廃線まで走っていたのですね。ちょっと認識不足でした。
  上り下り2way1setしか頭にありませんでした。
  本文、追記させていただきました。