2019/05/18 - 2019/05/30
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JIC旅行センターさん
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第二次大戦中、ナチス・ドイツの迫害から逃れて来た多くのユダヤ難民に本国の指示に反して日本通過ビザを発給し、6000人以上の命を救った外交官・杉原千畝については、JICインフォメーション197号(2018年7月)で紹介しました。「命のビザ」と杉原千畝の功績を伝える杉原記念館(リトアニア・カウナス)の館長、シモナス・ドヴィダヴィシュゥスさんが5月18日から30日まで来日しました。JICは、昨年「悪魔の飽食」合唱団バルト三国公演ツアーでお世話になった縁で、シモナス館長の日本訪問と滞在日程アレンジに協力しました。
日本国内には、ユダヤ人難民たちが上陸した福井県敦賀港、杉原千畝の生まれ故郷・岐阜県八百津町、杉原が学んだ名古屋市の瑞陵高校、東京の早稲田大学などに資料館や顕彰碑があります。またつい最近東京・八重洲口にもセンポ・ミュージアムが開設されました。シモナス館長はそれらすべての関係施設を訪問し、また敦賀市長、八百津町長、愛知県知事、日本リトアニア友好協会(水野誠一会長)、日本リトアニア友好議員連盟(会長:中曽根弘文参議院議員)、元駐リトアニア大使白石和子氏ら多くの関係者と会って、今後の協力について懇談しました。
以下、今回シモナス館長とともに訪れた杉原千畝に関係する諸施設を紹介します。
■「人道の港 敦賀ムゼウム」(福井県敦賀市)
杉原千畝の発給した「命のビザ」を手にしてユダヤ人難民たちが1940年から41年にかけて上陸したのが福井県敦賀港。ムゼウムには、当時、欧亜国際連絡列車の窓口であった敦賀港の歴史や、杉原千畝の「命のビザ」、敦賀港に上陸したユダヤ人難民たちを市民がどのように受入れたかといった資料が展示されています。特に、当時を知る市民たちの証言を多数集め、着の身着のままの難民たちにリンゴを配ったり、銭湯を開放したりしたエピソードが展示されているのが心を打ちます。(なお、敦賀ムゼウムには、ロシア革命後シベリアに取り残されたポーランド孤児たち763人を1920年に日本赤十字の救援活動で敦賀に受入れた際の資料も展示されており、それらを合わせて「人道の港」という名称が冠されています)。
開館時間9:00?17:00/年末年始以外は無休/協力金100円
■「杉原千畝記念館」(岐阜県八百津町)
杉原千畝が生まれ育った八百津町に日本で最初に開設された杉原記念館です。ユダヤ人迫害の実態やホロコーストの歴史、外交官としての杉原千畝の仕事と「命のビザ」発給に至った経緯、その後のユダヤ難民たちの逃避ルート、敦賀上陸後の行方などが順を追って展示・説明されています。記念館は八百津の町を見はらす「人道の丘」展望台にあります。
開館時間9:30?17:00/月曜休館(月曜が休日の場合は翌日)/入館料300円
■「杉原千畝広場 センポ・スギハラ・メモリアル」(名古屋市瑞穂区、愛知県立瑞陵高校内)
杉原千畝は名古屋の古渡尋常小学校と第五中学校(現県立瑞陵高校)で約10年間学びました。杉原千畝広場は母校・瑞陵高校の正門西に設置されています。中央にユダヤ人家族にビザを手渡す杉原千畝のブロンズ像があり、その周囲に杉原の人間形成の時代、外交官としての任務、人道主義による決断、ビザ発給と難民たちの行路などが、セラミック・コピーで鮮明に展示されています。とくに、杉原が発給したビザの全リスト(外務省外交史料館提供)が展示されていることと、この広場が市民の誰もが自由に出入りできるオープン型の展示施設であることが大きな特徴です。
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■早稲田大学杉原千畝顕彰会とブリッジングプロジェクト
杉原千畝は1918年に早稲田大学高等師範部英語科に入学し、翌年外務省の官費留学生に採用されハルビンの日露協会学校に留学しました。杉原が在籍した早稲田大学にも大学OBや政財界有志によって顕彰会が作られ、2011年10月に杉原のレリーフ像をつけた顕彰碑が設置されました(記念碑は早稲田キャンパスの11号館と14号館の間にあります)。
早稲田大学には「千畝ブリッジングプロジェクト」という学生ボランティア団体があり、シンポジウムや写真展等を開催しているほか、毎年、学生たちがカウナスの杉原記念館を訪れ、館内の壁紙の張り替え、資料や書類の整理などの奉仕作業を行っています。
今回のシモナス館長の訪問に際しても、学生たちの代表との交歓会が行われました。
■「杉原千畝 センポ・ミュージアム」(東京都中央区八重洲)
杉原千畝の業績を伝える一般的な展示施設がこれまで東京にはなかったのですが、杉原の孫のまどかさんらが運営するNPO「杉原千畝命のビザ」によって、東京駅のすぐ近くに「センポ・ミュージアム」が本年3月20日に開設されました。同館には、杉原が発給したビザや杉原の晩年の手記など約70点が展示されています。
開館時間11:00~17:00/月・火曜休館(祝日は開館)/入館料500円
■「外務省・外交史料館」(東京都港区麻布台)
入館と資料の閲覧には手続きが必要ですが、外務省の記録を中心とした戦前・戦後の外交史料が収蔵されており、その中には杉原千畝がカウナス、プラハ、ケーニヒスベルグ、ブカレストなどで外交官として仕事をした時の記録や史料も含まれています。また、2000年に正式に名誉回復された際に設置された杉原千畝の顕彰プレートがあります。
開館時間10:00~17:00/土日祝日、年末年始は休館
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なお、JICと杉原千畝との関係は実は古く、JIC国際親善交流センターを設立した故上田卓三会長は、1999年から2000年にかけて「杉原千畝生誕100年記念事業」(実行委員長:明石康・元国連事務次長)を大規模に行いました。アメリカのユダヤ人団体ADL(Anti-Defamation League/反差別連盟)と協力し、国内各新聞社の協賛も得て日本各地の百貨店で1年間にわたり「杉原千畝展」を開催し、「訓令違反」を理由に「命のビザ」の事実とその功績を戦後50年以上にわたって黙殺していた日本外務省に対して「杉原千畝の名誉回復運動」を強力に展開したのです。
その結果として、2000年10月に日本外務省は公式に杉原千畝の名誉回復を行い、外交史料館に顕彰プレートを設置しました。
今回、シモナス館長の日本訪問をJICが全面的にバックアップして協力した背景には、故上田卓三会長のこのような活動と遺志があったことを申し添えておきます。
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