上野・亀戸・日本橋ぶらぶら散歩

2019/06/02 - 2019/06/18

　所用のため6月2日から18日まで、実に17日にも渡って家族で東京に滞在。例によって０歳の乳飲み子を連れで、自由になる時間はほとんどありませんでしたが、数時間ずつだけ街ぶらの時間をもらえました。ヨメさん、長男に感謝！

エリア 日本橋(東京)

• 旅行の満足度: 4.0
• 観光: 4.0
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 新幹線 JRローカル 私鉄

　某日、上野へ。公園口は朝の9時台から、修学旅行生たちで賑やかです。
　僕自身は、大学生時代に美術館めぐりをして以来、十数年ぶりの公園口。懐かしい。

上野駅 駅

　今回の目的地は、上野動物園です。９時半の開園前、平日だというのにこの行列。特段のイベントがあっているわけでもないのに、すごい…

東京都恩賜上野動物園 動物園・水族館

　パンダもその他の動物もすっ飛ばして、やってきましたモノレール乗り場。日本初のモノレールとして有名な上野動物園のモノレールは11月での休止が発表されており、そのまま廃止になるのではないかともっぱらのうわさです。

上野動物園モノレール 乗り物

　立派な駅、立派な車両。園内の交通機関ながら、国交省にも届け出された正式な公共交通機関の一種です。
　運賃150円。これでPasmoが使えれば、いよいよ公共交通感が増すのですが、さすがにそこまで対応はしてませんでした。

　駅舎に掲げられた、歴代のモノレール車両の写真。1981年生まれの僕だと、図鑑に載っていたのは30形という世代です。流線形の車体は、かっこいい未来の乗り物というイメージでした。

　しかし実際に乗ってみると、小さい！ 子ども用の乗り物の雰囲気満点で、38歳のおっちゃんが一人で乗っていることが、急に恥ずかしくなってきました。

　でも走り始めてみれば、ワイドな車窓にワクワク。

　たった300ｍの路線ながら、車窓を不忍池が飾り、いい気分。

　所要時間わずか1分30秒で、終点・西園駅に到着。
　改めて見上げてみれば、小さな車両には似つかわしくない、立派な軌道と車輪です。

　高架になっている西園駅も立派。

　平行する遊歩道からは、迫力ある走行シーンを眺められます。
　ただ遊歩道を歩いてもものの数分の距離で、実用的な乗り物ではないのは確か。モノレール自体珍しいものでもなくなったし、存続は厳しいのかもしれません。乗れておいてよかった。

　動物たちはサラリと流し見して(笑)、上野駅へ。寝台特急の廃止に続き、上野東京ラインの開業でいよいよ「始発駅」らしくなくなった駅だけど、今も旅気分が沸き立つ場所です。

　メトロ銀座線乗り場へ下ります。福岡市地下鉄に乗り慣れた福岡人にとっては、地下の浅さが快適です。

東京メトロ 銀座線 乗り物

　近年、銀座線の駅リニューアルが段階的に進んでいて、「東洋初の地下鉄」の歴史を尊重した重厚感のある内装に好感を持ってます。

　ホームに降りた瞬間、扉を閉めて発車していった電車は、わずか２編成しかない特別仕様車。開業当初の車両の内装を再現した、これまた歴史ある地下鉄路線にふさわしい電車で、乗ってみたかった！

　上野だけに、パンダの図柄もあしらわれてます。かわいい。
　昼11時には銀座に着き、短い趣味活動の時間は終了。午後からの「所用」に備えました。

　某日は、亀戸駅周辺をぶらぶら散歩。
　「亀戸餃子」でも有名な駅前の飲み屋街は、幅４ｍもない道路でした。夜には、すごい「ぎっしり感」になるんだろうな。

　右に折れれば、亀戸中央商店街。とにかく八百屋の数がすごい、そして買い物客の数もすごい！ 日本語以外の言語も聞こえてきて、いろんな人にとっての暮らしの味方になっているようです。

　東武亀戸線・亀戸水神駅。２両のワンマン電車がのんびり行き交う、大手私鉄のローカル線…というと、久留米人としては西鉄甘木線を連想してしまいます。しかしこちらは10分間隔で電車が行き交い、利便性は高そう。

亀戸水神駅 駅

　駅名にもなっている水神さまは、小さなものでした。このあたり、だいぶ海抜が低いらしく、水害に何度も見舞われたんだそうです。

亀戸水神宮 寺・神社・教会

　そして、水神さまと混同されがちという天神さまへ。境内がいい雰囲気。

亀戸天神社 寺・神社・教会

　スカイツリーを背景にしても、いい感じです。
　門前町には亀戸グルメが集結していて、宿舎で待つヨメさんへランチも買出しできました。

　この日は日曜日、駅前の明治通りは意外にも歩行者天国に。出店が出るわけでもなく、イベントがあるわけでもないただの歩行者天国が、田舎者にとっては新鮮でした。

　そして某日は、ヨメさんに勧められ日本橋へ。東京の著名な街って、行ったことないトコ多いんですよね。渋谷とか六本木とかも、ほぼ未知の世界です。
　なので日本橋が、東京駅から徒歩圏内という「感覚」もありませんでした。

東京駅 駅

　東京駅・八重洲口からぷらぷらスタート。
　ほお、これが日銀ですか！ 韓国銀行本店は何度も眺めているのに、日銀本店とまじまじと対面したのは初めてでした。いかんなあ、なんか…

日本銀行 名所・史跡

　初夏に輝く並木道を抜ければ…

　三越本店（右）と三井住友信託銀行（左）の裏手に出てきました。

三越日本橋本店 百貨店・デパート

　裏手なのにこの風格。

　三越の店内が撮影禁止だったのは残念ですが、とにかくため息の連続でした。荘厳な吹き抜け、重厚な階段、鎮座するパイプオルガン… 雰囲気に飲み込まれた僕は、しばし動けませんでした。
　台湾や香港の歴史的建築物の活用はすごいなあとか言ってましたが、ここを見ずしてそんな発言をしていたことが恥ずかしくなります(汗)。

　そして店員さんの多さと、お客さんの品格にもたじろぐばかり。一見カジュアルなおじさんも、よく見ればいい仕立ての服で、ガチカジュアルな僕は肩身が狭くなりました。デパ地下で昼飯を買って、そそくさと退散～　

　そして日本の道路の起点、日本橋へ。

日本橋 名所・史跡

　映えん(笑)。川を覆っていた高架道路を撤去した、韓国・ソウルの清渓川を思い出し、ここも撤去できればいいのにと思います。

　ただ一方、なりふり構わぬ開発を余儀なくされた、前五輪の記憶とも言える景観でもあります。同じ五輪前でも、今だったら許されないのでは？
　時代の記録としてあえてこのままというのも、意義があるのかもしれません。

　帰路は総武快速線に乗るため、新日本橋駅へ。

新日本橋駅 駅

　国鉄時代の質素な設計を今に残します。

　地上の華やかな雰囲気とのギャップが、これはこれで魅力的。

　もともと運転間隔が開く昼間の上、電車も遅れて15分待ち。それを「長い」と思うことに、短い東京暮らしながら、ちょっと都会の感覚に染まった気もしたのでした。