インドネシア・マレーシア出稼ぎ（王様）ホテル修行の旅：第３回（JALビジネス：ジャカルタ往路編）

2019/06/22 - 2019/06/22

“JALビジネスクラス、東南アジア往復６万円の衝撃”
私の著書『夢の国際線ファーストクラスの旅・ビジネスクラスの旅　何とかして格安でビジネスクラスに乗ろう！　欧米編第２弾』の終章で紹介した実践例である。

今回は「シンガポール発成田経由（日本滞在）ジャカルタ行き」チケットの後半部分を利用する。私は東南アジアに住んでいるかのように時々日本に帰ってくる。しばらく日本で滞在し再び東南アジアに帰る。ただし、これはチケット発券上のことで、実際には日本に普通に住んでいる。

今回のフライトも超裏技「アラスカマイル利用」でアジア内片道チケットとして発券している。必要マイルはビジネスクラスで25000マイル、搭乗する飛行機はＪＡＬビジネスである。

その調達費用は約６万円！これでJALビジネスに2回（シンガポール→成田、成田→ジャカルタ）乗れる。現在私が実行している最強の「安くて豪華に旅する方法」である。

私の新著出ました。
『英語は世界を開く！挫折の連続で分かった大人の英語学習法』
私のホームページに新著紹介・旅行記多数あり。
『第二の人生を豊かに』
http://www.e-funahashi.jp/

エリア ジャカルタ(インドネシア)

ヒルトン成田のシャトルバス（8:50発）に乗って成田空港第二ターミナルに行き、ビジネスクラスのカウンターでチェックインを済ます。そして、ラウンジに直行である。午前中のＪＡＬさくらラウンジは込み合っているので、私は迷わずアメリカン航空のラウンジ（写真）に行く。

アメリカン航空の「アドミラルズ・クラブ」（写真）は驚くほどすいていて快適に過ごせる。なぜ、多くの日本人乗客がこちらに来ないのか不思議でたまらない。

ＪＡＬとアメリカン航空はワンワールド傘下でお互いにラウンジが相互利用できる。しかも、成田の場合、両者の特別な提携？があるのか、朝食の食材がほぼ同じである。

よって、ファミリーレストランと化したＪＡＬさくらラウンジで朝食にするより、こちらで優雅なラウンジ朝食にした方がいい。

シンプルな内装のさくらラウンジに比べると、こちらはアメリカ人に日本を感じさせようという意図がうかがわれる。浮世絵の額縁が多数展示されており、日頃接する機会のない私にとっても興味深い。

シャワールームの廊下も日本を演出していてGoodである。

さて、「空港のビジネスラウンジで優雅な朝食を！」これが以前の私のパターンだった。しかし、ヒルトンのエリートメンバー（ゴールド以上）として朝食が無料で頂けるようになってからこのパターンが崩れた。

ヒルトンで豪華な朝食を食べ、空港ラウンジではコーヒータイムのみにする。甘いデザート類を口に入れ、カプチィーノを飲めば幸せ感が広がる。

海外旅行に出発ということで興奮しているが、ほっとひと息つける瞬間である。副交感神経が活性化し血管が拡張し心拍数が下がる。よって健康にいい。今回も私の愛読書『老いるほど血管が強くなる健康法』（南和友著）を持参した。

アメリカン航空の「アドミラルズ・クラブ」の新聞・雑誌コーナーには英字新聞がたくさんそろえてある。「the japan times」は何とか私でも読めそうであるが、この中に入っている「The New York Times」は非常に難しい。

経済や投資に特化した「ウオールストリート・ジャーナル」（写真）は（私にとって）背景知識があるので読みやすい。と言っても、興味のある記事を少し読む程度である。

ピンク色の紙面の「ファイナンシャル・タイム」もそろえてある。これらの英字新聞を気楽に読めたらいいな～、と思いつつコーヒータイムを終了する。

参考までに、以前、はじめてアメリカン航空の「アドミラルズ・クラブ」に潜入した時の旅行記をアップしておく。アメリカ系航空会社の朝食（写真）とは思えない料理の豊富さに驚き、徹底取材した。
https://4travel.jp/travelogue/11362250

11:05発ジャカルタ行きのJAL725便に搭乗する。ビジネスクラスの座席配置は横１列に「１－２－１」の４席のみ、座席は最新式のスカイスイートⅢ（SSⅢ）である。

窓側の１人席（写真）に座って、まずはフライトアテンダント（ＦＡ）にボトルの水を１本もらう。今日の担当ＦＡは無茶苦茶綺麗な人でビックリ！しかし、綺麗すぎて気楽に話しかけるチャンスがなかった。特に会話なし。

ここで少々、アラスカマイル利用のJALビジネスの裏話を…。ある時、成田のチェックインカウンターで「舟橋様はシンガポールにお住まいですか？」と聞かれた。チケットが「シンガポール発日本経由クアラルンプール行き」だったためである。

ちょっとだけ動揺したが、日本に住んでいますが、東南アジアに頻繁に出かけていますので、海外発券のチケットにしています。と答えた。

すると、日本への帰国便のチケットはお持ちですか？と聞いてきた。そこで次回の「クアラルンプール発日本経由バンコク行き」の東南アジアリターンチケットを提示した。

アラスカマイル利用なので予約番号がアラスカ航空と日本航空の２つある。しかし、どうやらこの予約番号は海外発券組には役に立たないようで、13桁のＥチケット番号（航空券番号）を示すと何も問題なく発券できた。

さて、ビジネスクラス楽しみの１つは食事である。大きな冊子の食事・飲み物メニューを開いてみる。この中に写真付きの料理が乗っているのでイメージがわく。左側が本日の和食、右側が洋食である。

皆様の気分を盛り上げるために、メニューの写真をアップで…
和食（写真）は東京芝大門「くろぎ」黒木純シェフ監修により献立という。と言われてもグルメでない私は全く黒木さんを知らない。

洋食は東京西麻布「レフェルヴェソンス」生江史伸シェフ監修による献立という。洋食のメインは肉か魚の選択で写真は「和牛サーロインステーキ」である。

メイン料理の「魚介類のアメリケーヌソース　サワークリーム添え」も美味しそうである。気分が盛り上がっているので両方とも欲しいところであるが…。

ここで、もう１つアラスカマイル利用ＪＡＬ便の裏話を…
アラスカ航空のサイトでＪＡＬビジネスを予約すると、アラスカ航空同様ＪＡＬの予約番号も出てくる。

折角のビジネスクラスだ。是非とも窓側の１人席を確保したい。しかし、アラスカ航空のマイレージで予約したので、座席は未定である。そこでＪＡＬのホームページから予約番号を入力して座席を指定しようとすると…

「この予約はネット上では座席指定できません」とメッセージに出てくる。ＪＡＬに電話して助けを求めることもできるがイマイチそれではつまらない。

ここで面白いことに気がついた。ＪＡＬの日本語のホームページでなく英語のホームページを開いて同様のことをしてみたら、見事、座席の指定までたどりついた。座席変更もいつでも出来る。

発券がアラスカ航空なので自分がアメリカ人であるかのようにＪＡＬの英語のホームページを使えば全てうまくいく。私は時々、座席の指定状況を見て、いい席に変更する場合もある。参考までに、アラスカ航空のホームページは英語版のみでカスタマーサービスもアメリカ本土（英語対応）にある。英語ができないとちょっと苦しい。

さて、久しぶりの楽しい海外旅行だ。１人で黙々と豪華なコース料理を食べるのはつまらない。ここはひとつ楽しい映画を見よう！と言うことで、高級ホテル好きの私にとってはドンぴしゃりな映画があった。『マスカレードホテル』（写真）である。

東野圭吾のベストセラー小説「マスカレード・ホテル」を映画化したもので、屈折した生意気な刑事役の木村拓哉と高級ホテルの鏡みたいな優秀なフロントクラークの長澤まさみのかけ合いが面白い。
写真：洋食オードブル

洋食のオードブル（写真）は「キスと枝豆のヨーグルト和え、鶏胸のマスタード、インゲンのジェノベーゼ、蒸しあわびの肝ソース、南瓜とシェーブルチーズ、アーモンドのサラダ、ミョウガのピクルス」

本日のメインは勿論、「和牛サーロインステーキ、コールラビソース、ズッキーニ添え」（写真）美味い！文句なく全部頂く。

映画が面白く結構長く続きそうだったので、メインの後で、「チーズ盛り合わせ＋ハーブティー」（写真）注文する。映画を楽しみつつ、限りなくゆっくりチーズを食べる。

コース料理の最後はデザート「白ごまのブラマンジェ」とコーヒー（写真）。映画は連続殺人事件が４度目にホテル・コルテシア東京で起こる、という緊迫したミステリー展開で気が抜けない。

ただ、私は以前からミステリー小説に興味はなく、犯人探しも熱が入らない。私が一番興味をそそられたのは、「ホテルのクレイマー達の凄さ」とのそのクレームに耐えに耐えて解決に導くホテルスタッフの仕事ぶりに感動した。

あくまでも映画・小説の世界と割り切っても、「大変だなホテルの仕事は、やっておれないな～」てな感じを受けた。また、そこにお客との感動もある。

食事が終わり映画も見終わってから座席をフラットベッドにしてお休みタイムにする。ここが狭いエコノミー席との違いである。窓側の席は少々狭いが完全プライベート空間が確保できる。

映画の中で誰かが語っていた。「お客様は仮面をかぶってホテルにおいでになさいます。ホテルは仮面舞踏会の場です。我々はお客様の仮面を決してはがしてはいけないのです」と。

豪華絢爛なホテルのロビー・フロント周辺、また、メインダイニングやラウンジは仮面をかぶったゲスト達の社交の場となる。非日常のホテルに泊まることによってゲスト達は理想的な自分を演じる。それでいい。

67才になった単なるリタイアおじさんの私がＪＡＬビジネスクラスに乗って東南アジアに飛び、マリオット・ヒルトンの高級ホテルを転々とする。

私は大企業の重役か有名ライターか、資産家か、どれも違うが、ここは仮面をかぶって演じてみよう。できるだけ流暢な英語で現地スタッフと楽しく会話できれば仮面舞踏会は一層輝きを増す。インドネシア・ジャカルタはもう直ぐである。
→「ジョグジャカルタ・マリオットホテル」に続く