2015～2019："平成"、最後の旅　３日目-２ #30

2019/04/28 - 2019/05/01

平成後期・スカイツリー編。
いよいよ、30年にわたり続いた"平成"が終わります。
やっとです。長かったような、あっという間だったような…。

何はともあれ、
最後のその時を、楽しんでいただければ幸いです。

１日目－１(1990～1994)：
https://4travel.jp/travelogue/11487346
１日目－２(1995～1999)：
https://4travel.jp/travelogue/11487353
２日目－１(2000～2004)：
https://4travel.jp/travelogue/11490899
２日目－２(2005～2009)：
https://4travel.jp/travelogue/11494244
３日目－１(2010～2014)：
https://4travel.jp/travelogue/11496056
最終日(2019)：
https://4travel.jp/travelogue/11502576

ちなみに、ちょうど４年前のこの時期には、
東京タワーを訪れており、その時の様子がこちらになります。
https://4travel.jp/travelogue/11291037

エリア 浅草(東京)

平成27年(2015年)。

この年には北陸新幹線(長野～金沢)が開業し、
東京から長野を経由し、金沢まで新幹線一本で行けるようになりました。

国民だれもが一人一人持つ「マイナンバー」制度が、
スタートしたのもこの年です。

そしてどういうわけか、日本の商品を爆買いする隣国の住民たち！

ちなみにこの年の今頃(5月2日)には、東京タワーを訪れており、
奇しくも、その４年後の今、
東京スカイツリーにも訪れることと相成りました。

吾妻橋 名所・史跡

一方、海外ではパリ中心部で現地時間の11月13日、
イスラム国(ISIL)による同時多発テロが発生しました。
１３０人もの犠牲者を出す大惨事となり、
日本も含め、世界中がテロの脅威に戦慄した出来事でした。

隅田川の分流に向かって進みます。

隅田川 自然・景勝地

誰かと思ったら、勝海舟さんだったんですね。

勝海舟銅像 名所・史跡

平成28年(2016年)。

前年に引き続き、ブリュッセルでの自爆テロ(3/22)、
オーランド銃乱射事件(6/12)、アタテュルク国際空港襲撃(6/28)、
ニーストラックテロ事件(7/14)など、ISILによるテロが相次ぎました。

4月14日から16日の間、熊本県熊本地方にて、
震度６弱～７の地震が立て続けに発生しました。
この「熊本地震」による死者は、関連死も含め267人にも及びました。

7月26日には、
神奈川県相模原市の障碍者施設にて、元職員が入居者19人を殺害した、
「相模原障害者施設殺傷事件」が発生しています。
戦後最多人数の無差別殺人として、日本社会が衝撃を受けました。

そして年の末、12月22日には、
新潟県糸魚川市の糸魚川駅北側にて火災が発生。
密集した木造家屋、強風といった悪条件が重なりに重なった結果、
死者こそ出なかったものの、147棟もの家屋が焼失する、
「糸魚川大火」が発生しました。

枕橋 名所・史跡

また、新潟県全体として見ても、平成16年(2004年)には、
最大震度７を記録した「新潟県中越地震」が、
平成19年(2007年)には、「新潟県中越沖地震」が発生していました。

頑張ろう、ニイガタ。

頑張ろう、糸魚川。

それぞれの記憶から、時は経ち…。

業平橋まで来ました。
スカイツリーにも、大分近づいてきました。

業平橋 名所・史跡

川沿いの道には、
何やらカラフルなものが…、

というか、"こいのぼり"ですが。

そして見上げれば、日本一高い塔。
「東京スカイツリー」が、そびえ立ちます。

東京スカイツリー 名所・史跡

確かにこの３０年余り、少なくとも日本が、
国同士の戦争に巻き込まれたことは、ほんの一度もありませんでした。

そういう意味では、"平成"という元号に込められた願いは、
叶ったといえるでしょう。

しかし、壊滅的な災害の頻発した時代でもありました。
人が人を殺すニュース、見境のない大量殺人も後を絶ちませんでした。
海の向こうで、大規模なテロが起きていました。
世界の景気が大きく揺れ動き、不況の続いた時代でもありました。

平成は、本当に平和な時代だったのでしょうか。

…、
平成を振り返るのは、今はこれくらいにしておきます。
ちょうどいい時間になりましたし、夕食を食べに行きます。

平成最後の夕食は、
「業平橋かみむら」で、いただきます。

かみむら グルメ・レストラン

これが最後の食事ですので、無理しない程度に、
かつガッツリと食べておきます。

まずは「玉子丼」。
かつ丼もありましたが、あえてここは控えめに。
それでも、ガッツリ、ガッツリとね。

そしてこれが、最後に食べる。
年越しそばならぬ、「元号越しそば」です。
天ぷらそばをチョイスしました。

そして、最後の晩さん、終わり。
ごちそうさまでした。

これでもう、平成が終わる翌日まで、何も食べません。

外は、すっかり暗くなっていました。
"平成最後の夜"が、今、始まったのです。

これは確か、１階にあった"デジタル絵巻"でしょうか。
なかなかいい味出してます。

東京スカイツリー 名所・史跡

平成29年(2017年)。

ドナルド・トランプ氏が、第45代アメリカ大統領に就任しましたが、
当時これに反発する抗議デモが各地で起こりました。

国内では、上野動物園で5年ぶりにメスのパンダの赤ちゃんが誕生し、
のちに香香(シャンシャン)と名づけられました。

史上最年少のプロ棋士・藤井聡太さん(当時14)が、
公式戦連勝記録を更新し29連勝する一方、
史上最年長のプロ棋士・加藤一二三さん(当時77)が引退するなど、
将棋に関するニュースも話題になりました。

他には、上の者に取り繕い優遇する「忖度」、
「インスタグラム」をはじめとする各種SNS投稿が話題となり、
「忖度」、「インスタ映え」は共に同年の流行語大賞にも選ばれました。

日本だけで見ても、この３０年余りの時代で目まぐるしく変化し、
多様な価値観が生まれるに至りました。

喜びも、悲しみも、はたまた何事もない一日も、
大きな出来事も、小さな出来事も、
全てを紡いだのが、"平成"という時代でした。

"平和"は、今この時代だけでつくるものではありません。
しかしその土台、礎は、この３０年間で築くことができた、
…のでしょうか。

平和への願いが、人々の夢が、このスカイツリーのように、
天高くに届くほどに昇華し、形を成しますように…。

どうやら、テレビ局の方々も来ていたようです。
この場所の"リアルタイム"をメディアに伝えるために。

私達、軽く有名人ですね…。

いや、名前も顔も知るわけが無いでしょうが。

平成29年(2017年)12月1日、
明仁天皇の退位が翌々年の4月30日に正式に決定。
それに伴い、次の元号へと改められる事となりました。

平成30年(2018年)。

６月に発生した「大阪府北部地震」、
中四国、九州をはじめ広範囲に被害を及ぼした「西日本豪雨」、
９月には「北海道胆振東部地震」など、
ここに来て、畳みかけるように各地で災害が相次ぎました。

私がこの年の末から翌年初めにかけて訪れた愛媛・高知でも、
少なからず、その被害が及んでいたようでした。

また、オウム真理教の教祖及び幹部らの処刑、
さくらももこさんの逝去、安室奈美恵さんの引退など、
それらは、"平成時代の終わり"を感じさせる出来事でした。

築地市場が83年に及ぶ歴史を終え、豊洲市場に移転。
2025年度万国博覧会の開催地が、大阪に決定したのもこの年でした。

これで昭和、平成、そしてその次の時代で、
オリンピックと万国博覧会の両方が、
それぞれ日本で開催されることとなりました。

スカイツリーから望む夜景も、天候が優れないにも関わらず、
どこか誇らしげに見えます。

今は、平成への改元の頃のような悲愴感はほとんどなく、
むしろ、30年余りの天皇としての公務を終えられる、
明仁陛下への労いと感謝。
そして今上天皇の即位を祝う、明るい雰囲気に包まれていました。

こちらのスカイツリーカフェは、
午前中の場所とは別だったみたいです。

椅子はあるのかと尋ねたところ、元々無かったようで、
すっかり勘違いしておりました。

それに人がたくさん集まっていることもあり、
テーブルも、なかなか空きません。

いつの間にか、ここにも人が大勢集まっていました…。
イベントを控えているようでした。

一方の私は、展望デッキの開場まで何の飲み食いもせずにいたので、
たまらずカフェで飲み物を注文しました。それもダブルで。

「ふじりんごビネガー」と「オレンジ」で、
ベストマッチです。

残された時間もあとわずか、
私は、この場を離れ外へ出ることにしました。

そして、


平成31年(2019年)。


"平成"に代わる新しい時代の名が、程なくして発表されました。
新しい元号が制定された、歴史的瞬間でした。

史上初となる「万葉集」を原典とする元号。
梅花の下の宴のように、人々が集い、心を寄せ合い、
文化を育んでいく。
そんな未来への希望が込められた元号でした。

"平成の終わり"まで、あと10分。

とにかく、
スカイツリーを望める場所へ移動するんだ…！

あと5分…。

平成がいい時代だったか、悪い時代だったかというと、
それでも私は、いい時代だったと思います。

だって、

私が生まれ、生きてきた時代は、「平成」だけですから。

それを自分の人生に当てはめ、悲観する事なら簡単です。
でも、その時代をどう捉え、どう振り返り、
未来をどう見るかは、

結局のところ、人それぞれなのではないでしょうか。

残り３分。
そして、

"その時"が…！
















https://www.youtube.com/watch?v=NrpW1FKRAVs
点灯は1:00から。

その淡い光とともに、私の生きた唯一"だった"時代、
「平成」は幕を閉じました。

それは、"始まりの光"でもありました。


新しい時代の名は、「令和(れいわ)」。

一つの時代の"その先"へ。


ありがとう、さようなら、「平成」。

そして…、

はじめまして、「令和」。

"私達"の物語は、

まだまだ、これからも、続いてゆきます。