2019年GWニュージーランド ～星空を求めてテカポへ1人旅～：Part3 テカポ2泊目 星空撮影編

2019/04/29 - 2019/05/05

2019年GW ニュージーランド旅行記の3冊目は、2軒目の宿に到着してから
テカポ2泊目の星空撮影でひたすら星を撮りまくる話です。
星空保護区テカポの素晴らしい星空を堪能しました。

　4/29：成田から出国（機内泊）
　4/30：オークランド→クライストチャーチ→テカポ(星空撮影)
☆5/01：テカポ滞在（マウントジョン天文台探訪→宿変更→星空撮影）
　5/02：テカポ滞在（アオラキ/マウントクック国立公園 タスマン氷河探訪→星空撮影）
　5/03：テカポ滞在（村の中をぶらぶら散策→星空撮影）
　5/04：テカポ→ティマル→アシュバートン→クライストチャーチ（空港泊）
　5/05：クライストチャーチ→オークランド→成田に帰国

エリア テカポ(ニュージーランド)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 航空会社: ニュージーランド航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: ブッキングドットコム

これから3泊お世話になるホステル「Tailor Made Tekapo Backpackers」です。
https://www.tekapohostelnz.com/

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

テカポでも最も人気のある宿の1つで、オンシーズン中はなかなか予約が取れないそうです。
レセプション前には「NO VACANCY」の看板が。

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

カエデかな？見事な紅葉。

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

敷地内では様々な可愛い動物が飼われています。

まず出迎えてくれたのは、中庭を我が物顔で闊歩するニワトリ。
人馴れしているのか、近付いても全く意に介しません…

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

うさぎや別の種類のニワトリ？もいます。
（到着時はケージの中にいたので、別日に撮りました）

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

モフモフしています。モフモフ。

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

中庭の隅にはジーッとこちらの様子を伺う黒猫が。

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

めっちゃ見られてます。
この後どこかへ行ってしまい、テカポ最終日まで二度と会うことはありませんでした…

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

部屋に戻り、夜に備えて寝る前にフリーWi-FIに接続。1日2GBは太っ腹ですね～
確か300MBだか500MBぐらいだと口コミで見た記憶がありますが、これから秋が深まりオフシーズンに向かっている所だから？

15時から19時まで仮眠を取り、支度して外に出てみれば昨日に引き続き超満天の星空。
昼間に下見した、観測スポットとして有名なゴルフ場へ向かってみました。

Tailor Made Tekapo Accommodation - Guesthouse & Hostel ホテル

撮影スポットは赤い点の辺り。
村の方角は若干光害がありますが、街灯に傘をかぶせ、 さらに光害を軽減するナトリウムランプを使用しているので低空を撮らなければ全く問題ありません。
流石は国際ダークスカイ協会認定の星空保護区。世界レベル。
https://www.lightpollutionmap.info/#zoom=13&lat=-5466904&lon=18977175&layers=B0FFFTFFFFFF

そもそもニュージランド自体が光害少なすぎてちょっと車走らせたら何処でもオッケーって感じですね。
サザンアルプスの山岳地帯も凄そうです。もう一度10連休取れるなら行ってみたい。

その一方、日本の三大都市圏周辺ではこんな感じ。
よほどの山奥か離島に行かない限り、光害の影響は避けられません…

話を戻しましょう。
ゴルフ場に到着すると村の方角以外は全くの無光害。地平線までハッキリと星が見えます。
丁度オリオン座が西の空に沈む所で、いい感じに池に映り込んでいます。

南半球の高緯度地域なので逆さまになっているのが面白いですね。
オリオンの左肩が沈む前に、ちゃっちゃかセッティングして撮影開始。

さて、昨晩みっちり練習しただけあって極軸合わせはバッチリですが、逆に風景や水面に映った星が流れてしまいました…
星景モードでシャッタースピード控えめにして撮るべきでしたね。いつかリベンジします。

東の空はこれから天の川の濃い部分が登ってくる所でした。村の光害も低空にやや被っている程度でさほど気になりません。

南の空は南十字星やエータカリーナ星雲が天頂付近まで登っています。
大マゼラン雲と小マゼラン雲も肉眼でハッキリと見えます。これらの領域は、北半球に位置する日本からでは決して見ることができません。
（沖ノ鳥島ならギリギリ見られる？民間人は行けませんが…）

天の川の、複雑に入り乱れた暗黒星雲を背景に浮かぶ南十字星を中心に、
左にはケンタウルス座のリギル・ケンタウルスとハダル。
右にはエータカリーナ星雲。南十字星のすぐ左下には、全天で最も目立つ暗黒星雲コールサック（石炭袋）。
南天ならではの、憧れの領域です。
（ちなみに肉眼でもこれら全部見えます）

ソフトフィルターをかけて星像を強調すると、これまた印象的に。

それにしてもHKIR改造の効果は凄いですね。赤い星雲がしっかりと写っています。
一眼レフ本体はこの1台(Canon EOS 6D)しか持っていませんが、思い切って大正解でした。

イータカリーナ星雲。
全天で最も大きく明るい星雲で、あの有名なオリオン大星雲の4倍の大きさがあり、200mmでもこれだけの大きさで写ってくれます。

この蘭の花のように美しい星雲に魅せられて、日本から南半球へ移住した人もいるそうです。まさに魔性の花…

写真の北側には散開星団NGC3532、西側には"南天のプレアデス”と称される散開星団IC2602が写っています。

大マゼラン雲と小マゼラン雲。
名前に"雲"と付けられていますがこれらは銀河です。我々の太陽系が属する銀河系（天の川銀河）のお隣さんで、それぞれ太陽系からおよそ十数万光年ほど離れたところにあります。
もしかしたらイスカンダルみたいな惑星があるかもしれませんね。

大マゼラン雲。
肉眼ではぼんやりとした雲のようにしか見えませんが、200mmで撮ると画角いっぱいに写って迫力があります。大小様々な星雲や星団が入り乱れており、とても賑やかです。

中央やや右上にクモかカニのような形の大きな星雲が見えますが、これはタランチュラ星雲で、この辺りの銀河系で最も活動的なスターバースト領域（爆発的な星形成が行われている領域）と呼ばれています。
このような領域を研究することで、星の進化や銀河の構造について知る手がかりになるそうです。宇宙ヤバい。

少マゼラン雲。
200mmではやや小さいですね。さらに長焦点のレンズが欲しくなります。
（写真はかなりトリミングしています）
左隣には球状星団NGC104が写っています。肉眼では1つの星にしか見えませんが、写真に撮ると非常に高密度な星々の集まりだと分かります。

時刻は23時前。翌日はタスマン氷河探訪で再び長距離ドライブなので
「勿体無いけどそろそろ撤収するか～」と思いましたが、日本ではあまり高く登らないさそり座が天頂付近まで登っていたので、撤収前にアンタレス付近をサクッと撮影。

この領域はとてもカラフルで人気ですが、今回の旅行用に購入するまで明るい望遠レンズを持っていなかったので、日本では1回も撮影した事がありません。

結果、90秒×3枚コンポジットでこれだけ写ってくれました。恐ろしやテカポ…！
残りの夜も晴れたら、じっくりと枚数を稼いでみる事に。

最後に、ますます濃くなってきた天の川を魚眼レンズで撮影。
頭上を超えて天を二分する光の帯がそこにありました。

ゴルフ場は村の中心部からそれなりに坂を登った場所にあり、周囲は開けていて障害物は何も無いので
地面に寝転がると宇宙を漂っているかのような感覚さえ覚えます。

そうして大満足のホクホク気分で宿へ帰還。
シャワーを浴びてから、翌日も晴れることを祈りつつ寝床に入りました。


続く