ギリシャ観光２０１９　アテネ近郊とエーゲ海クルーズ　その１　日本出発とアテネ観光初日

2019/05/08 - 2019/05/09

2年前からギリシャへの旅行を考えてましたがなかなかスケジュールが組めず行けないままでした。せっかくだからエーゲ海のクルーズも組み込みたかったからですが、色々と制約もあり保留していました。今回クルーズを先に予約して、それに合わせて航空券とアテネのホテルを予約しました。エアーは一番安いアエロフロート・ロシア航空。モスクワ経由でアテネに向かいます。アテネのホテルはメトロ１とメトロ２が交差するオモニア駅から徒歩１分のコスモポリトです。朝食込みで５泊227.5ユーロでした。エーゲ海クルーズはセレスティアルオリンピア号でミコノス、クサダシ、パトモス、ロードス、イラクリオン、サントリーニを4日間で回るクルーズで一番安い部屋で約1194ドルです。１人なので30％増しでこの価格です。見晴らしのいい海側の部屋はこの倍の値段するので部屋からの見晴らしはあきらめます。レストラン・バーやプールが上層階にあり見晴らしは期待できるので寝るとき以外はその辺をうろうろしようと思っています。この価格にはエフェソス古代遺跡観光とリンドスのアクロポリスの寄港地観光パッケージが含まれておりかつ、アルコールドリンクも含まれているので安いと思います。

エリア アテネ(ギリシャ)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 徒歩
• 航空会社: アエロフロート・ロシア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

ギリシャ旅行を2日後に控えたにある日、バッドニュースが飛び込んで来ました。モスクワのシェレメーチエヴォ空港でアエロフロート機が着地に失敗して炎上。座席後方の41人が死亡したということです。私はいつもエアーは価格優先で一番安い時期の一番安い航空会社を選択するのですがちょっと後悔しました。でも代金は3か月前にすでに支払っており後に引けないのでそのまま続行。ただし普段は開いてる最後部の席を取るのですが今回は流石に最後部はやめました。機体はB777-300ERでしたが主翼より若干前方の２０Fです。席の並びが３－４－３なので真ん中になります。両隣がロシアのおばさんで窮屈でしたが最後部で不安を抱くよりはいいかなと思いましたが、やっぱり窮屈すぎてほとんどまともに寝れず後悔しましたが。そういえば今回アエロフロートのマイルであるアエロフロートボーナスを一か月前に登録しました。共産圏の会社に個人情報登録するのはどうかなと今までやってなかったのですが、アエロフロートはいつ検索しても最安値で出てくるしそれにすでにマインスキー劇場とかボリショイ劇場とかでアカウント作っていて、定期的にメール受け取ってるので今更だよなとフッ切れたのもあります。
ただし、アエロフロートボーナスの登録はものすごく面倒です。理由は手順の説明が散発的でかつSMS使って認証したりとややこしいからです。メインのページは日本語が用意してありますが、詳細に飛ぶと英語しか選べなかったりするのもどうかな。それに登録して1か月たってもカードが送られてきませんでした。会員ページからはカードイメージを印刷できるので今回は印刷したカードイメージをチェックイン時に見せてマイル確保しました。そんなこんなでアエロフロートボーナスは敷居が高いです。ただマイル獲得した翌日には獲得マイルをメールしてくれたり良い面もあるのですが。

モスクワのシェレメーチエヴォ空港のトランジットは3時間少しあります。なので出来るだけ歩き回ることにしました。運動も出来ず、機内食はどんどん出てくるし、ベルトが苦しくなって来たので歩いておなか減らす作戦ですが。不審者に見られないように普通に歩いて空港内を２往復して18000歩位稼いで３０分前になりました。ここで突然大雨です。なんか嫌な予感です。幸い雷は鳴っていないようですが。モスクワ―アテネ間はエアバスA321です。席並びは3-3でペンシルのように細長い機体。ボンバルディアほどではありませんが。スホーイじゃなくてよかったです。今回もなるべく前方の席を取りました。１４Dです。ちょうど主翼付近です。3席前が非常用の脱出ドアがある感じです。で、定刻にリフトオフしましたが、そこから30分以上ほとんど動きません。機長アナウンスがあり前方にストロングストームがあり前の飛行機が離陸できないため待機している、という感じでした。それから１０分後位にようやく離陸しましたが、豪雨の中なのに一気に上昇せずに長い間中層を飛び続けて30分ぐらいかけて10000メートル付近の雲のない領域に出ました。素人からするといち早く上層圏に上がったほうが安全な気がしますが。

アテネの空港には23:30頃に到着。パスポートコントロールも順調に進み、荷物のターンテーブルもすぐに出てきました。ここにATMがあったので200ユーロ引き出しておきます。空港のATMは一番安全なので。でここからエアポートバスでシンタグマ広場まで行き、そこでタクシーでホテルに向かうのですが、エアポートバスがなかなかわかりにくかった。ピクトグラムに沿って進むと途中でバスの表示がなくなり鉄道だけになります。最初に戻ってやりなおしても全く同じ目に遇いました。こりゃ誰かに聞かないと無理だなと思い、インフォメーションを探すとモニター表示にX95 シンタグマ行きはローカルバス乗り場とか出ています。でローカルバス乗り場を探すと空港建屋を出てすぐを右に400メートルぐらい先にありました。少し手前にチケット売り場があります。ちょうど0:25分のシンタグマ行きが止まっていて急いでチケット購入して乗り込みました。後でわかったのですがこのとき20ユーロ札で支払って6ユーロのチケットとレシートを受け取りましたが、おつりの14ユーロを取り忘れたっぽいです。バスの中であちこちのポケット探したがどこからもおつりは現れず、ATMで引き出した残り180ユーロのみです。14ユーロというと約1700円ですからがっかりしました。旅行者の身になってピクトグラムを作ってくれていたらと恨めしく思いました。
写真は昼間に撮ったホテルの外観。

約1時間でシンタグマ広場のエアポートバス乗り場に到着。タクシー乗り場は隣のラインです。並んでるタクシーに近寄るとおじいちゃんの運ちゃんが出てきてスーツケースを後部ハッチを開けて載せてくれます。で、オモエニア広場の近くのコスモポリトホテルに行ってと伝えましたがうまく伝わりません。予約表を見せて何とか理解してもらえました。でこのおじいちゃん昔神戸で仕事していたらしく既に発音めちゃくちゃでしたが寿司とか札幌とかの話をされました。でおじいちゃんによるとシンタグマからオモニエアはゾーン制で8ユーロと決まっているそうです。
写真はホテルの寝室。

ほんの5分程度で到着しました。8ユーロとチップ2ユーロ渡しました。ホテルは24時間チェックイン可能なので助かりました。パスポート見せてチェックイン。シングルを予約していましたが、ホテルの都合でツインに変更されたようです。なので価格はシングルのままです。ただし、カードで支払うと追加費用５％取られました。最近ではちょっと珍しいですが、それだけギリギリでやっているってことでしょうね。もしもツインを最初から予約していたら1万円高かったので安いもんです。でも正直ツインでも狭いです。テーブルや椅子がないので電話台をパソコン台にしていますが充電環境は床でやるしかありません。水回りはシャワーとトイレの間に壁も何もないタイプ。シャワーは勢い良く出るのですがトイレと手前の洗面所の床がビショビショになります。なのでシャワーは極力弱めるしかなかった。

ここからは5月9日です。
朝食は7:30から10:30まで。お腹が落ちつくのに時間がかかるので当然7:30にレストランに向かいます。ここのレストランは中二階みたいな変な空間にあります。座席は40ぐらいはありますがほとんど隣とぶつかってる状態。あと出てくる料理は量は十分にありますが最低限の種類だけです。まあ値段が値段なのでこんなもんでしょう。普通のビッフェを期待する人には向かないかも。
さて、食後3時間ぐらいしてお腹も落ち着いたので出かけます。まずはアクアポリスに向かいます。地下鉄乗ってもよかったんですが、運動不足だし歩いて向かいます。で1日歩いて感じたのはアテネ市内は地下鉄乗る必要を感じなかった。端から端まで歩いて行けます。ローマと同じ感じです。どちらも古代に都市が形成されているので歩ける範囲で街が完結しているのはリーズナブルな気がします。ほんの5分歩いたところで見えてきましたアクロポリス。

入口は左側にあるので市街をぐるっと回りますがかなり細い路地を進むことになります。このあたりは車も通れない人一人通れる道だったりしますが土産物屋さんはどこにでもあります。

ホテルから20分でアクロポリスのチケット販売所に到着。平日なので空いてると思っていましたが、売り場に100人、ゲートに80人ぐらい並んでいてほとんど進んでいません。仕方がないので古代アゴラに行くことにします。アクロポリスの淵の道をぐるっと回れば最短距離で到着するように思えるので行って見ましたが、これが思いのほかハードでした。

アクロポリスが切り立った崖の上にあるので淵の道路も結構険しくアップダウンもあります。途中のリガヴィトスの丘が見えたので。

古代アゴラで共通チケット購入。30ユーロ。ここのチケット売り場ですが、並んでる人は少ないのに10分位待たされてイライラしました。なんか電卓弾いていて計算していてアナログな感じです。アクロポリスが長蛇の列でほとんど進んでいないのも同じ理由かもしれません。

古代アゴラ 史跡・遺跡

最初は古代アゴラ博物館です。

アッタロスの柱廊 (古代アゴラ博物館) 博物館・美術館・ギャラリー

この建物は完全に復元された建築物だそうです。

古代アゴラで発掘された展示品が並んでいます。ニケはすぐにわかりますね。

彩色が残るイオニア式の柱頭
5thBC

打刻で文字が打たれた盾。
"ΑΘHNAIOI AΠO ΛAKEΔAIM[ON]IΩN EK [ΠY]ΛO”
「The Athenians from the Lakedaimonians at Pylos]
425BC

タコが描かれた壷
これもよく見るやつ
15th-12thBC

埋葬の様子
約1000BC

半身半獣の女性？が描かれています。多分スフィンクスかと。
7th BC

香水の壷だそうです。
香水の壷が膝を付いたアスリート男子ってどうなんでしょうか。
540BC

テラコッタ
蓋の取っ手が３頭の馬になっている。
725-700BC

戦闘シーンを描いたワインクーラー
750-725BC

勝利の女神（ニケの）ブロンズヘッド

外の通路に展示されていたモザイク
正直まともに見れば1日時間潰せる位の展示物が並んでいますが今日は時間がないので次に進みます。

古代アゴラ博物館を出てきました。隣にあるはずのバンタイノスの図書館に来ましたが、壁の残骸があるだけです。これはまだ形が残っているほうで何もないところに説明のプレートだけのところもあります。

たぶんこれが中央列柱。

奥の並びが南柱廊。

古代アゴラで唯一形をとどめているのがヘファイストスの神殿。これは立派です。思ったよりも小さいですが柱が所々ずれていたりして当時のままなんですね。

ヘファイストス (テセウス)神殿 史跡・遺跡

破風

この辺りがゼウス・エリテリウスの柱廊だと思いますがプレートも何もないのでよくわかりません。

英雄の聖域
皇帝ハドリアヌス
なんでハドリアヌスなんでしょうか。時代が違うような気がしますが。

アグリッパの音楽堂

アレスの神殿
手前の柱の残骸と、奥にも残骸がありますがほとんど何もないスクエアな空間です。

12神の祭壇。
角の一部だけ残っているだけです。壁の向こうには鉄道が通っていて、この鉄道を作る際に大量の遺物が発見されて、発掘が始まったようです。
古代アゴラはイタリアのフォロ・ロマーノみたいだなと思いました。

次はゼウス神殿を目指しながら途中共通チケットで見て回れる遺跡をトレースして行くことにしました。まずは古代アゴラから数分で到着するハドリアヌスの図書館に来ました。

アドリアノスの図書館 博物館・美術館・ギャラリー

一部新規に作られていますが、太さも高さも立派な柱が残っています。この太さと高さはヨルダンのジェラシュ遺跡を思い出しました。

割と広い空間がありますが中央部分にはほとんど何も残っていません。

この壁と柱だけなので、ここだけ切り取ればローマのピエトロ広場にあったアドリアーノ神殿っぽい。

次にやってきたのはローマンアゴラ。入り口にある門は立派です。

ローマン アゴラ 史跡・遺跡

ここも門以外はほとんど何も残っていません。

奥には列柱と八角形の風の神の塔があります。

南北方向の列柱

風の神の塔。なかは何もありません。八角の面はそれぞれ東西南北、北東、南東、南西、北西を向いています。それぞれの面の上部にはそれぞれの神のレリーフがあります。

風の神の家 (公衆浴場跡) 史跡・遺跡

ゼウス神殿に向かう途中のアマリアス大通りにあった遺跡。道路整備するときに見つかったんでしょうね。たしか住居跡だったかと。

ハドリアヌス門

ハドリアヌスの凱旋門 史跡・遺跡

車道から

ここからはアクロポリスがよく見えます。

ハドリアヌス門から200メートルぐらい先にゼウス神殿の入り口あり。共通チケットのバーコードを改札にかざして入場。ハドリアヌス門方向から撮ったもの。

ゼウス神殿 建造物

少し南に移動して列柱を強調して。

聳え立つ列柱感を強調して。

かつては104本も柱が立ち並んでいたと思うと壮大だったんだなと思います、

ベンチで少し休憩してゼウス神殿を出てきました。最後に車道の向こうから撮ったハドリアヌス門。何枚か撮った中で一番車の写りが小さいもの。基本渋滞しているんでこれ以上は無理と判断しました。

この後国立考古学博物館まで歩いて観覧していますが、枚数の関係で別にしました。