2018/04/15 - 2018/04/16
39位(同エリア268件中)
のまどさん
バース3日目はストーンヘンジ・コッツウォルズ現地ツアー。ガイドのユーモアがイギリスらしくブラックなので楽しめました。それはともかくイギリスに来たなら是非とも一度は訪れるべき名所を効率的に回れたので満足です。
イギリスは物事を熟考するのに適した国だと思います。ツアーの参加者はこの地に勉強に来ていて学割でストーンヘンジに入場していました。私も短期でこの地に学問を納めてみたくなりました。イギリス人と対等に話すことはアイルランドやアメリカ、オーストラリアのネイティヴとは別格の適合性が求められると思います。
久しぶりにYoutubeを引用したいと思います。これしかない、イギリスが産んだ天才チェリスト、ジャクリーヌ・デュプレが奏でる同国出身エドワード・エルガー作曲の『チェロ協奏曲』。第4楽章最初と最後のチェロの音はとりわけ痺れます。
https://www.youtube.com/watch?v=NUbg0slzNDg
正確な記述は忘れたましたがこのレパートリーが斜陽の英国を象徴しているというのは的確な批評だと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ストーンヘンジ・コッツウォルズツアーは朝8時半集合。一人だと身動きが取りやすい(ウワバミフリー)。利用したのは以下のツアー会社。2019年5月4日現在も42ポンド。
https://www.madmaxtours.co.uk
ガイドの本業は石工で、「石の事だったら詳しいけど、花とかについてはあまり説明できない」とのこと。 -
バース郊外バーサンプトンは超高級住宅街。「妻の友人で離婚して一軒家を持っている女性が『結婚生活にはそれなりに満足していたけど、離婚してからいっそう幸せになれた』と言っていました。」と。こういう毒気のあるユーモア大好き。
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イチオシ
ストーンヘンジ入館料は各自負担。ツアー参加者は私と某飲料メーカー勤務の年齢不詳アメリカ人女性以外は全員学割適用。
入ってすぐにお目見え。 -
文明が発達していない太古の昔、最大25トンもある石を240キロも離れたウェールズから運んだ(若干誇張しています)というのは驚愕です。石を切り出して円を描くように立てるという特徴はヨーロッパの多様な古代文明に共通しているようです。
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神を崇める祈祷師の予言によって犠牲を払ってまで遠方から巨大な石を運んだという感覚は現代では想像だにできませんが、死がより身近であっただろう時代にはスピリチュアルな信仰が人々を鼓舞したのでしょう。
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石柱の目的は死者の埋葬らしく、発掘された骨から再現された古代人のイメージが展示室にありました。
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当時の住居の再現。これはモンゴルのゲルに匹敵するかな。あまりぴんと来ない。
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石柱運搬体験。お子様が引っ張ていますがもちろん動く訳ありません。これを動かした原動力は他でもない古代人の信仰心。
ツアー参加者で修士課程修了間近のベトナム人夫婦に自己紹介すると「Japan is a paradise. Why did you decide to live outside? You made a mistake.」と。屈託ない笑顔でそんなことが言えるのは幸せです。 -
次の見学場所。丘に描かれた白馬は地元で発掘される石灰を使って幸福祈願のためだと記憶しています。
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住民の芸術作品より現役女子学生の皆さん(←些かの嫉妬)は今を生きる白馬に夢中です。他の参加者が餌やりではしゃいでる横でガイドにインタビューしたところ、6か月間移住したニュージーランドは最高だけど、オートバイで横断したベルギーは味気ないとの意見をいただきました。
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エイヴべリー到着。イングランドらしいマナーハウスもしくは荘園邸宅(マンションなどとも訳されるようです)もありますが、
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お目当てはストーンヘンジの拡大バージョンの石柱遺跡です。ここでは入場料を払わずに気軽に石に近づけます。
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円と言うのはいかにして人を魅了するものだろうか。直線は理性の象徴であるが、曲線の極みである円もしくは穴は人類の原点であると灰色の空の下で持論を述べておましょう(すみません)。
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厚い雲の下でもイングランドの家は住みやすそうです。「最も幸せな男はイングランドに居を構え(中略)、日本人を妻に娶る。最も不幸な男は日本の家に住み(中略)、イギリス料理を食べる」というジョークを実感します。
https://deseki.wordpress.com/2009/12/02/the-happiest-man-in-the-world/ -
場所を移動してナショナルトラストの村ラコックで昼食。ローストビーフ、おいしかったです。何より食べやすい量!
https://www.redlionlacock.co.uk/home
お相手していただいたのはブラジル人女性2人。劇的な再会を果たして語学研修に来ていた素敵な方たちですが、 -
いかんせん英語を勉強中とのことでのまどは先生役を務められませんでした(←ほっておいてやって下さい(-_-,))。ということで一人、この村最古のパブで一杯煽ります。
georgeinnlacock.co.uk -
気づけばこのビール、レストランで頼んだものと同じ。
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こういうツアーは公私の仕切りが重要です。でもガイドの裁量が際立って、参加者一同が一通り用を終えた時間に村のツアーが始まりました。まずは中世の納屋。瓦屋根に特徴があります。
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観光名所だけあって石鹸のお店など日本人女性にウケが良さそうなスポットも豊富です。
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一番の目玉はハリーポッターのお母さんの家としてロケで使われたこのお家。
この村は毛織物工業で栄えましたが、産業革命が起こった時は村人のほとんどが失業し、食い扶持を確保するために無賃、賄い付きの鉄工所で働いたというガイドの説明には考えさせられます。 -
この村で一番古い家。確か13世紀に建立だったと思います。
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ジェーン・オースティンの小説『傲慢と偏見』がドラマ化された際この村がロケに使われたようです。
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最後の見学場所キャッスル・クームにやってきました。13世紀に建設が始まった聖アンドリュー教会には15世紀以来今でも時を刻み続けている時計があるらしいのですが、見学時はつゆ知らず。
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17世紀に建てられたマナーハウスは現在5つ星ホテルになっていて、「娘が友人の結婚式でここに招待された際、ジントニック1杯15ポンド払ったようです」というガイドの説明でおなかいっぱいになってしまいましたが、
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イチオシ
この村は英国で最も美しい村に選定されているようです。
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最も美しい村というのは方々で耳にするフレーズですが。
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映画『ドリトル先生』のロケに使われたり、アニメ『シンプソンズ(←侮れないんです)』にも登場しました。
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なかなか充実したツアーでした。曲がりなりにも社会人なのでガイドへのチップを弾みました。ガチな留学はできないけど夏の間のサマースクールで学問をかじるのも悪くないかなと参加者と話しながら思いました。
バースに戻ってコーヒーを一杯。ツアー中ずっと寒かったので。 -
夕食はキャロットスープとサラダというベジ食。サラダはヘビー級で食べきれませんでした。
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翌朝、B&Bをチェックアウトし、駅にロッカーがないので駅前のカフェに荷持を預けて電車の時刻までバースを散策します。
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イチオシ
橋の上には道路を挟んで商店が並ぶという珍しい構造。
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マーケットはちょっと寒い感じ。
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こじゃれたスーパー、ウェイトローズ。利用者が株主になれて利益を配当されるとすごく昔に知人から聞きました。スイカジュース、ちょっと甘かったけどビタミンCを補給できました。
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階段のある路地は趣があります。
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イチオシ
幾何学的に並んだジョージア式住居。整然としているけど、産業革命の人口増加に対応するべく建てられたので、共産圏のアールデコ式団地みたいで無機的。そんな住居でも中国やロシアの富豪が子女教育のために破格の投資をして買い漁っているようです。
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博物館めぐりチケットの最後の1枚、ビクトリア・アートギャラリー。公務員の交換プログラムなのか館員はフランス人のようでした。
まずは中世の聖母子像。 -
続いて1780年に描かれた『アムステルダム市庁舎』。今日のダム広場広場と同じ姿の建物が見受けられます。
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『クレオパトラの死』絶世の美女の官能的な死。右胸を毒蛇に噛ませて死んだという逸話がありますが、実際どうだったのでしょうか?ウィキペディアをはじめ多くの記述によると彼女は特段の美人ではなく頭の回転の速い悪女だったようですが。
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1813年作『月光の風景』。ドビュッシーを思い出しますが、今回はエルガ-×デュプレにこだわりたいのでYoutube引用は自粛。
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『花嫁の死』泣き崩れているのは夭折した女性の夫でしょうか。安らかな表情で永眠する女性とは対照的に今にも床に倒れそうに動的です。
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街中のオベリスク。いよいよラストです。
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最後の食事に選んだのはザ・サラマンダー。
https://www.salamanderbath.co.uk
バース・エールズを注文しました。 -
ナスのグリルはベジ食でにんにく味にびっくり。他に客がないので、店主のガールフレンドと話す。アイルランド違ってイングランドでは滅多なことでは他人と気軽におしゃべりすることはない。
やはりここも由緒ある建物でパブとして営業していたが閉店し、客として通っていた店主が買い取って営業を始めたらしい。ガールフレンドは少し離れた所に住んでいて遠距離恋愛らしい。あれー、どこかで似たような話聞いたぞ。 -
どうしてももう1軒寄りたくなってしまった。街で最小のパブ、クール・ド・リオン(獅子の心臓)。coeur-de-lion.co.uk
この時点で電車の発車時刻まで30分を切っています。 -
飲み干しました、ハーフパイントのグラスビールを5分以内に。
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荷物引き取りの際にカフェで料金について揉めましたが、間に合いました。
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2晩過ごしたバースはロンドン、エジンバラに続いて英国内で物価が高いようですがたくさんの収穫がありました。
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ロンドンに着いてラトビア公民館に忘れたi-Padを引き取りに行く。
「市場価値があるからもう売り払っちゃったよ」
とい受付のお兄さんの揶揄に対して
「ラトビア人はエXXXX人と違って信用できる国民でしょ」
と大人げなく返して受け取りました。
やれやれ。パンクラス駅で夕食にハンバーガー。 -
ユーロスターに乗ってブリュッセルに帰ります。日没する英国に一言、誇り高き国民が決めたのですから一日でも早く潔くEUを去って下さい。テレーザ・メイ首相がブリュッセルに来て離脱プランを議論する度に渋滞してのまどの通勤に支障を来すんです。
<完>
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この旅行記へのコメント (3)
-
- jijidarumaさん 2019/05/05 00:45:03
- ブリュッケンホイザー(橋上の家)のこと
- のまどさん、
今晩は。
ストーンヘンジもみた事が無く、バースの町も行ったことが無いので、旅行記を拝見するしかないのですが、今回もまた興味深いものでした。
イギリスは昔々、ハドリアヌスの長城、ネス湖、エジンバラ城などを見て、湖水地方のマナーハウス(古城ホテルと称していた)に1泊したことがあります。
さて、バースには、橋の上には道路を挟んで商店が並ぶという珍しい構造が見られる由。それでどっかにも似たようなものがあったと・・・。以下はご参考までに。
ちょっと見つけるのに時間がかかりましたが、記憶に残る、その場所はドイツで2つありました。
一つはテューリンゲン州の州都Erfurtエアフルトに。
市庁舎の裏手にKraemerbrueckeクレーマー(商人の意)橋(1117年)があります。Geraゲラ川の上にかかる橋で、全長120m、幅が18mだという。その橋上には32軒もの4階建ての店舗が両側にあり、商店街を作っている。イタリアのフィレンツェにあるポンテ・ヴェッキオ橋にも行った事があるが、エアフルトの方がやや小ぶりなもので、民族性もあってか、ずっと整然としている。木組み建築の店舗の裏手に回って、細いゲラ川から見る、クレーマー橋の景観は結構良いものだった。(バースの石造り?とは違って)
もう一つはNaheweinstrasseナーエワイン街道の町Bad Kreuznachバート・クロイツナッハに。
Nahebrueckeナーエ橋(めがね橋)というのがあり、規模は小さくてナーエ橋(めがね橋)の上には、絵の様に可愛い橋上の家(Brueckenhaeuserブリュッケンホイザー)が4つ建ってます。橋は長さ135m、幅9mのものであり、橋桁が遠目には3つの眼鏡のように見えることから眼鏡橋と云われる。
真中の家はワイン・レストランでしたが、倒産したようで、中がガランドウでした。
jijidaruma
- のまどさん からの返信 2019/05/06 05:21:05
- RE: ブリュッケンホイザー(橋上の家)のこと
- jijidarumaさん、こんにちは。
> ストーンヘンジもみた事が無く、バースの町も行ったことが無いので、旅行記を拝見するしかないのですが、今回もまた興味深いものでした。
ありがとうございます。読んでいただく方々に現地を旅する感覚をもってもらえればと思っています。
> さて、バースには、橋の上には道路を挟んで商店が並ぶという珍しい構造が見られる由。それでどっかにも似たようなものがあったと・・・。以下はご参考までに。
このパルトニー橋について追記すると1774年に裕福な貴族の資産を基に造られたようです。私が撮った写真は南側の姿でバースを代表するにふさわしい雄姿ですが、北側は同じ橋とは思えないほど趣が異なります。
https://en.wikipedia.org/wiki/Pulteney_Bridge#/media/File:Pulteney_Bridge,_Bath,_rear_view.jpg
>イタリアのフィレンツェにあるポンテ・ヴェッキオ橋にも行った事があるが、エアフルトの方がやや小ぶりなもので、民族性もあってか、ずっと整然としている。
パルトニー橋の設計者はフィレンツェのポンテ・ヴェッキオとヴェネチアのポンテ・リアルトをモデルにしたようです。
> 一つはテューリンゲン州の州都Erfurtエアフルトに。
> 市庁舎の裏手にKraemerbrueckeクレーマー(商人の意)橋(1117年)があります。Geraゲラ川の上にかかる橋で、全長120m、幅が18mだという。その橋上には32軒もの4階建ての店舗が両側にあり、商店街を作っている。
写真を見ました。整然としていますね。橋を土地として有効に活用する方法だと思いますが、橋の上に居を構えるというのちょっと怖い気がします。洪水の心配もありますし、去年の夏にイタリアで起こった橋の崩壊事件のようなリスクが皆無ではないので。
今年のシュパーゲル旅行はフランス国境に近いAylとBad Bergzabernという、街に決めました。今月末です。
- jijidarumaさん からの返信 2019/05/06 13:55:44
- Bad Bergzabernバート・ベルクツァーベルン
- のまどさん、
こんにちは。
ご返信ありがとうございました。
今度はドイツワイン街道の町ですか?
> 今年のシュパーゲル旅行はフランス国境に近いAylとBad Bergzabernという、街に決めました。今月末です。<
2010年10月に訪ねています。
人口7,700人の保養地では見てみたいものが二つありました。
目的の一つはSchloss Bergzabernベルクツァーベルン城である。左右に塔が付いた城は赤い屋根、クリーム色の壁、緑の窓覆い、ゼラニウムの花、町中の通りに面して、どっしりと美しい姿を見せていた。
12世紀にSaarbrueckenザ−ルブリュッケン伯が水城を築いたことに始まる。1410年にはWittelsbachヴィッテルスバッハ系のプファルツ・ザ−ルブリュッケン公爵家の居城となっている。現在はバート・ベルクツァーベルン地区の行政府が置かれている。
また、もう一つがドイツの南西部で最も美しいと称されるルネッサンス風建物のGasthaus Zum Engel天使のホテル(1800年)である。ホテル内には郷土博物館もあるが、外観の独特の色合いが美しい。赤い斜線の入った窓覆い、“黄金の天使”のSchild看板がきれいだ。
以上ご参考に。
シュパーゲル楽しみですね。今年はこの季節を外しています。
ご返信不要です。
jijidaruma
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