2019春　ソウル２大博物館へ

2019/03/22 - 2019/03/24

ソウルの巨大博物館である『戦争記念館』『国立中央博物館』を巡る。

表紙は朝鮮戦争の英雄　白善燁（ペク ソニョプ）韓国軍将軍。
『若き将軍の朝鮮戦争』という回顧録が日本語で読めます。


2020/7/10　白将軍が99歳にて逝去された。ご冥福をお祈りします。

エリア ソウル(韓国)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 タクシー
• 航空会社: アシアナ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

ソウル　三角地の戦争記念館。
単なる博物館というよりは追悼のための施設で、靖国神社あるいは、広島の平和祈念館的な場所ともいえるだろう。
また韓国の子弟に対する歴史教育の施設である。

戦争記念館 博物館・美術館・ギャラリー

向かいには国防省。

屋外の展示場。

B52爆撃機。

朝鮮戦争の開戦当初韓国軍と米軍を恐怖に陥れたT34-85戦車。
当初はこれに対抗する術はなかった。

韓国軍は臆病で逃げてばかりだったとディスる向きもあるが、火力、練度圧倒的に優る北朝鮮軍の奇襲の前に、致し方ない面があった。
韓国軍でも白将軍の部隊のように踏みとどまって健闘し、整然と退却した軍もある。
ソウル陥落を前に李承晩大統領が脱出するのも当然のことである。もし、大統領自ら捕虜になったら政府が消滅してしまうのである。政府が無くなったら降伏すらできないのだ。

おとなりには米軍のM4シャーマン。

M48パットン。

カチューシャ　ロケット砲。

空を睨む対空砲。

F-51戦闘機。
太平洋戦争ではP-51の名で知られている。

ジェット戦闘機が登場。

ソビエト製Migジェット戦闘機。

兵員輸送装甲車。

2002年に北朝鮮軍と交戦し沈没した哨戒艦。
赤いマーキングは被弾した箇所。

数名の戦死者がでたが、韓国国内の関心は高まらなかったという。なぜなら、なんと韓国民は日韓共催ワールドカップ サッカー大会で盛り上がっていたからだ。この頃から、韓国人の北朝鮮に対する危機感は薄れてきたのだ。

艦橋内部。

北朝鮮の高速艇。

捕獲された金日成のリムジン。

李承晩大統領のリムジン。

釜山橋頭堡に追い詰められる国連軍。
この後、起死回生の仁川上陸作戦の成功により、北朝鮮軍を中朝国境まで押し返すのである。

当初のバズーガ砲
T34-85には対抗できなかった。

大口径のバズーガによって初めてT34-85に対抗できるようになった。

米韓の指導者達。

平壌陥落を伝える漢字、ハングル混じりの新聞記事。

ジオラマによる解説。
中朝国境地帯に達した国連軍。しかし、背後には密かに中国の大軍が浸透しつつあった。

中国義勇軍の軍服、装備。
太鼓やチャルメラの合図で夜間突撃を敢行した。
中国の参戦はマッカーサーにとっては、全くの誤算であった。

捕獲品。

初代大韓民国の憲法前文。

現代の武器。
対戦車成形炸薬弾。

亀甲船の再現というより創作模型。
亀甲船については、現在では正確な姿は不明である。

三角地から２駅の二村にある『国立中央博物館』。

国立中央博物館 博物館・美術館・ギャラリー

巨大な建物で、右側が常設展示場、写真に写っていないが左側が特別展示場である。
ソウルタワーがかすかに見える。

百済の結跏趺坐像

新羅の王冠

百済の棺

広いフロアを活かして余裕のある展示。

銀の食器。現代のごはんの容器に似ている。

高麗時代の青磁

李氏朝鮮時代は白磁を重んじた。

李氏朝鮮の太祖・李成桂。

スクリーンや映像を使った展示もいたるところにあり、休憩スペースも多い。

ガイドはタブレットを持って説明。

この日は土曜日だったため子供が多かった。常設展示場入り口のセキュリティチェックは長蛇の列であった。子どもたちは少人数のグループに分かれて、それぞれにガイドが付いて課外授業である。

韓国は文化財保護と教育に多額の予算を確保しているのだろう。

内部には本格的なフードコートもあります。
ご飯が入った容器などはステンレス製です。
ご飯は硬めの炊き加減で、スープとからめて食べると丁度よかったです。