１９回目の韓国旅行は、おじさん一人で大邱（テグ）へ～(3)浦項（ポハン）でのんびりバス旅、その先には！

2019/03/11 - 2019/03/14

昨年６月末で会社を定年退職し、平日に神社仏閣巡りをしたり、キリンビールの工場見学したり、それなりに気楽な日々を送っていましたがこの４月から再就職が決まりました。
そこで浪人生活卒業記念旅行を一人で行うことに。
チェジュ航空の大邱への直行便が格安であって、ポチッ。
航空券は、行き４０００円・帰り２０００円。燃油サーチャージや空港使用料等加えて14,220円で往復できることに。
大邱（テグ）といえば、2011年に世界陸上が開催され、あのウサイン・ボルトが男子100m決勝でフライング失格したり、韓国プロ野球の三星ライオンズがある位しか知らないが・・・。

２日目、東大邱バスターミナル１０：２０発の高速バスで浦項（ポハン）に向かっています。

　(1)チェジュ航空直行便は、深夜に大邱到着！
　(2)「エアポートホテル・テグ」は窓越しすぐ目の前に飛行機が！
★(3)浦項（ポハン）でのんびりバス旅、その先には！
　(4)多くの日本人が住んでいたという海辺の九龍浦を散策！
　(5)大邱に戻り、一人でホルモン焼きを激食！
　(6)大邱市内で市場歩き、のち名物カルビチムの昼食！
　(7)大邱の壁画村「タルソントソンマウル」を歩きます！
　(8)大邱薬令市から近代文化の香りするルートを散策！
　(9)さすがに格安ＬＣＣ、早朝6：10発の便で帰国！

エリア 浦項(韓国)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
• 航空会社: チェジュ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

浦項（ポハン）市外バスターミナルに到着です。
予定では１時間２０分掛かると聞いていましたが、１時間５分で到着です。

浦項市外バスターミナル バス系

ポハンターミナル、韓国語式に読むと「ポハントミノル」（笑）。

ターミナルから出てきた所に地図があって写真を撮りました。
今、居るのは青○の付近。
目的地は赤の○付近。朝鮮半島で最東端の場所「虎尾串（ホミゴ）」。
ここから、市内バスでまず緑で○を付けた所まで行って、バスを乗り換えます。

緑の○のバスターミナルは九龍浦。
２００番か２０１番バスで向かいます。

バス停。

バスはどんどん来ます。
２００番があと５分。

来ました。

運賃は1700ｳｫﾝ均一。
乗車時に現金か交通カード(T-money、Cash-bee)にて支払います。
交通カードを利用した場合、100ｳｫﾝ割引運賃で乗車できます。

ポハン市は、慶州市の隣町で、人口214000人あまりの街でかつて小さな港町でしたが、1970年代に浦項製鉄所が誕生して以来、韓国有数の工業港湾都市として発展しました。

現在では東洋最大級・韓国最大の製鉄会社POSCO(ポスコ)のお膝元の街として知られています。
あるバス停で突然日本語アナウンス、「ポスコ本社はこちらの停留所です」。
かつては日韓基本条約に伴う対日請求権資金などによる資本導入で、新日鉄などからの技術供与で、多くの日本人技術者が出張や転勤でこの街に来ていたそうです。

２００番バスは、突然このような高速道路も走ったりします。

４０分くらい走り、「九龍浦乗換センター」でバスを降ります。
200番のバスの終点は、「九龍浦近代化通り」バス停ですが、その２つ手前の「九龍浦乗換センター」で降り、虎尾串方面へ向かう大甫行きの路線バスに乗換えると良いといいます。
ここには、小さいバスターミナルがあります。

「九龍浦」から「虎尾串」までの時刻表がありました。
１時間に１本程度・・・。
１３：２０まで少し時間があります。
帰りは「虎尾串」を１５：１０発ですかね。

ここは漁港です。多くの漁船が係留してありました。

九龍浦は小さな漁村ですがカニ漁が盛んです。
週末はたくさんの観光客がやって来るそうですが、さすがに平日ほぼガラガラでした。
軒並み全部カニを売っている食堂です。

ズワイガニ。

これをオーダーで蒸すのが主流のようです。
値段はピンからキリまででしょうが、およそ100,000ｳｫﾝ位からのようです。

外人の観光客が入店しても、多分ぼられるだろうと思い見るだけでした。
もっとも、時間も無いし・・・。（もちろんお金も（笑））

カニ屋の間にコンビニを見つけました。

１３：１０の時間まで。コーヒーとスニッカーズで休憩（昼飯代り）です。
イートインがあって便利。
韓国のコーヒーは量が多い。味は、日本のコンビニに軍配です。

そろそろ時間です。
大甫行きに乗り込みます。

大勢のお婆ちゃん方が乗り込むので驚きました。
みんな顔見知りの様です。
何しに来てたのか・・・。

幾つかの漁村や入り江を回りながらバスは進み、２５分ほどで目的地の「虎尾串日の出広場」に到着です。
お婆ちゃん方は、仲間達に挨拶しながら、それぞれの漁村で降りていきました。

同じ時刻表がありました。
１５：１０に乗って戻ればいいね。

綺麗な菜の花畑。
観光客が勝手に入ってた。
私は、その様子を勝手に撮ってた（笑）。

やって来ました、「虎尾串」！

虎尾串は、朝鮮半島で一番先に日が昇る場所で1999年12月31日から2000年1月1日にわたり、ミレニアム国家行事として韓民族日の出祭りが開催されたそう。
以後、毎年、新年の初日の出を見ようと大勢の観光客が訪れるそうです。

虎尾串日の出公園 ビーチ

新千年記念館。

浦項新千年記念館。
地下1階・地上3階建ての大きな建物。

1908年に建てられたという国内最大規模の虎尾串灯台が見える広場。
中央にチラッと何か見えますが・・・、後でゆっくり見ましょう。

「虎尾串」は朝鮮半島の最東端にあり、朝鮮半島の地形をトラに例えれば尾の部分に当たります。
トラは尾の力で走り、尾で群れを指揮することから、トラの尾は国運上昇と国泰民安の象徴だったため、日本はこの虎尾串に鉄の杭を打って韓国の気を断とうとし、朝鮮半島をか弱いウサギに例えてここをウサギの尾と呼んだりもしたといいます。

ポスコのオブジェがありました。

広場の片隅にあった、「延烏朗(ヨノラン)と細烏女(セオニョ）の像」。

新羅時代、延鳥朗が海草を採っていたら急に魚のような岩が現れて、彼を乗せて日本に連れ去り、日本で王様に迎えられる。
夫が帰ってこないので海辺に探しに出た細鳥女は、岩の上に夫の履物を見つけ、その岩に上がったとたんその岩が動き出し、彼女も日本に連れて行かれ、二人は日本で再会します。
ところがこれをきっかけに新羅では太陽と月を失い真っ暗になってしまいます。新羅側は、日本に二人に帰ってくるよう使者を送るも、二人は帰らないとの返事。その代わりと細烏女が織った絹織物が使者に渡され、これを祀れば太陽と月が戻るだろうとのこと。使者がその絹織物を持ち帰って祀ったら、やっと太陽と月が復活したという話。
神話のスサノオ伝説も半島から渡来したとの説もあったりして、この付近から日本へ渡っていったというのはほぼ間違いないでしょうね。

ドーン、出ました。

ミレニアム国家行事で作られた手のオブジェ。
「相生（共存）の手」という名の作品で、全国民が共存し、助け合い生きていこうという意味がこめられています。

それにしても生命線、超長い（笑）。

海と陸で二つあり、向かい合っています。
これが陸側。左手です。
手前（海側）には、太陽と共存を象徴する聖火台もあります。

虎尾串灯台。
後ほど見学しましょう。

この地は、朝鮮半島を一頭の虎に例え、しっぽの部分にあたるため虎尾串（ホミゴッ）という名前がつけられました。しっぽはクルッと曲がっていて右の方でチョコンと出っ張ったところがこちらです。
虎尾串の名が付いたのは実は2001年のことで、それまでは冬外串（トンウェゴッ）や馬の鬣（たてがみ）に似ていることから長鬣串（チャンギゴッ）、日本統治時代には日本式に長鬣岬と呼ばれていました。韓国語では岬のことを串（コッ）といいます。

海側の手は右手。
案外、陸に近いところにあります。

大迫力です。

陸から３０メートル位の所でしょうか。

カモメかウミガメか。
５本の指全部に鳥が１羽ずつ止まっている写真をみたことがあります。

韓国観光公社さんのこの写真！
この方向、正に真東です。

遊歩道を少し歩くと・・・。

作品名「虎尾串　石ダコ」？

作品名も意味も解りませんが、この地がタコの産地であることは間違いないようです。

次の作品。

「希望の日の出」。

少年が指さしているのは・・・。

勿論、東です。
それも、真東。

２４２．７キロ先に竹島（独島）があるなんてわざわざ書いてる・・・。

斜めから見てみると、手のひらは結構な角度で反っているのが分かります。

虎尾串灯台は、1908年12月20日に灯りが点きました。
高さ26.4ｍ、円に限りなく近い八角形をしていて、実はレンガを積んで作られた灯台。

「虎尾串航路標識管理所」。

虎の尾がくるっと曲がった先っぽが、ここ「虎尾串」！

「韓半島　最東端虎尾串」を示す石碑。

海女さんと、さて左は・・・？

「国立灯台博物館」がありました。

国立灯台博物館 博物館・美術館・ギャラリー

入って見ましょう。
入館は無料、営業時間 9：00～18：00 です。

日本語パンフレットもありました。

灯台にまつわる展示品が１８００点ほど貯蔵されていると言います。

次に来たのはこの８角形の建物で、ブルーの屋根瓦が美しい。

国立灯台博物館の別館的存在の「韓国灯台歴史館」。

色々展示ありましたが、入館者は本館でもこちらでも「ゼロ」でした（笑）。

虎尾串灯台の構造が解る展示です。表面は白く塗られてこそいますが、実はレンガ造り。

日露戦争に勝利した日本が大陸への足掛かりを固めるために朝鮮半島へ灯台建設を進め、当灯台は1908年11月に竣工、12月に点灯したといいます。長さは26.4メートル、八角形で、フランス人設計・中国人施工。
冬外串灯台、長髭甲灯台、長髭串灯台と名称が変わり、2002年から虎尾串灯台と呼ばれるようになりました。

灯台最上階を模した展示室。

「アイ　ラブ　ポハン」。
広場に戻ってきました。

浦項新千年記念館まで戻りました。
帰りのバスは１５：１０発、この時１４：４０。
少し覗いていきましょう。

広場はミレニアムの祭典を行う場として1999年に造成、こちらの「新千年記念館」は2009年にオープンしました。

浦項の歴史、文化、産業などの展示がありました。

ピンクの所が虎尾串。

朝鮮半島の最東端であるこの付近は、地層のゆがみや地殻変動の影響を受けた地域でもあるらしく、色んな岩石、鉱物などが展示されていました。

韓国でただ一つの太陽神にまつわる神話「延烏朗(ヨノラン)と細烏女(セオニョ）の像」の展示。

ポハン市の紹介コーナー。
ポスコと虎尾串。

今一度、広場を眺めます。
左に灯台、中央に「相生（共存）の手」。

ということで、のんびり朝鮮半島最東端までやって来ました。
(4)に続きます。
https://4travel.jp/travelogue/11469025