日本一古いアーケード　昼間に見てはいけない

2019/01/21 - 2019/01/21

竹瓦温泉周辺は飲み屋街になっていて、とても怪しいふんいきです。
昼間に歩いてもあやしい。
温泉町の飲み屋街なんて言うのはそもそもあやしいものですが、ここは別府なので怪しさも日本一か。

エリア 別府温泉(大分)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 徒歩

竹瓦温泉からすぐのところに竹瓦小路というのがあって、ここのアーケードが日本一古いと何かで見ました。
訪れてみると、言ってはなんですが、まるで廃墟のよう。

竹瓦小路アーケード 名所・史跡

いつか北海道は留萌の繁華街で見かけたアーケードを思い浮かべましたが、留萌のアーケードの方が趣があると思いました。(増毛線の旅行記に画像をアップしていますのでそういう趣味のある方はご覧下さい)
別府なのにどこか寒々としているなあ。

この周辺の路地は相当怪しい店が多く、午後とはいえまだ陽も高いというのにいい年の男たちがたむろしている。
一人はしゃがみ、一人はガキ大将のように棒っきれを振り回している。
風俗店も多いので、客引きなんだろうか。
私の顔をじろりと見る。

妻は、私とは絶対目を合わせないんだよ、と言っておりました。

その界隈を抜けて、やよい商店街の方に足を向ける。

こっちのアーケードはふつうに「昭和」です。

それらしい演出もあり、苦心の跡がうかがわれる。

何がウケるかという計算もあり、町歩きをする者の目を意識している。

こちらは別府土産品センターという生きた化石のようなお店。
「土産品センター」というのに、観光客などまったく意識しないかのようなナチュラルな昭和がそこにある。
店内は、昭和40年代くらいまでどこにもあったような店舗で、デパートのバーゲン会場のワゴンのような台がずらっと並んだ上に商品が並べられ、購買意欲をいささかも刺激しない。

もう、いい加減昼食を取らないと足が前に進まない。
と、美味しそうなうなぎの焼ける匂いに誘われます。

大谷うな重 別府やよい店 グルメ・レストラン

暖簾をくぐると、メニューがずらり。

もう昼下がりですが、店内にはサラリーマン風の男性客が一人。
店の前に謳っている鰻重定食1300円について尋ねると、大丈夫ですよと70代くらいの女将さんが返事する。
じゃあ、それを二つ。

なかなか良い感じの店構え。

私たちが入店するのと交代するかのように、サラリーマン氏がお勘定を済ませて店を後にする。

うなぎの良い香りをさせて運ばれてきた、鹿児島産のうなぎの蒲焼きとミニうどん。

こっちは肝吸いとのセット。

そもそもウナギはそれほど口にする機会がないのですが、関東の蒸したものと身がしっかりして違いかみごたえがある。
味は臭みもなく、上品な深みのあるまろやかさ。

食事を終え、再びやよい商店街を流してみます。
これはやよい天狗。

やよい天狗 名所・史跡

別府駅到着。

油屋熊八さんの銅像にはラグビーユニホームが着せてあり、マントには小鬼がしがみついている。
2019年ラグビーワールドカップに合わせた演出だという。

油屋熊八

この人は江戸時代末期に生まれた人ですが、別府をもり立てるためにいろいろ尽力した人です。
若い頃に相場に失敗して全財産をすってしまい、アメリカを放浪中にクリスチャンになったと言います。
別府で一山当てようと奥さんを頼ってやってきた。
そのとき「旅人を懇ろにせよ」という新約聖書の言葉を合い言葉に今で言う「おもてなし」の心で事業を拡大したのだという。

聖書には多少覚えがあるのですが、どの言葉の事だろうか。
テモテ第一5章10節には「旅人を宿し」という文が見いだせます。
これのことかな。
口語では「宿し」が「もてなし」になっています。

旅館なのに酒を提供しなかったり、日本初のバスガイドを載せた観光バスを運行させたり、温泉マークを考案したり(諸説アリ)なにかと日本の観光業を先取りしたユニークな方だったようです。
ちょっと会ってみたかったな。

駅のすぐ前に共同浴場があります。
手頃な料金でお泊まりもできるようです。

駅前高等温泉 宿・ホテル

手湯で暖まります。
なんだか、交番の前にいるよう。

日が暮れて北浜界隈に戻ると別府タワーに月がかかっています。

近くの夢タウンという処に夕食を仕入れに行きがてら、竹瓦温泉あたりを流す。

夜の竹瓦小路。

夜見ても、やっぱりわびしいか。

ゆめタウンで買った博多豚骨ラーメンが妙においしかった。
宿の自炊コーナーでチンして食べました。