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長野県川邊村(現在の小諸市西部、昭和29年に合併して小諸町→小諸市)の、千曲川とその南側の崖との間の緩斜面には地滑り地形が数ヶ所みられます。地滑り地形の地下の岩の隙間で冷やされた空気が噴き出す場所は、夏でも涼しいため、天然の冷蔵庫「風穴」として古くから利用されていました。明治期に養蚕が盛んになると、「風穴」を利用した蚕種の冷蔵保存による孵化タイミングの調整で、繭の量産、生糸の大量生産を可能にして、絹産業に大きく貢献しました。<br /><br />その「風穴」やその跡が僅かに残っている小諸市へ「氷風穴」(氷地区の風穴)を見に行きました。<br /><br />旅行記作成に際しては、氷風穴の里保存会発行のパンフレット「信州小諸 氷風穴」「氷風穴の里 案内マップ」、風穴サミット実行委員会発行の「風穴と糸のまち こもろ物語」、小諸市および小諸市観光協会のホームページ、その他関連するネット記事を参考にしました。

「氷風穴」と「布引観音」_(1)絹産業を蚕種貯蔵で支えた「風穴」へ(2019_長野県・小諸市)

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2019/01/12 - 2019/01/12

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旅行記グループ 「氷風穴」と「布引観音」

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minaMicaze

minaMicazeさん

長野県川邊村(現在の小諸市西部、昭和29年に合併して小諸町→小諸市)の、千曲川とその南側の崖との間の緩斜面には地滑り地形が数ヶ所みられます。地滑り地形の地下の岩の隙間で冷やされた空気が噴き出す場所は、夏でも涼しいため、天然の冷蔵庫「風穴」として古くから利用されていました。明治期に養蚕が盛んになると、「風穴」を利用した蚕種の冷蔵保存による孵化タイミングの調整で、繭の量産、生糸の大量生産を可能にして、絹産業に大きく貢献しました。

その「風穴」やその跡が僅かに残っている小諸市へ「氷風穴」(氷地区の風穴)を見に行きました。

旅行記作成に際しては、氷風穴の里保存会発行のパンフレット「信州小諸 氷風穴」「氷風穴の里 案内マップ」、風穴サミット実行委員会発行の「風穴と糸のまち こもろ物語」、小諸市および小諸市観光協会のホームページ、その他関連するネット記事を参考にしました。

旅行の満足度
4.0
観光
3.5
交通
3.5
同行者
一人旅
交通手段
自家用車 徒歩
  • 小諸市大久保、「氷風穴」の駐車場にやってきました。写真の右の広場が駐車場です。左の建物は2017年7月に開設された「ぎゃらりい てずくな楽」、4人の作家の作品を展示、販売しているそうです。

    小諸市大久保、「氷風穴」の駐車場にやってきました。写真の右の広場が駐車場です。左の建物は2017年7月に開設された「ぎゃらりい てずくな楽」、4人の作家の作品を展示、販売しているそうです。

  • 「ぎゃらりい てずくな楽」の向こう側に説明板が立っています。

    「ぎゃらりい てずくな楽」の向こう側に説明板が立っています。

  • 説明板によると、ここは「温風穴」です。地滑り地形の下側に「冷風穴」があると、その上側には「温風穴」があることが多いそうです。多くの「温風穴」の温度は10℃前後ですが、ここは16℃前後で、氷点下の早朝には湯気が見られることもあります。

    説明板によると、ここは「温風穴」です。地滑り地形の下側に「冷風穴」があると、その上側には「温風穴」があることが多いそうです。多くの「温風穴」の温度は10℃前後ですが、ここは16℃前後で、氷点下の早朝には湯気が見られることもあります。

  • 説明板の後ろ、ロープで囲ったところが「温風穴(の跡)」です。

    説明板の後ろ、ロープで囲ったところが「温風穴(の跡)」です。

  • 「冷風穴」は地滑り地形の下側にあるので、駐車場の端の看板の横からから、下に降りて行きます。

    「冷風穴」は地滑り地形の下側にあるので、駐車場の端の看板の横からから、下に降りて行きます。

  • 「氷地区(氷集落)」にある「風穴」なので「氷風穴」と呼ばれています。<br />かつて川邊村には4つの蚕種貯蔵会社があり、14の風穴を運営していました。小諸停車場への便がよく、電話電報も確立していたので、全国の蚕種業者と取引していました。蚕種紙の取扱量は、大正前半までは「小諸風穴」や「氷風穴」が、世界遺産の「荒船風穴」よりも多く、「小諸風穴」は日本一だったそうです。(小諸風穴は現存せず、氷地区の東側に跡があります。)

    「氷地区(氷集落)」にある「風穴」なので「氷風穴」と呼ばれています。
    かつて川邊村には4つの蚕種貯蔵会社があり、14の風穴を運営していました。小諸停車場への便がよく、電話電報も確立していたので、全国の蚕種業者と取引していました。蚕種紙の取扱量は、大正前半までは「小諸風穴」や「氷風穴」が、世界遺産の「荒船風穴」よりも多く、「小諸風穴」は日本一だったそうです。(小諸風穴は現存せず、氷地区の東側に跡があります。)

  • 風穴を利用した蚕種貯蔵が始まるまでは、蚕の孵化は春のみで養蚕の時期は春に限られていました。風穴での低温貯蔵が可能になると、年に5~6回の計画的な養蚕が可能になり、繭の量産、生糸の大量生産に大きく貢献しました。

    風穴を利用した蚕種貯蔵が始まるまでは、蚕の孵化は春のみで養蚕の時期は春に限られていました。風穴での低温貯蔵が可能になると、年に5~6回の計画的な養蚕が可能になり、繭の量産、生糸の大量生産に大きく貢献しました。

  • 昭和5年(1930)の世界大恐慌によって生糸の価格が大暴落した後、蚕糸生産が縮小し、氷風穴での蚕種貯蔵は昭和7年(1932)に中止されました。

    昭和5年(1930)の世界大恐慌によって生糸の価格が大暴落した後、蚕糸生産が縮小し、氷風穴での蚕種貯蔵は昭和7年(1932)に中止されました。

  • 「氷風穴」は江戸時代から利用されており、元禄年間には凍氷を貯蔵して藩主に献納したとの記録があります。(風穴を利用した記録としては日本最古 ラシイ)<br />氷の切出しと保存は、昭和60年(1985)頃まで続いていました。

    「氷風穴」は江戸時代から利用されており、元禄年間には凍氷を貯蔵して藩主に献納したとの記録があります。(風穴を利用した記録としては日本最古 ラシイ)
    氷の切出しと保存は、昭和60年(1985)頃まで続いていました。

  • 「氷風穴」には、かつて十数基の風穴がありましたが、現存する風穴は数基であり、そのうち、利用されている風穴は一基のみです。

    「氷風穴」には、かつて十数基の風穴がありましたが、現存する風穴は数基であり、そのうち、利用されている風穴は一基のみです。

  • 「6号風穴」です。埋められていたものを、掘り起こしたそうです。

    「6号風穴」です。埋められていたものを、掘り起こしたそうです。

  • 冷気の吹き出し口付近に石を積んで、貯蔵庫にしました。

    冷気の吹き出し口付近に石を積んで、貯蔵庫にしました。

  • さらに下ると「1号風穴」があります。左奥の上下に温湿度計があります。

    イチオシ

    さらに下ると「1号風穴」があります。左奥の上下に温湿度計があります。

  • すぐそばに「氷室稲荷」があります。

    すぐそばに「氷室稲荷」があります。

  • さらに下ると「氷神社」があります。

    さらに下ると「氷神社」があります。

  • この祠と鳥居は昔のままだそうです。

    イチオシ

    この祠と鳥居は昔のままだそうです。

  • 「氷神社」の下に「5号風穴」があります。手前の白いものは雪です。

    「氷神社」の下に「5号風穴」があります。手前の白いものは雪です。

  • 少し下ると「5号風穴」の入口があります。

    少し下ると「5号風穴」の入口があります。

  • 「5号風穴」では、風穴内の温度を体感できます。が、今は冬なので、温度の違いはないと思います。

    「5号風穴」では、風穴内の温度を体感できます。が、今は冬なので、温度の違いはないと思います。

  • 「5号風穴」の下には「4号風穴」があります。

    「5号風穴」の下には「4号風穴」があります。

  • この「4号風穴」は、今でも使われています。漬物などが保管されているそうです。

    この「4号風穴」は、今でも使われています。漬物などが保管されているそうです。

  • 「4号風穴」は個人が所有していますので、中は見られません。扉の上には「本風穴創設 明治7年3月、1回の改築 明治40年2月、2回の改築 明治44年3月」と書かれています。扉にも文字が書かれていますが、右から2行目の上の「蚕種」以外は、よく分かりません。

    「4号風穴」は個人が所有していますので、中は見られません。扉の上には「本風穴創設 明治7年3月、1回の改築 明治40年2月、2回の改築 明治44年3月」と書かれています。扉にも文字が書かれていますが、右から2行目の上の「蚕種」以外は、よく分かりません。

  • 「4号風穴」までが、今見られる「氷風穴」です。来た道を駐車場へ上ります。

    「4号風穴」までが、今見られる「氷風穴」です。来た道を駐車場へ上ります。

  • 駐車場まで戻ってきました。駐車場からは浅間山が見えます。晴れていなくて残念です。<br />この後、山道を歩いて「布引観音」へ向かいます。<br /><br />( つづく )

    駐車場まで戻ってきました。駐車場からは浅間山が見えます。晴れていなくて残念です。
    この後、山道を歩いて「布引観音」へ向かいます。

    ( つづく )

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